危険情報
ケニアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
更新日 2025年05月19日
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●ソマリアとの国境地帯、北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯、北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)、沿岸地域ラム郡
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)、リフトバレー地域トゥルカナ郡(南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯を除く)及びサンブル郡、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯を除く)及びイシオロ郡、沿岸地域タナ・リバー郡、キリフィ郡の一部沿岸地帯(マリンディより北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●ケニアへの渡航に際しては、ナイロビ市内を含めて、ケニア全土でテロ、誘拐、一般犯罪等に注意してください。
●ソマリアとの国境地帯、北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯、北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)、沿岸地域ラム郡
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)、リフトバレー地域トゥルカナ郡(南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯を除く)及びサンブル郡、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯を除く)及びイシオロ郡、沿岸地域タナ・リバー郡、キリフィ郡の一部沿岸地帯(マリンディより北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●ケニアへの渡航に際しては、ナイロビ市内を含めて、ケニア全土でテロ、誘拐、一般犯罪等に注意してください。
詳細
1 概況
(1)ケニアでは、隣国ソマリアを拠点とするイスラム過激派組織「アル・シャバーブ(AS)」が、2011年にケニアに対するテロ攻撃を行うと宣言して以降、ASによるテロが毎年数十件発生しています。過去には、2013年のASによるナイロビ市内のショッピング・モールにおけるテロ事件、2019年1月のASによるナイロビ市内の複合施設におけるテロ事件等が発生し、多くの外国人が殺害されています。また、外国人を対象とした拉致事件も度々発生しています。
(2)また、イスラム過激派組織「アル・カーイダ」は、1998年に在ケニア米国大使館等に対する爆弾テロを実行し、約300人が死亡したほか、2002年には、モンバサにおいてイスラエル資本のホテル及び航空機に対するテロ事件を起こしました。
(3)その他、「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の犯行とされる事件もナイロビ市内で発生しており、2016年には、炭疽菌によるバイオテロ攻撃を計画していたISIL関係者が逮捕されたほか、同年末、ISIL関係者による在ケニア米国大使館襲撃事件も発生しています。
(4)本年5月に、当地米国大使館は、ナイロビ及びケニア国内において、過激派組織がホテル、大使館、レストラン、ショッピング・モールや市場、学校、警察署、礼拝所、その他外国人や観光客が頻繁に訪れる場所を標的とし、警告なしにテロを敢行する可能性があるとして、テロの脅威について注意を呼びかけています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(5)物価の急激な上昇等の影響による経済状況の悪化などを背景に、各地で様々な凶悪犯罪や暴力事件も頻発しています。また、政府に対する不満から、大都市を中心とした各地で抗議行動が行われ、警察等の治安部隊との衝突が発生しているほか、抗議行動による混乱に乗じた、商店の襲撃による略奪や路上強盗等の便乗犯罪が発生しています。
在留邦人を含めた多くの外国人が居住する住宅地等においても、強盗や誘拐、監禁等の凶悪犯罪が発生しています。市街地では、ギャング集団の存在が確認されており、同集団による銃器を使用した強盗等の凶悪犯罪が地域・時間帯に関係なく発生し、日本人の被害も発生しています。
2 地域別情勢
(1)ソマリアとの国境地帯、北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
ア ソマリアとの国境地帯
ケニア軍がAS掃討のために2011年10月にソマリア国内に進攻して以降、両国の国境付近では不安定な状況が続いており、国境地帯の幹線道路等においては、ASが路上に設置した即席爆発装置(IED)により、治安機関だけでなく民間車両も被害を受けるテロ事件が頻発しています。また、2017年には、ASが住民の首を切断して殺害する事件が発生しているほか、2025年2月には、マンデラ郡で5人の首長がASに誘拐される事件が発生しています。
イ 北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
同キャンプ周辺地域では、2017年3月にキャンプ内で勤務していた教師(非地元民)3人がASに誘拐される事件や、同年4月にASと関係を有する人物が4人逮捕される事件が発生するなど、ASの活動拠点のひとつであるとみられています。また、ガリッサでは、ASによるガリッサ大学襲撃事件により、約150人が死亡したほか、幹線道路等におけるASが設置したIEDの爆発等の事件や誘拐事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。また、既に同地域に滞在している方は、直ちに同地域から退避してください。
