危険情報
エチオピアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】
更新日 2025年03月21日
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●エリトリア、ソマリア、スーダン、南スーダンとの国境地帯、ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯、オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区及びメテケル地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ティグライ州メケレ市及びシレ市
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
●ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)、アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯、アムハラ州(レベル4地域を除く)、オロミア州イルバボール地区、ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)、ベニシャングル・グムズ州アソサ地区、ケニアとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●アファール州の上記以外の地域、オロミア州ボレナ地区(ケニアとの国境地帯を除く)、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区、ガンベラ州ガンベラ市、ソマリ州(ソマリア及びケニアとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都アディスアベバを含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●2025年3月11日以降、ティグライ州における最大政党であるティグライ人民解放戦線(TPLF)内の派閥間の政治的緊張がこれまで以上に高まり、TPLF議長派による自治体庁舎の奪取や同職員の拉致等がメケレ市内を含む州内複数の地域で発生しました。政治的緊張から治安が悪化する可能性があることから、ティグライ州メケレ市及びシレ市をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げます。
●2023年8月4日、連邦政府は、アムハラ州において、武装勢力と治安部隊の衝突により治安状況が悪化したことを受け、同州全域に非常事態宣言を発出しました。引き続き同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
●エリトリア、ソマリア、スーダン、南スーダンとの国境地帯、ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯、オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区及びメテケル地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ティグライ州メケレ市及びシレ市
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
●ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)、アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯、アムハラ州(レベル4地域を除く)、オロミア州イルバボール地区、ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)、ベニシャングル・グムズ州アソサ地区、ケニアとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●アファール州の上記以外の地域、オロミア州ボレナ地区(ケニアとの国境地帯を除く)、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区、ガンベラ州ガンベラ市、ソマリ州(ソマリア及びケニアとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都アディスアベバを含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●2025年3月11日以降、ティグライ州における最大政党であるティグライ人民解放戦線(TPLF)内の派閥間の政治的緊張がこれまで以上に高まり、TPLF議長派による自治体庁舎の奪取や同職員の拉致等がメケレ市内を含む州内複数の地域で発生しました。政治的緊張から治安が悪化する可能性があることから、ティグライ州メケレ市及びシレ市をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げます。
●2023年8月4日、連邦政府は、アムハラ州において、武装勢力と治安部隊の衝突により治安状況が悪化したことを受け、同州全域に非常事態宣言を発出しました。引き続き同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
詳細
1 概況
