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ラオス
テロ・誘拐情勢

更新日 2022年04月18日

1 概況
(1)近年、ラオス政府が公式にテロと発表した事件やテロ組織から犯行声明の出された事件の発生は確認されていません。しかし、過去に首都ビエンチャンを含む全国各地で、バスターミナル、政府機関、免税店等の施設及びバス等の交通機関を狙った襲撃・爆発事件が発生したことがあります。また、近年でもラオス中部山岳地帯の一部地域では銃撃事件の発生が報告されています。ラオス政府はこうした事件を政治的背景のない一般犯罪であるとしていますが、その多くは、実態が明らかになっていないため、注意が必要です。
(2)ラオス中部の山岳地帯(サイソンブン県全域及びシェンクワン県一部地域)では反政府武装勢力が活動しているとみられており、銃撃事件が発生しています。ラオス政府は、必要箇所に軍や県職員を配置するなどし、警戒体制を維持しています。以前と比べその治安が安定しつつあることがうかがえますが、いまだ軍との間で武力衝突も発生しており、引き続き注意する必要があります。
(3)ラオスは、身代金目的のほか、過去には社会活動家や聖職者等の思想家を対象とした誘拐事件が発生していることから、政府や宗教に対する言動には注意を払う必要があります。

2 各組織の活動状況及び各地域の治安情勢
(1)サイソンブン県全域及びシェンクワン県一部地域(中部山岳地帯)
ア 2015年1月、サイソンブン県及びシェンクワン県において、3回の襲撃事件が発生し、 モン族が残忍な手口(銃殺又はナイフで切りつけられる等)により殺害されました。
 この事件を踏まえ、ラオス当局は、モン族によるテロ行為、要人暗殺、反政府デモが行われる可能性があるとして警戒を強めましたが、近年は収束している模様です。
イ 同年11月、サイソンブン県内の中心地に近い主要道路及び山岳地域において民間車両に対する銃撃事案が同時に発生し、複数の死傷者が出た模様です。更に政府軍と反政府軍との間で銃撃戦も発生し、政府軍兵士3名が死亡したとの情報もあります。また、同年12月、同県内を通行中の民間車両に対する銃撃及び爆破事案も発生しました。
ウ 2016年1月、鉱山会社従業員中国人3名がサイソンブン県山岳地帯車両にて走行中、何者かによって仕掛けられた爆弾が爆発し、2名が死亡、1名が負傷しました。
エ 2017年6月、サイソンブン県内で、中国人が銃撃を受けて死亡しました。
オ 2019年11月、シェンクワン県内で中国系ダム建設作業員が銃撃を受けて1名死亡、3名が負傷しました。
オ 2020年及び2021年には、シェンクワン県とサイソンブン県の県境付近で、反政府軍と政府軍の衝突に伴う誤射により、民間人が死亡しました。
カ その他、政府軍と反政府軍は断続的に銃撃戦等を行い、両軍に死傷者がでているとの情報があります。
(2)上記以外の地域
ア 首都ビエンチャンでは、2003年8月、中心部のバスターミナルで、ゴミ箱内に仕掛けられた爆弾が爆発し、2名死亡、20名以上が負傷しました。翌2004年にも、複数の政府庁舎付近及びラオス・タイ友好橋付近で爆発事件が発生しました。
 2014年6月にはレストランでの披露宴で爆発があり、10名が負傷しました。当局は犯人及び爆発物を捜査中と発表しましたが、その実態は明らかになっていません。
イ ビエンチャン県では、過去には国道13号線北のパクポー地点及びカーシー・プークーン間で、反政府集団とみられる武装グループと政府軍との間で戦闘が発生したとのことです。また、国道13号線のバンビエン以北では、バス等への銃撃等事件が頻発したこともありました。
一時は情勢が落ち着いたようにも見えましたが、2016年1月夜間、国道13号線カーシー付近を走行中のバスが何者かに銃撃され、乗員が負傷する事件が発生しました。この事件の詳細は明らかになっておらず、過去のバス銃撃事件との関連の可能性も否定できません。

3 誘拐事件の発生状況
(1)ラオスの治安機関は定例的に犯罪統計を発表することはなく、近年、誘拐事件に関しては、2019年の首都ビエンチャンでの発生数(5件)を最後に、現在まで統計発表はないため、誘拐の詳しい発生状況は不明です。2020年に地方都市で発生した2件の身代金誘拐事件が次のとおり新聞等で報道されていることから、全国的に誘拐事件は散発していると考えられます。
ア ラオス南部サワナケート県で、30歳のラオス人男性(公務員)が誘拐され、身代金500,000タイバーツ(約174万円)を支払うも、被害者死亡で発見。
イ ラオス北部ボケオ県内ホテルにおいて、国籍不明の38歳女性が誘拐され、身代金500,000タイバーツ(約174万円)を要求。犯人3名は逮捕されたが、内2名は警察官であり、被害者は隣国に売られる予定だったことが判明(国境検問時に被害者を保護)。
(2)過去には、社会活動家や宗教家が失踪及び誘拐の上殺害される事件も発生しています。
ア 2012年12月、首都ビエンチャンで、ラオス人社会活動家が失踪する事件が発生しました。同氏は貧困削減や教育に多大な貢献をした人物として知られ、事務所からの帰宅途中に何者かに拉致されたと見られていますが、いまだに所在不明のままです。
イ 2015年9月上旬、ルアンパバーン県在住のキリスト教聖職者宅に男5名が押し入り、同人を誘拐しようと試みました。同聖職者は、その後、秘密警察を名乗る犯人に殺害されました。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 ラオスにおける対日感情は良好で、現在のところ日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていませんが、上記3のとおり民間人を標的とした襲撃や爆発は散発しており、外国人も犠牲となっています。
 また、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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