1. ホーム
  2. 危険情報詳細
危険情報
本情報は(日本時間)現在有効です。

ラオスの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

「危険情報」とは?別ウインドウが開きます

更新日 2024年12月19日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険レベル】
●サイソンブン県全域、シェンクワン県のサイソンブン県との一部県境周辺地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記以外の地域(首都ビエンチャンを含む。)
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●サイソンブン県全域及びシェンクワン県のサイソンブン県との一部県境周辺地域では、反政府勢力と政府軍との間で衝突事案が発生しています。同地域では、過去に銃や爆発物を用いた襲撃事件等により民間人の死傷者も出ています。また、同県境周辺地域であるシェンクワン県プークート郡南部では、2019年に開発工事に関わる中国人関係者に対する銃撃事件が散発しました。これらの事件の犯人及び動機等は明らかになっておらず、反政府勢力による犯行の可能性も否定できません。不測の事態に巻き込まれる可能性が排除できないため、これら地域への不要不急の渡航は止めてください。
●ミャンマー及びタイと国境を接しているボケオ県の経済特別区において、外国人に高額な報酬等の好条件を提示してラオスに渡航させ、現地で詐欺行為を働かせる求人詐欺が多発しています。このような被害に巻き込まれることがないよう、情報をよく確認して十分注意してください。
●2023年6月、日本国内で、SNSを通じて高額な報酬等の好条件を提示し、ボケオ県の経済特別区内での性風俗営業に従事する女性の求人情報が発信されました。こうした求人は、応募した女性従業者が強制労働や監禁、人身売買等の犯罪被害に遭う可能性が否定できません。このような求人に限らず、ラオスでの雇用契約の際は、現地情勢を十分に理解し、業務地、業務内容及び雇用先企業を十分確認し、騙されないように注意してください。

詳細

1 概況
(1)サイソンブン県全域及びシェンクワン県のサイソンブン県との一部県境周辺地域では、反政府勢力が活動しており、政府軍との間で死者が出る衝突があったとされています。2022年4月の反政府勢力と政府軍との銃撃戦で双方に死傷者が出ました。

(2)シェンクワン県及びサイソンブン県では、過去に民間人が犠牲となる事件が発生しています。2019年8月から12月にかけてシェンクワン県プークート郡南部地域では、開発工事に関わる中国人が銃撃される事件が散発しました。また、サイソンブン県内では、2016年1月に車両が爆破されて中国人3名が死傷、2017年6月に銃撃により中国人が死亡しています。いずれの事件も犯人及び動機等は明らかになっておらず、反政府勢力による犯行の可能性も否定できません。

(3)近年、ラオス国内では拳銃を使用した犯罪が増加傾向にあります。2022年6月に、ビエンチャン・バンビエン高速道路を走行中の車両2台が拳銃で撃たれ、3名が重軽傷を負う事件が発生しました。その他、強盗や些細なトラブルによる発砲事件、違法薬物組織のトラブルによると思われる拳銃による殺人事件等が頻発しています。

