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モーリタニアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

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更新日 2023年04月06日
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地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●マリとの国境地帯全域及びアルジェリアとの国境地帯全域
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

●上記を除くティリス・ゼムール州(ズエラットより東側地域)、アドラール州東部(ワダンより東側地域)、タガント州、アッサバ州、ホード・エルガルビ州及びホード・エッシャルギ州
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

●ティリス・ゼムール州(ズエラット近郊の西サハラ地域との国境地帯。)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)

●ダーヘル・ヌアディブ州(西サハラ地域との国境地帯)、ティリス・ゼムール州(ズエラットから西側地域。西サハラ地域との国境地帯を除く)、アドラール州西部(ワダンから西側地域)及び、ブラクナ州、ゴルゴル州、ギディマカ州(レベル4地域を除く)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

●首都ヌアクショットを含むその他の地域
 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●マリ及びアルジェリアとの国境地帯においては、全域でイスラム過激派組織がテロ・誘拐事件等を起こす可能性があるため、危険度レベル4を継続します。
●西サハラとの国境地域においては、2020年11月、モーリタニア国境に近い西サハラ地域の緩衝地帯エル・ゲルゲラットにてモロッコ軍と西サハラ独立派組織「ポリサリオ戦線」との間で戦闘が発生しています。また近年、ティリス・ゼムール州付近(西サハラ地域内)でドローン攻撃による死者が発生しており、巻き添えに遭う可能性があるためティリス・ゼムール州ズエラット近郊の西サハラ地域との国境地帯の危険度をレベル3に引き上げます。

詳細

1 概況
(1)2012年以降、モーリタニア国内ではテロ事件は発生していませんでしたが、2023年3月、首都ヌアクショットの刑務所からテロリスト4名が看守2名を殺害して脱獄する事件が発生し、脱獄したテロリスト4名は武器を所持し、アドラール州のアタール付近まで車で逃走しました(その後、脱獄犯は拘束・殺害)。周辺国のマリ、ブルキナファソ及びニジェールにおいては、「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)、「大サハラのイスラム国」(ISGS)等のイスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件が多発しています。2021年にはマリとの国境付近(マリ領土内)で、中国人3名が誘拐される事件が発生しています。特にマリ及びアルジェリアとの国境地帯において、これらの組織に関連したテロ・誘拐事件が発生する可能性がありますので、同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。

(2)モーリタニア政府は、一貫して「テロとの戦い」を国家の重要政策の一つとし、国境警備の強化や幹線道路における検問所の設置といった取組を積極的に行っています。また、近隣諸国の情勢に対応し、一時期は首都ヌアクショット近郊のビーチや主要ホテル等に憲兵隊や警官隊を常駐させるなど、積極的なテロ対策を講じてきました。2019年8月に就任したガズワニ大統領の下においてもこの方針に変更はなく、前国防大臣である同大統領の堅実な政権運営の下、治安情勢は安定してきています。一方、2023年3月のテロリスト脱獄には協力者がいるとみられ、テロ組織関係者がモーリタニア国内に潜伏している可能性が浮き彫りになりました。また、一般犯罪についても貧困地域などでは犯罪の増加が見られ、強盗や殺人等の凶悪犯罪も発生しています。

(3)これまでに、モーリタニアにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は発生していませんが、上記のとおり、周辺国ではテロ・誘拐事件が多数発生しており、モーリタニア国内でも同様の事件が発生する可能性があります。このような状況を十分に認識し、テロや誘拐事件等に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。また、テロや誘拐に関する注意事項については、「テロ・誘拐情勢」も参照してください(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_278.html )。


2 地域情勢
(1)マリとの国境地帯全域及びアルジェリアとの国境地帯全域
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)

 隣国マリの北部及び中部においては、JNIMの活動が活発であり、傘下組織によるテロ攻撃が頻発しています。マリは2021年のクーデター以降、仏バルカンヌ軍の撤退等によりテロ対策が低下しマリ国内におけるテロ攻撃は増加の一途を辿っており、大きな脅威となっています。このため、マリ及びアルジェリアとの国境地帯においては、国境を越えて侵入したイスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件等に巻き込まれる可能性があることから、レベル4を継続します。

 つきましては、これらの地域への渡航・滞在はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに安全な地域へ退避してください。

