託児所、幼稚園、学校、施設等におけるSARS感染予防ガイドライン
本文は広東省衛生庁発行の「広東省非典型肺防治指南(The guidelines for the control and prevention of atypical pneumonia (AP) in Guangdong province)」より抜粋し和訳いたしました(一部修正)
広東省の託児所、幼稚園、学校、施設等においてSARSの個発感染例が少数認められている。これらの施設における流行を防止するために本ガイドラインを作成した。本ガイドラインはSARS防止に関する情報と助言を提供することを意図している。
- 適切な室内の換気を行う
- 室内の空気を新鮮に保つ。窓を開け換気扇を用いることにより教室等の換気をよくする。
- できるだけエアコンの使用を避ける。エアコンを使用しなければならない場合には、メンテナンスに心がけ、フィルターを頻回に洗浄する。
- 室内および室外を清潔に保つ。
- 託児所、幼稚園、学校、施設等において毎朝、生徒、学生、職員の健康状態を把握するようなチェックシステムを作る。発熱、頭痛、咳などの症状を認めた際には早期に検査や治療を受ける。
- SARSの最終診断を受けたものは完治するまで病院に隔離する必要がある。
回復した者は自宅に1週間待機後学校に戻ることを許可される。
- SARS患者と近い接触をした者については綿密な観察を行う(クラスメートや同室に居た者)。発熱、頭痛、咳など疑わしい症状が現れた際には直ちに病院に行き診察と治療を受けなければならない。もしSARS患者が学校の寄宿生であれば、同室者は2週間待機し経過観察を要する。観察期間中はグループ活動に参加できない。待機場所の環境は独立しており良好な換気が求められる。
- 託児所、幼稚園、学校、施設等の学生または職員の家族がSARSを発症した際には、これら学生、職員(発症者を家族に持つ者)は2週間家に居なければならず、感冒様症状(熱、頭痛、咳などの症状)が消失するまで学校に戻ってはならない。
- 欠席者したスタッフまたは欠席者の親(保護者)と連絡をとり、欠席の理由を確認する。疑い例またはSARS患者がいる際には地域の疾病予防中心と教育局に届ける。
- SARS患者が居た場所は疾病予防中心の指示に従い消毒を行う。
- 健康教育の改善
- a)
- 壁新聞、学校放送、健康教育の授業などにより、呼吸器感染症予防に関する知識を普及させる。学生対しに春に頻度が高い疾患に関する知識を習得させるとともに、SARSは予防・治療可能な疾患であることを教え、不要な緊張感や不安を軽減させる。
- b)
- 食事前、外出から帰宅したとき、トイレ使用後など、頻回に手を洗う。
- c)
- 外出時にマスクをすること、帰宅時にうがいをすること。
- d)
- 健康によい生活習慣を身につける。
- e)
- 清潔・衛生保持を心がける。
- f)
- バランスのよい食事を心がける(食品表参照)。
- g)
- 適当な休息と規則的な運動を心がける。
- h)
- 過度の緊張および疲労を避ける。
- i)
- 身体を暖かく保ち、霜焼けを防ぐ。
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