(1)2020年11月にティグライ州において発生したティグライ人民解放戦線(TPLF)と連邦政府との間の武力衝突は、2022年11月、TPLFと連邦政府との間でプレトリア和平合意に至り、2023年1月から停戦監視遵守ミッションが配置、4月にはティグライ暫定州政府が正式に発足し、重火器の武装解除も徐々に進展するなど和平合意の履行が進み、州内の多くの地域では落ち着きが見え始めていました。
しかし、2024年後半以降、同州の最大政党であるTPLF内部で、暫定州政府知事派と、TPLF議長派との間で政治的対立が表面化し、2025年1月には、それまで中立を保っていたティグライ防衛軍(TDF)も両派に割れたとされ、さらに3月11日以降には、TPLF議長派による自治体庁舎の奪取や同職員の拉致等がメケレ市内を含む州内複数の地域で発生しました。両派閥は互いを公然と批判している状況であり、政治的緊張から治安が悪化する可能性があります。
(2)ティグライ州西部地区では、TPLFと連邦政府との武力衝突時に進行したアムハラ武力勢力とTPLF勢力とが対峙している可能性があり、また、ティグライ州及びアファール州の国境付近では武力衝突時に侵攻してきたエリトリア軍が残存し、武力衝突の可能性を残しています。さらに、同州北西部地区テケゼ川南側ツェレムティ、南部のアラマタ・オフラ地域ではアムハラ武装勢力による襲撃等の可能性があります。
(3)アムハラ州では、2023年4月の連邦政府による州特別部隊の解体及び警察・国防軍への統合決定以降、同決定に対抗して武装勢力が治安部隊と衝突する事案等が各地で発生し、治安状況が悪化、同年8月4日、連邦政府は、アムハラ州全域に非常事態宣言を発出しました。同宣言は延長された後2024年6月に期限切れとなりましたが、その後も州内各地で武装勢力と治安部隊との衝突等が継続しています。
(4)民族間の緊張状態は依然解消されておらず、現在も各州の境界地帯では、武器等を使用する過激な民族間衝突が断続的に発生しています。また、主にオロミア州においてアムハラ系民族に対する襲撃事件が頻繁に発生しているほか、エチオピア正教会及びイスラム教モスクへの襲撃事件も断続的に発生しています。
(5)ソマリアのイスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)は、過去にアディスアベバ市内で爆弾テロ事件を起こしたことがあるものの、エチオピア政府による国境警備等の強化もあり、ここ数年、同組織によるエチオピア国内での大規模なテロ事件の発生は確認されていません。しかし、2022年7月には、ソマリ州アフダール県に越境してきたAS構成員とソマリ州特別部隊との間で戦闘が発生し、民間人を含む多くの死傷者が発生しました。ASはエチオピアを攻撃対象国としており、常時、国内に潜入しテロ活動を行う可能性があります。
(6)2023年4月以降激化した隣国スーダンでの内戦の影響で、エチオピア国内にも多数の難民・避難民が流入してきており、特に国境周辺地帯では、地元住民との対立等の新たな治安不安定化の要因となる可能性があります。また、主にガンベラ州において、南スーダンから越境したムルレ族による襲撃事件、拉致事件などが頻繁に発生しています。
(7)エチオピアでは、2019年3月に車両襲撃事件により日本人1名を含む計5名が死亡するなど、外国人を標的とした襲撃事件や誘拐事件が散発的に発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
2 地域別情勢
(1)エリトリア、ソマリア、スーダン、南スーダンとの国境地帯、ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯、オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区及びメテケル地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
ア エリトリアとの国境地帯
ティグライ州での武力衝突発生後、ティグライ州及びアファール州に侵攻したエリトリア軍が撤退を完了せず、武力衝突の可能性を残しています。また、武装勢力や盗賊といった集団が存在している可能性があります。
イ ソマリアとの国境地帯
軍、警察及び自警団の大規模な警戒や取締りにより、ASの攻撃や侵入が防がれている状態ですが、引き続きASやその他の反政府武装勢力等によるテロや誘拐事件の発生が強く懸念されます。2022年7月には国境付近において、ソマリ州警察とASとの大規模な戦闘が発生しました。それ以降も国境地帯においては、同様の武力衝突や、越境を試みたAS構成員の摘発が相次いでいます。
ウ スーダンとの国境地帯
スーダンとの国境地帯では、国境問題を巡り、武力衝突が散発的に発生しています。また、2023年4月以降激化した隣国スーダンでの武力衝突の影響で、エチオピア国内にも多数の難民・避難民が流入してきており、特に国境周辺地帯では、地元住民との対立等の新たな治安不安定化の要因となる可能性があります。
エ 南スーダンとの国境地帯
ガンベラ州南部の国境地帯においては、南スーダンから越境したムルレ族武装集団による車両や集落を対象とした襲撃事件、拉致事件などが頻繁に発生しています。また、ガンベラ州北部の国境地帯においては、2022年3月以降、武装集団とエチオピア治安部隊との武力衝突が増加しています。
オ ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯
2023年4月のティグライ暫定州政府の正式発足後も、同州西部地区及びアムハラ州との州境地帯である北西部地区テケゼ川南側ツェレムティ、南部地区のアラマタ及びオフラにはアムハラ武装勢力が残存し、TPLF勢力との武力衝突が発生する可能性があります。
