危険情報
ベナンの危険情報【一部地域の危険レベル引上げ)】
更新日 2025年09月05日
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●北部(アリボリ県バニコアラ地区、カリママ地区、マランヴィル地区、セバナ地区、カンディ地区、アタコラ県タンゲタ地区、マテリ地区、ケル地区、ボルグ県カラレ地区東部及びニッキ地区東部)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●北部(アタコラ県クアンデ地区北部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引上げ)
●北部(アリボリ県ゴグヌ地区、アタコラ県コブリ地区、ボルグ県カラレ地区西部、ニッキ地区西部、ペレレ地区及びチャウル地区東部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記を除く地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●北部のブルキナファソ、ニジェール等との国境地帯及びその周辺地域において、イスラム過激派テロ組織による治安部隊に対するテロ事件が頻発し、治安部隊に多数の死傷者が発生しています。テロ組織は村落も襲撃しており、市民の殺害や行方不明者が発生しています。これらの地域への渡航はどのような目的であっても止めて下さい。
●本年5月以降、北部のアタコラ県及びアリボリ県内の警察署に対するテロ事件が連続的に発生しています。また、これまで発生していなかったアタコラ県中部地域(クアンデ地区北部ギルマロ)でもテロ事件が発生したことを踏まえ、同地域の危険レベルをレベル2に引上げます。今後、テロが更に拡大し、南下する可能性がありますので、関連情報には十分注意して下さい。
●南部のコトヌや周辺都市では、強盗や窃盗等の一般犯罪が多数報告されています。
●ベナン全土で、電気、水道、医療、教育等のインフラや行政サービスが不足しており、頻繁に停電や断水等が発生して市民生活に影響が出ています。また、物価や燃料費の高騰に対する抗議行動が行われているため、十分な注意が必要です。
●北部(アリボリ県バニコアラ地区、カリママ地区、マランヴィル地区、セバナ地区、カンディ地区、アタコラ県タンゲタ地区、マテリ地区、ケル地区、ボルグ県カラレ地区東部及びニッキ地区東部)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●北部(アタコラ県クアンデ地区北部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引上げ)
●北部(アリボリ県ゴグヌ地区、アタコラ県コブリ地区、ボルグ県カラレ地区西部、ニッキ地区西部、ペレレ地区及びチャウル地区東部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記を除く地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●北部のブルキナファソ、ニジェール等との国境地帯及びその周辺地域において、イスラム過激派テロ組織による治安部隊に対するテロ事件が頻発し、治安部隊に多数の死傷者が発生しています。テロ組織は村落も襲撃しており、市民の殺害や行方不明者が発生しています。これらの地域への渡航はどのような目的であっても止めて下さい。
●本年5月以降、北部のアタコラ県及びアリボリ県内の警察署に対するテロ事件が連続的に発生しています。また、これまで発生していなかったアタコラ県中部地域(クアンデ地区北部ギルマロ)でもテロ事件が発生したことを踏まえ、同地域の危険レベルをレベル2に引上げます。今後、テロが更に拡大し、南下する可能性がありますので、関連情報には十分注意して下さい。
●南部のコトヌや周辺都市では、強盗や窃盗等の一般犯罪が多数報告されています。
●ベナン全土で、電気、水道、医療、教育等のインフラや行政サービスが不足しており、頻繁に停電や断水等が発生して市民生活に影響が出ています。また、物価や燃料費の高騰に対する抗議行動が行われているため、十分な注意が必要です。
詳細
1 概況
(1)北部のパンジャリ国立公園、W国立公園及びその周辺地域で、隣接するブルキナファソ南東部やニジェール南西部においてテロや誘拐を行っているイスラム過激派テロ組織が、国境を越えてベナンに侵入しています。テロ組織は、主に軍や治安機関を標的としていますが、テロ事件で旅行者を含む民間人にも死傷者が発生しています。また、テロ組織は国境地帯からベナン内陸部へと徐々に侵入地域を拡大しており、今後、ベナン南部にもテロが拡大する可能性が否定できません。テロ組織は、ベナン国内の刑務所(コトヌ及びポルトノボ等)に対する襲撃の可能性を示唆しており、治安当局が警戒を強めているとの情報もあります。
(2)北部全域で、遊牧民族であるプル族(フラニ族)に関連する誘拐が発生しています。また、国境を接するニジェール南西部やナイジェリア北西部で、武装集団による学校を標的とした襲撃や誘拐等が発生しており、国境地帯を中心に身代金目的の誘拐も発生しています。
(3)南部のコトヌやポルトノボ等、危険レベル1の地域における治安情勢は、近隣諸国と比較して安定していますが、強盗等の一般犯罪に十分注意する必要があり、特に一部の市場や繁華街において、ひったくりやスリ等の窃盗が多発しています。