(2)上記を除くティリス・ゼムール州(ズエラットより東側地域及び西サハラ地域との国境地帯)、アドラール州東部(ワダンより東側地域)、タガント州、アッサバ州及びホード・エルガルビ州並びにホード・エッシャルギ州
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)

 ア モーリタニア国防省は、国土の東半分の広範な砂漠地域を軍事地帯として立入禁止にしており、何人も立ち入れば攻撃の標的とみなすと発表しています。

 イ ティリス・ゼムール州の西サハラとモーリタニア国境付近では、2020年11月、モーリタニア国境に近い西サハラ地域の緩衝地帯エル・ゲルゲラットにてモロッコ軍と西サハラ独立派組織「ポリサリオ戦線」との間で戦闘が発生、また近年、ティリス・ゼムール州付近(西サハラ地域内)でドローン攻撃による死者が発生しており、同州と西サハラとの国境を隔てる明確な目印等がないことから、西サハラ領域内に誤って進入し巻き添えに遭うおそれも十分あります。

 つきましては、これらの地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。

(3)ダーヘル・ヌアディブ州(西サハラ地域との国境地帯)、ティリス・ゼムール州(ズエラットから西側地域、レベル3地域を除く)、ブラクナ州、ゴルゴル州、アドラール州西部及びギディマカ州(レベル4地域を除く)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。

 ア 憲兵隊による検問や上空からの監視が行われていますが、各都市間を結ぶ幹線道路を外れると治安部隊が配置されていない砂漠地帯が広がっており、不測の事態が発生した際に対応が困難となる可能性がありますので、各都市間の移動については必ず幹線道路を利用してください。

 イ シンゲッティとワダンとの区間の幹線道路は未舗装である上に路面状況が悪いことから、専門のガイドを伴い四輪駆動の車両を利用するなど、十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

 ウ 2020年11月、西サハラ地域との国境緩衝地帯エル・ゲルゲラットにおいて、モロッコ軍と西サハラ独立派組織「ポリサリオ戦線」との間で戦闘が発生していることから、ヌアディブ市と西サハラ地域が接する場所にある国境ポスト(通称「PK55」)からの出入国は厳に控えてください。

 つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航・滞在する場合には、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じるようにしてください。

(4)首都ヌアクショットを含むその他の地域
 レベル1:十分注意してください。

 ア 2012年以降、モーリタニア国内で一般人(外国人含む)を対象としたテロが発生していないことに加え、これらの地域はイスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件の可能性のあるアルジェリア及びマリとの国境地帯から十分に離れており、幹線道路上には警察及び憲兵隊による検問所が多数設置され十分な警戒が行われており治安情勢は安定しているといえます。しかし、2023年3月には、首都ヌアクショットでテロリストの脱獄事件が発生し、発生から一週間後に脱獄犯は拘束・殺害されたものの、看守2名、警察官1名が犠牲となっています。近年では拳銃やナイフ等を使用した強盗事件や殺人事件が発生しており、ギャング等による組織犯罪も多発しています。

 イ 首都ヌアクショットでは、人口流入と失業問題のため周縁部の貧困地域等での犯罪の増加がみられ、拳銃を使用した強盗、殺人等の凶悪犯罪も発生しています。滞在の際は、比較的安全なテブラグゼイナ地区にとどまり、犯罪が多発するヌアクショット南西部のアラファト地区、リヤド地区、トゥジュニン地区及び北東部のダルナイム地区の貧民街等には立ち入らないようにしてください。

 つきましては、これらの地域への渡航・滞在に当たっては、海外安全ホームページや報道等により最新情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。


3 滞在に当たっての注意
 モーリタニア滞在中は、十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、海外安全ホームページや報道等より最新情報を入手するよう努めてください。なお、詳細については、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_278.html )を併せて参照してください。
 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 モーリタニアに3か月以上滞在する方は、在モーリタニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在モーリタニア日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

4 隣国のアルジェリア、マリ及びセネガル並びに西サハラ地域についても危険情報を発出していますので、併せて留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞ヶ関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ
 https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
 http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在モーリタニア日本国大使館
 住所:Lots 861, 862 and 520 Ilot E Nord, Tevragh Zeina, BP7810, Nouakchott, Mauritanie
 電話:(市外局番なし)4525-0977
 国外からは(国番号222)4525-0977
 ホームページ:http://www.mr.emb-japan.go.jp/j/
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