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マリ
テロ・誘拐情勢
更新日 2026年05月05日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
マリの北・中部では、2015年以降、「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)を始めとするイスラム過激派組織によるテロ・襲撃が頻発しています。首都バマコを含む南部にも脅威が存在し、2025年、外国人の誘拐事案が複数発生したほか、JNIMによる燃料輸送車への攻撃によりマリ全土で深刻な燃料不足が発生しました。2026年4月25日、JNIMと「アザワド解放戦線」(FLA)は連携して、マリの複数の都市で同時多発テロを行いました。
(2)国内のテロ組織等について
マリ全土においてJNIMや「イスラム国サヘル州」(ISSP)を始めとするイスラム過激派組織や、FLAなどのトゥアレグ族及びアラブ系の反政府武装グループの活動が確認されています。
(3)近年の誘拐状況
首都バマコを除く南部(セグ-州・シカソ州・クリコロ州・カイ州)は、これまで治安情勢が比較的安定していると言われる地域でしたが、2025年には、マリ人だけでなく外国人を狙った誘拐・拉致事案が頻発しています。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)
2017年6月の首都バマコ東郊におけるリゾート施設への襲撃事件、2022年7月の首都バマコ北約15kmに位置するマリ国軍最大の軍事基地への自爆テロ、2024年9月のバマコ国際空港近くのマリ空軍基地及びマリ憲兵隊訓練校への複合攻撃について、犯行声明を出しています。2025年9月、JNIMによる主要幹線道路での燃料輸送車への攻撃があり、以降、首都バマコを含むマリ全土が深刻な燃料不足に陥っています。2026年4月25日、FLA(下記(3)参照)と連携して、首都近郊のカティ、バマコ国際空港、地方のモプチ州、ガオ州、キダル州の国軍施設等で同時多発テロを実行しました。
(2)「イスラム国サヘル州」(ISSP)
元「西アフリカ統一聖戦運動」(MUJAO)広報官で、アル・ムラビトゥーン(AM)のメンバーでもあった西サハラ出身のサハラウィ率いるイスラム過激派組織で、2015年に「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に忠誠を誓いました。サハラウィは2021年に死亡しましたが、同組織はマリ、ブルキナファソ、二ジェールの国境地帯にほど近いガオ州アンソンゴ圏周辺において残虐行為を繰り返しており、同地域は、これら3か国の中で最も危険な地域であると考えられています。
(3)北部武装勢力
マリ北部には、「アザワド解放戦線」(FLA)のようなトゥアレグ族及びアラブ系の反政府武装グループが存在し、独立・連邦制ないし自治を目指しています。2024年7月、アルジェリア国境に近いティンザワテーヌにおいてマリ国軍を攻撃し、マリ国軍及びロシア傭兵ワグネルは甚大な被害を受けました。2026年4月25日、JNIMと連携し、首都近郊のカティ、バマコ国際空港、地方のモプチ州、ガオ州、キダル州の国軍施設等で、同時多発テロを実行しました。
3 誘拐事件の発生状況
誘拐事件の年間発生件数は公表されていませんが、マリ人及び外国人を対象とする誘拐・拉致事案が発生しています。2025年は、地方で民間セクターに従事する外国人の誘拐事案が複数発生し、中国人、インド人、エジプト人、イラン人、UAE人等が被害に遭っています。
4 日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ、マリにおいて、日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていませんが、首都バマコ及び首都近郊において大規模なテロが発生しています。また、マリ全土において、アジア系を含む外国人を標的とした誘拐事件が相次いで発生していますので、十分な注意が必要です。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