(4)ベナン全土において、日本人・日本権益を直接の標的としたテロや誘拐の脅威は現時点で確認されていませんが、上記のように、北部や国境地帯を中心にテロや誘拐が多数発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、外務省海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、ベナンのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_118.html )も参照してください。
2 地域情勢
(1)北部のブルキナファソ、ニジェール、トーゴ及びナイジェリアとの国境地帯及びその周辺(アリボリ県バニコアラ地区、カリママ地区、マランヴィル地区、セバナ地区、カンディ地区、アタコラ県タンゲタ地区、マテリ地区、ケル地区)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア イスラム過激派テロ組織によるテロ攻撃は、主にブルキナファソ及びニジェールとの国境地帯を中心に発生しており、2025年1月及び4月に、両国とベナンの3か国の国境が交差する「トリプル・ポイント」付近に位置する国軍基地が襲撃を受け、多数の死傷者が発生しました。
イ テロ組織の標的となっているのは治安機関だけでなく、2019年5月、パンジャリ国立公園においてフランス人男性旅行者2名がテロ組織に誘拐されました。被害者2名は、ブルキナファソ東部においてフランス軍特殊部隊により救出され、その際に別の事件で誘拐されていたアメリカ人女性1名と韓国人女性1名の旅行者が同時に救出されました。このように、テロの標的は欧米人に限定されておらず、日本人が標的になる可能性も否定できません。
ウ トーゴ北東部と接する国境地帯で、テロ組織による警察署襲撃や、治安部隊とテロ組織との間で銃撃戦等が発生しています。2023年2月から10月にかけては、マテリ地区ポルガにおいて、軍や警察の治安関係者に対するテロが連続的に発生しました。
また、本年5月以降、同国境地帯よりやや内陸に所在するアタコラ県タヌグ等の警察署がテロ組織による襲撃を受けており、ベナン内陸部へのテロ組織の浸透が指摘されています。
タンゲタ、マテリ、ギルマロ及びこれらの都市以北の山間部には、テロリストが潜伏しているとの情報もあり、テロの脅威が高まっています。
エ 2023年5月、アタコラ県ケル地区クワバグ及びアリボリ県バニコアラ地区トゥラにおいて、テロ組織が連続的に村落を襲撃し、市民を殺害、誘拐しました。また、アリボリ県カリママ地区ルンブルンブにおいても、一般車両が即席爆発装置(IED)に接触して運転手が負傷する事件が発生しています。これまで、主に治安部隊に対するテロが多い傾向がありましたが、最近では市民を対象としたテロも確認され始めており、その手口は凶悪かつ残忍です。
ついては、上記各地域への渡航はどのような目的であっても止めてください。
(2) 北部(ナイジェリアとの国境地帯(ボルグ県カラレ地区東部及びニッキ地区東部))
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ナイジェリア北西部では、テロ組織及び武装集団による身代金目的の誘拐が発生しており、そうした武装集団が国境を越えてベナン国内に侵入しているとの情報もあります。また、ベナン北部全域では、サヘル地域の遊牧民族であるプル族(フラニ族)が武装し、プル族に関連する誘拐やプル族と地元農耕民との間で土地をめぐる争いが発生しています。2022年1月には、ボルグ県ニッキ地区において、プル族のベナン人資産家が誘拐されました。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
(3)
ア 北部(アタコラ県クアンデ地区北部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引上げ)
イ 北部(アリボリ県ゴグヌ地区、アタコラ県コブリ地区)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ウ 上記のように北部で頻発しているテロや誘拐の発生地域は、ブルキナファソやニジェール等との国境地帯から内陸部に広がりつつあり、テロ組織の勢力も徐々に拡大しています。また、これまでテロが発生していなかったアタコラ県中部地域(クアンデ地区北部ギルマロ)でもテロ事件が発生したことを踏まえ、同地域の危険レベルをレベル2に引上げます。
これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航する場合には、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じてください。
(4) ナイジェリアとの国境地帯(ボルグ県カラレ地区西部、ニッキ地区西部、ペレレ地区、チャウル地区東部)及びトーゴとの国境地帯(アタコラ県コブリ地区)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
ナイジェリアとの国境地帯においては、武装集団による誘拐や麻薬密輸に関連した事件に巻き込まれる可能性があります。本年7月には、武装集団によりボルグ県カラレ地区ダンガンジ村のカトリック教会の礼拝堂が襲撃を受け、信者1名が誘拐され、また同事件直後、同じ村の福音派教会が襲撃され、牧師1名と他3名が誘拐されました。
トーゴとの国境地帯では、テロ組織による攻撃や車両強盗等の凶悪事件が発生しています。これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航する場合には、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じてください。