(2)リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯、北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)、沿岸地域ラム郡
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯
隣国南スーダンにおいては、2013年12月に発生した騒じょう事件以降、治安が不安定な状況が継続しています。そのため、南スーダンとの国境地帯には、混乱に乗じて武装した賊が出没しています。2017年4月には、南スーダンから越境してきた民兵と牧畜民が衝突し、11人が死亡する事件が発生しています。
また、ウガンダとの国境地帯では、ウガンダ領域内に住むポコット族とケニア領域内に住むポコット族間で家畜等をめぐる武力衝突が発生しています。2021年8月には、ウガンダから越境してきた武装集団がトゥルカナ郡の村を襲撃する事件が発生しています。一般犯罪なども頻発しています。
イ トゥルカナ郡南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯
ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯では、部族間で武力衝突が頻繁に発生しており、2025年4月時点において一部地域で外出禁止令が出されています。
2019年には、トゥルカナ郡南部地域カイヌック(Kainuk)からロキチャル(Lokicahr)間の幹線道路(A1)及びカペド(Kapedo)からロキチャル間の幹線道路(C113)において、銃等で武装した犯罪者が通行車両を襲撃する事案が多発しました。そのほか、2017年1月以降、バリンゴ郡北部一帯等において、2016年末に発生した干ばつを発端として遊牧民による牧場等への襲撃事件が相次ぎ、英国人1人を含め10人以上が死亡しています。
ウ マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯
同国境地帯では、越境した家畜強盗団による襲撃事件が発生しているほか、越境するASの存在が確認されており、ASによるテロや誘拐事件が発生する可能性があります。また、エチオピアの南エチオピア州及びオロミア州との国境付近では、民族間・部族間対立による誘拐事件や武力衝突等が発生する可能性があります。
エ 北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーン難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)
ソマリアと国境を接しているため、ASが容易に越境してテロを実行できる状態です。2017年5月以降、同地域において、路上に設置されたIEDによる爆発事件や治安当局を狙った襲撃事件等が相次いで発生しており、民間人を含め多数の犠牲者が出ています。
オ 沿岸地域ラム郡
2020年1月5日未明、ケニア国防軍と米軍が共同使用する施設を標的とした、ASによる襲撃事案が発生しています。また、過去には、警察署やホテル等が襲撃され、50人以上が死亡する事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。
(3)ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)、リフトバレー地域トゥルカナ郡北部(南スーダン、ウガンダ国境地帯及びロドワ周辺地域を除く)及びサンブル郡、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯除く)及びイシオロ郡、沿岸地域タナ・リバー郡、キリフィ郡一部沿岸地帯(マリンディより北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)
東部イスリー地区を拠点とする犯罪組織等によるけん銃を使用した強盗事件等が発生しており、警察と犯罪組織との間で銃撃戦となる事態も発生しています。在ケニア日本国大使館ホームページからナイロビ治安マップ(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100430807.pdf )もご参照ください。
イ リフトバレー地域トゥルカナ郡北部(南スーダン、ウガンダ国境地帯及びロドワ周辺地域を除く)及び東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯除く)
これらの地域では、隣国からの越境武装強盗が横行しているほか、紛争地域から避難してくる難民による犯罪も発生しており、
特に2012年7月には、マルサビット郡北部のモヤレで部族間対立とみられる武力衝突が発生し、50人以上が死亡、数百人が負傷しました。また、エチオピアとの国境地帯では、エチオピアから越境した家畜強盗団による襲撃事件が発生しています。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
ウ リフトバレー地域サンブル郡及び東部地域イシオロ郡
これらの地域では、犯罪者集団が通行車両を襲撃する事件が発生しています。また、部族間抗争に関連した家畜強盗が頻発しており、2025年4月現在、一部地域で外出禁止令が発令されています。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
エ 沿岸地域タナ・リバー郡
同郡では、2012年から部族間抗争が発生しており、これまで死者160人以上、焼失家屋2,000件以上、避難民4万人以上の被害が発生しています。同郡では、依然として中小の部族間抗争が継続しており、道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、 陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