2 地域別情勢
(1)サイソンブン県全域、シェンクワン県のサイソンブン県との一部県境周辺地域
  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア サイソンブン県全域
 旧サイソンブン特別区に当たるサイソンブン県には、反政府勢力が存在するといわれています。旧サイソンブン特別区は、かつて軍が実質的な統治をしていた地域であり、2006年にビエンチャン県及びシェンクワン県に分割編入された後も、治安は安定したとはいえません。同県北部の山岳地帯では、依然として治安状況が不透明であり、不測の事態に巻き込まれる可能性は排除できません。
 2014年、外国資本現地法人の外国人職員が車両で走行中に襲撃を受け死亡した事件や、道路に仕掛けられた地雷で走行車両が被害に遭う事件が発生しました。2016年、走行中の車両が爆破され、中国人を含む複数名が死傷しました。その他、兵士や住民が地雷を踏み、複数が死傷したとされています。いずれも反政府勢力の犯行と断定されていませんが、一部の地域では、現在も不測の事態に備え、治安当局による検問及び駐留警戒が行われています。
 山岳地帯に加え、2015年、サイソンブン県中心地に近い主要道路でも車両が銃撃される事件が複数発生し、現地在住のアジア系外国人を含む民間人が複数死傷しました。また、同襲撃事件を受け、治安当局が巡回警備を強化していたところ、反政府勢力との衝突が起こり、治安当局側にも死傷者が出ました。2022年6月には、同県ローンサーン郡において、反政府勢力と政府軍の銃撃戦が発生しました。
イ シェンクワン県とサイソンブン県との一部県境周辺地域
 シェンクワン県クーン郡南部においては、過去に反政府勢力によるものとみられる集落の焼き討ち事件や銃撃戦が発生しており、2022年4月、反政府勢力と政府軍との間で、死者が出る衝突が発生したとされています。また、同年5月には反政府勢力によるものと見られる誘拐(被害者は未発見)が発生しました。
 シェンクワン県パーサイ郡中部及び南部は、反政府勢力と政府軍の銃撃戦が散発しており、2020年に計6名の死者(誤射による民間人1名を含む)及び2023年22月に死者11名が出ています。以前には、道路や畑に仕掛けられた爆弾によって、政府軍兵士や地元住民が死傷するという事案が発生したとされています。
 シェンクワン県プークート郡南部においては、2019年8月から10月の間、開発工事に関わる外国人が銃撃される事件が発生し、少なくとも民間人2名が死亡したとみられます。これらの事件の犯人及び動機等は明らかになっていませんが、反政府勢力による犯行の可能性も否定できません。
 2023年10月には、シェンクワン県プークート郡において、軍が反政府活動を企図していたとされるベトナム系モン族3名の身柄を確保しようとしたところ、3名が逃走したことから、軍が同人らに発砲し、1名が死亡、他の2名は逃走したとされています。
 つきましては、これらの地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。やむを得ず渡航・滞在される場合には、通信手段が確保できない場所や山岳地帯への立入りは避けるなど、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を取ってください。なお、シェンクワン県ペーク郡ポンサワンから同県クーン郡及びサイソンブン県タートーム郡を通っている国道1D号線で過去に反政府勢力と政府軍との間で武力衝突が発生していましたが、その後治安部隊が常駐したこともあり、近年においては、同区間における同種の情報には接していません。道路は整備されていますが、日没後等夜間の通行は避け、車両が道中で立ち往生することのないよう、整備された車両で十分に注意して通行してください。

