危険情報
ボリビアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】(内容の更新)
更新日 2024年12月13日
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
レベル1:十分注意してください。(継続)
●コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル、パラグアイとの国境地帯
レベル1:十分注意してください。(新規)
【ポイント】
●ボリビア国内各地では、デモ行進、集会、道路封鎖が頻繁に実施されています。また、2025年の大統領選挙をめぐるアルセ大統領派とモラレス元大統領派の政治的対立の激化に伴い、特にモラレス元大統領が潜伏しているとされるコチャバンバ県チャパレ郡及び同郡に隣接するカラスコ郡において、同元大統領支持派による反政府活動が活発化しています。加えて、コカの葉の大規模な違法栽培が行われている両郡では、麻薬関連の犯罪が多発していますが、反政府活動の過激化により国家警察が両郡から撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪の増加が懸念されます。
●ブラジル及びパラグアイとの国境地域では、麻薬密輸組織の抗争に伴う殺人や誘拐などの凶悪犯罪が多数報告されています。
●コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル・パラグアイ両国との国境付近での日本人を含めた外国人の被害報告はありませんが、同地域を訪れる際には細心の注意が必要であることから、危険レベル1を新たに発出します。
●ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
レベル1:十分注意してください。(継続)
●コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル、パラグアイとの国境地帯
レベル1:十分注意してください。(新規)
【ポイント】
●ボリビア国内各地では、デモ行進、集会、道路封鎖が頻繁に実施されています。また、2025年の大統領選挙をめぐるアルセ大統領派とモラレス元大統領派の政治的対立の激化に伴い、特にモラレス元大統領が潜伏しているとされるコチャバンバ県チャパレ郡及び同郡に隣接するカラスコ郡において、同元大統領支持派による反政府活動が活発化しています。加えて、コカの葉の大規模な違法栽培が行われている両郡では、麻薬関連の犯罪が多発していますが、反政府活動の過激化により国家警察が両郡から撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪の増加が懸念されます。
●ブラジル及びパラグアイとの国境地域では、麻薬密輸組織の抗争に伴う殺人や誘拐などの凶悪犯罪が多数報告されています。
●コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル・パラグアイ両国との国境付近での日本人を含めた外国人の被害報告はありませんが、同地域を訪れる際には細心の注意が必要であることから、危険レベル1を新たに発出します。
詳細
1 概況
(1)ボリビア国内各地では、モラレス元大統領派によるデモ行進、集会、道路封鎖が頻繁に実施されています。また、2025年の大統領選挙をめぐるアルセ大統領派とモラレス元大統領派の政治的対立の激化に伴い、特に同元大統領が潜伏しているとされるコチャバンバ県チャパレ郡及び隣接するカラスコ郡において、同元大統領の支持者・団体による反政府活動が活発化しています。2024年10月から11月には、コチャバンバ県を中心に20か所以上で約3週間にわたり道路封鎖が行われたほか、チャパレ郡ビジャトゥナリでは、軍事施設が暴徒に占拠されて軍関係者が人質となる事件が発生し、対応した警察関係者に多くの負傷者が発生しました。チャパレ郡及びカラスコ郡では反政府活動の過激化を受け国家警察が撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪の増加が懸念されます。
(2)ボリビアでは、隣国のペルー同様、薬物「コカイン」の原料でもあるコカの葉が原住民系の住民を中心に嗜好品や薬用として親しまれており、政府による規制の下でコカ栽培が法的に認められています。その合法的なコカ栽培に加え、コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡では大規模な違法栽培が行われているとされています。また、違法栽培とその流通には、近隣諸国の麻薬密輸組織が関与しており、特にブラジルの2つの麻薬密輸組織「都市第一コマンド(Primer Comando de la Capital)」及び「コマンド・ベルメロ(Comando Vermelho)」は強大で、ブラジルからパラグアイにかけてのボリビアとの国境地域を支配しています。チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル・パラグアイとの国境地域では麻薬密輸組織の抗争に伴う殺人や誘拐などの凶悪犯罪が多数報告されています。