(5)上記を除く地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア コトヌ(リトラル県)
2021年4月の大統領選挙の際、コトヌ中心部のエトワール・ルージュ広場及びその付近において、市民による暴動が発生しました。2026年1月に国会議員選挙、4月に大統領選挙が予定されており、それに伴い市民による抗議デモや治安機関との衝突が発生する可能性があります。
デモ等に関連して各種規制が実施されることから、デモ隊と治安部隊との衝突等の不測の事態に巻き込まれる可能性がありますので、デモ等の付近には近づかないようにしてください。
コトヌ東部のダントッパ市場、ミセボ市場、土産物屋街等の観光客の集まる場所で、ひったくりやスリ等の犯罪が多発しています。また、ゾンゴ地区や隣接するジョンケ地区(旧コトヌ駅北側)は、売春や麻薬密売が日常的に行われ、車両等の窃盗や強盗事件が発生する等、犯罪に巻き込まれるリスクが高い地区です。沿岸地域やフラコジ地区、フィジロセ地区といった周辺部は、人員不足や体制上の問題から十分な警察・治安要員が配置されておらず、治安当局の目が届きにくくなっていることから、犯罪被害に遭うリスクが高くなっています。
イ モノ県及びウエメ県
トーゴ国境のイラコンジやナイジェリア国境のセメポジといったギニア湾に面した国境付近の都市は、人や物の往来が激しいことに加え、警察当局の人員体制上の問題から十分な人員が配置されておらず、治安当局の目が届きにくくなっていることから、長年にわたり麻薬・武器等の密輸の中継基地となっています。
ウ その他の地域
その他の地域については、治安状況は比較的安定していますが、一般犯罪は地域各地で発生しています。ベナンでは、電気、水道、医療、教育等のインフラや行政サービスが慢性的に不足しており、頻繁に停電や断水等が発生して各家庭の生活に影響が出ています。また、各地で物価や燃料費の高騰に対する抗議行動が行われています。ついては、これらの地域への渡航にあたっては、外務省海外安全ホームページや現地関係機関、報道等から最新の治安情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
ベナンへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_118.html )も併せて参照してください。
滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、渡航に際しては、あらかじめ外務省海外安全ホームページや現地関係機関、報道等から最新の治安情報を入手するよう努めてください。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在ベナン日本国大使館に連絡してください。
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
(2)ベナンに3か月以上滞在する方は、大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう、オンラインによる在留届電子システムを通じて、在ベナン日本国大使館に在留届を提出してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また、3か月未満の旅行や出張などの際(海外の在留地から第三国への短期渡航を含む)には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )
4 隣国のナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ及びトーゴにもそれぞれ危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、 2903
(外務省関連課室)
○領事局海外邦人緊急事態課
電話:(代表)03-3580-3311(内線)9929
○海外安全ホームページ:
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ベナン日本国大使館
住所:Zone Residentielle de Cotonou sis a Djomehountin, 12eme arrondissement, COTONOU BENIN(郵便物宛先:Ambassade du Japon, 08 B.P.283, Tri Postal, Cotonou, Benin)
電話: 01-21-30-59-86
国外からは(国番号229)01-21-30-59-86
ホームページ:http://www.bj.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
(1)北部のパンジャリ国立公園、W国立公園及びその周辺地域で、隣接するブルキナファソ南東部やニジェール南西部においてテロや誘拐を行っているイスラム過激派テロ組織が、国境を越えてベナンに侵入しています。テロ組織は、主に軍や治安機関を標的としていますが、テロ事件で旅行者を含む民間人にも死傷者が発生しています。また、テロ組織は国境地帯からベナン内陸部へと徐々に侵入地域を拡大しており、今後、ベナン南部にもテロが拡大する可能性が否定できません。テロ組織は、ベナン国内の刑務所(コトヌ及びポルトノボ等)に対する襲撃の可能性を示唆しており、治安当局が警戒を強めているとの情報もあります。
