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エチオピア
テロ・誘拐情勢
更新日 2025年12月31日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
エチオピアは、イスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)及び「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の支部組織「ソマリア州」の拠点があるソマリアと国境を接しており、これらの組織によるエチオピアへの越境の可能性がたびたび指摘されており、アディスアベバなど各地でAS及びISIL構成員等が逮捕される事案が発生しています。
2018年6月、首都アディスアベバ中心部のマスカル広場で行われていた政治集会で、アビィ首相の演説直後に会場内で爆弾が爆発する事件が発生し、2人の死者を含む多数の死傷者が発生しました。
この他、エチオピアでは、各地において公共交通機関や一般車両が武装勢力に襲撃される事件が頻発しているほか、過去には外国企業のプラントなどに対する攻撃も発生しています。
(2)国内のテロ組織等について
エチオピアのアムハラ州を拠点とする民兵組織「Fano」が活動しており、アムハラ州各地で国防軍等治安部隊との衝突を継続している他、2024年4月、アディスアベバ市内ボレ地区で、治安部隊との銃撃戦が発生し、民間人を含む3人が死亡する事件が発生しました。
(3)近年の誘拐情勢
エチオピアでは誘拐が多発しています。オロミア州西部のウェレガ地域や同州南部のグジ地域・ボレナ地域等を中心にテロ組織「オロモ解放軍」(OLA:通称「シャネー」)が活動し、同組織による金銭目的の誘拐が頻発しており、外国人もたびたび標的になっています。また、アムハラ州では、民兵組織「Fano」の活動により治安が悪化しており、誘拐が頻発しています。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
イスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)及び「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の支部組織「ソマリア州」の活動に関し、2019年以降、以下の事案発生が報じられています。
(1)2019年9月、アディスアベバにおけるテロを計画したとして、ASの構成員が逮捕。
(2)2019年11月、アディスアベバ、ディレダワ、ジジガ、モヤレ等の町におけるテロを計画したとして、AS及びISILの構成員17名のテロリストを逮捕。
(3)2020年11月、ティグライ州における軍事衝突に乗じ、アディスアベバにおけるテロを計画したとして、14名のAS及びISILのテロリストを逮捕。
(4)2022年4月、アディスアベバと国内各地でテロの準備を進めていたAS関係者計34名を逮捕。
(5)2023年12月、ソマリ州ジジガ等でのテロを計画したとしてケニア国境の町モヤレでAS構成員14人を逮捕。
3 誘拐事件の発生状況
(1)2017年12月、エリトリアとの国境に近い観光地(ダナキル火山)付近において外国人観光客が襲撃され死亡する事件が発生しました。同事件は誘拐目的だったともいわれており、エリトリアとの国境付近では極めて強い警戒が必要です。
(2)2019年12月、オロミア州西部ケレム・ウェレガ県において、アムハラ民族の学生27名が武装グループによって誘拐される事件が発生しました。
(3)2022年、オロミア州ウェレガ地域で、インド人6名がOLAに誘拐される事件が発生しました。
(4)2023年1月、オロミア州北シェワ県で、中国人9名が武装集団により拉致され、うち1名が殺害されました。同年2月、同州西シェワ県において、セメント工場の従業員20名が身代金目的で拉致される事件が発生しました。同年10月、同州北シェワ県において、中国系セメント工場が武装集団に襲撃され、治安部隊との衝突後に中国人作業員が拉致される事件が発生しました。
(5)2024年7月及び2025年3月、オロミア州北シェワ県で、アディスアベバとアムハラ州間におけるバス乗客に対しOLAとみられる武装集団による誘拐事案が発生しました。
(6)アムハラ州やガンベラ州においても、身代金目的等と思われる誘拐事件が頻発しています。南スーダンの武装したムルレ民族戦闘員による家畜や子供の誘拐事件も相次いでいます。
4 日本人・日本権益に対する脅威
2008年9月、東部ソマリ州オガデン地区において、ソマリアから侵入した犯罪組織が同地区国境付近で活動していた日本人1人を含む国際NGO職員2人を誘拐し、長期間にわたり拘束する事件が発生しました。
2019年3月、オロミア州西部西ウェレガ地区において、通行中の車両が武装勢力に襲われ、日本人を含む外国人等5名が殺害される事件が発生しました。
エチオピア国内では、テロ・誘拐の危険性が常に存在しているとの認識の下で、安全対策に万全を期す必要があります。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

