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南スーダン
テロ・誘拐情勢
更新日 2026年05月19日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
南スーダンでは、現時点において、国際テロ組織やイスラム過激派組織による組織的活動やテロ事件は確認されていません。
(2)国内のテロ組織等について
国際テロ組織との関係を示す具体的情報や、宗教的過激主義に基づく暴力行為は報告されていません。
一方、南スーダンでは、国内各地で政権側と反政権側・各武装勢力との武力衝突が一層激しくなっており、危険な状況が続いています。
(3)近年の誘拐情勢
政府軍や警察の長期にわたる賃金の不払いの問題、食糧・医薬品の供給不足などの問題もあり、当局の治安維持能力の低下が指摘されており、首都以外の地域では、武装集団や各部族の武装した若者たちなどによる路上(河川)強盗や誘拐事案が頻発しています。被害者は地元住民、特に未成年者や女性が大半を占めています。家畜の強奪事案と関連して牧畜従事者が誘拐される事案も多く発生しています。必ずしも外国人を標的としたものではありませんが、身代金や金銭・物資の強奪目的で、ビジネス関係者・輸送トラック、富裕者、国際NGO職員、人道支援関係者の車両が幹線道路沿いで、あるいは貨客船や荷物運搬船、人道支援物資輸送船がナイル川沿いで武装集団に襲撃される事案も発生しており、外国人も巻き込まれるおそれがあります。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)首都ジュバ近辺では、政府軍(SSPDF)および治安機関の常駐・展開により、近年、大規模な武力衝突や市街戦は発生していません。ただし、政治情勢や軍内部の動向によっては、治安が急激に悪化する可能性は否定できません。
(2)地方部では、特定の反政府武装組織に属さない武装集団同士の衝突、家畜をめぐる襲撃、ならびに部族間の報復的暴力や小規模戦闘が継続的に発生しています。これらの事案は、ジョングレイ州、アッパー・ナイル州、グレーター・ピボル行政区等で顕著ですが、他の地域でも発生しています。
(3)ジュバ市内の治安情勢
ア 殺人、武装強盗、ひったくり、空き巣、スリ等の犯罪が、特にマーケット、交通拠点、イベント会場など、人が集中する場所で多発しています。
イ 夜間に、国連職員、NGO職員、現地職員の自宅を狙った侵入強盗事案が発生しており、住民が脅迫され金銭等を強奪される例が報告されています。また、防犯対策が不十分な一般住宅への侵入窃盗も多発しています。
ウ 土地の所有や区画をめぐる対立に関連し、治安当局と住民、または住民同士の衝突が発生し、死傷者が出る事案も確認されています。
3 誘拐事件の発生状況
誘拐事案は継続して発生しており、特にジョングレイ州、ピボル行政区、東エクアトリア州、中央エクアトリア州の一部地域において、各武装勢力による若者の徴発、児童兵士への徴兵や、人身売買市場で売って資金源とするために子供が誘拐されるケースも多いとされています。さらに家畜強奪の際、多くの場合女性や子供も誘拐されることがあり、GBV(ジェンダーに基づく暴力)が大きな問題となっています。
邦人の被害は引き続き確認されていませんが、幹線道路沿いや河川沿いに地方へ移動することは、事件に巻き込まれるリスクが大きく、極めて危険です。
4 日本人・日本権益に対する脅威
これまでに南スーダンにおいて、国際テロ組織によるテロを原因とした日本人被害は確認されていません。
しかし、国内各地では政府軍と反政府武装勢力との衝突、それにともなう当局の治安維持機能の低下から家畜をめぐる強奪・報復襲撃の連鎖、部族間・武装集団間の武力抗争、路上(河川)強盗・誘拐などの凶悪犯罪がより一層深刻化する傾向にあり、南スーダンの治安は極めて悪化していることから、首都以外への移動は日本人にとって脅威度が高い状況です。
首都ジュバにおいても、NGO職員を狙った武装強盗や、犯罪者による国際機関・外国関連施設への侵入事案が発生しており、経済状況の悪化からも日本人を含む外国人が犯罪の標的となるリスクはより増しています。近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛ける必要があります。