(2)北部全域で、遊牧民族であるプル族(フラニ族)に関連する誘拐が発生しています。また、国境を接するニジェール南西部やナイジェリア北西部で、武装集団による学校を標的とした襲撃や誘拐等が発生しており、国境地帯を中心に身代金目的の誘拐も発生しています。
(3)南部のコトヌやポルトノボ等、危険レベル1の地域における治安情勢は、近隣諸国と比較して安定していますが、強盗等の一般犯罪に十分注意する必要があり、特に一部の市場や繁華街において、ひったくりやスリ等の窃盗が多発しています。
(4)ベナン全土において、日本人・日本権益を直接の標的としたテロや誘拐の脅威は現時点で確認されていませんが、上記のように、北部や国境地帯を中心にテロや誘拐が多数発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、外務省海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、ベナンのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_118.html )も参照してください。
2 地域情勢
(1)北部のブルキナファソ、ニジェール、トーゴ及びナイジェリアとの国境地帯及びその周辺(アリボリ県バニコアラ地区、カリママ地区、マランヴィル地区、セバナ地区、カンディ地区、アタコラ県タンゲタ地区、マテリ地区、ケル地区)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア イスラム過激派テロ組織によるテロ攻撃は、主にブルキナファソ及びニジェールとの国境地帯を中心に発生しており、2025年1月及び4月に、両国とベナンの3か国の国境が交差する「トリプル・ポイント」付近に位置する国軍基地が襲撃を受け、多数の死傷者が発生しました。
イ テロ組織の標的となっているのは治安機関だけでなく、2019年5月、パンジャリ国立公園においてフランス人男性旅行者2名がテロ組織に誘拐されました。被害者2名は、ブルキナファソ東部においてフランス軍特殊部隊により救出され、その際に別の事件で誘拐されていたアメリカ人女性1名と韓国人女性1名の旅行者が同時に救出されました。このように、テロの標的は欧米人に限定されておらず、日本人が標的になる可能性も否定できません。
ウ トーゴ北東部と接する国境地帯で、テロ組織による警察署襲撃や、治安部隊とテロ組織との間で銃撃戦等が発生しています。2023年2月から10月にかけては、マテリ地区ポルガにおいて、軍や警察の治安関係者に対するテロが連続的に発生しました。
また、本年5月以降、同国境地帯よりやや内陸に所在するアタコラ県タヌグ等の警察署がテロ組織による襲撃を受けており、ベナン内陸部へのテロ組織の浸透が指摘されています。
タンゲタ、マテリ、ギルマロ及びこれらの都市以北の山間部には、テロリストが潜伏しているとの情報もあり、テロの脅威が高まっています。
エ 2023年5月、アタコラ県ケル地区クワバグ及びアリボリ県バニコアラ地区トゥラにおいて、テロ組織が連続的に村落を襲撃し、市民を殺害、誘拐しました。また、アリボリ県カリママ地区ルンブルンブにおいても、一般車両が即席爆発装置(IED)に接触して運転手が負傷する事件が発生しています。これまで、主に治安部隊に対するテロが多い傾向がありましたが、最近では市民を対象としたテロも確認され始めており、その手口は凶悪かつ残忍です。
ついては、上記各地域への渡航はどのような目的であっても止めてください。
(2) 北部(ナイジェリアとの国境地帯(ボルグ県カラレ地区東部及びニッキ地区東部))
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ナイジェリア北西部では、テロ組織及び武装集団による身代金目的の誘拐が発生しており、そうした武装集団が国境を越えてベナン国内に侵入しているとの情報もあります。また、ベナン北部全域では、サヘル地域の遊牧民族であるプル族(フラニ族)が武装し、プル族に関連する誘拐やプル族と地元農耕民との間で土地をめぐる争いが発生しています。2022年1月には、ボルグ県ニッキ地区において、プル族のベナン人資産家が誘拐されました。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
(3)
ア 北部(アタコラ県クアンデ地区北部)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引上げ)
イ 北部(アリボリ県ゴグヌ地区、アタコラ県コブリ地区)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ウ 上記のように北部で頻発しているテロや誘拐の発生地域は、ブルキナファソやニジェール等との国境地帯から内陸部に広がりつつあり、テロ組織の勢力も徐々に拡大しています。また、これまでテロが発生していなかったアタコラ県中部地域(クアンデ地区北部ギルマロ)でもテロ事件が発生したことを踏まえ、同地域の危険レベルをレベル2に引上げます。
これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航する場合には、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じてください。
(4) ナイジェリアとの国境地帯(ボルグ県カラレ地区西部、ニッキ地区西部、ペレレ地区、チャウル地区東部)及びトーゴとの国境地帯(アタコラ県コブリ地区)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
