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コンゴ民主共和国
テロ・誘拐情勢

更新日 2026年01月26日

1 概況
(1)近年のテロ情勢
 コンゴ民主共和国(以下、コンゴ(民))の東部地域(南キブ州、北キブ州、イツリ州等)ではテロが多発しており、同国政府は国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)及び近隣諸国の支援を得て、同国軍が武装勢力の掃討作戦を継続していますが、多くの武装グループや民兵組織が存在しており、東部地域の治安情勢は悪化しています。

(2)国内のテロ組織等について
 コンゴ(民)では「イスラム国中央アフリカ州」(ISCAP)や「3月23日 運動」(M23)等100以上の武装組織が活動しています。

(3)近年の誘拐情勢
 東部地域にてM23、民主同盟軍(ADF)、ワザレンドなどの武装勢力による拉致、誘拐事件が多発し、被害者の多くが殺害、行方不明になっています。政府の統治が及んでいないこれらの地域への報道関係者のアクセスが限定されているため、報道されていない誘拐事件が多数発生している可能性があります。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 2021年5月以降 、コンゴ(民)政府はイツリ州及び北キブ州に戒厳令を布告し、国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)及び近隣諸国の支援を得て、同国軍がこれら武装勢力の掃討作戦を継続しています。MOMUSCOの任務は2026年12月20日まで再延長され、文民の保護や地域の安定化に向けた活動を強化していますが、東部地域の治安情勢の悪化が継続しています。
(1)イスラム国中央アフリカ州(ISCAP)
 ISILは、2019年にウガンダ系反政府武装勢力「民主同盟軍」(ADF)のリーダーが「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に忠誠を誓って以降、イツリ州及び北キブ州内でADFが行ったと見られる事案に関し、「イスラム国中央アフリカ州」(ISCAP)として犯行声明を発出しています。最近の主な事案は以下のとおりです。
ア 2024年2月、北キブ州ベニ市カスンガ村・ブチカ村でのキリスト教徒35人の斬首
イ 2024年5月、北キブ州ベニ市マビンド村での襲撃(キリスト教徒22人殺害)
ウ 2024年6月、北キブ州ベニ市の村での襲撃(キリスト教徒51人殺害)
エ 2024年12月、北キブ州ルベロ県及びベニ県での襲撃(35人殺害)
オ 2025年1月、北キブ州ルベロ地方での襲撃(50人殺害)
カ 2025年9月、北キブ州ニョト村での葬儀中のキリスト教教会襲撃(102人殺害)
キ 2025年9月北キブ州オイチャ村での農村襲撃(18人殺害)
ク 2025年10月、北キブ州ムコンド村での襲撃(19人殺害)
ケ 2025年11月、ルベロ県での保健センター等に対する複数の襲撃(89人殺害)

(2)「3月23日 運動」(M23。ツチ族系のルワンダ系反政府武装勢力)
 M23は、2025年1月末に北キブ州州都のゴマ市を、2月には南キブ州州都のブカブ市を掌握するなど、現在もコンゴ(民)東部の一部地域を支配下に置いており、12月にはコンゴ(民)政府が設置した同州臨時州都ウビラ市を一時占領するなど、タンガニーカ州方面に向けた南下の動きを見せています。

(3)その他の組織
 そのほか、「ルワンダ解放民主軍」(FDLR。フツ族系のルワンダの反政府武装勢力)、「イツリ愛国抵抗戦線」(FRPI)、「コンゴ開発協同組合」(CODECO)、ワザレンド等、部族的な武装グループも含め、約120から130の民兵組織が存在しています。

3 誘拐事件の発生状況
 2025年5月、北キブ州でM23が数十人を拉致した事件をはじめ、北キブ州、南キブ州、イツリ州では、M23、ADF、ワザレンドなどの武装勢力による拉致、誘拐事件が多発し、被害者の多くが殺害、行方不明になっています。政府の統治が及んでいないこれらの地域への報道関係者のアクセスが限定されているため、報道されていない誘拐事件が多数発生している可能性があります。南東部のタンガニーカ州では、2025年4月に武装集団が中国系企業関係者の護衛警察官6人を殺害して中国人を誘拐し、身代金を要求する事件が発生しています。西部のマイ=ンドンベ州では、2025年9月にモボンド系民兵が漁労中の女性10人を誘拐する事件が発生しています。また、首都キンシャサにおいても、タクシーを利用した誘拐事件が毎年発生しています。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 これまでに、コンゴ(民)において日本人・日本権益を標的としたテロの発生は確認されていませんが、2014年11月、邦人旅行者1人が短時間誘拐事件の被害に遭っているほか、2023年、邦人旅行者1人が数人の者に連行され金銭を要求される事案が発生しています。また、外国人を標的とした誘拐のリスクは常に排除されませんので、注意が必要です。
 近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
 また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はいつどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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