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※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)ロシア内務省の発表によれば,2016年(1月~10月)の犯罪件数は全体で7.8%減少(前年同期比)していますが,テロ的性質をはらんだ犯罪や過激主義による犯罪は増加しています。 
今後景気後退による一般犯罪の増加に注意していく必要があります。
ロシア内務省が発表した2016年(1月~10月)のロシア内の犯罪情勢は以下のとおりです。(以下の弧内の数字は前年同期比)。

ア 全犯罪の登録件数は,約185万1500件(7.8%減)であり,この内54.7%が摘発されました。
イ 「テロ的性質をはらんだ犯罪」(登録件数1.937件(38.7%増))及び「過激主義による犯罪」(登録件数1,251件(11.2%増))で顕著な増加が見られています。
ウ  犯罪による死亡者数は,24,400人 (12.3%減)でした。公共施設における犯罪件数は67万2,600件(7.8%減)でした。
都市部では,外国人を狙った強盗事件やスリ,置き引き,詐欺,クレジットカードやキャッシュカードのスキミング犯罪等が多発しており,日本人も多く被害に遭っています。

(2)過去にロシア国内で頻繁にテロ事件を起こしてきた北コーカサスの武装勢力は,そのリーダーが相次いで殺害されたと報じられており,活動が減退していると言われていますが,プレゼンスを示すことを狙ったテロを起こす懸念もあり,引き続き警戒が必要です。
 北コーカサス地方では,2015年にダゲスタン共和国の古代要塞で観光客に対する発砲事案が発生したほか,2016年に入っても,ダゲスタン共和国やスタヴロポリ地方で自爆テロや銃撃戦等が発生しています。
 ISILは,北コーカサス地方をISILの行政地区とすると一方的に宣言しており,2015年ロシアによるシリアへの空爆開始後,ロシアを攻撃対象にする旨の声明を重ねて公表しています。2016年3月6日には,ISIL「コーカサス州」は,ロシア国内でのテロを呼びかけるビデオ声明を公表しています。ISILには多数のロシア人等が参加しているとされ,シリアやイラクから帰還した者やISILの影響を受けた者によるロシア国内でのテロの懸念が生じており,ロシア国内でテロを計画していたとして逮捕された者もいますので,今後とも警戒が必要です。

(3)一般国民による反体制抗議運動は,集会法の罰則強化を始めとする当局による統制の強化等により実施されにくい状況になっていますが,モスクワ市内では,ウクライナ情勢に関する反戦集会や反政権活動家への判決に対する抗議集会等が開催されています。これらの活動はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて参加が呼びかけられることがあり,参加者は数万人規模となることもあります。
 現時点では,これらの活動は平穏に行われていますが,一部の無許可集会等の参加者が治安当局に逮捕されることもありますので,無用のトラブルを回避するためにもこれらの集会やデモには近づかず,万一遭遇した場合には直ちに現場から離れるようにしてください。

2 防犯対策
 犯罪から生命や身体,財産を守るための特効薬はありません。しかし,平素から防犯意識を持つことにより事前に危険を回避し,被害も最小限にすることができます。
(1)自分と家族の安全は自分達自身で守るという心構え
 常に家族全員が安全に対する意識を強く持ち,安全を最優先に行動することが重要です。
(2)危険を予測する努力
 犯罪に遭遇する危険性を予想,イメージすることが大事です。人混みや人通りの少ない通りの歩行など,それぞれの場面に応じて常に「もしかしたら」という気持ちを忘れないでください。
(3)「目立たない」,「行動のパターン化を避ける」,「用心を怠らない」
 「目立たない」,「行動のパターン化を避ける」及び「用心を怠らない」は,危険回避行動の原則です。警戒心なく街を歩き回る旅行者は,犯罪者の格好のターゲットになります。常に警戒を怠らず,危険に遭遇するリスクがある場所には近づかない,避ける等の行動を心掛けてください。また,旅行者と思われないように現地の人に溶け込むような目立たない服装を心がけることも犯罪者から狙われない大きなポイントです。
(4)治安関係情報の入手
 滞在地の治安情勢,事件・事故の発生状況,対日感情,危険地域等に関する情報については海外安全ホームページ,日本大使館・総領事館のホームページ等幅広いソースから収集し,これらの情報を参考にしながら,日常の行動に役立ててください。
 日本大使館・総領事館は安全に関する情報発信や緊急時の安否確認をEメールを通じて行っています。旅行の際にはたびレジ登録(3ヶ月以上滞在される方は在留届の提出)することにより,日本大使館や総領事館から発出される情報を入手することができますので,ご登録ください。
また,危険情報「渡航の延期をお勧めします。」の対象地域(チェチェンを含む北コーカサス地域など)への渡航は控えてください。
 
【外出時の安全対策】
一般的な注意事項
(1)ロシアではパスポートの携帯義務がありますので必ず携行してください。ただし,盗難被害も多いので,携行にあたっては,ネックポーチ等を利用し,しっかりと身に付けておく等十分な注意が必要です。
(2)夜間の外出はなるべく避け,やむを得ず外出する際にはできるだけ複数人で行動してください。
(3)貴重品はネックポーチ等を利用し,しっかりと身に付けるほか,現金は少額ずつ分散して携行することが被害を最小限にする上でも非常に有効です。
(4)歩行中,手荷物がないことが最も望ましいですが,仮に手荷物がある場合には,バッグ等を体の前にして手で押さえることをお勧めします。リュックサックを背負って,気づかないうちに貴重品を盗られることが頻発していますので,バッグやリュックサックを背中側に持たないようにすることをお勧めします。
(5)ATMでの現金引き出しやクレジットカードでの支払いの際には財布や手で画面を隠すなどして暗証番号を他人に見られたり,犯罪者が取り付けた小型カメラなどで撮影されたりしないようにしてください。
(6)レストラン等で上着を脱いで椅子等にかけるときには,上着のポケットから貴重品を取り出しておいてください。また,席を一時的に離れる際には貴重品が入っているバッグは短時間でも放置しないでください。
(7)集団でたむろするグループ(特に酔っぱらい,フーリガン風の集団など)を見かけたら,近づかないでください。
(8)夜間の人通りの少ない場所や人気のない地下道の通行はできる限り避けてください。
(9)他人からの声かけには,特に警戒心を持ってください。列車内や飲食店で他人から飲み物を勧められたときには特に注意してください。飲み物の中に睡眠薬が混入されていた例も報告されています。また,店のレジや地下鉄通路のエスカレーターなどで見知らぬ者に声をかけられ注意を逸らしたすきに別の者がバッグを開け財布などを盗む事例が多く見られます。
(10)自家用車の車内には貴重品やカバン等を残さず,確実に施錠してください。
(11)タクシーを利用する場合,無許可タクシー(タクシーの表示のない車)の利用は避け,乗車前にナンバーを確認してください。
(12)米ドル,ルーブル貨の偽札や両替所で紙幣抜き取り被害が発生しています。両替の際にはその場でしっかり確認してください。
(13)万一に備えて,パスポートやロシア査証のコピー,緊急時の電話番号一覧(家族,会社同僚,日本国大使館,クレジットカード会社,保険会社などの連絡先)などを携行してください。
(14)近年,ロシアでは外国人管理が厳格化されています。査証の有効期限の確認や入国時に手交される出入国カードの保管(ホテルでの滞在登録のため必要です)をしっかり行い,ロシアの法令に違反しないよう注意してください。

【テロ事件対策(爆弾事件等)】
(爆弾テロ事件に関しては,パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_03.html )」を海外安全ホームページに掲載していますので,ご参照ください。)

(1)所在の明確化
 テロ事件が発生した場合,日本国大使館,総領事館は日本人の方々の安否の確認をします。安否の確認情報は,緊急事態における早期の支援や被害の拡大防止のために極めて重要なものとなりますので,次の点を参考に所在の明確化に御協力願います。

ア 外出する際には,家族や職場の同僚等に行先や帰宅予定時間等を知らせておく。
イ 外出時には,できる限り複数で行動するとともに携帯電話などの通信手段を確保する。
ウ 外出先で何らかの事件・事故を認知した場合には,速やかに大使館・総領事館に通報する。
エ 就寝の際は,電話を身近に置くなどして,深夜の電話にも対応できるようにできる限り工夫する。
オ 日本大使館,総領事館では,安全に係わる情報発信や緊急時の安否確認をEメールで行っています。
 海外に3ヶ月以上滞在される方はお住まいの地域を管轄する日本大使館,総領事館に在留届を提出,短期間の旅行・出張で海外に渡航される方は海外安全ホームページから「たびレジ」に登録してください。登録することにより,日本大使館,総領事館からのEメールを受け取ることができます。

(2)外出の際の留意事項
 外出する際は,周囲の状況をよく見極め,不審な人,モノを発見した場合には,その場所からすぐに退避し,不審物には近付かないようにしてください。一般的に注意を要する場所とされているのは次のとおりです。

ア 報道等により危険性が示唆されている施設
 地下鉄・鉄道駅,空港,水利施設,石油精製工場等の生産関係施設,治安機関施設(連邦保安施設や警察署など)
イ 不特定多数が参集しテロの標的になる可能性があるとされる一般的な施設・場所
 イベント会場,スタジアム,大型スーパーマーケット,著名な広場,大規模レジャー施設,ナイトクラブ,スポーツバー,コンサート会場等の遊興施設等(特に,連邦保安庁施設に隣接する場所は,過去に実際にテロが実行されています(連邦保安庁本部最寄りのルビャンカ駅など))。
ウ ロシア政府等関連施設,権力を象徴する施設,都市機能の保全施設等
エ 特に人質立籠もり事件の標的となりやすい施設
 劇場,コンサート・ホール,映画館,閉鎖性の高いイベント会場,学校
 ※これらの施設は,不特定多数の人が参集し,かつ,一定の上演等の時間中,観客等の出入りが制限されていることなどから,犯人側にとって人質を確保しやすい状況にあると言えます。