また、過去に武力衝突が発生したアムハラ州及びアファール州の一部地域並びにティグライ州では、多くの不発弾、遺棄弾薬等が残存し、住民等が被害に遭う状況が続いています。
カ オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区
これら地域では、オロモ解放軍(OLA)等武装勢力の活動が活発であり、治安部隊とOLA等との武力衝突が発生しています。
(ア)西ウェレガ地区
2019年3月、走行中の車両に対する襲撃事件が発生し、乗車していた日本人1名を含む計5名が死亡しました。2022年6月、武装集団による襲撃で民間人300名以上が殺害される事件が発生しています。この地域では、連邦政府による無人機を用いた空爆が確認されています。
(イ)東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区
オロミア州西ウェレガ地区に近接する東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との間で多数の死傷者を伴う衝突が頻繁に発生しています。
(ウ)ホログドゥル・ウェレガ地区
東西ウェレガ地区に近接するホログドゥル・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。
(エ)東西グジ地区
東西グジ地区では、武装集団の活動が活発であり、多数の死傷者を伴う治安部隊との武力衝突が日常的に発生しています。
キ ベニシャングル・グムズ州カマシ地区、メテケル地区
カマシ地区及びメテケル地区などにおいて武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。過去に、アソサ地区からメテケル地区に移動中の車両が襲撃され、外国人1名を含む14名が殺害される等、移動中に襲撃を受け、衝突に発展する事案が発生しています。
つきましては、これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに退避してください。
(2)ティグライ州(メケレ市及びシレ市)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
政治的緊張からティグライ州の治安が悪化する可能性があることから、ティグライ州メケレ市及びシレ市をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げます。
(3)ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)、アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯、アムハラ州(レベル4地域を除く)、オロミア州イルバボール地区、ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)、ベニシャングル・グムズ州アソサ地区、ケニアとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)
州内の政治的緊張の高まりから治安が悪化する可能性があります。
イ アムハラ州(レベル4地域を除く)
アムハラ州では、2023年4月の連邦政府による州特別部隊の解体及び警察・国防軍への統合の決定以降、同決定に対抗して不満を持つ州特別部隊構成員を加えた武装勢力が治安部隊と衝突する事案等が各地で発生し、治安状況が悪化、同年8月4日、連邦政府は、アムハラ州全域に非常事態宣言を発出しました。同宣言は延長された後2024年6月に期限切れとなりましたが、その後も州内各地で武装勢力と治安部隊との衝突等が継続しています。
ウ アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯
2022年8月の戦闘再開に国防軍及びエリトリア軍とTPLFとの武力衝突が発生し、両軍が対峙する状況が再び発生しましたが、同年11月に和平合意が成立して以降、敵対行為の停止は守られていますが、ティグライ州及びアファール州に侵攻したエリトリア軍が撤退を完了せず、TPLF勢力と対峙している可能性があります。
エ オロミア州イルバボール地区
イルバボール地区は、武装勢力の活動が依然として活発です。ウェレガ地域に隣接するイルバボール地区では、武装勢力と治安部隊との武力衝突が散発的に発生しています。
オ ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)
ヌエル族とアニュアク族との間の部族間衝突が度々報告され、同州における緊張状態が高まっているほか、殺人、強盗、誘拐などの犯罪が多発しています。また、アニュアク県の難民キャンプにおいて、殺人・傷害事件が複数件発生しているほか、警察官、政府・民間車両を標的とした襲撃事件が日常的に多数発生しています。
カ ベニシャングル・グムズ州アソサ地区
アソサ地区においては、武装勢力による難民キャンプへの襲撃事件や拉致事件、治安部隊との武力衝突、治安部隊の車列に対する攻撃が発生しています。
キ ケニアとの国境地帯
ASは、ケニア北東部においても活発に攻撃を行っており、ケニア北東部と隣接するエチオピア領内でもASによるテロや誘拐事件が発生する可能性があります。また、南部諸民族州及びオロミア州とケニアとの国境付近では、民族間・部族間対立による誘拐事件や武力衝突等が発生する可能性があります。
