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タジキスタンの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2025年07月04日
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危険レベル・ポイント

【危険レベル】
●レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州の一部、ゴルノ・バダフシャン自治州の一部)、ソグド州イスファラ市ボルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)

●レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
共和国直轄地のうちログーン市以東、キルギスとの国境付近(ソグド州の一部)、ウズベキスタン(フェルガナ州及びナマンガン州)との国境付近(ソグド州の一部)、アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州のうちアフガニスタンとの国境を有する郡(レベル3地域を除く))、ソグド州クヒストニ・マスチョ郡(ザラフシャン川のアイニ郡より上流部分)、ゴルノ・バダフシャン自治州全土(レベル3地域を除く))

●レベル1:十分注意してください。(継続)
上記を除くタジキスタン全土

【ポイント】
●アフガニスタンとの国境付近の治安情勢は、イスラム過激派組織や麻薬密輸グループの勢力が強い隣国アフガニスタンからの影響を受けて非常に緊迫しており、治安上の大きな懸念となっています。どのような目的であれ同地域への渡航は止めてください。
●ソグド州イスファラ市ボルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)は、イスラム過激派組織の侵入ルートとされ、治安上の問題が払拭できていません。どのような目的であれ同地域への渡航は止めてください。

詳細

1 概況
(1)タジキスタンでは、1997年に政府とイスラム過激派を含む反政府勢力との間で和平合意が成立し、2011年には反政府勢力の主流派が国内から一掃されたことを受け、その後治安情勢は安定化に向かいました。
(2)しかしその後、2014年から2019年にかけて多数のタジキスタン人がシリアやイラクでの戦闘に参加していたこと、2018年から現在までの間に国内で「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」を含むイスラム過激派組織が関与したとみられるテロ事件等が複数発生していること等から、現在も国内におけるテロ等の潜在的脅威は存在し続けているとみられます。

2 地域別情勢
(1)アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州の一部、ゴルノ・バダフシャン自治州の一部)、ソグド州イスファラ市ボルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州の一部、ゴルノ・バダフシャン自治州の一部)
南西部ハトロン州の対アフガニスタン国境付近の治安情勢は、アフガニスタン情勢の影響を受けて緊張状態が続いており、予断を許さない状況です。
近年、同地域では、当地国境警備隊員と麻薬密輸グループ等との間の衝突が散発的に発生しています。
2022年5月には、同州ファルフォル郡の対アフガニスタン国境付近に、ISILホラサーン州のメンバーが発射したとされる砲弾が着弾する事案が発生しています。
また、2024年11月には、同州シャムシディン・ショヒン郡の対アフガニスタン国境地帯において、金採掘企業の宿営地が何者かに襲撃され死傷者が出る事件が発生しています。
 
イ ゴルノ・バダフシャン自治州の対アフガニスタン国境付近
東部ゴルノ・バダフシャン自治州の対アフガニスタン国境付近の治安情勢は、アフガニスタン情勢の影響を受けて緊張状態が続いており、予断を許さない状況です。
 近年、同地域では、当地国境警備隊員と麻薬密輸グループ等との間の衝突が散発的に発生しています。
 そのほか、同州には反中央政府感情が見られ、州都ホログ市を中心に暴動等が発生しています。2021年11月にはホログ市において、2022年5月には同市及びルション市周辺において、地元住民による治安機関に対する大規模デモや道路封鎖等の抗議活動が治安機関との大規模な衝突に発展し、死傷者が出ています。
 さらに、2023年4月には同州ヴァンジ郡の、同年8月には同州ダルヴォズ郡の対アフガニスタン国境地帯において、イスラム過激派組織ジャモアット・アンサルローのメンバーがアフガニスタン側から越境する事案が発生しています。

ウ ソグド州イスファラ市ボルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)
タジキスタン北部のソグド州は、キルギス及びウズベキスタンとの国境線が複雑に入り組んでいます。特にボルフ地区は、イスラム過激派組織の活動が活発なフェルガナ盆地に隣接しているほか、山岳地帯を含むため国境警備も困難なことなどから、イスラム過激派組織の越境ルート、麻薬密輸グループの麻薬運搬ルートとして頻繁に利用されている模様です。
ソグド州の対キルギス国境付近では、両国住民間及び国境警備隊間の衝突が繰り返されました。2025年3月に両国間の国境問題が解決したものの、予断を許さない状況です。