(3)その他一般的な留意事項
ア テレビ・新聞等の公開情報や各種ネットワークを通じた情報の収集に努めてください。
イ 日常生活において平素と異なる危険の兆候(下見の可能性のある不審者(車)の徘徊,無言電話,不審物の放置など)の把握に努めてください。
ウ 爆発物等不審物を置きにくくし,また,置かれても早期に把握することができるよう,住居や事務所周辺の整理・整頓に努めてください(不審物を発見した際には,一切触れることなく直ちに警察に通報してください)。

(4)その他自爆テロ等に関する着目点
 群衆の中で,爆発物を装着したテロリストを見分けることは困難ですが,これらテロリストの特徴として一般的に次のようなことが言われていますので,参考にしてください。
ア 自爆テロを企図するテロリストは,いわゆる“シャヒド・ベルト”と呼ばれる爆発物を固定した太いベルトを腹部や大腿部に装着する場合があります。それゆえ,一般的に動きがぎこちなく,特に走る姿にぎこちなさが顕著に表れたり,夏場でも不自然に厚着をしたり,コートをはおったりすることが多いです。
イ 自爆テロを敢行しようとする者は,一般に緊張感からその振る舞いが神経質で,特異な印象を受けることが多いです。また,死の緊張感から麻薬等の薬物を服用していることが多く,表情(特に目つき)や行動が異常な場合が少なくありません。時として酩酊状態である場合もあります。
ウ テロリストが爆発物を作動させようとする時,大声で意味不明な言葉を叫ぶことがあるほか,爆発物を装着している腹部や大腿部等をまさぐる格好をとることがあります。

【外国人排斥主義者等による暴行事案対策】
 民族間の小競り合いから外国人排斥主義者等による外国人への暴行事案が発生することがあります。モスクワやサンクトペテルブルクなどの大都市で中央アジア系(日本人と外見が似ています)を含む外国人への襲撃事件発生が報道されています。外出の際には次の点に注意してください。

(1)目立つ服装は避け,外出先での派手な行動は慎んでください。
(2)いわゆるスキンヘッド・グループはもちろん,サッカーチームのサポーターやコンサート帰りの集団等,若者の集団には近づかないでください。
(3)人通りの少ない場所,裏通りや,たまり場となるおそれのある広場,公園等には近づかないでください。
(4)外出に際しては携帯電話を携行し,連絡手段を確保してください。
(5)ヒトラーの誕生日(4月20日)や「民族統一の日」(11月4日)の前後は外国人排斥運動が活発化することがあります。不要不急の外出や,深夜・早朝の外出を控え,やむを得ず外出する際には,車の利用や複数人での行動を心掛けてください。特に,各種駅(地下鉄を含む)構内及び周辺,電車,路面電車,スタジアム,コンサート会場周辺,大学生寮,若者や多国籍の人が参集する飲食店,ナイトクラブ,コーカサス系や中央アジア系の店の多い市場等に加え,モスクワではアルバート通り,マネージ広場,プーシキン広場,サンクトペテルブルクではネフスキー大通りでは暴力事件が発生する可能性が高くなります。

【不良警察官対策】
 警察官が外国人旅行者に対し,現金を不当に要求する事件が発生しています。ロシアでは,いかなる事情があろうとも,警察官が現場で罰金を要求することは認められていません。そのような行為に遭遇した場合には,支払を拒否するとともに,不良警察官を特定するため氏名,階級,所属先等をメモし,休日・深夜を問わず,直ちに大使館・総領事館に連絡してください。また,当該警察官の服装,人相,利用している自動車の車番等,警察官の特定につながる情報についてもできる限り確認してください。
 なお,先方の氏名,階級等について聴取するためのロシア語のメモを日本大使館,総領事館のホームページに掲載していますので,ダウンロードして携帯していただき,万が一の場合には活用していただくようお勧めします。
http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/ANZEN/2010/20100819.html

【写真撮影の禁止等】
 ロシアでは政府関連施設や治安機関施設等の建物内での撮影や,国境地帯から5キロメートル以内の場所での撮影は禁止されています。

【住居における安全対策】
(1)住居選び
 住居選びで重要なことは,まずセキュリティ面のチェックです。住居の外観や部屋数だけでなく,犯罪や火災などから家族や財産を守ることができる住居を選択する必要があります。
 入口や駐車場を管理している警備員がいるか,非常口が整備されているか,エレベーターが2機以上あり避難路が確保されているか(エレベーターが全く利用できない時の避難路も含む)等もチェックしてください。住居における具体的な防犯対策は次のとおりです。(詳しくは以下を参照https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_08.html

ア 玄関扉
 玄関入口は強固な鉄製扉を取り付けておくことが望ましく,二重扉を設置している住居もあります。できれば二つ以上の鍵を設置し,一つは内側からしか開けられない構造にすることが理想的です。また,ドアチェーン及びドアスコープ,モニター付きインターフォンなどの設備は防犯上非常に有効です。
イ 窓
 窓は犯人の侵入口として使用される可能性があるため,特に下層階に居住する方は窓に鉄格子を取り付けることをお勧めします。上層階でもベランダ等を使用して侵入されることがありますので,窓には鉄格子や侵入防止の忍び返し等を設置することが理想的です。また,鍵は必ず取り付けてください。
ウ 避難室
 住居には万一に備え避難室を確保しておくことをお勧めします。避難室は,一般的に夜間就寝する場所が良いと思われますが,内側から施錠ができるようにし,電話等の連絡手段が確保できるようにしておくと安心です。

(2)生活上の留意事項
ア 訪問者対策
 訪問者に対しては,必ずドア越しに用件を確かめることが基本です。玄関のブザーを鳴らし応答がないため留守と思い合鍵等で侵入する泥棒もいますので注意が必要です。ドアスコープ等で相手を確認し,不審な訪問者の入室は明確に拒否してください。また,自宅を訪問する人には事前にアポイントを取るようお願いしておくことも重要です。基本的に自宅に招き入れるのは素性の分かっている人に限定してください。警察官や警備員の服装をした強盗に押し入られた例もありますので十分に注意してください。
イ 近隣者対策
 近所付き合いも大切ですが,防犯的見地から注意が必要です。特に自宅への招待などは注意してください。また,留守中に鍵を預けるようなことはしないでください。
ウ 使用人対策
 すべてを使用人任せにするのは危険なことです。使用人は良い人でもその周りの人がすべて善人とは限りません。鍵の扱いなども家族しか開けられない鍵と使用人に渡す鍵を区別するなど,独自に対策を考えてください。
エ 留守対策
 自宅を長期間留守にする場合は,信頼できる知人に点検を依頼するか,そうした人がいない場合でも次のような点に気をつけて対策を講じる必要があります。
(ア)確実な施錠の確認
 窓やベランダの出入口の戸締まりに注意するとともに,貴重品の保管庫等にも鍵をかけ忘れないよう注意してください。
(イ)貴重品の保管
 できれば自宅以外のところに保管した方が安心ですが,外へ持ち運びができない場合には鍵のかかる部屋に保管してください。多額の現金は自宅に置かないでください。
(ウ)郵便物や新聞等
 郵便物や新聞が溜まれば留守であることを知らせることになり,非常に危険です。新聞は事前に配達を止めておくなどの手続をとることが必要です。また,郵便物も知人に保管してもらうなどの対策を講じてください。
(エ)その他
 自宅を留守にする前には,ガスの元栓や電気のコンセント,暖房器具の点検,水道の蛇口の確認等を確実に行ってください。出火はもちろん,水漏れが起きた場合には鍵を壊されて室内に入られる場合もあります。
オ 車両盗難・車上ねらい対策
 住宅での車両管理は警備員のいる駐車場を確保し,路上駐車は避けてください。外出先でもできるだけ路上駐車は避け,警備員の監視下にある駐車場を探すか運転手を雇って管理させる等の措置が必要です。また,車両を駐車するときには車内に貴重品やバッグ等を置かないようにしてください。
 なお,車には警報器とハンドルロックの二重装備を備えることをお勧めします。

【ホテルにおける安全対策】
(1)チェックイン,チェックアウトの際,手続に気をとられていると,大事な手荷物やバッグが置き引きのターゲットになってしまいます。
(2)貴重品は室内に残さないでください。可能ならばホテルのフロントにあるセーフ・デポジット・ボックスに預けてください(ただし,ロシアでは旅行者等が外出する際にパスポートの携帯が義務付けられていることを忘れないでください。)。
(3)室内で休むときは必ずドアを施錠し,忘れずにドアチェーンを掛けてください。また,部外者の訪問に際しては相手の身分を確認し,ドアチェーンを掛けたまま話すなど,細心の注意が必要です。

【犯罪に巻き込まれた場合の対応】
○被害を受けた場合
 事件・事故に遭遇しないのが一番ですが,不幸にして犯罪や事故に巻き込まれた場合には,生命の安全を第一に考えて冷静・沈着に行動することが必要です。
 例えば,犯人に取り囲まれ金品を要求された場合に金品を出し渋ったり抵抗したりすることは極めて危険です。最も重要なのは,自分の生命の安全であることを忘れないでください。また,事件に巻き込まれた時は,被害の拡大防止や被害回復のため,次の点に心掛けください。