つきましては、これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
(4)アファール州の上記以外の地域、オロミア州ボレナ地区、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区及び東シェワ地区、ガンベラ州ガンベラ市、ソマリ州(ソマリアとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア アファール州の上記以外の地域
ゲビ地区のソマリ州との州境地帯では、かねてからアファール族とイサ・ソマリ族との間で衝突が多発しています。また、ハリ地区のオロミア州との州境地帯では、アファール族とオロモ族との間で、民族間の衝突が発生しています。
イ オロミア州ボレナ地区(ケニアとの国境地帯を除く)、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区
同地域では、武装勢力の活動が散発的に認められます。バレ地区のソマリ州との州境地帯では、オロモ族とソマリ族の衝突が発生しています。
アディスアベバに隣接する北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区は、これまで比較的安定した治安状態が保たれていましたが、2022年4月以降、同州西部に拠点を置く武装集団の活動範囲が東部に拡大し、警察官や民間人を対象とした襲撃事件や拉致事件、治安部隊との銃撃戦が増加しています。連邦政府はこれら地域の武装勢力を標的として、無人機による空爆を複数回実行しており、今後も継続される可能性があります。
ウ ガンベラ州ガンベラ市
2022年6月、武装勢力がガンベラ市内に侵入し、治安部隊との銃撃戦が発生しました。数時間続いた衝突は治安部隊が収拾しましたが、民間人を含め約80名の死傷者が出ました。
ガンベラ市では、2022年6月、武装勢力がガンベラ市内に侵入し、治安部隊との銃撃戦が発生し多数の死傷者が発生したほか、凶器を使用した殺人・傷害・強盗事件が増加しています。
エ ソマリ州(ソマリア及びケニアとの国境地帯を除く)
(ア)ジジガ市及びゴデ市
ジジガ市及びゴデ市では、軍や警察等の治安部隊により治安が保たれており、近年武力衝突や暴動はなく、商業便も定期運航しています。他方、両市はソマリ州における反政府活動や民族間衝突の起点となっているほか、ASの標的となる可能性もあり、治安が急激に悪化する可能性があります。
(イ)ソマリ州ジジガ市及びゴデ市を除く地域
過去にテロ未遂や外国人誘拐事件等が発生しており、ASの侵入による重大事件が発生する可能性があります。また、ソマリアとの国境を接する地区では、州内に侵入したAS構成員と治安部隊との衝突が発生しています。2019年9月には、AS及びISILがアディスアベバでの爆弾テロを企図したとして、ソマリ州からの入国者が多数逮捕されたほか、複数の住居がテロの拠点として摘発されました。
ソマリ族とオロモ族との衝突は継続しており、武器による攻撃や焼き討ちに巻き込まれる可能性があります。また、州東部においても、民族間の衝突が散発的に発生しています。
ケニア及びソマリアと国境を接するリベン地区では、治安部隊と反政府勢力との衝突が多発しています。
同州内で発生している干ばつは極めて深刻であり、その後洪水も発生し、食糧不足による治安の悪化も懸念されます。
つきましては、これら地域への不要不急の渡航は止めてください。
(5)首都アディスアベバを含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア オロミア州東部
2019年から2020年にかけ、教会襲撃事件や学生誘拐事件が発生したほか、オロミア州西部におけるインターネット遮断などの際は、東西ハラルゲ地区及びバレ地区、ディレダワ市、ハラリ州などで、政府に対する大規模な抗議デモが発生しました。
イ シダマ州、南西州、南エチオピア州及び中部エチオピア州(南スーダン及びケニアとの国境地帯を除く)
旧南部諸民族州を構成していた上記4州の一部では、州への格上げを問う住民投票等に際し抗議行動や治安部隊との衝突などが発生し、一部では依然として緊張状態が続いています。また、南エチオピアのコンソ周辺地域や中部エチオピア州グラゲ周辺地域などでは民族間の衝突が度々発生しています。
ウ アディスアベバ近辺の都市
近年のオロモ民族主義の高まりにより、大規模なデモや暴動が発生しています。また、アディスアベバとオロミア州をつなぐ幹線道路は、その都度治安部隊または抗議活動参加者によって州境で封鎖される傾向があります。
エ アディスアベバ市
アディスアベバ市内では、首絞め強盗等による外国人の一般犯罪被害が発生しています。また、歩行中に唾を吐きかけたり、物売りなどを装ったりして気を引き、携帯電話などの貴重品を盗むスリ被害も増加していますので、外出の際は十分な注意が必要です。
つきましては、これら地域に渡航する場合には十分注意してください。できるだけ単独行動や夜間の外出を避け、犯罪に巻き込まれることがないよう、適切かつ十分な安全対策をとるよう心掛けてください。
3 渡航・滞在にあたっての注意
(1)エチオピアへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、外務省海外安全ホームページ内のエチオピアの「安全対策基礎データ」及び在エチオピア日本国大使館の「安全の手引き」も併せて参照してください。
●安全対策基礎データ:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_095.html
