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モーリタニア
テロ・誘拐情勢
更新日 2025年12月31日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
モーリタニアでは、2005年以降、イスラム過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)」及び関係組織によるテロ・誘拐が活発化しましたが、2011年2月のヌアクショット近郊で発生した自爆テロ未遂事件を最後に沈静化しています。 ガズワニ大統領は、中心的政策としてテロ対策の強化を掲げており、安定した治安情勢の継続が見込まれます。
2023年3月には、首都ヌアクショットの刑務所からテロリスト4名が看守2名を殺害して脱獄する事件が発生し、2024年2月には、ヌアクショットにおいてテロ行為を計画していた若者が、テロ行為実行前に警察に逮捕される事件が発生するなど、テロのリスクが潜在しています。
(2)国内のテロ組織等について
モーリタニア国内でのテロ組織の活動は確認されていませんが、2017年3月、AQIM傘下の複数のテロ組織が統合された形で「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)が結成されており、モーリタニアを攻撃の対象とする声明を発出しています。
(3)近年の誘拐情勢
モーリタニア国内では、近年外国人を標的とした誘拐事件は発生していません。
一方で、隣接するマリでは、モーリタニアとの国境近くで、外国人が誘拐される事件が発生しています。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
2017年に周辺国におけるテロ対策の一環として、モーリタニアを含むサヘル地域5か国によるG5サヘル合同部隊(マリ、ブルキナファソ及びニジェールは既に脱退しており、現在のG5サヘルはモーリタニアとチャドの2か国のみ)が組織されました。同部隊に対してJNIMは同部隊を攻撃の対象とするとの声明を発出しています。
2023年3月、首都ヌアクショットの刑務所からテロリスト4名が看守2名を殺害して脱獄する事件が発生しました。脱獄したテロリスト4名は武器を所持し、アドラール州のアタール付近まで車で逃走した後、拘束・殺害されました。この脱獄事件には協力者がいるとみられ、テロ組織関係者がモーリタニア国内に潜伏している可能性があります。
また、2024年2月には、ヌアクショットにおいてテロ行為を計画していた若者が、テロ行為実行前に警察に逮捕される事件が発生したことから、当地においてもテロのリスクが潜在していることが判明しています。
3 誘拐事件の発生状況
モーリタニア国内では、2011年を最後に、外国人を標的とした誘拐事件は発生していませんが、隣接するマリでは、2025年7月に、モーリタニアの国境付近で、JNIMによるマリ国軍施設への大規模武装攻撃が発生し、この攻撃の中でインド人3名が誘拐されています。
この他、モーリタニア国境近くで、欧米・アジア国籍の外国人やモーリタニア人等が誘拐される事件が発生しています。
4 日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ、モーリタニアにおいて日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていませんが、マリとの国境付近では日本人がテロや誘拐事案に巻き込まれるおそれが十分考えられます。2024年4月以降、東部国境付近にあるマリ領内のモーリタニア人コミュニティがマリ国軍及びマリ等に展開するロシアの民間軍事会社「ワグネル」に襲撃される事案が発生しているほか、2025年7月には、モーリタニアの都市部により近い中南部国境付近のマリ領内で、JNIMによるマリ国軍施設への大規模武装攻撃が発生し、この攻撃の中でインド人3名が誘拐されています。マリを含むモーリタニア周辺諸国においては、欧米人だけでなくアジア人も誘拐のターゲットになっており、特にマリにおいては外国人の誘拐事案が多発していますのでマリ国境付近には近づかないでください。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