(1)被害現場を管轄する警察署への届出
 被害現場を管轄する警察署が分からないときには,付近にいる警察官(ポリツェイスキイ)でも構いません。また,緊急電話番号“02”で警察と連絡をとることができますが,あらかじめ自分の行動範囲を所轄する警察署の電話番号を調べておくといざというときに役立ちます。なお,現場の通り名(近くの角の建物の壁に書いてあります)等を書き取るよう心掛けください。犯罪被害の発生から時間が経つと警察への被害届が受理されないことがあります。また,日本に帰国してからの被害の届け出を行うことはできません。
(2)盗難被害時の措置
ア パスポートや身分証明書など再発行を必要とするものが盗まれたときには,警察署で盗難(紛失)証明書を発行してもらう必要があります(パスポートと査証の再発行を受けるまでの間,この盗難・紛失証明書が身分証明書の代わりとなります。)。
イ クレジットカードを盗まれたときは,できる限り速やかに発行元に盗難被害を連絡し,犯人に利用されることを防ぐ必要があります。カード番号とカード発行会社の緊急連絡先等は,あらかじめメモしておくことをお勧めします。盗難に遭った確信が無くても,カード類の所在が分からなくなった場合には,直ちにカード発行会社に連絡して,停止措置をとるようにしてください。
(3)負傷を伴う被害時の措置
 犯罪被害に遭い負傷したときには,負傷の手当を優先して速やかに病院で診察を受け,診断書を受領してください。傷害保険の請求手続や警察への届出の際に必要となります。
(4)大使館・総領事館への通報
 ロシアで事件・事故に遭遇したら日本大使館・総領事館に御連絡・御相談ください。

○加害者となった場合
 事件の加害者となったり,事件に巻き込まれたりして警察署に逮捕,拘禁された場合,大使館・総領事館では次のような援護を行いますので,大使館・総領事館への通報を警察官に要請してください(1966年の日ソ領事条約に基づき,ロシア側は日本人を逮捕した場合には日本側に3日以内に通報する義務があります)。
《大使館・総領事館が行う主な援護の内容》
 ア 逮捕・拘禁された本人との面会・連絡
 イ 弁護士や通訳に係る情報提供
 ウ 家族との連絡の支援

3 都市別の情報
【モスクワ】
(1)犯罪発生状況
モスクワでは銃器を用いた殺人事件や暴行事件が依然として高い水準で発生しています。また,経済の低迷等からスリや置き引き等の窃盗事件が増加しており,このような犯罪の被害に遭った邦人からの報告もあります。この他,タクシー強盗やクレジットカードのスキミング,不良警察官による金銭要求等の被害が報告されています。各犯罪の詳細については以下の「日本人の被害例」をご覧ください。
 2015年におけるモスクワ市での犯罪総数は,19万5,200件であり,前年比6.8%増加しています。主な犯罪発生は以下のとおりです(出典:モスクワ市内務総局)。

窃盗・スリ・置き引き等:103,720件
強盗:1,952件
重傷傷害:1,049件
殺人:343件
暴行わいせつ:12,192件

(2)日本人の被害例
ア 窃盗・強盗(未遂含む)被害事件
 日本人の被害が最も多いのは窃盗被害であり,主な事例は以下のとおりです。
(ア)地下鉄車内やエスカレーター等で,肩にかけていたり,背中に背負っていたバッグのファスナーが気付かないうちに開けられて,貴重品を奪われていた。
(イ)旅行者がレストランで食事中,自分の椅子の下に置いておいたバッグが気付かないうちに無くなっていた。
(ウ)在留邦人が1泊2日の旅行から帰宅したところ,アパート5階の室内が荒らされていた。玄関扉には4か所施錠してあったが,すべて壊されており,現金,貴金属,ノートパソコンが盗まれていた。
(エ)在留邦人が大型スーパーで買い物中,買い物かごに入れてあったバッグの中から財布を盗まれた。
(オ)在留邦人が食事のため,レストラン前の路上に車を駐車して運転手を待たせていたところ,運転手が2分ほど車から離れたすきに,窓ガラスが破られ,後部座席に置いてあったバッグが盗まれた。
(カ)在留邦人が自宅アパート前の敷地に自家用車を駐車し,翌朝出勤しようとしたところ,車がなくなっていた。
(キ)邦人男性が深夜,地下鉄駅から自宅まで徒歩で帰宅途中,公園前を通過中に,いきなり3人組の若者から殴る蹴るの暴行を受け,現金,携帯電話が入っていたバッグを盗まれた。
(ク)深夜,路上でスマートフォンで通話していたところ,後ろからひったくりに遭い,バッグなどを盗まれた。
(ケ)深夜,タクシーを利用して自宅アパート近くで下車し,アパート建物の入口で鍵を取り出そうとしてバックを開けていたところを,後ろから男がナイフで脅し,バッグを盗まれ,抵抗した際に,手を負傷した。

イ 暴行被害事件
 窃盗,強盗等の目的ではなく,外国人を襲い暴行を加える事件も発生しています。事例としては,留学生が,ロシア人の友人とカフェに入店しようとしたところ,店から出てきた25~28歳程度の5人組の男に突然殴る蹴るの暴行を受けた。腕と耳に全治1週間の打撲を負ったケースがあります。

ウ 詐欺被害事件
(ア)落とし物詐欺
 旅行者がクレムリン付近の道路を歩いていたところ,前を歩いていた人物がドル紙幣入りの ビニール袋を落としたがそのまま無視して通り過ぎたところ,同人の直ぐ後ろを歩いていたロシア人が同袋を拾い上げ,落とし主に手渡した。突然警官らしき人物が現れ,邦人に対し,金を盗んだのではないかと言いがかりをつけ,財布の中身を見せるよう要求してきたので見せたが,後になって確認したら,4万円相当の現金が盗まれていた。
(イ)国際出会い系サイトやSNS(ツイッター,フェイスブック,スカイプ)を利用した詐欺
 インターネットの各種出会い系サイトを通じて知り合ったロシア人女性から,日本への渡航費    用や査証(ビザ)の取得に必要だとして数千ドルの送金を要求され送金したが,その後様々な理由をつけて日本に渡航せず,そのまま音信不通となって,騙されたことが判明した。
(ウ)なりすましメール詐欺
 インターネットの電子メールのアカウントを不正アクセスされ,アカウント内に登録している友人や知人の電子メール宛に急病のためにお金を送金してほしいとなりすましメールが送られ,このメールを見た友人が実際にウェスタンユニオンで送金したところ,詐欺被害が判明した(このメールは,日本人が送信者であっても英文でメールを送信しているという不自然さがあります。)。

エ キャッシュカード,クレジットカード関連被害事件
(ア)普段から市内のATMで銀行のキャッシュカードを利用しているモスクワ在住者が,過去に盗難,紛失歴がないにもかかわらず,日本国内の銀行口座から数日に分けて数百万円を引き出された。
(イ)市内の日本食レストランでスリに遭った邦人男性のクレジットカードが使われて,短時間のうちに現金を引き出された。邦人男性はレストランから出る際に被害に気付いてすぐにクレジットカード会社に連絡したが,間に合わなかった。

オ 不良警察官,係官による被害
(文中の「到着通知」については,【●滞在時の留意事項の1 滞在登録制度】をご参照ください。)
(ア)駐在員が出張者とともに市内北東部の地下鉄駅付近を歩いていたところ,警察官に身分証明書の提示を求められた。駐在員は,警察官が到着通知に不備があるとして5千ルーブルを支払うよう要求してきたため,日本国大使館に連絡した。同大使館から警察官に対し現場での罰金の支払いは認められていない旨抗議したところ,同人らは解放された。
(イ)留学生が通行中,パトカーに乗っている警官2名に呼び止められ,身分証明書の提示を求められた。警官は到着通知に不備があるとして,通常は5千ルーブルであるが,今この場で払えば1千ルーブルにしてやると罰金を要求してきた。同人が支払をためらっていると,パトカーに乗車するよう言ってきたので,急いでいたこともあり支払ってしまった。
(ウ)シェレメチェボ空港ターミナルDにて出張者が帰国のフライトに搭乗すべく,出国手続を終え,セキュリティーチェックを受けていたところ,2人組の警官に旅券等の提示を求められ,到着通知に不備があるとして,その場で「罰金」と称する現金の支払を要求された。出張者は到着通知に不備はないとして支払を拒否したところ,警官はあきらめて同人を解放した。
(エ)旅行者が国内線にてシェレメチェボ空港に到着後,荷物のターンテーブルがある制限区域内で,2人組の警官に旅券等の提示を求められ,到着通知に不備があるとして,同区域内に所在する事務所のような小部屋に連れて行かれ,「罰金」と称する1万ルーブルの支払を要求された。同人は不審に思いつつも帰国便の出発が迫っていたため,支払に応じた。

カ 無許可タクシー運転手による被害
(ア)深夜,サヴュロフスカ駅付近で流しのタクシーに乗車したところ,別の男がタクシーに乗り込み,ナイフを突きつけられ,ATMで現金を引き出された。解放されるまで4時間拘束された。
(イ)シェレメチェボ空港で同ターミナル内での乗り継ぎにもかかわらず,タクシーに案内され,6千ルーブルを請求された。

(3)テロ事件関連
 モスクワでは2011年以降大規模なテロ事件は発生していませんが,2015年9月にロシアがシリアへの爆撃を開始して以降,ISILはロシアを名指の上,攻撃することを公表しています。また,ISILには多数のロシア人が参加していると言われていることから,ISILからの帰還者や影響を受けた者によるテロの懸念が高まっており,2015年10月以降,モスクワでテロを起こそうとしたISIL帰還者等が拘束される事件が複数回発生しています。

(4)デモ・集会関連
 ウクライナ情勢を巡る反戦集会や反政府活動家を支援するための集会などが数千人から数万人規模で行われることがありますが,デモや集会に関する法改正や罰則の厳格化等もあり,比較的平穏に実施されています。一方,当局の許可を得ずに行われるデモや集会では参加者が治安当局に拘束される等トラブルが発生することもあります。

(5)犯罪被害危険地域
 夜間の外出はもちろんのこと,昼間でも人通りの少ない通りはできるだけ避ける等の注意を払うことが必要です。特に夜間の主要な都市を結ぶ列車の発着駅がある大きな駅周辺,地下道等では十分な注意が必要です。一般的に危険性が高いとされている場所は以下のとおりです。

