『21歳の女子大生。夏休みを利用して2週間の予定でスペインに単独で旅行に出かけたが、留守宅には一回電話連絡があったきり、帰国予定日も過ぎ授業も始まっているのに相変わらず連絡が来ない。心配した母親は外務省まで相談に来ましたが、娘の詳しい日程や宿泊先を全く知らなかったため、探す手掛かりも無い。それから2日後に母親のところに娘から連絡があり、「スペイン滞在が楽しくて滞在を一週間延ばした」とのことだった。』 外務省には、こうした相談が毎日のように寄せられます。単に子供からの連絡が無いだけなのですが、ついつい悪い想像をしてしまう親御さんと当省のやりとりの一例を紹介します。
実際、外国で日本人が事件や事故にあって重傷を負ったり、不幸にも亡くなった場合には、現地警察からの連絡を受けて、日本大使館、総領事館から日本の御家族へ速やかにお知らせしています。ですが相談のあったほとんどのケースは何事もなく収まっています。
我が子の安否を心配する気持ちは察しますが、それであればなおさら、お子さんの旅行日程やクレジットカードの種類、友人の名前程度は控えておいた方が良いでしょう。
また一人旅、留学、ワーキングホリデーなどで海外渡航に向かわれる皆さん。平時では、「便りがないのが良い便り」と言いますが、心配する親御さんを安心させるためにも、滞在先から無事を知らせる心遣いもお忘れなく。
(2004年4月5日掲載)