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ブルキナファソ
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年06月03日

1 概況
(1)ブルキナファソは、マリ、ニジェールといった治安情勢の不安定な国々を含む6か国と国境を接していますが、国境の警備体制は万全とはいえず、同国及び周辺国に存在する反政府勢力やテロ組織、組織犯罪集団により、各国への移動、密輸の経由地として利用されている可能性が指摘されています。特に、北部及び北西部のマリ国境周辺地域、東部のニジェール、ベナン及びトーゴとの国境周辺地域では、武装集団による治安機関等を標的とした襲撃事件が相次いで発生しています。
(2)2015年12月に就任したカボレ大統領はテロ組織との対決姿勢を明確にしており、同大統領の就任後、首都ワガドゥグにおいて以下のとおり3度のテロ事件が発生するなど、首都においてもテロの脅威度が依然高い水準にあります。
ア 2016年1月、武装集団がワガドゥグ市内のホテル及びカフェ・レストランを襲撃し、外国人を含む30人が死亡しました。同襲撃事件に対しては、「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」(AQIM)が犯行声明を発出しています。
イ 2017年8月、外国人が集まるワガドゥグ市内のレストランが襲撃され、18人が死亡しました。
ウ 2018年3月、ワガドゥグ市内のフランス大使館及び軍施設を標的とした襲撃事件が発生し、「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)が犯行声明を発出しました。同年5月には、同事件に関与したテロリストの拠点がワガドゥグ市内で摘発された際に、治安機関との間で銃撃戦が発生しています。
(3)2019年以降はマリを拠点とするテロ組織の南下傾向が認められ、中北地方で襲撃事件が急増しているほか、南西部のコートジボワール及びガーナとの国境周辺地域でも襲撃事件が散発的に発生するなど、テロの発生範囲が年々拡大しています。中でも、マリ及びニジェールとの国境周辺地域はテロ・誘拐のリスクが極めて高い危険な地域となっており、2019年1月以降、ブルキナファソ政府は当該地域を含む14県に対して非常事態宣言を発出し、テロ対策を強化しています。また、2021年5月現在、北西部及び東部を中心に多くの地域で夜間外出禁止令が発出されています。
(4)度重なるテロの発生を受け、ブルキナファソ政府は国内の治安維持体制を強化し、G5サヘル関係国や支援国との連携により治安対策に取り組んでいますが、特に地方においては行政サービスや治安維持活動が十分に行きわたっておらず、ブルキナファソ全土で100万人を超える避難民が発生するなど、依然として治安情勢の改善がみられない状況が続いています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)
 アルジェリアの北東部山岳地帯及び南部砂漠地帯、マリ、ニジェール、モーリタニアなどのサヘル地域に進出しているテロ組織で、戦闘員は数百人程度とされています。アルジェリア政府の打倒、イスラム国家の樹立を掲げています。2016年1月のワガドゥグにおける襲撃事件等について犯行声明を発出しています。
(2)イスラムとムスリムの支援団(JNIM)
 2017年3月、サヘル地域で活動する複数の過激派組織が統合して形成されたアル・カーイダ系テロ組織であり、2018年3月のワガドゥグにおけるフランス大使館及び軍施設襲撃事件、2019年12月の北部サヘル地方における兵士11人が死亡した襲撃事件、2020年1月の東部地方における兵士6人が死亡した軍車両襲撃事件、同年2月のサヘル地方における兵士3人が死亡した襲撃事件等について犯行声明を発出しています。
(3)大サハラのイスラム国(ISGS)
 ブルキナファソ、マリ、ニジェールの国境周辺地域で活動するIS系テロ組織であり、2018年4月のスム県における市長殺害事件、2019年1月のヤガ県におけるカナダ人誘拐・殺害事件等について犯行声明を発出しています。

3 誘拐事件の発生状況
(1)2015年4月、北部ウダラン県において、鉱山の警備にあたっていたルーマニア人1人が武装集団に誘拐される事件が発生しました。同事件では、テロ組織が犯行声明を発出しています。
(2)2016年1月、サヘル地方において、オーストラリア人の医師夫妻の誘拐事件が発生しました(夫人は同年2月に解放)。同事件では、AQIMが犯行声明を発出しています。
(3)2018年9月、サヘル地方において、金鉱山の関係者である南アフリカ人1人、インド人1人を含む3人が誘拐されました(インド人は2020年1月に解放)。
(4)2018年12月、ボボデュラッソからワガドゥグに向けて移動中の観光客2人(イタリア人男性1人及びカナダ人女性1人)が誘拐されました(両名とも2020年3月にマリで保護)。
(5)2019年1月、サヘル地方において鉱山会社関係者のカナダ人1人が誘拐され、翌日遺体で発見されました。同事件では、ISGSが犯行声明を発出しています。
(6)2019年5月1日、ベナン北部のパンジャリ国立公園でフランス人観光客2人が誘拐され、4日、同行していたガイドが遺体で発見されました。10日、フランス人観光客2人は、ブルキナファソ東部でフランス軍等の作戦により解放されましたが、作戦中にフランス軍兵士2人が死亡しています。なお、同作戦により、同じ犯行グループに誘拐されていた米国人1人及び韓国人1人も解放されています。
(7)2019年11月、南西部カスカード地方において、光ファイバーの設置工事を行っていた中国人1人を含む4人が誘拐され、2日後解放されました。
(8)2021年4月、東部コンピエンガ県の自然保護区付近で、アイルランド人NGO職員1人及びスペイン人ジャーナリスト2人を含む4人が武装集団により襲撃・誘拐され、その後、誘拐された外国人3人が殺害されたことが明らかになりました。同事件では、JNIMが犯行声明を発出しています。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 現在のところ、ブルキナファソにおいて日本人及び日本権益を直接の標的とした脅威は確認されていませんが、2016年から3年連続で首都ワガドゥグにおいて大規模テロ事件が発生し、多くの外国人が犠牲となっていること、ワガドゥグ以外でもアジア系を含む外国人を標的とした誘拐事件が相次いで発生していること等に鑑みれば、日本人及び日本権益もテロ・誘拐の標的となり得ることに留意が必要です。
 このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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