ア 人通りの少ない場所,裏通り,たまり場となるおそれのある広場,公園等
イ マネージ広場,プーシキン広場
ウ マヤコフスカヤ駅付近(時折,民族主義者による無許可デモ等が発生しています。)
エ 各種駅(地下鉄を含む)構内及び同周辺,電車,路面電車,スタジアム,コンサート会場周辺,大学生寮,若者や外国人が参集する飲食店
オ 連邦保安庁関連施設に近接する駅(ルビャンカ駅等)(テロリストの標的にとなる可能性が高い。)

【ウラジオストク】
(1)犯罪発生状況
 沿海地方における犯罪認知件数は2013年(52,458件)から2年連続減少傾向にあり,2015年の犯罪認知件数は47,408件(対前年比1,438件)となっています。また,同時にウラジオストク市における犯罪認知件数も2013年以降減少傾向にあり,2015年は15,147件(対前年比1,045件)となりましたが,依然として当地の犯罪認知件数は極めて高い水準にあります。沿海地方における犯罪認知件数の3割をウラジオストク市が占めており(下記の統計表参照),犯罪発生の傾向としては,窃盗が犯罪件数の約4割を占めているほか,麻薬関連犯罪及び詐欺の増加が挙げられます。また,ウラジオストク市において発生した犯罪の大半は街頭(路上や公園や広場等の公共の場所)で起きており,すりや路上強盗,ひったくり,略奪などが多く発生しています。被害品で多く狙われているのは,バック,財布,携帯電話機,カメラ,車のエンジンキー,コート・上着類などです。レストランやカフェ,商業施設店内においても身の回りの所持品管理には注意が必要です。
 また,当地では,多くのアジア系外国人が生活しており,彼らに対する当地のロシア人の感情は必ずしも良好ではなく,暴行・殺害事件が過去に発生しています。日本に対しては好意的な土地柄ですが見た目で区別されず,日本人がこうした事案に巻き込まれることもあり得ることを知っておく必要があります。
以下は,沿海地方連邦統計局及び内務省沿海地方支部が発表した「2015年沿海地方及びウラジオストク市犯罪統計」の主な数値です。
          沿海地方  ウラジオストク市
犯罪認知件数: 47,408件   15,147件
殺人及び未遂: 240件     58件
重 度 傷 害: 683件     141件
強姦及び未遂: 50件      27件
強      盗: 255件     74件
窃      盗: 19,185件   5,581件
詐      欺: 3,498件    1,493件
麻薬不法取引: 6,494件    2,792件
人身交通事故: 3,319件    1,047件
死  亡  者: 302名      33名
負  傷  者: 4,132名    1,218名

(2)日本人の被害例
 ウラジオストク市では滞在期間の長短に関わらず,以下の事例のように日本人が犯罪の被害者になる事件が発生しています。犯罪被害に遭わないためにも,外出時はもちろんのこと,ホテルや自宅滞在時であっても常に警戒心を忘れないことが大切です。
ア 強盗被害
(ア)深夜帰宅し,玄関のテン・ロックキーの開錠に手間取っていると,突然背後から手拳で殴打されるなどし,携行品のすべてを強奪された。
(イ)訪問者を確認せずに玄関扉を開けたところ,いきなり顔面にスプレーを噴射され,殴打された。
(ウ)夜間,飲酒した後に一人で歩いていたところ,数人のロシア人に取り囲まれ,殴打された。
(エ)友人の知人と称するロシア人を自宅に招き入れたところ,実は,強盗で,金品を強奪された。
(オ)数人のグループに,自宅アパートまで跡をつけられ,階段踊り場で押さえつけられた上,現金等を強奪された。
(カ)鉄道の車内で3人組に襲われて暴行を受け,金品を強奪された。
(キ)ホテルのトイレで2人組のロシア人にけん銃のようなものを突きつけられ,金品を強奪された。
(ク)ウラジオストク駅付近のカフェで知り合ったロシア人にホテルまで送っていくと言われて車に乗せられ,ひと気のない場所で車から降ろされ暴行を受けた後,金品を奪われた。
(ケ)アムールスキー・ザリーフホテル付近を歩行中,道端に立っていたロシア人に突然ナイフを突きつけられ立ち止まったところ,隠れていたロシア人4名が現れ,暴行を受け金品を奪われた。
(コ)ウラジオストクホテル付近を歩行中,突然,後方を歩いていたロシア人の男にたすき掛けしていたバッグを体から抜き取られた。抵抗すると,もう1人のロシア人が現れ,犯人に加勢しバッグを奪って逃走した。
(サ)鉄道の乗車時間調整のため,スーツケースを所持した状態で市内観光をしていた際,見知らぬロシア人4人組に声を掛けられて親しくなり,しばらく一緒に散歩をしていたところ,ひと気の少なくなったところで身体を拘束され,所持品を強奪された。
(シ)目的の店を探しながらウラジオストク駅前を歩いていたところ,見知らぬロシア人男性に声を掛けられ,車で郊外まで連れて行かれて暴行を受け,所持品を全て奪われた。
(ス)ウラジオストク駅付近で,後ろから近づいてきた男に「警察だ」と声をかけられ,強引に連れて行かれようとしたため抵抗したところ,首から提げていた財布から現金を強奪された。
(セ)路上で,ロシア人男性2名から「どんな金を持っているのか」と尋ねられたため所持金を見せたところ,現金を窃取され逃走された。
(ソ)夜間,自宅アパートの入口にて磁気ロックを解除しようとしていたところ,後方から近づいてきた男2人に,こめかみに銃を突きつけられ,財布を強奪された。

イ 車上ねらい被害
(ア)自宅駐車場で,車のドアの鍵を壊され車内からカーステレオを盗まれた。
(イ)自宅駐車場で,車のフロントマスクとヘッドライトを盗まれた。
(ウ)スーパーへ行ったところ駐車場が満車であったため,路上に駐車して買い物をして戻ったところ,鍵が壊されて,シリンダーが抜かれていた。
(エ)スーパーで買い物中,駐車場に停めていた乗用車の窓ガラスが壊され,車内からバッグを盗まれた。
(オ)路上に駐車して買い物から戻ったところ,車内からカーステレオが盗まれていた。

ウ 窃盗(住居侵入)被害
(ア)二重扉の玄関の一方のみを施錠して外出したところ,施錠した木製ドアが壊され,現金等を盗まれた。
(イ)不在中に自宅の窓ガラスを割られて室内に侵入され,現金等を盗まれた。
(ウ)施錠しておいたはずの大学寮の部屋からパソコン等が盗まれた。
(エ)出勤後,合い鍵のようなものでアパートの自室に侵入され携帯電話やパソコンを盗まれた。
(オ)外出中,合い鍵のようなものでホテルの自室に侵入され現金を盗まれた。

エ ひったくり,スリ被害
(ア)街を歩いている時にロシア人数人と親しくなり,しばらく話をしたが,宿舎に帰って確認すると,ショルダーバッグのファスナーが開いており,中に入れていた財布と航空券がなくなっていた。
(イ)乗り合いバスに乗って友人宅へ向かっていたところ,いつの間にか背負っていたリュックサックが破られており,中の貴重品がなくなっていた。
(ウ)満員電車の中で後ろポケットに入れていた財布を盗まれた。
(エ)満員のバスから降りる際,両手の荷物に気を取られている間に,肩から掛けていたハンドバッグの紐が切られ,そのままひったくられた。
(オ)バスの車中(満員状態)で,降車するため人混みをかき分けて出口に向かった際,バッグに入っていた財布を窃取された。後日,地元男性により付近バス停に落ちていた財布が拾い届けられた。現金のみ抜かれていた。
(カ)歩道を歩いていた被害邦人の前方5メートル先及び同1メートル先にそれぞれ男が歩いていたところ(以下,男A及びB),先を歩いていた男Aのバッグから袋が落ちた。男Bがその袋を拾い,男Aに声をかけたが男Aは気づく様子がなく,男Bが被害邦人と並んだ状態になった際に袋の中身を確認すると,そこには現金の束が入っていた。現金を手にした男Bは被害邦人と歩きながら,拾った現金を折半しようと持ちかけてきたところ,落としたことに気づいた男Aが前方から戻り,被害邦人と男Bに各々の財布を見せるよう要求した。2人が財布を出すと男Aは財布を手に取り確認し始めた。男Bが観念した様子で拾った現金を男Aに差し出すと,男Aは男Bを殴り,財布を2人に返してその場から立ち去った。男Bはもと来た道へ戻って行ったが,被害邦人は目的地に着いたところで財布から千ルーブルがなくなっていることに気付いた。

オ その他
(ア)ホテルで就寝中,合い鍵で侵入してきた者に脅され貴重品を盗られた。
(イ)飲食店で知り合った自称警察官に自宅住所を教えたところ,見知らぬロシア人が訪れるようになり,最終的に脅迫を受ける事案に発展した。
(ウ)通行中,2人組のロシア人とすれ違う際,不意に胸元にひじ撃ちを食らった。2人組はすれ違った後,こちらに向かって中指を立て挑発した。
(エ)深夜,極東国立大学付近を通行中,2人組の制服警察官に職務質問され,持っていたウォッカの瓶が違法だと言われ,所持品検査を受けた際に財布から現金を抜き取られた。
(オ)ひったくりに遭った後,パスポートを拾ったと言ってホテルに現れた男から現金を要求された。
(カ)ウラジオストク駅に鉄道で到着した際,荷物運びを手伝うと申し出た者に荷物の一部を預けたところ,これを持ち逃げされた。
(キ)公共施設内にバッグを置き忘れたところ,忘れ物として預かっていた警備員に対し,別の者が「自分のもの」と主張し,これを持ち去った。
(ク)ウラジオストク鉄道駅プラットホームで,前方から来たロシア人男性に突然顔面を撲打され,転倒した。犯人はそのまま逃走した。
(ケ)プリモーリエホテル前の歩道(ポシエツカヤ通り)を邦人数名で歩いていたところ,正面から近づいてきた男数名(人相着衣・人種不明)の一人がいきなり一人の邦人の顔面(右目あたり)を殴打した。殴った男らは直ぐにその場から逃走し行方をくらました。 