(2)上記以外の地域(首都ビエンチャンを含む)
  レベル1:十分注意してください。
ア 銃器を使用した殺人(未遂を含む)が頻発しており、外国人も被害に遭っています。
 2022年6月、首都ビエンチャンとビエンチャン県バンビエン(リゾート地)を結ぶ高速道路上を走行中の車両2台が銃で撃たれ、3名が重軽傷を負う事件が発生しました。逮捕された犯人は違法薬物組織の関係者と報道されていますが、動機は明らかになっていません。ラオスでは、銃の所持は禁止されていますが、近隣諸国からの密輸やインターネットを利用した密売銃、改造銃等の銃器が多く出回っています。また、オートバイや自動車窃盗及び車上強盗事件も多発しています。駐車の際は、人通りのない、暗い路上には駐車せず、明るい場所や警備員が常駐している場所を選定してください。
イ 2022年以降、首都ビエンチャンのメコン川沿いにあるナイトマーケット付近で、日本人旅行者が外国人から声をかけられ、一緒にビールなどを飲んだ後、いつの間にか所持金が盗まれていた被害が複数発生しています。見知らぬ人物から声をかけられても安易に応じない、知らない人物から飲食を勧められても口にしない、飲み物を交換することが文化や慣習であると言われても、未開栓であることが確認できない飲み物は口にしない、トイレ等で席をはずす場合も、他人に貴重品在中のバッグ等の監視を依頼することはせず持ち歩く、トイレ等から席に戻った後に飲みかけの飲み物等は口にしないなど、警戒心を保持し十分注意してください。
ウ 2016年、ビエンチャン県カーシー郡において、バスが夜間に銃撃されて乗員1名が負傷する事件や、国道13号線北を夜間走行中の車両が銃撃され、複数が負傷する事件が発生しました。また、同年、国道13号線北が通るルアンパバーン県プークーン郡において、ダム建設のため駐留していた中国人キャンプが襲撃され、複数死傷者が出ました。
 これらの事件は、日没後に発生しています。したがって、ビエンチャン県とルアンパバーン県を結ぶ国道13号線北での移動について日没後は控え、日中であっても単独車両ではなく、複数の車両と共に十分注意して移動してください。
エ ラオス国内では、国道等の主要幹線道路であっても、集落から隔絶された山道が多く、これら山道においては、雨季になると至る所で土砂崩れや地面の陥没等が発生するため、陸路で移動する際には経路の安全状況を十分に確認する必要があります。また、ラオスの長距離バス(含む夜行バス)は、車両が十分に整備されていない場合が多いので、注意が必要です。
オ フアパン県サムヌア周辺地域には、アヘンやモルヒネの原料となるケシ(芥子)の不法栽培を行う農家が、かつては多く存在しました。外国・国際機関の支援等により不法栽培は減少しましたが、同地域では渡航者が麻薬絡みの犯罪に巻き込まれる可能性も排除できません。
カ 2023年6月、日本国内で、SNSを通じて高額な報酬等の好条件を提示し、ミャンマー及びタイと国境を接しているボケオ県の経済特別区内での性風俗営業に従事する女性従業者の求人情報が発信されました。ボケオ県の経済特別区において、外国人に対して高額な報酬等の好条件を提示してラオスに渡航させた後、実際は自由を拘束し詐欺行為を働かせる求人詐欺が多発しており、こうした求人に応募することで、応募した女性従業者が強制労働や監禁、人身売買等の犯罪被害に遭う可能性は否定できません。
 ラオスでは治安当局の取締りや捜査能力が十分ではないことから、治安当局による救出や解決が容易ではない事情がありますので、同経済特区における高額な報酬等の好条件を提示した求人情報を得た場合も、ラオスの事情を十分に理解し、このような被害に巻き込まれることがないよう、情報をよく確認して十分注意してください。
 つきましては、これらの地域に渡航・滞在される方は、信頼できる旅行会社等を通じ、安全な移動手段・滞在先を選ぶとともに、現地の治安情報にも注意を払い、都市部や郊外の混雑する場所にはできるだけ近づかない、夜間の外出・移動は控える、公共交通機関は極力利用しない、山間部の訪問を避けるなど、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。

3 滞在に当たっての注意
これまでに、ラオスにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていませんが、近年、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しており、常に注意が必要です。また、ラオスでは外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 近年は、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロ・誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等から最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
 詳細は、ラオスの「テロ・誘拐情勢」も、併せてご確認ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_020.html

 滞在中は、上記情勢に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、ラオスの「安全対策基礎データ」もご一読の上、日本国外務省、在ラオス日本国大使館、現地関係機関および報道等から最新の情報を入手するようお勧めします。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_020.html

4 在留届、「たびレジ」の登録
 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在される方は、在ラオス日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ラオス日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

5 隣国の中国、ミャンマー、タイ及びカンボジアについても、それぞれ「危険情報」が発出されていますので併せて留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞ヶ関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)9926
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ:
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地公館連絡先)
○在ラオス日本国大使館
 住所:Sisangvone Road, Vientiane, Lao People's Democratic Republic
 電話:(市外局番021)-414400~414403
   国外からは(国番号856)-21-414400~414403
 FAX:(市外局番021)-414406
   国外からは(国番号856)-21-414406
 ホームページ: http://www.la.emb-japan.go.jp/itprtop-ja/index.html
page TOP