(3)ボリビアでは、人口10万人あたりの殺人事件の年間発生件数は約4.6件(2021年の参考統計から算出)と中南米諸国の中では比較的少ないですが、日本と比較すると殺人事件が多く発生しています。また、偽警察官による詐欺やスリ、置き引きなどの窃盗事件が観光地を中心に発生しています。
(4)ラパス県ラパス市(南地区を含む)、サンタクルス県サンタクルス市等の主要都市及びその周辺地域では、強盗、空き巣、置き引き、スリといった犯罪が発生しているため、防犯対策を怠らないようにしてください。
(5)サンタクルス県では、強盗、窃盗事件などが多発しています。また、麻薬密輸犯罪も発生しており、外国人旅行者は、麻薬密輸関連の犯罪に巻き込まれないよう十分な注意が必要です。
2 地域別情勢
(1)ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ラパス県ラパス市
(ア)ラパス市では、首締め強盗や短時間誘拐などの発生件数は減少しているものの、強盗、窃盗などの一般犯罪は引き続き発生しているので注意が必要です。また、日本人を含む外国人旅行者を標的とした犯罪が発生しており、特に人通りが減少する早朝及び夜間は犯罪が増加するため注意が必要です。
(イ)ラパス市内の中・長距離バスの発着所付近、観光客の多いサンフランシスコ教会及びサガルナガ通り、ムリージョ広場周辺、エストゥディアンテ広場周辺、イサベラ・ラ・カトリカ広場周辺等で、置き引き及び偽警察官による詐欺被害等が発生していますので、注意してください。特に、サンフランシスコ教会及びムリージョ広場に面する大聖堂において、日本人を含む外国人観光客を標的として、女性が写真撮影などの依頼を行った後に偽警察官が現れ、現金や貴重品をだまし取る事件が発生しています。
(ウ)ラパス県ラパス市から同県コパカバーナ市、ティワナク遺跡、チチカカ湖、ソラタ等へ向かうミニバスが発着するラパス市内のセメンテリオ地区では、日本人旅行者を含む外国人旅行者がたびたび置き引き等の被害に遭っており、さらに、タクシーによる「短時間誘拐」も発生しました。同地区での単独行動は避け、夕方以降は同地区に立ち入らないようにしてください。また、ミニバスを装う強盗、誘拐被害も過去に発生していますので、個人旅行よりも大型バスを利用したツアーに参加することをお勧めします。
イ ラパス県エルアルト市
ラパス市に隣接し、国際空港のあるエルアルト市は、急激な人口増加に伴い貧困層が多く、昼夜を問わず殺人、強盗、窃盗などの犯罪が多発しているので注意が必要です。チョリータ・プロレス観戦や市場散策等を目的に同市を訪問した日本人が、首絞め強盗やスリの被害に遭っています。
ウ サンタクルス県サンタクルス市
(ア)サンタクルス県では野党が県政を担っていることもあり、政府の政策等に対する抗議も散発しており、2022年10月には、政府の国勢調査実施延期に反対する36日間の市民ストライキ、道路封鎖が行われ、死傷者が生じています。さらには、2022年12月末のカマチョ知事逮捕・拘留に伴い、2023年初めには大規模な抗議デモが発生し、警察当局との衝突により死傷者が確認されています。カマチョ知事は引き続き拘留されていることから、今後も同様の抗議デモ等が発生する可能性があり、十分注意が必要です。
(イ)麻薬や武器密輸に従事する国際犯罪組織が活動しているとの見方があります(注:麻薬は主として、ペルーやコチャバンバ近郊から運ばれ、サンタクルス経由でブラジル、欧州等へ密輸されるのが一般的と言われています。)。これら麻薬密輸組織等の犯罪に一般人が巻き込まれるケースは非常に稀ではあるものの、同組織間の抗争に巻き込まれないよう注意してください。
(ウ)インフラ整備の一環として、市内の市場(ロス・ポソス及びラ・ラマダ)を郊外に移転させ、付近では路上販売を禁止しましたが、抗議活動者と市の交通局警備隊との衝突が散発しているため、同市場で買い物する場合は、このような衝突に巻き込まれないよう注意してください。
(エ)同様に、ミニバスの入域規制を行いましたが、新たな規制に反対するバス運転手の抗議デモが散発しているため、デモに巻き込まれないよう注意してください。
つきましては、これらの地域に渡航する場合は、最近の治安関連情報の収集に努めるなど、十分注意してください。
(2)コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、隣国ブラジル、パラグアイとの国境地帯
レベル1:十分注意してください。(新規)
ア コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡では、モラレス政権時代に合法的なコカの葉栽培が奨励されました。その政府規制下の合法的な栽培以外にもチャパレ郡とカラスコ郡では違法なコカの葉栽培が大規模に行われており、近隣諸国の組織を含めた麻薬密輸組織が栽培と流通に関与しています。モラレス元大統領支持派による現政権への抗議行動が激しくなる中で、2024年10月、国家警察がチャパレ郡とカラスコ郡から撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪増加が懸念されます。