オ 沿岸地域キリフィ郡の一部沿岸地帯(マリンディより北)
2018年11月、ASとみられる武装集団が同郡チャカマのショッピングセンターを襲撃し、イタリア人女性1人が拉致され、2020年5月に解放されるまで長期間拘束されました。報道によれば同郡はASやISIL関係者の潜伏先と目されており、過去にイタリア人旅行者が射殺される強盗事件や同地域に居住するドイツ人夫婦が車両強盗に遭い殺害される事件のほか、ASがマリンディ警察駐屯地を襲撃する事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。
(4)その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域及びスラム街周辺地域を除く)
ナイロビ市内においては、強盗、ひったくり、空き巣、置き引き等が多発しており、特に、夜間や早朝における路上強盗が多発しています。2021年7月に、日本人がけん銃使用による強盗事件の被害に遭っているほか、2025年3月にリバーサイド地区で発生した数10台のバイク集団による路上強盗事件でも日本人が被害に遭っています。また、政府に対する不満からCBD(Central Business District)を中心として抗議行動が日常的に行われ、警察等の治安部隊との衝突が発生しているほか、抗議行動の混乱に乗じて商店の襲撃による略奪や路上強盗等の便乗犯罪が発生しています。2024年6月に中心部で発生した、政府の増税法案に反発するZ世代を中心とした抗議行動では、暴徒化した抗議集団が議会に突入し放火する事態に発展し、治安部隊の発砲により数十人が死亡しました。また、2013年と2019年には、ASにより多数の死者を伴うテロが発生していますので、安全対策には万全を期し、最新の治安情報の入手に努めてください。
イ エルゴン山周辺地域一帯(西部地域ブンゴマ郡及びマウント・エルゴン郡、リフトバレー地域トランゾイア郡)
近年、同周辺地域一帯は、ケニア治安機関の治安維持の強化により、治安状況が落ち着いてきています。しかし、かつて同地域で活動していた民兵による犯罪のおそれがあり、また、ウガンダとの国境付近は、物資を積載したトレーラーの交通量が非常に多く、交通事故が頻発しています。
ウ リフトバレー地域トゥルカナ郡ロドワ周辺地域
ロドワは、ケニア北西地域最大の都市であり、周辺の町に比べ治安機関が手厚く配置されています。近年の治安情勢は安定しています。また、住民のほとんどがトゥルカナ族であるため、ケニア各地で発生している部族間抗争が比較的起こりにくいとみられています。しかしながら、ロドワの市外は、引き続き部族間の衝突が発生する危険性があります。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
エ 沿岸地帯モンバサ郡
2013年から2015年にかけ、モンバサ郡においてイスラム過激派により、多数の死傷者を伴うテロ活動が活発に行われましたが、近年のケニア治安機関の治安維持強化により治安状況に改善がみられます。しかしながら、同郡にはスラム街が点在し、多数のギャンググループの存在が確認されています。リコニ地区、チャンガムエ地区、チャーニー地区、キサウニ地区及びその周辺地域など犯罪多発地域が存在しており、2013年には銃器を使用した強盗グループに襲撃され、日本人が死亡する事件が発生しています。リコニ地区においては、2014年に宗教施設に対するテロが発生したほか、2021年8月には同地区を発着するリコニフェリー乗り場においてテロ容疑者2人が逮捕されました。また、同月には約40人の若者集団による強盗事件が発生するなど、一般犯罪も多発していることから、特に上記フェリーを利用の際は、徒歩での利用を避け車両を利用する、乗船中も車外に出ないようにするなど安全対策には万全を期してください。在ケニア日本国大使館ホームページからモンバサ治安マップ(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100579446.pdf )もご参照ください。
3 滞在に当たっての注意
ケニアにおける渡航・滞在に当たっての注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_100.html )や、「安全の手引き」(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100300220.pdf )もご参考ください。また、ケニアのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_100.html )もご参照ください。l
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
ケニアに3か月以上滞在される方は、在ケニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ケニア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(2)デモ、暴動及びテロ発生の際は、混乱により商店が閉鎖するなど、物流が一時停止する可能性があります。長期間滞在される方は、10日間程度生活することができる食料、水、医薬品、燃料等を普段から備蓄しておくことをお勧めします。
なお、テロ・誘拐対策に関しては、以下も併せてご参照下さい。
ア「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_03.html )
イ 「海外旅行のテロ・誘拐対策」(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_10.html )
