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ブルキナファソ

更新日 2020年04月17日

1 概況
(1)ブルキナファソは,マリ,ニジェールといった政情不安定な国々を含む6か国と国境を接していますが,国境の警備体制は万全とはいえず,周辺国に存在する反政府勢力やテロ組織が国境を往来し,各国への移動,密輸の経由地として同国を利用しているとみられています。特に北部のマリ,ニジェールとの国境沿い,西部のマリとの国境沿い,東部のニジェール及びベナンとの国境沿いにおいては,武装集団による治安機関等を標的とした襲撃事件が相次いで発生しています。
 2019年以降は,中北地方で襲撃事件が急増しているほか,テロ勢力の南下傾向が認められ,南西部コートジボワール国境や南部ガーナ国境でも襲撃事件が散発するなど,テロの発生範囲は年々拡大しています。特に,マリやニジェールとの国境地域は,テロ・誘拐のリスクが極めて高い危険な地域となっており,2019年1月にはブルキナファソ政府が当該地域を含む14県に対して非常事態宣言を発出し,2020年1月にはカボレ大統領により非常事態宣言の1年間の延長が発表されました。
(2)ブルキナファソでは,約1年間の暫定政権期間を経て,2015年11月に大統領・国民議会選挙が実施され,同年12月にロック・カボレ大統領が就任しました。しかし,カボレ大統領がテロ組織との対決姿勢を明確にして以降,首都ワガドゥグにおいて,3度のテロ事件が発生しました。
 2016年1月,武装集団がホテル及びカフェ・レストランを襲撃し,外国人多数を含む30人が死亡した事件では,「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」(AQIM)が犯行声明を発出しました。2017年8月には,外国人が集まるワガドゥグのレストランが同様に襲撃されるテロが再び発生し,18人が死亡しました。さらに,2018年3月には,ワガドゥグのフランス大使館及び軍施設を標的としたテロ事件が発生し,「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」が犯行声明を出しました。同事件では,治安機関の捜査によりワガドゥグでテロ関係者の拠点が発見され,摘発時には銃撃戦が発生するなど,首都においてもテロの脅威が依然高い水準にあります。
(3)度重なるテロの発生を受けて,ブルキナファソ政府は国内の治安警備を強化し,G5サヘル諸国や支援国との連携により治安対策に取り組んでいますが,特に地方において,行政サービスや治安の維持が十分に行われているとはいえず,依然としてテロ情勢の改善がみられない状況です。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)
 アルジェリア北部山岳地域及び南部,マリ,ニジェール,モーリタニアなどのサヘル地域に進出しているテロ組織で,戦闘員は数百人程度とされています。アルジェリア政府の打倒,イスラム国家の樹立を掲げています。2016年1月15日のワガドゥグにおけるホテル襲撃事件の犯行声明を発出しています。
(2)イスラムとムスリムの支援団(JNIM)
 2017年3月,サヘル地域で活動する複数の過激派組織が統合して形成されたアル・カーイダ系テロ組織であり,2018年3月のワガドゥグにおけるフランス大使館,軍施設への襲撃事件,2019年12月の兵士11人が死亡したサヘル地方における襲撃事件等について犯行声明を発出しています。
(3)大サハラのイスラム国(ISGS)
 ブルキナファソ,マリ,ニジェール国境地域(リプタユ・グルマ)で活動するIS系テロ組織であり,2018年4月のスム県における市長殺害事件,2019年1月のヤガ県におけるカナダ人誘拐・殺害事件等について犯行声明を発出しています。

3 誘拐事件の発生状況
(1)2015年4月,ブルキナファソ北部ウダラン県において,鉱山の警備にあたっていたルーマニア人1人が武装集団に誘拐される事件が発生しました。同事件では,テロ組織が犯行声明を発出しました。
(2)2016年1月,ブルキナファソ北部サヘル地方において,オーストラリア人の医師夫妻の誘拐事件が発生しました(夫人は同年2月に解放)。同事件では,AQIMが犯行声明を発出しました。
(3)2018年9月,ブルキナファソ北部サヘル地方において,金鉱山の関係者である南アフリカ人,インド人を含む3人が誘拐されました(インド人は2020年1月に解放)。
(4)2018年12月,ボボデュラッソからワガドゥグに向けて出発したイタリア人男性とカナダ人女性観光客が誘拐され,2020年3月にマリ北東部で解放されました。
(5)2019年1月,ブルキナファソ北部サヘル地方において,鉱山会社関係者のカナダ人が誘拐され,翌日遺体で発見されました。同事件では,ISGSが犯行声明を発出しました。
(6)2019年11月,ブルキナファソ南西部カスカード地方において,光ファイバーの設置工事を行っていた中国人1人を含む4人が誘拐され,2日後解放されました。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 現在のところ,ブルキナファソにおいて,日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていませんが,2016年から3年連続で首都ワガドゥグにおいて大規模なテロが発生し,多くの外国人が犠牲となっています。また,ワガドゥグ以外でも,アジア系を含む外国人を標的とした誘拐事件が相次いで発生しています。
 このような状況を十分に認識し,テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は,このような「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が報道等の情報に基づいて海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり,本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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