ナイジェリアとの国境地帯においては、武装集団による誘拐や麻薬密輸に関連した事件に巻き込まれる可能性があります。本年7月には、武装集団によりボルグ県カラレ地区ダンガンジ村のカトリック教会の礼拝堂が襲撃を受け、信者1名が誘拐され、また同事件直後、同じ村の福音派教会が襲撃され、牧師1名と他3名が誘拐されました。
トーゴとの国境地帯では、テロ組織による攻撃や車両強盗等の凶悪事件が発生しています。これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航する場合には、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じてください。
(5)上記を除く地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア コトヌ(リトラル県)
2021年4月の大統領選挙の際、コトヌ中心部のエトワール・ルージュ広場及びその付近において、市民による暴動が発生しました。2026年1月に国会議員選挙、4月に大統領選挙が予定されており、それに伴い市民による抗議デモや治安機関との衝突が発生する可能性があります。
デモ等に関連して各種規制が実施されることから、デモ隊と治安部隊との衝突等の不測の事態に巻き込まれる可能性がありますので、デモ等の付近には近づかないようにしてください。
コトヌ東部のダントッパ市場、ミセボ市場、土産物屋街等の観光客の集まる場所で、ひったくりやスリ等の犯罪が多発しています。また、ゾンゴ地区や隣接するジョンケ地区(旧コトヌ駅北側)は、売春や麻薬密売が日常的に行われ、車両等の窃盗や強盗事件が発生する等、犯罪に巻き込まれるリスクが高い地区です。沿岸地域やフラコジ地区、フィジロセ地区といった周辺部は、人員不足や体制上の問題から十分な警察・治安要員が配置されておらず、治安当局の目が届きにくくなっていることから、犯罪被害に遭うリスクが高くなっています。
イ モノ県及びウエメ県
トーゴ国境のイラコンジやナイジェリア国境のセメポジといったギニア湾に面した国境付近の都市は、人や物の往来が激しいことに加え、警察当局の人員体制上の問題から十分な人員が配置されておらず、治安当局の目が届きにくくなっていることから、長年にわたり麻薬・武器等の密輸の中継基地となっています。
ウ その他の地域
その他の地域については、治安状況は比較的安定していますが、一般犯罪は地域各地で発生しています。ベナンでは、電気、水道、医療、教育等のインフラや行政サービスが慢性的に不足しており、頻繁に停電や断水等が発生して各家庭の生活に影響が出ています。また、各地で物価や燃料費の高騰に対する抗議行動が行われています。ついては、これらの地域への渡航にあたっては、外務省海外安全ホームページや現地関係機関、報道等から最新の治安情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
ベナンへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_118.html )も併せて参照してください。
滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、渡航に際しては、あらかじめ外務省海外安全ホームページや現地関係機関、報道等から最新の治安情報を入手するよう努めてください。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在ベナン日本国大使館に連絡してください。
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
(2)ベナンに3か月以上滞在する方は、大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう、オンラインによる在留届電子システムを通じて、在ベナン日本国大使館に在留届を提出してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また、3か月未満の旅行や出張などの際(海外の在留地から第三国への短期渡航を含む)には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )
4 隣国のナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ及びトーゴにもそれぞれ危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、 2903
(外務省関連課室)
○領事局海外邦人緊急事態課
電話:(代表)03-3580-3311(内線)9929
○海外安全ホームページ:
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ベナン日本国大使館
住所:Zone Residentielle de Cotonou sis a Djomehountin, 12eme arrondissement, COTONOU BENIN(郵便物宛先:Ambassade du Japon, 08 B.P.283, Tri Postal, Cotonou, Benin)
電話: 01-21-30-59-86
国外からは(国番号229)01-21-30-59-86
ホームページ:http://www.bj.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html