ウ ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル(https://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/golgo13xgaimusho.html )
(3)南スーダン、エチオピア等への陸路での移動は大変危険ですので、厳に控えて下さい。また、隣国のソマリア、エチオピア、ウガンダ、タンザニア及び南スーダンについても別途危険情報が発出されていますので、留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ケニア日本国大使館
住所:Mara Road, Upper Hill, Nairobi, Kenya(P.O. Box 60202, Nairobi)
電話: (市外局番020) 2898000(代表)
国外からは (国番号254) 20-2898000(代表)
FAX : (市外局番020) 2898220
国外からは (国番号254) 20-2898220
ホームページ: https://www.ke.emb-japan.go.jp/j-index.html
(1)ケニアでは、隣国ソマリアを拠点とするイスラム過激派組織「アル・シャバーブ(AS)」が、2011年にケニアに対するテロ攻撃を行うと宣言して以降、ASによるテロが毎年数十件発生しています。過去には、2013年のASによるナイロビ市内のショッピング・モールにおけるテロ事件、2019年1月のASによるナイロビ市内の複合施設におけるテロ事件等が発生し、多くの外国人が殺害されています。また、外国人を対象とした拉致事件も度々発生しています。
(2)また、イスラム過激派組織「アル・カーイダ」は、1998年に在ケニア米国大使館等に対する爆弾テロを実行し、約300人が死亡したほか、2002年には、モンバサにおいてイスラエル資本のホテル及び航空機に対するテロ事件を起こしました。
(3)その他、「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の犯行とされる事件もナイロビ市内で発生しており、2016年には、炭疽菌によるバイオテロ攻撃を計画していたISIL関係者が逮捕されたほか、同年末、ISIL関係者による在ケニア米国大使館襲撃事件も発生しています。
(4)本年5月に、当地米国大使館は、ナイロビ及びケニア国内において、過激派組織がホテル、大使館、レストラン、ショッピング・モールや市場、学校、警察署、礼拝所、その他外国人や観光客が頻繁に訪れる場所を標的とし、警告なしにテロを敢行する可能性があるとして、テロの脅威について注意を呼びかけています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(5)物価の急激な上昇等の影響による経済状況の悪化などを背景に、各地で様々な凶悪犯罪や暴力事件も頻発しています。また、政府に対する不満から、大都市を中心とした各地で抗議行動が行われ、警察等の治安部隊との衝突が発生しているほか、抗議行動による混乱に乗じた、商店の襲撃による略奪や路上強盗等の便乗犯罪が発生しています。
在留邦人を含めた多くの外国人が居住する住宅地等においても、強盗や誘拐、監禁等の凶悪犯罪が発生しています。市街地では、ギャング集団の存在が確認されており、同集団による銃器を使用した強盗等の凶悪犯罪が地域・時間帯に関係なく発生し、日本人の被害も発生しています。
2 地域別情勢
(1)ソマリアとの国境地帯、北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
ア ソマリアとの国境地帯
ケニア軍がAS掃討のために2011年10月にソマリア国内に進攻して以降、両国の国境付近では不安定な状況が続いており、国境地帯の幹線道路等においては、ASが路上に設置した即席爆発装置(IED)により、治安機関だけでなく民間車両も被害を受けるテロ事件が頻発しています。また、2017年には、ASが住民の首を切断して殺害する事件が発生しているほか、2025年2月には、マンデラ郡で5人の首長がASに誘拐される事件が発生しています。
イ 北東部地域ガリッサ郡ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサ
同キャンプ周辺地域では、2017年3月にキャンプ内で勤務していた教師(非地元民)3人がASに誘拐される事件や、同年4月にASと関係を有する人物が4人逮捕される事件が発生するなど、ASの活動拠点のひとつであるとみられています。また、ガリッサでは、ASによるガリッサ大学襲撃事件により、約150人が死亡したほか、幹線道路等におけるASが設置したIEDの爆発等の事件や誘拐事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。また、既に同地域に滞在している方は、直ちに同地域から退避してください。
(2)リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯並びに南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯、北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーブ難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)、沿岸地域ラム郡
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア リフトバレー地域トゥルカナ郡の南スーダン及びウガンダとの国境地帯
隣国南スーダンにおいては、2013年12月に発生した騒じょう事件以降、治安が不安定な状況が継続しています。そのため、南スーダンとの国境地帯には、混乱に乗じて武装した賊が出没しています。2017年4月には、南スーダンから越境してきた民兵と牧畜民が衝突し、11人が死亡する事件が発生しています。