(3)犯罪被害危険地域
 2015年市内地区別の犯罪認知件数が最も多かったのはレニンスキー地区で,同地区は官公庁が集まる市の中心部であるほか,多くの商業・娯楽施設が集まり,ウラジオストク駅や革命戦士広場等の観光スポットも多数存在するため,多くの外国人観光客も訪れる地区となっていることから,観光客を狙った犯罪(スリ,ひったくり,路上強盗,詐欺等)も多く発生しています。次いでピエルバレチェンスキー地区(レニンスキー地区の北部に位置し,鉄道駅,幹線道路,大型商業施設等が立ち並ぶ地区で空き巣,自動車盗等の窃盗が発生しています。),フルゼンスキー地区(総領事館が所在する地区で同地区北部にあるスポーツ湾周辺にはサッカースタジアムや飲食店が密集しているため週末の夜には多くの人で賑わう反面,粗暴事案等の犯罪が発生しています),ピエルバマイスキー地区,ソヴェッツキー地区の順となっています。

【サンクトペテルブルク】
(1)犯罪発生状況
 サンクトペテルブルク市の犯罪の発生件数は,統計上年々減少しており,治安は回復傾向にあると言われています。しかし,日本と比較すると犯罪の発生率は依然高い数値を維持しており,殺人や強盗,武器や麻薬の押収事案等,日常生活を脅かす危険な犯罪は日々発生しています。さらに,市内中心部では無許可デモも定期的に行われるなど,現状として治安は決して良好とは言えません。また,同地は市内中心部一帯が世界遺産に登録された観光地であり,特に夏季は世界中から多くの観光客が訪れることから,日本人に限らず,外国人観光客をねらった犯罪の被害も多く報告されています。
サンクトペテルブルク市及びレニングラード州における犯罪発生状況(国家統計庁)
   2015年犯罪総数(年間)        56,480件
   窃盗                    22,628件
   ひったくり,置き引き等公然窃盗   2,512件
   強盗                 702件
   重傷傷害               487件
   殺人                   203件
   麻薬不法取引            13,592件

(2)日本人の被害例
 2015年中,現地総領事館では36件の邦人被害事件を把握しており,その内訳は,スリ被害24件をはじめ,被害すべてが金銭窃取を目的とした財産犯となっています。最も被害の多い手口は,大通りや観光名所付近,地下鉄・バスなどの公共交通機関を利用する際に,突然犯罪集団に取り囲まれ一瞬のうちに財布やウエストポーチ等をそのまま奪い去られるというものです。
 これら犯罪から未然に被害を防止するためには,人混みの中では定期的に後方を振り返り不審者がいないかを確認する,財布を出し入れする際は周囲の状況を十分確認し,貴重品の保管場所を容易に悟られないよう注意する,物売りに近寄られても相手にせず素早くその場から立ち去る,リュックサックや肩掛けバッグなどは常に自分の視界に入る前側の位置で抱えて持つなど防犯に配慮する必要があります。
 また,地下鉄,バスや白タクの利用は避け,信頼できるタクシー会社を予約するなど,常に警戒心を持って行動することにより被害のリスクは軽減するものと思われます。
 なお,最近の主な被害例については以下のとおりです。

ア 強盗
(ア)在留邦人が自宅の共同玄関を開けようとしたところ,2人組の男から顔等を数発殴打され,所  持していた鞄(現金5,000ルーブルの入った財布,自宅鍵,書類等在中)を奪われた。被害者は頭部打撲,鼻から出血などの傷害を負った。
(イ)出張者が,深夜,ネフスキー大通り沿いにある和食系レストランで食事をとっていると,隣に   席にいた見知らぬ若いロシア人女性2人から「一緒に飲まないか。」と誘われた。出張者は同女性を自身のテーブルに招き,ビールを一杯飲み終えた時点で記憶を失った。宿泊先のホテルで目を覚ました際,財布に入れてあった現金(1万ルーブル,165米ドル)が無くなり,さらにクレジットカード自体は盗まれていないが合計120万円分不正使用されていた。

イ 窃盗
(ア)留学生が混雑しているバスを降車した際に,見知らぬ女性から,何者かが被害者の鞄を開けて いるところを見た,と指摘されたことから鞄の中を確認したところ,現金11,000ルーブル,クレジットカードが盗まれていた。
(イ)旅行者がエルミタージュ美術館内を散策中,ジャンパーの右ポケットに入れてあった携帯電話を何者かに盗まれているのに気付いた。
(ウ)在留邦人がバス(ネフスキー大通り:宮殿広場からモスクワ駅方向)に乗車中,何者かに所持していたカバンを引っ張られ,取られまいと同カバンを引き戻す行為を行った。同人が目的地であるバス停にて降車した後,違和感を感じて確認したところ,ズボンの右ポケットに入れてあった財布が盗まれていた。
(エ)旅行者が地下鉄「ネフスキープロスペクト」駅構内で車両に乗車しようとした際,5人組の男性に後ろから押され,カバンから財布(ルイヴィトン社製約8万円相当)を盗まれた。
(オ)レストランで食事中,席の脇に置いていたカバンが持ち去られた。

(3)犯罪被害危険地域
 地元内務総局は,外国人が被害に遭う地域について,次のとおり公表しています。
(ア)イサク聖堂
(イ)センナヤ広場
(ウ)ネフスキー大通りの南側沿い奇数番地(1番地から39番地)及び北側沿い偶数番地(2番地から116番地)
(エ)市中心部に位置する地下鉄の各駅,カフェ及びレストラン
 また,警察は犯罪の多発地域を「安全ゾーン」として指定し防犯カメラの設置や警察官の巡回回数
を増やすなどの防犯対策を講じています。市内中心部の「安全ゾーン」については,以下のとおり人
が多く集まる公園,通り,地下鉄駅周辺が指定されています。
(オ)宮殿広場
(カ)センナヤ広場
(キ)ゴステイーニィー・ドヴォール付近広場
(ク) 地下鉄モスコフスカヤ駅前噴水付近
(ケ)モスクワ地区14か所のスーパーマーケット等
 これら地域では,犯罪が多く発生していることから,特に注意願います。

【ハバロフスク】
(1)犯罪発生状況
 内務省発表によるハバロフスク地方の犯罪認知件数は,以下のとおりです。統計上の犯罪発生総件数はほぼ横ばいですが,依然として強盗やひったくりなどの重要犯罪が発生しています。また,過去には同地において邦人が被害となった事件も発生しました。
 このほか,同地方を含むロシア極東地域は,ロシア国内の他の地方に比べて薬物事件の発生件数が多く,薬物中毒者が引き起こす事件に巻き込まれないように十分注意する必要があります。
2012年 26,534件
2013年 28,465件
2014年 29,598件

(2)日本人の被害例
 ハバロフスク地方で過去に発生した邦人被害の事件は,主に,路上での強盗,アパート共用部分での強盗,バスや飲食店内でのスリ,空港・公共交通機関内での置き引き等です。春から夏は路上での被害が,秋から冬にはアパート共用部分等の屋内での被害が目立ちます。以下にハバロフスク市内で発生した事例を簡単に紹介しますので,ご自身の身を守る参考にしてください。
ア 強盗被害
(ア)夜間,邦人男性が市内にある自宅アパートに帰宅したところ,玄関ホールにおいて,突然,階段の陰に隠れていたと思われる2人組の暴漢に棒状の物で頭部を殴打される等の暴行を受け,気を失っている間にバッグを強奪された。
(イ)深夜,邦人男性がウスリースキー並木通りを知人のロシア人女性と歩いていたところ,突然,後方から一人の暴漢に襲われ,肩掛けバッグを強奪された上,怪我を負った。
(ウ)早朝,邦人男性がホテル近くの階段を一人で歩いていたところ,複数の暴漢に背後から襲われ,旅券,現金等を強奪された上,重傷を負った。
(エ)深夜,邦人男性がツルゲーネフ通りを一人で歩いていたところ,複数の暴漢に背後から襲われ,旅券,現金等の入ったセカンドバッグを強奪され負傷した。
(オ)夜間,邦人男性3名がアムールスキー並木通りを歩いていたところ,暗闇の中で5~6人の暴漢に襲われ,金品を強奪された。
(カ)当地に到着したばかりの邦人男性が,ハバロフスク空港付近において,バス停まで案内するふりをした2人組から暴行を受け,金品を強奪された上,怪我を負った。

イ 盗難被害
(ア)邦人男性がシベリア鉄道でイルクーツクへ向かう途中,同じ車両に乗車していたロシア人男性から飲酒を誘われ,自分の座席にバッグを置いたままこれに応じたところ,深酒により寝入ってしまい,自席に戻ったところ,バッグに入れてあった財布が盗まれていた。
(イ)夕方,邦人女性が市内中心部のバス停でバスに乗車しようとしたところ,ロシア人と思われる男に,コートのポケットに入れてあった携帯電話をすりとられた。
(ウ)夜間,邦人男性が市内にある自宅アパート前の敷地に車を駐車していたところ,何者かに窓ガラスを割られ,カーエアコンとカーオーディオを盗まれた。
(エ)日中,邦人男性がディナモ公園のベンチに座っていたところ,ロシア人男性から写真を撮って欲しいと声をかけられ,これに応じている間に,ベンチに置いてあったバッグを何者かに盗まれた。
(オ)夜間,邦人男性が市内中心部のレストランのバーカウンターで飲食をしていたところ,何者かにズボンの後ろポケットに入れてあった旅券を盗まれた。
(カ)ハバロフスク空港待合室において,邦人男性が肩掛けバッグを近くに置いてベンチに座っていたところ,気がついたら,バッグが何者かに盗まれていた。
(キ)邦人男性が中央市場内のカフェで飲食していたところ,話しかけてきた見知らぬロシア人の男に,カウンター上に置いていた財布をひったくられた。