●安全の手引き:https://www.et.emb-japan.go.jp/files/100646491.pdf
滞在中は、十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在エチオピア日本国大使館に連絡してください。
(2)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
エチオピアに3か月以上滞在される方は、在エチオピア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在エチオピア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(3)エチオピアは内陸国であり、周辺各国の影響を受けやすいため、注意が必要です。特に、ソマリア国内のASが周辺国でもテロ・襲撃などを行っており、エチオピアを含む東アフリカ地域では、テロの脅威に十分注意する必要があります。エチオピア政府は、アディスアベバ市内やソマリ州周辺地域を中心に警備を強化していますが、エチオピア国内でテロやこれに関連する不測の事態が発生する可能性は排除できません。
(4)テロの対象となる可能性のある治安機関、宗教施設等には近づかず、ショッピングセンター等人の多く集まる場所を利用する際には周囲に十分注意を払ってください。テロに関する注意事項については、「テロ・誘拐情勢」も確認してください。(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_095.html )
隣国のソマリア、ケニア、スーダン、南スーダン、エリトリア及びジブチに対しても、別途それぞれ危険情報が発出されているので、留意してください。国境を陸路で越境することは、決して安全ではありません。場所によっては、極めて危険なところもあります。陸路移動はできるだけ避け、空路を選んでください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く。)(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在エチオピア日本国大使館
(所在地)Bole Sub-city Woreda 6, House No.431, Addis Ababa, Ethiopia(P.O.BOX 5650)
電話:(市外局番11)667-1166
(国外からは251-11)667-1166
FAX:(市外局番11)667-1177
(国外からは251-11)667-1177
ホームページ:https://www.et.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
(1)2020年11月にティグライ州において発生したティグライ人民解放戦線(TPLF)と連邦政府との間の武力衝突は、2022年11月、TPLFと連邦政府との間でプレトリア和平合意に至り、2023年1月から停戦監視遵守ミッションが配置、4月にはティグライ暫定州政府が正式に発足し、重火器の武装解除も徐々に進展するなど和平合意の履行が進み、州内の多くの地域では落ち着きが見え始めていました。
しかし、2024年後半以降、同州の最大政党であるTPLF内部で、暫定州政府知事派と、TPLF議長派との間で政治的対立が表面化し、2025年1月には、それまで中立を保っていたティグライ防衛軍(TDF)も両派に割れたとされ、さらに3月11日以降には、TPLF議長派による自治体庁舎の奪取や同職員の拉致等がメケレ市内を含む州内複数の地域で発生しました。両派閥は互いを公然と批判している状況であり、政治的緊張から治安が悪化する可能性があります。
(2)ティグライ州西部地区では、TPLFと連邦政府との武力衝突時に進行したアムハラ武力勢力とTPLF勢力とが対峙している可能性があり、また、ティグライ州及びアファール州の国境付近では武力衝突時に侵攻してきたエリトリア軍が残存し、武力衝突の可能性を残しています。さらに、同州北西部地区テケゼ川南側ツェレムティ、南部のアラマタ・オフラ地域ではアムハラ武装勢力による襲撃等の可能性があります。
(3)アムハラ州では、2023年4月の連邦政府による州特別部隊の解体及び警察・国防軍への統合決定以降、同決定に対抗して武装勢力が治安部隊と衝突する事案等が各地で発生し、治安状況が悪化、同年8月4日、連邦政府は、アムハラ州全域に非常事態宣言を発出しました。同宣言は延長された後2024年6月に期限切れとなりましたが、その後も州内各地で武装勢力と治安部隊との衝突等が継続しています。
(4)民族間の緊張状態は依然解消されておらず、現在も各州の境界地帯では、武器等を使用する過激な民族間衝突が断続的に発生しています。また、主にオロミア州においてアムハラ系民族に対する襲撃事件が頻繁に発生しているほか、エチオピア正教会及びイスラム教モスクへの襲撃事件も断続的に発生しています。
(5)ソマリアのイスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)は、過去にアディスアベバ市内で爆弾テロ事件を起こしたことがあるものの、エチオピア政府による国境警備等の強化もあり、ここ数年、同組織によるエチオピア国内での大規模なテロ事件の発生は確認されていません。しかし、2022年7月には、ソマリ州アフダール県に越境してきたAS構成員とソマリ州特別部隊との間で戦闘が発生し、民間人を含む多くの死傷者が発生しました。ASはエチオピアを攻撃対象国としており、常時、国内に潜入しテロ活動を行う可能性があります。
