海外邦人事件簿|Vol.28 事故に遭ってからでは遅い!

『アフリカの某国に旅行中のAさん。不慮の事故で両足、骨盤等を骨折し、現地の病院に収容された。しかし、高度医療設備の整っていない同国の病院では応急処置しかできず、本格治療のためには他国の医療施設に緊急移送する必要が生じた。Aさんは、海外旅行傷害保険付のクレジットカードを所持していたが、それは緊急移送サービスが付帯されていないものだった。結果、緊急移送に伴う経費(数百万円)を自己負担で賄う必要が生じ、結局、日本の親族が支払った。』

他国の医療施設に緊急移送する必要が生じた

最近のクレジットカードには、海外旅行傷害保険特約の付いたものが多いのですが、保険の限度額やサービスの範囲については、カードにより様々です。Aさんは、自分のカードに海外旅行傷害保険が付いていることは知っていましたが、それに緊急移送サービスが付いていないことを知って愕然としたそうです。それでも、Aさんの場合は、不幸中の幸いでした。移送費用を親族が素早く用立ててくれたので、滞りなく移送が行われ、十分な治療を受けることができました。

緊急移送サービス会社や医療機関によっては、保険で費用を担保できない場合、現金での前納を要求することもあります。その場合、必要な現金を確保できなければ、十分な治療を受けること自体、困難になってしまいます。

こうした最悪の事態を考えると、海外旅行傷害保険というのは、単に金銭的な補償を得るためのものではなく、まさに海外で「自分の生命を守る」ための必要不可欠の道具であるといっても過言ではありません。

最近は保険会社も旅行者の様々なニーズに応える趣向を凝らした商品を用意しているようです。クレジットカードに付いている保険への上乗せ方式などもその一つ。これであれば、不必要な二重加入が避けられ、最小のコストで最大の効果が得られます。他にも、電話による日本語通訳サービスや緊急時の現金手配サービスが付いている保険など、旅行先や旅行形態に最も適した保険を旅行者自身が選べるようになっています。

格安パックもいろいろと出回り、今や数万円で海外旅行ができる時代です。これに数千円の負担で、旅の安心を得ることができる海外旅行傷害保険。特に個人旅行者の皆さん、お土産代を少し節約して、十分なサービスの付いた保険に加入しておきませんか。

旅の安心を得ることができる海外旅行傷害保険

(2004年8月6日掲載)

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