(3)犯罪危険地帯
ア インツーリストホテル周辺
 同ホテル周辺は,過去に邦人被害の強盗事件が度々発生しており,当地警察でも「特に危険な地帯」として認識されています。特に夜間は周辺が暗いため死角が多く,一段と注意が必要です。
イ 「文化と休息の公園(レーニン公園)」内
 同公園内は,起伏があり樹木も多いことから周りから死角になる場所も多く,また,酒を飲んでいる者なども散見され,日中でも注意を要する場所です。
ウ ハバロフスク駅周辺
 旅行者は多額の現金を持ち歩いていることが多く,さらにその土地に不慣れであることから,犯罪者にとって格好のターゲットです。駅を出る際には,後についてくる不審な者がいないか注意する必要があります。
 治安当局によれば,犯罪グループはハバロフスクとウラジオストクでシベリア鉄道に乗車する外国人旅行者にねらいを定め,お互いに連絡を取りながら到着を待ち,その後強盗などの犯行に及んでいるとの情報もあります。
エ ハバロフスク空港
 過去に邦人被害の置き引き事件が発生しています。荷物から目を離すことがないように注意してください。
 また,国際線及び国内線の空港ターミナル出口では,航空機の到着時間に合わせて多くのタクシー運転手が待ち受けていますが,その多くはいわゆる白タクです。白タクを利用し犯罪に巻き込まれることがあるので,その利用は控えてください。
オ 中央市場内
 市場は通路が狭く,買物客で常に混み合っています。スリや置き引き等の被害に遭わないよう,常に周囲と携行品に気を配りながら行動する必要があります。

(4)オートバイ等によるロシア国内横断旅行
 2012年5月,オートバイでロシア国内を旅行していた邦人男性が,ザバイカル地方(ハバロフスク地方とイルクーツク州の中間に位置)において夜間テントで就寝中,強盗に襲われて殺害される事件が発生しました。また,自動車を運転中に悪路で自動車が転覆し,運転していた邦人男性が負傷する事故やオートバイで旅行中の邦人男性が事故加害者となった上,骨折などの怪我を負う事故が発生しました。
 ロシア国内をオートバイや自動車で旅行する場合は,安全運転を心がけることはもちろん,旅行者は犯罪者の格好の標的であることを念頭に,身の安全を第一に行動するようにしてください。

【イルクーツク】
(1)犯罪発生状況
 内務省発表によるイルクーツク州の犯罪認知総件数は,以下のとおりです。2015年は対前年比13.5%減とその犯罪総件数は減少しましたが,依然として,ロシア国内では犯罪の多い地域となっております。
 同州で滞在する際は犯罪に巻き込まれないよう十分注意する必要があります。
2014年 44,608件
2015年 38,586件

(2)イルクーツクで困った際の連絡先
イルクーツク日本情報センター(日本語可)
 住所:Ulitsa Krasnoyarskaya 11A, Irkutsk, 664009, Russia
 電話:(国番号7)3952-200950

【ユジノサハリンスク】
(1)犯罪発生状況
 2015年にサハリン州において治安当局が認知した犯罪の件数は11,270件であり,前年(11,509件)から239件と僅かに減少したものの,日本と比べ依然として高い犯罪発生率となっています。
 サハリン州の各都市においては,殺人,女性などの弱者をねらった路上強盗,住居不法侵入等による窃盗,銃器を用いた凶悪犯罪,未成年者をも含む女性への婦女暴行,大麻等の薬物所持・売買事案が絶えず発生しています。また,飲酒によるトラブルに起因するものが多く発生している。

(2)日本人の被害例
 近年発生した日本人が被害に遭った例として,当地を旅行中の邦人が夜間,ユジノサハリンスク市内に所在の飲食店で飲食後,酔いを覚ますためベンチで休息していたところ,所持していた現金,携帯電話,デジタルカメラを奪われたとの事案が報告されています。

(3)犯罪被害危険地域
 ユジノサハリンスクでは,メインストリート以外の通りは街灯が少ないか,又は全く街灯のない場合もあり,すぐそばに人がいても気付かない所があるほどです。夜間の外出はもちろんのこと,昼間でも人通りの少ない通りはできるだけ避ける等の注意が必要です。また,市場やバスの車両などの人が混みあう場所ではスリ等の被害が頻発していますので,特に注意が必要です。

査証、出入国審査等

(手続きや規則に関する最新の情報については,駐日ロシア大使館(電話:03-3583-4224)又は総領事館(在大阪:06-6848-3451,在札幌:011-561-3171,在新潟:025-244-6015)にお問い合わせください。)

1 査証
 ロシアの出入国には査証が必要です。入国査証は日本又は居住する国にあるロシア大使館又は総領事
で申請します。同一空港内でトランジット・エリアを出ずに24時間以内に航空機を乗り継いで第三国へ出発する場合であれば査証は必要ありませんが(ユーラシア経済同盟加盟国へのトランジットの場合,ロシア査証が必要な場合があります。詳しくは日本にあるロシア大使館・総領事館に照会してください。),到着した空港から別の空港に移動して乗り継ぐ場合は査証が必要です。
 入国後,滞在期間を延長することはできないので,あらかじめ余裕をもった日程で申請することをお勧めします。査証を取得した際は,有効期限や入国回数が旅行日程と一致するか十分確認してください。有効な査証(入国可能回数及び有効期間を満たしている査証)を所持していないとして入国できずに搭乗地に送還される事例が発生しています。
 また,入院等で当初予定していた時期までに出国できない場合には,改めて査証を取得(転記又は延長)しなければ出国できません。査証の転記又は延長手続は,ロシア国内の保証人が申請することとなっています。インターネットなどで集客している,いわゆる「査証斡旋会社」で査証を取得した場合は,転記又は延長手続に非協力的な場合が多いので,トラブルのもとになります。ご利用の際はご注意ください。
 万一の際に備え,あらかじめパスポートの人定事項ページ及び査証ページをコピーしておくことをお勧めします。
 列車で移動する際,乗り継ぎがうまくいかず,期限までに出国できなかったため,査証の有効期間を過ぎてしまいトラブルになることもあります。出発前に切符を入手しておくとともに,時間的に十分余裕のある計画を立てる必要があります。

2 出入国審査
 出入国審査は長時間待たされることがあります。審査官によっては英語をほとんど解さない上,パスポート,査証,人物等の審査が慎重に行われます。なお,ロシア経由で第三国に渡航する場合,航空機の遅延,オーバーブッキング等で空港での乗り継ぎがうまくいかないことがあります。ロシアへの入国査証を取得していない旅行者は,その場合,空席がある便を待つ間の1~3泊,(航空会社が手配・エスコートする)無査証者用のホテルで外出もできずに待たされることになります。乗り継ぎに際しては時間的に余裕のある便を選ぶことが肝要です。また,フライトの遅延で乗り継ぎができなかった場合には,利用した航空会社に問い合わせる必要がありますが,時間の勘違いなどの自らの責任で乗り遅れた場合には,再度航空チケットの買い直しを求められ,長時間空港で滞在を余儀なくされる場合があります。
 出入国審査の際にはパスポート,査証の他に出入国カード(イミグレーションカード)の提出が求められます。このカードは到着時に審査官により入力・作成され渡されます(船舶,列車,バスでは乗務員から配布され,自家用車の場合には国境地点で配布を受けられます)。
 出入国カードは,ロシア滞在時に必要な滞在登録(下記●滞在時の留意事項をご参照)に必要となるほか,出国時にも提出する必要がありますので,紛失しないよう注意してください。

3 ベラルーシへのトランジット及び同国からのトランジットに関する注意事項
 ロシア国内の空港を経由(トランジット)してベラルーシに入国,またはベラルーシから出国してロシア国内の空港を経由する際に,ロシアの通過査証を取得していなかったため,空港でトラブルに遭う日本人旅行者がいます。
ロシアとベラルーシは連合国家として出入国管理を統一しており,ロシア・ベラルーシ間の航空便は国内線扱いとなることから,乗り継ぎに際してはロシアの出入国審査(パスポートコントロール)を受ける必要があります(ベラルーシからロシアを経由する場合も同様です。)。空路でのベラルーシ出入国のためロシアを経由する場合には,ロシアの通過査証が必要ですので,必ず事前に取得するようにしてください。
 また,出入国カード(イミグレーションカード)に関してもロシア・ベラルーシ間で共用となっているため,ロシアへの入国審査の際に返却される出入国カードの出国部分を保存しておいてください。
 ベラルーシへの出入国については,ベラルーシの安全対策基礎データの査証,出入国審査等(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=185#2 )も併せてご確認ください。

4 税関申告
 ロシアの出入国時に下記品目は申告が必要とされています。これらの品目の申告をしないまま簡易検査ライン(通常グリーンライン)を通過しようとして所持が発覚すると,没収,多額の罰金,刑事罰を科せられますので,ご注意ください。
(1)ロシア入国時
ア 携行荷物全体の価格が1万ユーロ(空路以外の場合1,500ユーロ)以上,又は総重量が50kg以上(ただし,一品目の重量が35kg以上の物品は,総重量が50kg以下であっても免税にならないので,申告する必要があります。)。
イ 外貨及びルーブル貨,国内外の有価証券及びトラベラーズチェックの合計金額が1万米ドル相当以上
ウ 一人当たり250gg以上のキャビア(この場合は,ロシア経済発展省のライセンスが必要です)。
エ 一人当たり(18歳以上)3リットル以上のアルコール飲料,一人当たり(18歳以上)50本以上の葉巻,200本以上のタバコ,0.25キロ以上のタバコの葉
オ 武器及び弾薬
カ 無線電子機器(ロシア国家通信監督局の許可が必要な無線電話器,無線装置,人口衛星による無線通信等)。ただし,一時的に持ち込むものは除く。
キ あらゆる種類のチョウザメ及びその製品(ロシア経済発展省のライセンスが必要です。)。

