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スーダン
テロ・誘拐情勢

更新日 2022年08月04日

1 概況
(1)スーダンでは、2015年3月にハルツーム市内の大学に通うスーダン人5名を含む11名の学生らが「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)への参加を目指してトルコに渡航した旨報じられたのをはじめとして、ISILを支持して若者の過激化を扇動し、シリアなどにスーダン人を送り込む活動をしているとして複数の宗教活動家等が治安機関により拘束されるなど、複数の学生などがイスラム国に参加している実態が浮き彫りとなりました。
 その後のスーダンにおけるISIL関係の動きは以下のとおりです。
ア 2015年10月、内務省が、これまでに70名のスーダン人がISILに参加している旨発表。
イ 2016年11月、2015年3月のチュニジアのバルドー博物館におけるテロ事件に関与したとしてイタリアから国際手配されていたISILの幹部がスーダン国内で逮捕され、同年12月にチュニジア政府に引き渡される。
ウ 2018年6月、首都ハルツームに隣接するオムドゥルマンにおいて行方不明となっていた女子大学生が拘束されていた民家が発見され、ISILが若者をリクルートしイラクに送り込むためのアジトとして使用されていた旨報じられる。
エ 2019年9月、治安当局がISILに武器を供給していたとされるスーダン人男性を拘束。
オ 2019年11月、スーダン政府がISIL等のテロ組織構成員16~20名(国籍は様々)の他国への身柄引渡を準備している旨報じられる。
カ 2020年10月、ISIL構成員が偽造パスポートによりスーダンに潜入しており、うち1名は爆発物のエキスパートである旨報じられる。
(2)スーダン国内のアル・カーイダ関係者はほぼ根絶されたとみられていますが、2011年5月、アル・カーイダの指導者であったウサマ・ビン・ラディンの追悼集会が開催されるなど、スーダン国内にはアル・カーイダの主義・主張に共感を覚える人々がいまだ存在すると考えられています。
(3)2019年12月、チャドとの国境付近で、ナイジェリア北部を本拠地とするイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の構成員6名が逮捕されました。スーダン国内で同組織の構成員が逮捕されたのは、これが初の事例でした。
(4)2020年3月、暫定政府のハムドゥーク首相の車列が爆発物によって襲撃される暗殺未遂事件が発生しました。治安当局は、ムスリム同胞団のメンバー4名を暗殺未遂事件の容疑者として特定しています。2021年9月には、総合情報局(GIS)、警察等のスーダン治安当局は、ハルツーム市内南部ジャブラ地区に潜伏していたムスリム同胞団に関係するとみられるテロリストの拠点を捜索し、銃撃戦の末テロリスト複数名を逮捕しました。右銃撃戦の結果、治安当局側に5名の死者がでました。その際の拘束者を含む、ムスリム同胞団に関係すると思われるテロリスト等21名は、2022年6月にエジプト政府へ引き渡されました。
(5)2003年以降、スーダン西部のダルフール地方においてスーダン政府軍と反政府勢力との衝突や部族間闘争により甚大な被害(国連の推計では約30万人が死亡)が発生し、また、2011年以降は、スーダン南部の南コルドファン州及び青ナイル州におけるスーダン政府軍と反政府勢力との衝突により、十数万人の難民が南スーダンに流入したと伝えられています。一方で、南スーダンの内乱により多くの南スーダン難民がスーダン側に流入しており、南スーダンとの国境付近の治安情勢に影響を及ぼしています。スーダンにおける拉致・誘拐事件の多くは、ダルフール地方、南コルドファン州及び隣接する西コルドファン州において発生しており、平和維持・人道支援活動を実施している国連及び支援団体等の関係者が標的となるケースもあります。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 「1 概況」のとおり。

3 誘拐事件の発生状況
 外国人が標的とされたものとして最近発生した主な誘拐事件は以下のとおりです。誘拐の目的は身代金とみられていますが、詳細等は判明していません。
(1)2016年11月27日、西ダルフール州エルジュネイナにおいてUNHCR職員3名(ネパール人2名及びスーダン人1名)が武装グループによって拉致されました。同年12月20日、同人らが無事解放された旨、UNHCRのスポークスマンによって発表されました。
(2)2017年10月7日、北ダルフール州エルファーシル中心部において、武装者がスイス国籍の人道支援家の自宅に押し入り、同人を誘拐しました。同年11月14日、同人道支援家は解放され、誘拐犯は治安当局により拘束されました。

4 日本人・日本権益に対する脅威 
 スーダン人の対日感情は概して良好であり、これまでにスーダンにおいて日本人を標的としたテロや誘拐事件は発生していませんが、ISILが過去に日本人も攻撃対象である旨の声明を発出しており、スーダン国内にはISILに同調しているグループ等の存在が認められることからも、テロや誘拐には細心の注意が必要です。
 また、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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