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ブルキナファソ
テロ・誘拐情勢

更新日 2022年03月30日

1 概況
(1)ブルキナファソは、マリ、ニジェールといった治安情勢の不安定な国々と国境を接していますが、国境の警備体制は万全とはいえず、これらの国に存在するテロ組織が国境を往来しています。最近では、ブルキナファソ人のテロリストによるテロも多く、特に北部のマリ及びニジェールとの国境沿い、西部のマリとの国境沿い、東部のニジェール及びベナンとの国境沿いにおいては、一般市民や治安機関等を標的とした襲撃事件が相次いで発生しています。
(2)2015年12月に就任したカボレ大統領はテロ組織との対決姿勢を明確にしていましたが、首都ワガドゥグにおいても、3年続けて計3度のテロ事件が発生しました。具体的には、2016年1月に、テロ組織がワガドゥグのホテル及びカフェ・レストランを襲撃し、外国人多数を含む30人が死亡し、イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)が犯行声明を発出しました。2017年8月には、外国人が集まるワガドゥグのレストランが同様に襲撃されるテロが再び発生し、18名が死亡しました。さらに、2018年3月には、ワガドゥグのフランス大使館及び軍施設を標的としたテロ事件が発生し、イスラムとムスリムの支援団(JNIM)が犯行声明を出しました。同事件では、治安機関の捜査によりワガドゥグでテロ関係者の拠点が発見され、摘発時には銃撃戦が発生するなど、首都においてもテロの脅威が依然高い水準にあります。
(3)2019年以降は、中北地方で襲撃事件が急増し、テロ勢力の南下傾向が認められ、南西部のコートジボワール国境及び南部のガーナ国境でも襲撃事件が散発しており、テロの発生範囲は年々拡大しています。
(4)こうした情勢を受けて、ブルキナファソ政府は、G5サヘル関係国や支援国との連携により治安対策に取り組んでいますが、特に地方において、行政サービスや治安の維持が十分に行われているとはいえない状況です。中でも、マリやニジェールとの国境地域は、テロ、誘拐のリスクが極めて高い危険な地域となっており、2019年1月には、ブルキナファソ政府は当該地域を含む14県に対して非常事態宣言を発出し、テロ対策を強化しました。
(5)しかしそれ以降も、2021年11月中旬に北部サヘル地方イナタで発生したテロにより憲兵隊約50名が犠牲になるなど治安部隊も標的となっています。カボレ大統領は、複数の都市での対政府抗議デモ発生など、政府のテロ対策に対する不満が高まっていたことを受けて、同年12月に内閣を解散して新首相を任命し、テロ対策の強化に取り組むと表明していましたが、2022年1月に治安改善の緊要性を訴えるブルキナファソ国軍の一部兵士に拘束されて辞任する事態に発展しています。カボレ大統領辞任後の情勢は不透明なままですが、ブルキナファソでは引き続き治安情勢の改善が喫緊の課題となっています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)
 アルジェリア北部山岳地域及び南部、マリ、ニジェール、モーリタニアなどのサヘル地域に進出しているアル・カーイダ系テロ組織で、戦闘員は数百人程度とされています。アルジェリア政府の打倒、イスラム国家の樹立を掲げています。2016年1月15日のワガドゥグにおけるホテル、襲撃事件の犯行声明を発出しています。
(2)イスラムとムスリムの支援団(JNIM)
 2017年3月、サヘル地域で活動する複数の過激派組織が統合して形成されたアル・カーイダ系テロ組織であり、2018年3月のワガドゥグにおける仏大使館、軍施設への襲撃事件、2019年12月の兵士11名が死亡したサヘル地方における襲撃事件、2020年1月東部地方において兵士6名が死亡した軍の車両襲撃事件、同年2月サヘル地方における兵士3名が死亡した襲撃事件及び2021年4月東部地方で発生したスペイン人2名、アイルランド人1名が死亡した襲撃事件等について、犯行声明を発出しています。
(3)大サハラのイスラム国(ISGS)
 ブルキナファソ、マリ、ニジェール国境地域で活動するイラク・レバントのイスラム国(ISIL)系テロ組織であり、2018年4月のスム県における市長殺害事件、2019年1月ヤガ県におけるカナダ人誘拐・殺害事件等について、犯行声明を発出しています。

3 誘拐事件の発生状況
(1)2015年4月、ブルキナファソ北部ウダラン県において、鉱山の警備にあたっていたルーマニア人1人が武装集団に誘拐される事件が発生しました。イスラム過激派テロ組織ムラービトゥーンが犯行声明を発出しました。
(2)2016年1月、ブルキナファソ北部サヘル地方において、オーストラリア人の医師夫妻の誘拐事件が発生しました(夫人は同年2月に解放)。AQIMが犯行声明を発出しました。
(3)2018年9月、ブルキナファソ北部サヘル地方において、金鉱山の関係者である南アフリカ人、インド人を含む3人が誘拐されました(インド人は2020年1月に解放)。
(4)2018年12月、ボボデュラッソからワガドゥグに向けて出発したイタリア人男性とカナダ人女性の観光客が誘拐されました(2020年3月にマリで解放)。
(5)2019年1月、ブルキナファソ北部サヘル地方において、鉱山会社関係者のカナダ人が誘拐され、翌日遺体で発見されました。ISGSが犯行声明を発出しました。
(6)2019年5月1日、ベナン北部のパンジャリ公園で仏人観光客2名が誘拐され、4日、同行していたガイドが遺体で発見(10日、仏軍等の作戦により解放。一緒に誘拐されていた米国人1名、韓国人1名も解放されたが、その際仏兵士2名が死亡)。
(7)2019年11月、ブルキナファソ南西部カスカード地方において、光ファイバーの設置工事を行っていた中国人を含む4名が誘拐されました(2日後に解放)。
(8)2021年4月、ブルキナファソ東部地方コンピエンガ県において、密猟対策のパトロールに同行していたスペイン人2名、アイルランド人1名が誘拐され、その後殺害されています。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 現在のところ、ブルキナファソにおいて、日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていませんが、2016年から3年連続で首都ワガドゥグにおいて大規模なテロが発生し、多くの外国人が犠牲となっています。また、ワガドゥグ以外でもアジア系を含む外国人を標的とした誘拐事件が相次いで発生しています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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