つきましては、上記の各地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。

(2)共和国直轄地のうちログーン市以東、キルギスとの国境付近(ソグド州の一部)、ウズベキスタン(フェルガナ州及びナマンガン州)との国境付近(ソグド州の一部)、アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州のうちアフガニスタンとの国境を有する郡(レベル3地域を除く))、ソグド州クヒストニ・マスチョ郡(ザラフシャン川のアイニ郡より上流部分)、ゴルノ・バダフシャン自治州全土(レベル3地域を除く))
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
 
ア 共和国直轄地(ログーン市以東)
共和国直轄地のうちログーン市以東、キルギスとの国境付近(ソグド州の一部)、ウズベキスタン(フェルガナ州及びナマンガン州)との国境付近(ソグド州の一部)、ソグド州クヒストニ・マスチョ郡(ザラフシャン川のアイニ郡より上流部分)共和国直轄地のログーン市以東のガルム地方等は、過去の内戦時に反政府勢力の活動拠点でしたが、一部の地区では内戦時代の地雷が埋設されたままとなっています。
 ソグド州の対キルギス国境付近では、両国住民間及び国境警備隊間の衝突が繰り返されました。2025年3月に両国間の国境問題が解決したものの、予断を許さない状況です。
また、フェルガナ盆地は、イスラム過激派組織の活動が活発な地域であり、イスラム過激派組織の越境ルート、麻薬密輸グループの麻薬運搬ルートとして頻繁に利用されている模様であり、国境付近の治安状況は不安定です。

イ アフガニスタンとの国境付近(ハトロン州のうちアフガニスタンとの国境を有する郡(レベル3地域を除く))
ハトロン州の対アフガニスタン国境はアフガニスタンからの影響を受けて、治安が不安定であり、当地国境警備隊員と麻薬密輸グループとの銃撃戦による死傷者も発生しています。

ウ ゴルノ・バダフシャン自治州全土(レベル3地域を除く)
同自治州は、アフガニスタンから北方に向けた麻薬密輸の主要ルートとなっているほか、交通アクセス、通信状況の悪さ、雪崩などの自然災害、頻繁な停電や断水などから、旅行に適した環境とは言えません。

つきましては、上記の各地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ない事情で渡航される方は、十分な安全対策を講じてください。また、山岳地域の移動を含め、長距離移動の際は報道等により雪崩に関する最新情報を入手するよう努めてください。

(3)上記を除くタジキスタン全土
レベル1:十分注意してください。(継続)

ア 2018年7月に発生したハトロン州ダンガラ郡での外国人サイクリスト襲撃事件や、2019年11月に発生した共和国直轄地ルダキ郡でのタジキスタン・ウズベキスタン国境警備ポスト襲撃事件等では、ISILから犯行声明が発出されました。また、最近では、2024年1月にハトロン州クロブ市において自動車爆破テロ事件が発生したり、同年3月には首都ドゥシャンベやハトロン州バフダトでもテロ計画が摘発されたりしたほか、若者を中心に潜在的なISIL等のイスラム過激派支持者がいるとされるなど、さらなるテロ等発生の潜在的可能性は常に存在します。

イ そのほか、首都ドゥシャンベやフジャンド市等の大都市では、富裕層市民が強盗やひったくり等の標的になることもあります。

つきましては、これらの地域への渡航・滞在にあたっては、周囲の状況に気を配って行動する、テロの標的になりそうな施設に近づかないといった特別な注意を払い、危険を避けるよう心掛けてください。

3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)タジキスタンへの渡航・滞在にあたっての一般犯罪等の注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_201.html )」も併せて参照してください。
 
(2)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在される方は、在タジキスタン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在タジキスタン日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )」に登録してください。

(3)現在のところ、タジキスタンにおいて、テロ・誘拐による日本人の被害は確認されていませんが、2018年から現在までの間に国内で「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」を含むイスラム過激派組織が関与したとみられるテロ事件等が複数発生していること等から、現在も国内におけるテロ等の潜在的脅威は存在し続けているとみられます。安全対策には十分注意してください。
 近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
 また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
 タジキスタンのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_201.html ) も参照してください。

4 その他
近隣諸国のキルギス、ウズベキスタン、アフガニスタン及び中国についても各々危険情報が発出されていますので、併せて参照してください。

(問い合わせ窓口)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く):(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連):(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン)

(現地大使館連絡先)
○在タジキスタン日本国大使館
  住所:80A, Kh.Nazarov St., Dushanbe, Republic of Tajikistan
  電話:(+992) 44-600-54-77~80  
ホームページ: http://www.tj.emb-japan.go.jp/j/
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