(6)2023年4月以降激化した隣国スーダンでの内戦の影響で、エチオピア国内にも多数の難民・避難民が流入してきており、特に国境周辺地帯では、地元住民との対立等の新たな治安不安定化の要因となる可能性があります。また、主にガンベラ州において、南スーダンから越境したムルレ族による襲撃事件、拉致事件などが頻繁に発生しています。
(7)エチオピアでは、2019年3月に車両襲撃事件により日本人1名を含む計5名が死亡するなど、外国人を標的とした襲撃事件や誘拐事件が散発的に発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
2 地域別情勢
(1)エリトリア、ソマリア、スーダン、南スーダンとの国境地帯、ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯、オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区及びメテケル地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
ア エリトリアとの国境地帯
ティグライ州での武力衝突発生後、ティグライ州及びアファール州に侵攻したエリトリア軍が撤退を完了せず、武力衝突の可能性を残しています。また、武装勢力や盗賊といった集団が存在している可能性があります。
イ ソマリアとの国境地帯
軍、警察及び自警団の大規模な警戒や取締りにより、ASの攻撃や侵入が防がれている状態ですが、引き続きASやその他の反政府武装勢力等によるテロや誘拐事件の発生が強く懸念されます。2022年7月には国境付近において、ソマリ州警察とASとの大規模な戦闘が発生しました。それ以降も国境地帯においては、同様の武力衝突や、越境を試みたAS構成員の摘発が相次いでいます。
ウ スーダンとの国境地帯
スーダンとの国境地帯では、国境問題を巡り、武力衝突が散発的に発生しています。また、2023年4月以降激化した隣国スーダンでの武力衝突の影響で、エチオピア国内にも多数の難民・避難民が流入してきており、特に国境周辺地帯では、地元住民との対立等の新たな治安不安定化の要因となる可能性があります。
エ 南スーダンとの国境地帯
ガンベラ州南部の国境地帯においては、南スーダンから越境したムルレ族武装集団による車両や集落を対象とした襲撃事件、拉致事件などが頻繁に発生しています。また、ガンベラ州北部の国境地帯においては、2022年3月以降、武装集団とエチオピア治安部隊との武力衝突が増加しています。
オ ティグライ州西部地区及びアムハラ州との州境地帯
2023年4月のティグライ暫定州政府の正式発足後も、同州西部地区及びアムハラ州との州境地帯である北西部地区テケゼ川南側ツェレムティ、南部地区のアラマタ及びオフラにはアムハラ武装勢力が残存し、TPLF勢力との武力衝突が発生する可能性があります。
また、過去に武力衝突が発生したアムハラ州及びアファール州の一部地域並びにティグライ州では、多くの不発弾、遺棄弾薬等が残存し、住民等が被害に遭う状況が続いています。
カ オロミア州東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、ホログドゥル・ウェレガ地区及び東西グジ地区
これら地域では、オロモ解放軍(OLA)等武装勢力の活動が活発であり、治安部隊とOLA等との武力衝突が発生しています。
(ア)西ウェレガ地区
2019年3月、走行中の車両に対する襲撃事件が発生し、乗車していた日本人1名を含む計5名が死亡しました。2022年6月、武装集団による襲撃で民間人300名以上が殺害される事件が発生しています。この地域では、連邦政府による無人機を用いた空爆が確認されています。
(イ)東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区
オロミア州西ウェレガ地区に近接する東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との間で多数の死傷者を伴う衝突が頻繁に発生しています。
(ウ)ホログドゥル・ウェレガ地区
東西ウェレガ地区に近接するホログドゥル・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。
(エ)東西グジ地区
東西グジ地区では、武装集団の活動が活発であり、多数の死傷者を伴う治安部隊との武力衝突が日常的に発生しています。
キ ベニシャングル・グムズ州カマシ地区、メテケル地区
カマシ地区及びメテケル地区などにおいて武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。過去に、アソサ地区からメテケル地区に移動中の車両が襲撃され、外国人1名を含む14名が殺害される等、移動中に襲撃を受け、衝突に発展する事案が発生しています。
つきましては、これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに退避してください。
(2)ティグライ州(メケレ市及びシレ市)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
政治的緊張からティグライ州の治安が悪化する可能性があることから、ティグライ州メケレ市及びシレ市をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げます。