(2) ロシア出国時
ア 1万米ドル相当以上の現金(日本円,外貨あるいはルーブル貨の合計(申告書記入だけでなくロシアへの持ち込みを証明する税関申告書が必要です。)
イ 有価証券(ロシア連邦に持ち込んだ有価証券を除く。この場合は持ち込みを証明する税関申告書が必要です。)
ウ 1万米ドル相当以上のトラベラーズチェック(他の持ち出し物品の価値に関係ない)
エ 2万5千米ドル相当以上の貴金属及び宝石類。
オ 武器,弾薬及び爆発物
カ 麻薬・麻酔剤及び向精神薬とその類似物
キ 文化財(100万ルーブル以上の価値があると認められる又は100年以上前に作製された楽器,絵画,彫刻,コイン,古コイン,勲章,メダル,切手等は文化省の証明書あるいはその物品の持ち込みを証明する税関申告書が必要です。)
ク 有毒物質及び人体に強く作用する薬(催眠薬,鎮痛剤等)
ケ 放射性物質
コ 絶滅の危機にある野生動植物,その一部及びそれらから生成された製品
サ 250g以上のキャビア(ロシア経済発展省のライセンスが必要です。)
シ あらゆる種類のチョウザメ及びその製品(ロシア経済発展省のライセンスが必要です。)
ス 一台あるいは複数台のラジオ放送・受信機からなる技術機械又は補助機械(周波数9キロヘルツ以上の無線電話機,無線装置,無線航法・確定装置,ケーブルテレビ装置等)
セ 国家機密に当たる,又はファシズム,人類・民族・宗教的反感を抱く,又はポルノ的な出版物,映画,写真及びビデオ資料
ソ 生産・商用活動向けの物品で,その合計額が1万米ドル相当以上

5 子供連れの出国
 子供を連れてロシアを出国する際に,片方の親と子供だけで出国する場合,もう片方の親の同意書がないと出国が認められない場合があります(特に子がロシア国籍を有している場合は,もう片方の親の同意書が必要です)。これは,ロシアから片方の親(特に国際結婚夫婦間)による子供の連れ去り事案を防止するための措置です。「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」については,下記「●滞在時の留意事項の7ハーグ条約」をご参照ください。

滞在時の留意事項

1 滞在登録制度
 2011年3月25日から,到着通知(ウヴェダムレーニエ ア プリビィチイ:
уведомление о прибытии)の法律が一部変更され,外国人(高度な専門性を有する労働者を除く)がロシアにおいて7労働日以上同じ場所に滞在する場合には,到着後7労働日以内に最寄りの移民局機関に到着通知をしなければなりません。
 新たに,高度な専門性を有する労働者として認定を受け労働許可を得ている外国人については,到着から90日以内に到着通知をすればよいことに
なり,通知期限が区別されました。
 また,従来どおりホテルに宿泊する場合も,たとえ1泊でも到着通知の義務が課せられます。ホテルに宿泊する場合には,チェックイン後直ちに,ホテル側にパスポートと出入国カードを提出することによりホテルが手続を行います。
 ホテルではなくアパート等の個人宅に宿泊する場合には,ロシア国内の居住地(実際に宿泊する場所)または勤務地の住所を通知します。居住地住所で通知する場合は,家主(アパート等賃貸物件の場合)が,また,勤務地住所で通知する場合は,ロシア国内の勤務先の代表者が,それぞれ当該外国人のパスポート,出入国カード等持参の上,郵便局または移民局にて手続を行うことになっています。
 退去の場合は,出国記録又は別の場所における新たな到着通知の提出により自動的に抹消されるため,抹消手続は一切不要です。
 なお,留学生の場合には,学校が3日以内に手続きを行う必要があります。

*到着通知を巡ってロシア当局とのトラブルが発生しています。トラブルをできるだけ回避するため,(1)到着通知は速やかに行う(ホテルに宿泊する場合は,ホテル側に手続義務があります。),(2)出入国カードを常時旅券と共に携帯する,(3)ホテルをチェックアウトした後も出国時まで出入国カードを所持する等の対応を確実に行うようにしてください。

2 旅行制限
 沿海地方には軍事閉鎖都市,軍事立入禁止区域が未だに点在しているので注意が必要です。また,軍の敷地(主に郊外に位置し,鉄条網等で区画されて,標識や黒字の看板に黄色文字でロシア語を記載したものが設置されている場所)内への立入りも禁止されています。

3 各種取締法規
(1)麻薬及び向精神薬については非常に厳しく規制されており,持ち込みが発覚した際には厳罰に処されます。麻薬又は向精神薬の大量不法入手又は保管(販売する意図がない場合)は懲役3年以内,大量不法入手で販売する意図のある保管及び製造,加工,運送,送付,販売に関わった者は3年から10年の懲役,更に財産を没収される場合もあります。なお,「大量」の定義は麻薬取締委員会が定めるもので,乾燥マリファナは2.0グラム以上,ハシシは0.05グラム以上等と定められています。また,それに満たない場合でも,行政法規によって処置対象になります。
 なお,知らないうちに麻薬の「運び屋」に仕立て上げられる可能性もないとは言えないので,いかがわしい場所への立入りや現地で声を掛けてくる面識のない人との付き合いには十分注意する必要があります。
(2)外国人は常時パスポートを携帯するよう法律で決められており,警察官等による検査が実施されています。
(3)移民局から外国人を雇用できるライセンスを取得したロシア企業が契約した外国人等を除き,外国人が国内で労働に従事することは許可されません。
(4)外国人による政治活動(デモ参加,署名集め,印刷物の配布等)は厳しく規制されます。
(5)公的に指定された施設以外での賭博行為は違法です。例えば,カジノでの賭博行為は,一部指定される地域では認められていますが,モスクワは指定された地域ではありません。
(6)住居,指定される飲食店以外の広場,駅,路上など公共の場所で飲酒することは禁止されており,違反すれば罰金や拘束の対象となります。
(7)2013年6月30日に「同性愛等の情報流布の制限に関する法律(LGBT法)」が施行され,同性愛等の情報流布や関心を喚起する情報の強制は,罰金や拘束の対象とされています。

4 交通事情
(1)一般的に事故につながりやすいロシアの交通事情は以下のとおりですので,慎重な運転を心掛け
てください。
ア 一般に運転はかなり乱暴で割り込みや反対車線走行,急な車線変更等が日常的に行われている。
イ 歩行者の安全意識が低く,無理な横断や飛び出しなどが多い。
ウ 古い車が多いため故障しがちで,走行中に故障し渋滞を引き起こす。このため後続車両が急に車 
線変更を余儀なくされるので危険を伴う。
エ 路上放置車両や駐車車両が通行や視界を妨げ,事故の要因となっている。
オ 道路構造上,車線が急になくなったり,道路に穴が空いていたりして危険個所が多い。
カ 冬季に,路面凍結で滑り易くなっているにもかかわらずノーマルタイヤで走行している車が多い。
キ 冬季は,ヘッドライトの汚れやフロントガラスの曇りで視界が悪くなる。

(2)交通事故防止対策の留意点
上記のような劣悪な交通環境の中で交通事故を起こさないようにするためには,下記の諸点に留意
の上,慎重な運転に心掛けてください。
ア 車で出かけるときはあらかじめ道路(規制状況)や目的地を調査しておき,不慣れな道路はなるべく走らない。
イ 冬季には特にタイヤの交換やウオッシャー液の補充を含む走行前点検を確実に実施し,事故の原因を作らない。
ウ 車線変更,右左折時の信号は早めに行い,バックミラー,サイドミラー等での確認を怠らない。
エ 対向車線寄りの車線の使用は,対向車が追い抜きのため飛び出してくる可能性があるので,十分注意する。
オ 夜間,雨天時等,視界が悪い中での運転は,特に慎重を期す。
カ 冬季は路面が凍結し,滑りやすいので冬季タイヤを使用し,スピードを控え,十分な車間距離を取る。また,郊外の道路は,市内の道路と比べて除雪が間に合わない場所があるで,渋滞情報などを事前に確認する。
キ 特にUターン,左折時は対向車のスピード等を確認し,予測運転はしない。
ク 万一の事故等に備え,保険には必ず加入しておく。(保険に加入せず車を運転している者が多いので,事故に遭った場合,自分で修理費用等を支出することになりかねませんし,高級車との事故では多額のお金を要求されることがあります。)

(3)交通事故を起した場合の対応
自分が原因となって交通事故を起した場合(第一当事者)には次の要領で対処してください。
ア 他の通行車両に注意しながらその場で停車する(事故現場の保存)。
イ 負傷者がいる場合には,直ちに救急車を要請して救護にあたる。
ウ 最寄りの警察署(又は近くの交通警察官)に通報する。
エ 目撃者がいる場合は,氏名,住所,電話番号などを聞いてメモしておく。
オ 時間があれば事故時の状況をメモしておく(ロシア語ができない場合には,知人などに事故の状況をメールで送ってもらい交通警察官に提示することで現場での事情聴取が効率的になります。)。
カ 警察官に免許証,車の登録証を提示して事故調書を作成してもらう。調書の内容が良く分からない場合は,すぐに署名せず,通訳を介して署名することを告げる。
キ 事故後直ちに事故内容を保険会社に連絡する(後日,事故証明書が発行されたら手続を開始することになる。)。

(4)交通事故に巻き込まれた場合の対応
 自分が交通事故に巻き込まれたり,事故の被害者になったりした場合(第二当事者)には次の要領で対処してください。
 ア 相手の住所,氏名,電話番号とともに車のナンバー,免許証の記載内容をメモしておく。
 イ 目撃者がいる場合は,氏名,住所,電話番号等を聞いてメモしておく。
 ウ 最寄りの警察署(又は近くの交通警察官)に通報する。
 エ 負傷した場合は救護の措置を要請し,病院では診断書と支払の領収書を徴収しておく。
 オ 保険会社に連絡する。

