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テロ・誘拐情勢

2016年01月26日

1.概況
(1)ウガンダでは,2010年に首都カンパラで発生した爆発事件以降テロの発生は確認されていません。
(2)ソマリアを拠点とするイスラム過激派組織アル・シャバーブは、AU(アフリカ連合)平和維持活動のためのウガンダ軍のソマリア派兵に反発しており、ウガンダに対する報復声明を再三発出しているため、その動向は特に注視する必要があります。
(3)国内でこれまでに活動が確認されている反政府武装組織としては、LRA(Lord's Resistance Army:神の抵抗軍)とADF(Allied Democratic Force:民主同盟軍)があります。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)アル・シャバーブは、ウガンダをはじめとするソマリア派兵国に対し報復テロを宣言しています。ウガンダでは2010年7月、首都カンパラ市内で爆発テロを実行し、74人が死亡、84人が負傷しました。2014年9月8日には、米国に加え、ウガンダに対する報復声明を発出し、首都カンパラへの攻撃を宣言しています。他方、声明を受けて同月13日,ウガンダ警察は米国と協力して共同掃討作戦を行い、25名のテロ容疑者を逮捕するなどしました。
(2)キリスト教系反政府武装組織であるLRAは、2008年12月、ウガンダ軍による共同掃討作戦により組織規模が縮小し、その活動拠点をウガンダからコンゴ民主共和国、南スーダン、中央アフリカ共和国へと移しました。また、AUは、2011年11月にLRAをテロ組織と認定し、ウガンダ国内における監視体制を強化しました。近年では、LRAがウガンダ国内で活動しているとの情報はありませんが、現在も上記3か国で活動しており、兵士数は200~300名と推定されています。
 ADFは、イスラム系反政府武装組織であり、ウガンダ西部を活動の基盤としていました。2000年を最後にウガンダ国内において目立った活動は確認されず、現在、ADFはコンゴ民主共和国で活動しており、兵士数は不明ですが年々規模が縮小していると見られています。また、2015年4月30日にADFのリーダーであったジャミール・ムクルが隣国タンザニアで逮捕され、組織が更に弱体化するとの見方もあります。
 LRA及びADFは、アル・シャバーブの影響を受けており、協力関係にあると見られています。

3.誘拐事件の発生状況
 ウガンダ治安当局は、2014年中、ウガンダ国内で発生した誘拐事件は、未遂を含め2,898件であったと発表しました。うち、成人(18歳以上)が被害者となった事件は1,391件であり、未成年者が被害者となった事件は1,507件でした。
 ウガンダにおける誘拐事件の傾向は被害者が成人か未成年者か、男性か女性かによって大きく異なります。
 まず、被害者が未成年者である場合、神への供物や悪魔払いの進物として利用するための誘拐であることが多く、新生児が病院から連れ去られる事件も2014年中236件発生しています。また、被害者が少女の場合は強姦目的である場合が多くみられます。いずれのケースも地方で発生する傾向が高いです。
 次に、被害者が成人男性である場合、金銭目的であることが多く、比較的高齢者であるケースが多く見られます。また、被害者が成人女性である場合、強姦目的及び人身売買目的であることが多く、被害者は比較的若年者が多いです。いずれのケースも都市部での犯行が目立ち、外国人や日本人が巻き込まれる危険性があります。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 日本人・日本権益を標的としたテロや誘拐は発生していませんが、近年、シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や、パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。