(3)ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)、アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯、アムハラ州(レベル4地域を除く)、オロミア州イルバボール地区、ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)、ベニシャングル・グムズ州アソサ地区、ケニアとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア ティグライ州(エリトリアとの国境地帯、西部地区及びアムハラ州との州境地帯を除く)
州内の政治的緊張の高まりから治安が悪化する可能性があります。
イ アムハラ州(レベル4地域を除く)
アムハラ州では、2023年4月の連邦政府による州特別部隊の解体及び警察・国防軍への統合の決定以降、同決定に対抗して不満を持つ州特別部隊構成員を加えた武装勢力が治安部隊と衝突する事案等が各地で発生し、治安状況が悪化、同年8月4日、連邦政府は、アムハラ州全域に非常事態宣言を発出しました。同宣言は延長された後2024年6月に期限切れとなりましたが、その後も州内各地で武装勢力と治安部隊との衝突等が継続しています。
ウ アファール州キルバティ地区及びティグライ州との州境地帯
2022年8月の戦闘再開に国防軍及びエリトリア軍とTPLFとの武力衝突が発生し、両軍が対峙する状況が再び発生しましたが、同年11月に和平合意が成立して以降、敵対行為の停止は守られていますが、ティグライ州及びアファール州に侵攻したエリトリア軍が撤退を完了せず、TPLF勢力と対峙している可能性があります。
エ オロミア州イルバボール地区
イルバボール地区は、武装勢力の活動が依然として活発です。ウェレガ地域に隣接するイルバボール地区では、武装勢力と治安部隊との武力衝突が散発的に発生しています。
オ ガンベラ州(ガンベラ市、南スーダンとの国境地帯を除く)
ヌエル族とアニュアク族との間の部族間衝突が度々報告され、同州における緊張状態が高まっているほか、殺人、強盗、誘拐などの犯罪が多発しています。また、アニュアク県の難民キャンプにおいて、殺人・傷害事件が複数件発生しているほか、警察官、政府・民間車両を標的とした襲撃事件が日常的に多数発生しています。
カ ベニシャングル・グムズ州アソサ地区
アソサ地区においては、武装勢力による難民キャンプへの襲撃事件や拉致事件、治安部隊との武力衝突、治安部隊の車列に対する攻撃が発生しています。
キ ケニアとの国境地帯
ASは、ケニア北東部においても活発に攻撃を行っており、ケニア北東部と隣接するエチオピア領内でもASによるテロや誘拐事件が発生する可能性があります。また、南部諸民族州及びオロミア州とケニアとの国境付近では、民族間・部族間対立による誘拐事件や武力衝突等が発生する可能性があります。
つきましては、これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
(4)アファール州の上記以外の地域、オロミア州ボレナ地区、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区及び東シェワ地区、ガンベラ州ガンベラ市、ソマリ州(ソマリアとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア アファール州の上記以外の地域
ゲビ地区のソマリ州との州境地帯では、かねてからアファール族とイサ・ソマリ族との間で衝突が多発しています。また、ハリ地区のオロミア州との州境地帯では、アファール族とオロモ族との間で、民族間の衝突が発生しています。
イ オロミア州ボレナ地区(ケニアとの国境地帯を除く)、東西ハラルゲ地区、バレ地区、北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区
同地域では、武装勢力の活動が散発的に認められます。バレ地区のソマリ州との州境地帯では、オロモ族とソマリ族の衝突が発生しています。
アディスアベバに隣接する北シェワ地区、西シェワ地区、東シェワ地区は、これまで比較的安定した治安状態が保たれていましたが、2022年4月以降、同州西部に拠点を置く武装集団の活動範囲が東部に拡大し、警察官や民間人を対象とした襲撃事件や拉致事件、治安部隊との銃撃戦が増加しています。連邦政府はこれら地域の武装勢力を標的として、無人機による空爆を複数回実行しており、今後も継続される可能性があります。
ウ ガンベラ州ガンベラ市
2022年6月、武装勢力がガンベラ市内に侵入し、治安部隊との銃撃戦が発生しました。数時間続いた衝突は治安部隊が収拾しましたが、民間人を含め約80名の死傷者が出ました。
ガンベラ市では、2022年6月、武装勢力がガンベラ市内に侵入し、治安部隊との銃撃戦が発生し多数の死傷者が発生したほか、凶器を使用した殺人・傷害・強盗事件が増加しています。
エ ソマリ州(ソマリア及びケニアとの国境地帯を除く)
(ア)ジジガ市及びゴデ市
ジジガ市及びゴデ市では、軍や警察等の治安部隊により治安が保たれており、近年武力衝突や暴動はなく、商業便も定期運航しています。他方、両市はソマリ州における反政府活動や民族間衝突の起点となっているほか、ASの標的となる可能性もあり、治安が急激に悪化する可能性があります。
(イ)ソマリ州ジジガ市及びゴデ市を除く地域
過去にテロ未遂や外国人誘拐事件等が発生しており、ASの侵入による重大事件が発生する可能性があります。また、ソマリアとの国境を接する地区では、州内に侵入したAS構成員と治安部隊との衝突が発生しています。2019年9月には、AS及びISILがアディスアベバでの爆弾テロを企図したとして、ソマリ州からの入国者が多数逮捕されたほか、複数の住居がテロの拠点として摘発されました。