また、ウガンダとの国境地帯では、ウガンダ領域内に住むポコット族とケニア領域内に住むポコット族間で家畜等をめぐる武力衝突が発生しています。2021年8月には、ウガンダから越境してきた武装集団がトゥルカナ郡の村を襲撃する事件が発生しています。一般犯罪なども頻発しています。
イ トゥルカナ郡南部一帯、ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯
ウェスト・ポコット郡、バリンゴ郡北部一帯では、部族間で武力衝突が頻繁に発生しており、2025年4月時点において一部地域で外出禁止令が出されています。
2019年には、トゥルカナ郡南部地域カイヌック(Kainuk)からロキチャル(Lokicahr)間の幹線道路(A1)及びカペド(Kapedo)からロキチャル間の幹線道路(C113)において、銃等で武装した犯罪者が通行車両を襲撃する事案が多発しました。そのほか、2017年1月以降、バリンゴ郡北部一帯等において、2016年末に発生した干ばつを発端として遊牧民による牧場等への襲撃事件が相次ぎ、英国人1人を含め10人以上が死亡しています。
ウ マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)のエチオピアとの国境地帯
同国境地帯では、越境した家畜強盗団による襲撃事件が発生しているほか、越境するASの存在が確認されており、ASによるテロや誘拐事件が発生する可能性があります。また、エチオピアの南エチオピア州及びオロミア州との国境付近では、民族間・部族間対立による誘拐事件や武力衝突等が発生する可能性があります。
エ 北東部地域マンデラ郡及びワジル郡(ソマリアとの国境地帯を除く)、ガリッサ郡(ソマリアとの国境地帯、ダダーン難民キャンプ周辺地域及びガリッサを除く)
ソマリアと国境を接しているため、ASが容易に越境してテロを実行できる状態です。2017年5月以降、同地域において、路上に設置されたIEDによる爆発事件や治安当局を狙った襲撃事件等が相次いで発生しており、民間人を含め多数の犠牲者が出ています。
オ 沿岸地域ラム郡
2020年1月5日未明、ケニア国防軍と米軍が共同使用する施設を標的とした、ASによる襲撃事案が発生しています。また、過去には、警察署やホテル等が襲撃され、50人以上が死亡する事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。
(3)ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)、リフトバレー地域トゥルカナ郡北部(南スーダン、ウガンダ国境地帯及びロドワ周辺地域を除く)及びサンブル郡、東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯除く)及びイシオロ郡、沿岸地域タナ・リバー郡、キリフィ郡一部沿岸地帯(マリンディより北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域、キベラ、マザレ、カワンガレ等スラム街周辺地域)
東部イスリー地区を拠点とする犯罪組織等によるけん銃を使用した強盗事件等が発生しており、警察と犯罪組織との間で銃撃戦となる事態も発生しています。在ケニア日本国大使館ホームページからナイロビ治安マップ(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100430807.pdf )もご参照ください。
イ リフトバレー地域トゥルカナ郡北部(南スーダン、ウガンダ国境地帯及びロドワ周辺地域を除く)及び東部地域マルサビット郡(モヤレ準郡を含む)(エチオピアとの国境地帯除く)
これらの地域では、隣国からの越境武装強盗が横行しているほか、紛争地域から避難してくる難民による犯罪も発生しており、
特に2012年7月には、マルサビット郡北部のモヤレで部族間対立とみられる武力衝突が発生し、50人以上が死亡、数百人が負傷しました。また、エチオピアとの国境地帯では、エチオピアから越境した家畜強盗団による襲撃事件が発生しています。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
ウ リフトバレー地域サンブル郡及び東部地域イシオロ郡
これらの地域では、犯罪者集団が通行車両を襲撃する事件が発生しています。また、部族間抗争に関連した家畜強盗が頻発しており、2025年4月現在、一部地域で外出禁止令が発令されています。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
エ 沿岸地域タナ・リバー郡
同郡では、2012年から部族間抗争が発生しており、これまで死者160人以上、焼失家屋2,000件以上、避難民4万人以上の被害が発生しています。同郡では、依然として中小の部族間抗争が継続しており、道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、 陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
オ 沿岸地域キリフィ郡の一部沿岸地帯(マリンディより北)
2018年11月、ASとみられる武装集団が同郡チャカマのショッピングセンターを襲撃し、イタリア人女性1人が拉致され、2020年5月に解放されるまで長期間拘束されました。報道によれば同郡はASやISIL関係者の潜伏先と目されており、過去にイタリア人旅行者が射殺される強盗事件や同地域に居住するドイツ人夫婦が車両強盗に遭い殺害される事件のほか、ASがマリンディ警察駐屯地を襲撃する事件が発生しています。
つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。
(4)その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ナイロビ郡(ナイロビ市)(東部イスリー地区周辺地域及びスラム街周辺地域を除く)
