危険情報
カザフスタンの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
更新日 2025年02月20日
危険レベル・ポイント
【危険度】
●カザフスタン全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●治安は概ね安定していますが、2022年1月に発生した騒擾中に強奪された銃器の多くが未だ発見されておらず、治安上の大きな懸念となっています。
● 近年、国内でテロ事件は発生していませんが、準備・未遂段階での摘発は継続的に報告されています。アフガニスタン情勢を受けてテロリストがカザフスタンに流入する可能性も指摘されており注意が必要です。
● 一般犯罪の登録件数は近年減少傾向にありますが、大都市での窃盗犯は依然として多いほか、薬物犯罪も多発しており引き続き十分な注意が必要です。
●カザフスタン全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●治安は概ね安定していますが、2022年1月に発生した騒擾中に強奪された銃器の多くが未だ発見されておらず、治安上の大きな懸念となっています。
● 近年、国内でテロ事件は発生していませんが、準備・未遂段階での摘発は継続的に報告されています。アフガニスタン情勢を受けてテロリストがカザフスタンに流入する可能性も指摘されており注意が必要です。
● 一般犯罪の登録件数は近年減少傾向にありますが、大都市での窃盗犯は依然として多いほか、薬物犯罪も多発しており引き続き十分な注意が必要です。
詳細
1 概況
(1)政治情勢
2022年1月、燃料価格の値上げ決定に対する抗議に端を発する集会が全国に拡大し、過激化しました。トカエフ大統領は全国に非常事態宣言を発出し、海外テロリストの脅威を理由に集団安全保障条約機構(CSTO)に支援を要請するなど事態収拾を図りました。同月10日、トカエフ大統領は憲法秩序が回復した旨表明し、展開していたロシア軍主体のCSTO平和維持部隊も同月19日に撤退を完了しました。それ以降、カザフスタンの治安は概ね安定していますが、騒擾中に強奪された銃器の多くが未だ発見されておらず、治安上の大きな懸念となっています。
(2)一般犯罪情勢
統計当局が発表した犯罪統計によれば、2024年度中の犯罪登録件数は13万2,778件(前年比約5.3%減)でした。主な犯罪種別は、殺人罪(未遂を含む)が566件、窃盗罪が3万593件 、 薬物犯罪が8,248件等となっています。
(3)薬物犯罪情勢
関係機関が厳格に国境を管理していますが、カザフスタンは現在も違法薬物を第三国へ輸送するための中継国と見られており、合成麻薬を含む違法薬物の摘発・押収等に関する報道が連日確認されています。
2 地域別情勢
カザフスタン全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
(1)2022年1月、燃料価格の値上げ決定に対する抗議に端を発する集会が西部のマンギスタウ州から全国に拡大し、過激化しました。トカエフ大統領は全国に非常事態宣言を発出し、海外テロリストの脅威を理由に集団安全保障条約機構(CSTO)に支援を要請するなど事態収拾を図りました。同月10日、トカエフ大統領は憲法秩序が回復した旨表明し、展開していたロシア軍主体のCSTO平和維持部隊も同月19日に撤退を完了しました。2023年1月に公表された捜査状況によると、本騒擾での死者数は238名(主な地域別内訳:アルマティ市151名、クズロルダ州26名、シムケント市20名、タラズ市17名)でした。また、騒擾中に強奪された銃器2,960丁のうち約2,000丁の銃器が未だ発見されておらず、カザフスタン当局によるこれら銃器・弾薬等の押収状況が時折報道されてはいるものの、騒擾以降の治安が概ね安定している中においても治安上の大きな懸念とされています。
(2)2016年にアクトベで発生したテロ事件以降、全土でテロへの警戒が厳しく行われています。カザフスタンでは、3段階のテロ警戒レベル(高い順に「赤(危機的)」、「オレンジ(高度)」、「黄(中程度)」)を導入しており、2016年に全土に発出されたテロ警戒レベル「黄」は2017年1月に解除されましたが、準備・未遂段階での摘発は毎年報告されています。当局は、過激主義プロパガンダに対する取締りやテロ組織の資金源となる違法な薬物取引の摘発を続けていますが、現状を「テロに向けた準備段階・潜伏期」と位置付けて警戒を呼びかける専門家もいます。アフガニスタン情勢を受けてテロリストがカザフスタンに流入する可能性も指摘されており、引き続き注意が必要です。「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の支配地域下にあったイラク・シリアに渡航していたカザフスタン人の帰還動向等にも特段の注意を払う必要があります。
(3)犯罪登録件数はここ数年間減少傾向にありますが、引き続き注意が必要です。また、2024年中の犯罪登録件数を地域別に見ますと、最大都市アルマティが2万4,965件、首都アスタナが1万7,339件と、2都市で全土の約32%を占めています。
3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)カザフスタンへの渡航・滞在にあたっての一般犯罪等の注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_187.html )」や、「安全の手引き(https://www.kz.emb-japan.go.jp/itpr_ja/visa-tourism.html)」 も併せて参照してください。
(2)これまでに、カザフスタンにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていません。
他方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除できず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
詳細は、カザフスタンの「テロ・誘拐情勢」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_187.html )を御参照ください。
(3)カザフスタンに3か月以上滞在される方は、在カザフスタン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在カザフスタン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )」に登録してください。
4 その他
隣国のロシア、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン及び中国についても、それぞれ危険情報が発出されていますので、併せて参照してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5138