(5)各地方における状況
【モスクワ】
 モスクワでは,急激な車の増加や道路整備の立ち後れ,路上駐車の常態化等により,慢性的な渋滞が発生しています。道路標示や交通標識はおおむね日本と同じですが,左折が禁止された交差点が多く,また,矢印信号によらなければ交差点の右左折ができない場所もあるため,交通法規を熟知していないと運転しにくい状況となっています。
 さらに,各ドライバーの運転は,日本と比べて,安全確認を怠った運転を行う傾向があり,信号無視も多く,運転や横断歩道通行の際には,信号が青でも必ず安全確認を行ってください。シートベルトの不着用や飲酒運転,スピード違反等を犯さず,交通規制を遵守するようにしてください。市内中心部において違法駐車の取り締まりが強化され,駐車が有料に指定されています(ウェブサイトやスマートフォンアプリなどで確認できます。)。

【ウラジオストク】
 路面ポットホール及びマンホール箇所の擦り付け部など,凹凸箇所が至るところにあるにも拘わらず補修がほとんど行われておらず,路面は悪い状態となっています。また,道路区画線のない路線が多く走行車線もあいまいであり,運転者の無理な進路変更により多くの交通事故が誘発されているなど,道路の整備状態及び運転者のマナーは劣悪です。朝夕に市内中心部では特に渋滞します。道路横断の際には十分な注意が必要です。また,マンホールの蓋がないところもあり,通行する際には足下にも十分に注意しなければなりません。

【サンクトペテルブルク】
 地下鉄・バス・トラム等の公共交通機関は安い料金で利用できる反面,犯罪被害が頻発しているので,犯罪被害に遭うことを想定して十分に注意して利用してください。
 タクシーを利用する場合,ホテル受付等から呼ぶものは比較的安全と言えますが,路上を走っているタクシーには無許可のものも多く,値段交渉等においてトラブルが発生し易いので,可能な限り避ける方が賢明です。
 道路事情については,近年かなり改善されてきていると言われますが,マンホールに大きな段差がある箇所もまだ多く,信号機の故障もしばしば発生しています。近年の交通量の増加は著しく,市内中心部は特に渋滞します。運転マナーはロシアの中では比較的良好と言われますが,日本と比べると遥かに悪く,ルールを守らないドライバーも数多くいます。同市で運転する際には危険を予測しつつ,ゆとりのあるマナーが必要であると言えます。

【ハバロフスク】
 路面には凹凸や大きな段差が多く,道路事情は決して良いとは言えません。運転マナーも総じて悪く,また,坂が多いため下り坂で猛スピードを出す車も多く走っています。
 当地では自動車優先の意識が強いことから,交通事故に遭遇する可能性が十分考えられます。道路を横断等する際には周囲の状況を十分に確認するなど,細心の注意が必要です。

【ユジノサハリンスク】
 陥没や段差などの補修を要する道路が多く,道路事情は決して良いとは言えません。郊外では,アスファルト舗装がなされていない道路も多くあります。また,ドライバーの運転マナーは決して良いとは言えず,歩行の際には,十分な注意が必要です。

6 森林・泥炭火災
 最近4月から9月にかけて森林・泥炭地帯で火災が発生しており,2010年8月には未消火の火災が拡大してモスクワ市内でもスモッグが発生し,住民の健康被害が懸念されました。この火災は,ロシア全土の森林・泥炭地帯で発生しておりますので,森林・泥炭地帯を訪れる際には,前もって火災状況(非常事態省(http://www.mchs.gov.ru )ウェブサイトなど)を確認してから外出することをお勧めします。

7 ハーグ条約
 ロシアは,国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去り又は留置した場合は,原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

8 長期滞在者向けの注意事項(在留届)
 現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。

9 短期渡航者向け注意事項(たびレジ)
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館からの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。

風俗、習慣、健康等

1 風土病・特有な病気等
 風土病的な特殊な病気は都市部にはほとんどありませんが,冬季は,気温の変動が大きいので鼻咽喉部を痛めやすく,また,外出の際に帽子を着用しないと冷気で頭痛をおこしやすくなります。4~5月頃には花粉が舞い,アレルギー性鼻炎,結膜炎が多発します。
 極東・シベリアでは,春先から夏季にかけて森林・草原に入ってダニ(マダニ)に刺されると,非常に危険なダニ脳炎にかかるおそれがあるので,そのようなことが予定される場合にはダニ脳炎の予防接種を受けておくことが賢明です。ダニ100匹中5~10匹の割合で同ウィルスを持っていると言われ,同時期の森林浴等は避けた方が良いでしょう。春から夏にかけて郊外に出掛ける際には,長袖や長ズボン,長靴を着用して肌を露出しないようにし,草むらなどダニが生息しているところには近づかないように心がけてください。

2 医療水準
 世界の医療情報(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/russia.html )において,ロシア国内の衛生・医療事情等を案内していますので,渡航前には必ずご覧ください。

3 海外旅行保険
 欧米系のクリニックでの治療費や移送費は極めて高額のため,補償範囲の広い海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。また,本邦への転院や緊急移送の際には,煩雑な手続きや高額な費用を請求されることが予想されますので,手続きの代行や病気,傷害等に対する金銭面での対応をカバーする保険に加入していれば,緊急の事態にも対処できます。
 なお,保険に加入した旅行者が既往症の再発により入院したものの,保険適用を受けられず,入院費を自己負担した例がありました。保険をかけても,既往症やケンカなどの危険行為に起因する場合は,保険約款の「免責条項」に該当して,保険金が支払われないこともありますので,十分注意してください。

4 医薬品
 薬の入手は医師の処方箋がないと難しく,また品不足のため処方どおり入手できるとは限らないので,風邪薬,胃腸薬,下痢止め等の常備薬は持参することをお勧めします。

5 予防接種
 成人の場合,破傷風,A型及びB型肝炎の予防接種をお勧めしています。これらのワクチンは現地でも接種は可能ですが,衛生上の問題や万一副作用が生じた場合の補償も不明確なことから,予防接種は日本国内で済ませておくことをお勧めします。極東地域ではダニ脳炎の予防接種もお勧めします。そのほか必要な予防接種等については,以下の厚生省検疫所ホームページもご参考ください。
○感染症情報(http://www.forth.go.jp

6 飲料水
 水道水は大陸性河川の水を利用しているため,色度,総硬度等が若干高めですが,大腸菌群等は検出されていません。しかし混濁している場合が多く,生水のまま飲用するのは不適当ですので,市販されているミネラル・ウォーターを飲用することをお勧めします。

7 食料品
 肉類や魚類,卵類,乳製品,野菜類等は品質管理が決して良いとは言えませんので,十分加熱してから食べてください。果物は,傷の無いものを購入し,きれいな水でよく洗浄して皮をむいて食べてください。生野菜も衛生的な水で充分洗浄してから食べてください。

緊急時の連絡先

 ◎警察:02
 ◎救急車:03
 ◎消防署:01
◎在ロシア日本国大使館
  (市外局番495) 229-2550, 229-2551,領事部直通229-2520
  国外からは (国番号7)-495-229-2550, 2551又は2520
  (夜間・休日は音声案内に従って操作することで日本語オペレーターに自動転送されます。)

※ 在留邦人向け安全の手引き
 現地の在外公館(日本大使館・総領事館等)が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/russia.html )も御参照ください。

問い合わせ先

(問い合わせ窓口)

○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)5140
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省海外安全ホームページ:
  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館・総領事館連絡先)
○在ロシア日本国大使館 
  住所:Grokholsky Pereulok 27, 129090, Moscow, Russia
  電話: (市外局番495) 229-2550又は229-2551
   国外からは(国番号7)495-229-2550又は229-2551
  ファックス: (市外局番495) 229-2555又は229-2556
   国外からは(国番号7)495) 229-2555又は229-2556
  ホームページ:http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/index.html
○在ウラジオストク総領事館
  住所:Ulitsa Verkhne-Portovaya 46, Vladivostok, Primorsky Krai, 690003, Russia
  電話:(市外局番423)226-75-02又は226-75-13又は226-74-81
   国外からは(国番号7)423-226-75-02又は226-75-13又は226-74-81
  ファックス:(市外局番4232)226-75-41又は226-75-78
   国外からは(国番号7)423-226-75-41又は226-75-78
  ホームページ:http://www.vladivostok.ru.emb-japan.go.jp/jap/index.html
○在サンクトぺテルブルク総領事館
  住所:Nab. Reki Moiki 29, Sankt-Peterburg, 190000 Russia
  電話: (市外局番812) 314-1434又は314-1418
   国外からは(国番号7)812-314-1434又は314-1418
  ファックス: (市外局番812) 710-6970
   国外からは(国番号7)812-710-6970
  ホームページ:http://www.st-petersburg.ru.emb-japan.go.jp/indexjp.htm
○在ハバロフスク総領事館
  住所:Ulitsa Turgeneva 46, Khabarovsk, Khabarovsky krai, 680000, Russia
  電話: (市外局番4212) 413044又は413045又は413046
   国外からは(国番号7)4212-413044又は413045又は413046
  ファックス:(市外局番4212) 413047
   国外からは(国番号7)4212-413047
  ホームページ:http://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/j/
○在ユジノサハリンスク総領事館
  住所:Lenin St. 234,5th Floor,Yuzhno-Sakhalinsk, Sakhalinskaya Oblast 693000, RUSSIA
  電話:(市外局番4242)72-60-55又は72-55-30
   国外からは(国番号7)4242-72-60-55又は72-55-30
  ファックス:(市外局番4242)72-55-31
   国外からは(国番号7)4242-72-55-31
  ホームページ:http://www.sakhalin.ru.emb-japan.go.jp/

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