ナイロビ市内においては、強盗、ひったくり、空き巣、置き引き等が多発しており、特に、夜間や早朝における路上強盗が多発しています。2021年7月に、日本人がけん銃使用による強盗事件の被害に遭っているほか、2025年3月にリバーサイド地区で発生した数10台のバイク集団による路上強盗事件でも日本人が被害に遭っています。また、政府に対する不満からCBD(Central Business District)を中心として抗議行動が日常的に行われ、警察等の治安部隊との衝突が発生しているほか、抗議行動の混乱に乗じて商店の襲撃による略奪や路上強盗等の便乗犯罪が発生しています。2024年6月に中心部で発生した、政府の増税法案に反発するZ世代を中心とした抗議行動では、暴徒化した抗議集団が議会に突入し放火する事態に発展し、治安部隊の発砲により数十人が死亡しました。また、2013年と2019年には、ASにより多数の死者を伴うテロが発生していますので、安全対策には万全を期し、最新の治安情報の入手に努めてください。
イ エルゴン山周辺地域一帯(西部地域ブンゴマ郡及びマウント・エルゴン郡、リフトバレー地域トランゾイア郡)
近年、同周辺地域一帯は、ケニア治安機関の治安維持の強化により、治安状況が落ち着いてきています。しかし、かつて同地域で活動していた民兵による犯罪のおそれがあり、また、ウガンダとの国境付近は、物資を積載したトレーラーの交通量が非常に多く、交通事故が頻発しています。
ウ リフトバレー地域トゥルカナ郡ロドワ周辺地域
ロドワは、ケニア北西地域最大の都市であり、周辺の町に比べ治安機関が手厚く配置されています。近年の治安情勢は安定しています。また、住民のほとんどがトゥルカナ族であるため、ケニア各地で発生している部族間抗争が比較的起こりにくいとみられています。しかしながら、ロドワの市外は、引き続き部族間の衝突が発生する危険性があります。道路を通過する一般車両も襲撃を受ける恐れがありますので、陸路での移動の際は、警護を依頼する等十分に安全を確保する措置を講じてください。
エ 沿岸地帯モンバサ郡
2013年から2015年にかけ、モンバサ郡においてイスラム過激派により、多数の死傷者を伴うテロ活動が活発に行われましたが、近年のケニア治安機関の治安維持強化により治安状況に改善がみられます。しかしながら、同郡にはスラム街が点在し、多数のギャンググループの存在が確認されています。リコニ地区、チャンガムエ地区、チャーニー地区、キサウニ地区及びその周辺地域など犯罪多発地域が存在しており、2013年には銃器を使用した強盗グループに襲撃され、日本人が死亡する事件が発生しています。リコニ地区においては、2014年に宗教施設に対するテロが発生したほか、2021年8月には同地区を発着するリコニフェリー乗り場においてテロ容疑者2人が逮捕されました。また、同月には約40人の若者集団による強盗事件が発生するなど、一般犯罪も多発していることから、特に上記フェリーを利用の際は、徒歩での利用を避け車両を利用する、乗船中も車外に出ないようにするなど安全対策には万全を期してください。在ケニア日本国大使館ホームページからモンバサ治安マップ(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100579446.pdf )もご参照ください。
3 滞在に当たっての注意
ケニアにおける渡航・滞在に当たっての注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_100.html )や、「安全の手引き」(https://www.ke.emb-japan.go.jp/files/100300220.pdf )もご参考ください。また、ケニアのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_100.html )もご参照ください。l
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
ケニアに3か月以上滞在される方は、在ケニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ケニア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(2)デモ、暴動及びテロ発生の際は、混乱により商店が閉鎖するなど、物流が一時停止する可能性があります。長期間滞在される方は、10日間程度生活することができる食料、水、医薬品、燃料等を普段から備蓄しておくことをお勧めします。
なお、テロ・誘拐対策に関しては、以下も併せてご参照下さい。
ア「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_03.html )
イ 「海外旅行のテロ・誘拐対策」(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_10.html )
ウ ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル(https://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/golgo13xgaimusho.html )
(3)南スーダン、エチオピア等への陸路での移動は大変危険ですので、厳に控えて下さい。また、隣国のソマリア、エチオピア、ウガンダ、タンザニア及び南スーダンについても別途危険情報が発出されていますので、留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ケニア日本国大使館
住所:Mara Road, Upper Hill, Nairobi, Kenya(P.O. Box 60202, Nairobi)
電話: (市外局番020) 2898000(代表)
国外からは (国番号254) 20-2898000(代表)
FAX : (市外局番020) 2898220
国外からは (国番号254) 20-2898220
ホームページ: https://www.ke.emb-japan.go.jp/j-index.html