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館等連絡先)
○在カザフスタン日本国大使館
住所:5th floor, Kosmonavtov Street 62, micro-district "Chubary", Astana, Z05E9E1, Republic of Kazakhstan
電話:(市外局番7172)97-78-43
国外からは(国番号7)-7172-97-78-43
FAX:(市外局番7172)977-842
国外からは(国番号7)-7172-97-78-42
ホームページ: https://www.kz.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
(1)政治情勢
2022年1月、燃料価格の値上げ決定に対する抗議に端を発する集会が全国に拡大し、過激化しました。トカエフ大統領は全国に非常事態宣言を発出し、海外テロリストの脅威を理由に集団安全保障条約機構(CSTO)に支援を要請するなど事態収拾を図りました。同月10日、トカエフ大統領は憲法秩序が回復した旨表明し、展開していたロシア軍主体のCSTO平和維持部隊も同月19日に撤退を完了しました。それ以降、カザフスタンの治安は概ね安定していますが、騒擾中に強奪された銃器の多くが未だ発見されておらず、治安上の大きな懸念となっています。
(2)一般犯罪情勢
統計当局が発表した犯罪統計によれば、2024年度中の犯罪登録件数は13万2,778件(前年比約5.3%減)でした。主な犯罪種別は、殺人罪(未遂を含む)が566件、窃盗罪が3万593件 、 薬物犯罪が8,248件等となっています。
(3)薬物犯罪情勢
関係機関が厳格に国境を管理していますが、カザフスタンは現在も違法薬物を第三国へ輸送するための中継国と見られており、合成麻薬を含む違法薬物の摘発・押収等に関する報道が連日確認されています。
2 地域別情勢
カザフスタン全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
(1)2022年1月、燃料価格の値上げ決定に対する抗議に端を発する集会が西部のマンギスタウ州から全国に拡大し、過激化しました。トカエフ大統領は全国に非常事態宣言を発出し、海外テロリストの脅威を理由に集団安全保障条約機構(CSTO)に支援を要請するなど事態収拾を図りました。同月10日、トカエフ大統領は憲法秩序が回復した旨表明し、展開していたロシア軍主体のCSTO平和維持部隊も同月19日に撤退を完了しました。2023年1月に公表された捜査状況によると、本騒擾での死者数は238名(主な地域別内訳:アルマティ市151名、クズロルダ州26名、シムケント市20名、タラズ市17名)でした。また、騒擾中に強奪された銃器2,960丁のうち約2,000丁の銃器が未だ発見されておらず、カザフスタン当局によるこれら銃器・弾薬等の押収状況が時折報道されてはいるものの、騒擾以降の治安が概ね安定している中においても治安上の大きな懸念とされています。
(2)2016年にアクトベで発生したテロ事件以降、全土でテロへの警戒が厳しく行われています。カザフスタンでは、3段階のテロ警戒レベル(高い順に「赤(危機的)」、「オレンジ(高度)」、「黄(中程度)」)を導入しており、2016年に全土に発出されたテロ警戒レベル「黄」は2017年1月に解除されましたが、準備・未遂段階での摘発は毎年報告されています。当局は、過激主義プロパガンダに対する取締りやテロ組織の資金源となる違法な薬物取引の摘発を続けていますが、現状を「テロに向けた準備段階・潜伏期」と位置付けて警戒を呼びかける専門家もいます。アフガニスタン情勢を受けてテロリストがカザフスタンに流入する可能性も指摘されており、引き続き注意が必要です。「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の支配地域下にあったイラク・シリアに渡航していたカザフスタン人の帰還動向等にも特段の注意を払う必要があります。
(3)犯罪登録件数はここ数年間減少傾向にありますが、引き続き注意が必要です。また、2024年中の犯罪登録件数を地域別に見ますと、最大都市アルマティが2万4,965件、首都アスタナが1万7,339件と、2都市で全土の約32%を占めています。
3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)カザフスタンへの渡航・滞在にあたっての一般犯罪等の注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_187.html )」や、「安全の手引き(https://www.kz.emb-japan.go.jp/itpr_ja/visa-tourism.html)」 も併せて参照してください。
(2)これまでに、カザフスタンにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていません。
他方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除できず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
詳細は、カザフスタンの「テロ・誘拐情勢」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_187.html )を御参照ください。
(3)カザフスタンに3か月以上滞在される方は、在カザフスタン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在カザフスタン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )」に登録してください。
4 その他
隣国のロシア、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン及び中国についても、それぞれ危険情報が発出されていますので、併せて参照してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5138
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館等連絡先)
○在カザフスタン日本国大使館
住所:5th floor, Kosmonavtov Street 62, micro-district "Chubary", Astana, Z05E9E1, Republic of Kazakhstan
電話:(市外局番7172)97-78-43
国外からは(国番号7)-7172-97-78-43
FAX:(市外局番7172)977-842
国外からは(国番号7)-7172-97-78-42
ホームページ: https://www.kz.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html