ソマリ族とオロモ族との衝突は継続しており、武器による攻撃や焼き討ちに巻き込まれる可能性があります。また、州東部においても、民族間の衝突が散発的に発生しています。
ケニア及びソマリアと国境を接するリベン地区では、治安部隊と反政府勢力との衝突が多発しています。
同州内で発生している干ばつは極めて深刻であり、その後洪水も発生し、食糧不足による治安の悪化も懸念されます。
つきましては、これら地域への不要不急の渡航は止めてください。
(5)首都アディスアベバを含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア オロミア州東部
2019年から2020年にかけ、教会襲撃事件や学生誘拐事件が発生したほか、オロミア州西部におけるインターネット遮断などの際は、東西ハラルゲ地区及びバレ地区、ディレダワ市、ハラリ州などで、政府に対する大規模な抗議デモが発生しました。
イ シダマ州、南西州、南エチオピア州及び中部エチオピア州(南スーダン及びケニアとの国境地帯を除く)
旧南部諸民族州を構成していた上記4州の一部では、州への格上げを問う住民投票等に際し抗議行動や治安部隊との衝突などが発生し、一部では依然として緊張状態が続いています。また、南エチオピアのコンソ周辺地域や中部エチオピア州グラゲ周辺地域などでは民族間の衝突が度々発生しています。
ウ アディスアベバ近辺の都市
近年のオロモ民族主義の高まりにより、大規模なデモや暴動が発生しています。また、アディスアベバとオロミア州をつなぐ幹線道路は、その都度治安部隊または抗議活動参加者によって州境で封鎖される傾向があります。
エ アディスアベバ市
アディスアベバ市内では、首絞め強盗等による外国人の一般犯罪被害が発生しています。また、歩行中に唾を吐きかけたり、物売りなどを装ったりして気を引き、携帯電話などの貴重品を盗むスリ被害も増加していますので、外出の際は十分な注意が必要です。
つきましては、これら地域に渡航する場合には十分注意してください。できるだけ単独行動や夜間の外出を避け、犯罪に巻き込まれることがないよう、適切かつ十分な安全対策をとるよう心掛けてください。
3 渡航・滞在にあたっての注意
(1)エチオピアへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、外務省海外安全ホームページ内のエチオピアの「安全対策基礎データ」及び在エチオピア日本国大使館の「安全の手引き」も併せて参照してください。
●安全対策基礎データ:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_095.html
●安全の手引き:https://www.et.emb-japan.go.jp/files/100646491.pdf
滞在中は、十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在エチオピア日本国大使館に連絡してください。
(2)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
エチオピアに3か月以上滞在される方は、在エチオピア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在エチオピア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(3)エチオピアは内陸国であり、周辺各国の影響を受けやすいため、注意が必要です。特に、ソマリア国内のASが周辺国でもテロ・襲撃などを行っており、エチオピアを含む東アフリカ地域では、テロの脅威に十分注意する必要があります。エチオピア政府は、アディスアベバ市内やソマリ州周辺地域を中心に警備を強化していますが、エチオピア国内でテロやこれに関連する不測の事態が発生する可能性は排除できません。
(4)テロの対象となる可能性のある治安機関、宗教施設等には近づかず、ショッピングセンター等人の多く集まる場所を利用する際には周囲に十分注意を払ってください。テロに関する注意事項については、「テロ・誘拐情勢」も確認してください。(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_095.html )
隣国のソマリア、ケニア、スーダン、南スーダン、エリトリア及びジブチに対しても、別途それぞれ危険情報が発出されているので、留意してください。国境を陸路で越境することは、決して安全ではありません。場所によっては、極めて危険なところもあります。陸路移動はできるだけ避け、空路を選んでください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く。)(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在エチオピア日本国大使館
(所在地)Bole Sub-city Woreda 6, House No.431, Addis Ababa, Ethiopia(P.O.BOX 5650)
電話:(市外局番11)667-1166
(国外からは251-11)667-1166
FAX:(市外局番11)667-1177
(国外からは251-11)667-1177
ホームページ:https://www.et.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html