海外邦人事件簿|Vol.38 「あのとき、もっと用心していれば...」後悔先に立たず

海外邦人事件簿|Vol.38 「あのとき、もっと用心していれば...」後悔先に立たず

旅先で、その国の人々や、その国を訪れている他の国の旅行者と親しくなることは海外旅行のたのしさであり、醍醐味とも言えるでしょう。 しかし、前回もお話したように、最初から旅行者を陥れる下心を持って、旅行者に近づき、親しくなろうとする輩が存在することも残念ながら事実です。

こういった輩は、様々な手口でもって言葉巧みに旅行者に近づき、ときには旅行者が恐縮してしまうほど懇切にもてなし、旅行者の信頼を得ようとします。残念ながら、このような言葉巧みな犯罪者にだまされ、貴重品を奪われるといった被害に遭う日本人旅行者は後を絶ちません。

『アジアで睡眠薬強盗の被害に遭ったAさん。旅先でやさしそうな青年に声を掛けられ親切に街を案内してもらい、一休みした時にクッキーを勧められた。そのとき、旅行前にホームページで読んだ睡眠薬強盗のことが一瞬頭をよぎったが、「断るのも失礼」と思い、また、相手も食べていたのでついつい食べてしまった。そして、気が付いたら入院していた。「まさか自分が被害に遭うとは」、「あんなに親切な人が犯罪者だなんて信じられない」と言っても後の祭りでした。』 睡眠薬強盗の際に使用される薬物の種類、量によっては、後々まで重大な後遺症に苦しめられることがあります。お金だけの被害に留まらないのです

アジアで睡眠薬強盗の被害に

『ヨーロッパを旅行したBさん。旅先の観光名所で他の国の旅行者(と称する者)と意気投合し、誘われるままにバーへ行った。どうも雰囲気がおかしいので、早々に退散しようと清算を申し出たらとんでもない金額を請求され、抗議したら大男が現れてすごんだ。自分を誘った男は気前よく支払っていたので自分もあきらめて支払うハメになった。「皆が一味で自分が罠にはめられたことはその場でわかった」と言っても後の祭りでした。』

旅行者(と称する者)と意気投合し、誘われるままにバーへ行き、とんでもない金額を請求され支払うハメに

「旅先で出会う人は全て悪意をもって近づいてくるので、旅行中は始終警戒しましょう」などと言われると、せっかくのたのしい海外旅行が台なしだと思われるでしょう。 でも、実際に被害に遭われた方は、「あのとき、もっと用心していれば...」とほぞをかみ、後々までその旅行や旅先のことが後味の悪い記憶として残るのではないでしょうか。

「今、自分はだまされようとしている」と少しでも感じたら、多少相手に失礼と思っても、ためらわずに申出を断ることが安全な旅を続ける秘訣ではないでしょうか。

(2005年8月1日掲載)

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