イ ボリビアと隣国との国境地帯は麻薬の密売ルートであり、他国の犯罪組織が活動していることから元々治安が良好ではありません。その中でもブラジルの2つの麻薬密売組織、「都市第一コマンド(Primer Comando de la Capital)」及び「コマンド・ベルメロ(Comando Vermelho)」は組織の規模が大きく、ブラジルからパラグアイにかけて、ボリビア国境地帯を支配しています。麻薬密売組織は地域毎にすみ分けていますが、密輸組織間の抗争に伴う誘拐や殺人などの凶悪犯罪が多発しています。
ウ コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、隣国ブラジル、パラグアイとの国境地帯は観光客が頻繁に訪れるような地域ではなく、これまで日本人を含めた外国人の被害報告はありませんが、同地域を訪れる際には細心の注意が必要です。
つきましては、これらの地域に渡航する場合は、最近の治安関連情報の収集に努めるなど、十分注意してください。
3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)上記情勢に留意の上、報道等から治安情勢に関する最新情報を入手し、不測の事態に巻き込まれないよう、デモ等には決して近づかず、仮にこれらの場所に通りかかった場合には、直ちにその場から離れ、安全な場所へ避難してください。
(2)政府や議会に対する抗議のため、各都市を結ぶ幹線道路が道路封鎖によりしばしば遮断されることがあります。陸路での長距離移動の際には、道路封鎖等に関する交通情報の入手に努め、時間に余裕のある計画を立てるようにしてください。また、道路封鎖やデモ活動が激化して小競り合いに発展したり、参加団体によっては爆竹や小型ダイナマイトを投げつけることがあるため、現場には決して近づかないでください。
(3)日本国外務省、在ボリビア日本国大使館、在サンタクルス領事事務所、現地関係機関、報道等から最新の情報を入手するよう努めてください。
ボリビアにおける主要な犯罪の詳細は、
・安全対策基礎データ
(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_262.html )
・在ボリビア日本国大使館のホームページ
(https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
に掲載していますので、こちらも御参照ください。
(4) これまでに、ボリビアにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、
テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、テロによる日本人の被害も確認されています。
近年は、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。また、上述の短時間誘拐を含め、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロ・誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等から最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、誘拐の被害を未然に防ぐため、「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の安全のための三原則を念頭に、日常における予防を忘れないでください。通勤時間や経路を常に変更する、外出や帰宅時に、周囲に不審者や不審車両が見当たらないかチェックする等の対策が必要です。万一拘束された場合には、犯人の指示に従い、むやみに抵抗しないことが肝要です。誘拐対策の詳細は「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」( https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html )をご参照ください。
また、ボリビアの「テロ・誘拐情勢」も、併せてご確認ください。
( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_262.html )
(5)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
(6)ボリビアに3か月以上滞在される方は、在ボリビア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ボリビア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(7)なお、隣国のペルー、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、チリには、別途それぞれ危険情報が発出されていますので留意して下さい。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ボリビア日本国大使館
住所:Calle Rosendo Gutierrez No. 497, esq. Sanchez Lima, La Paz, Bolivia
電話:(市外局番2)241-9110~3
国外からは(国番号591)-2-241-9110~3
FAX:(市外局番2)241-1919
国外からは(国番号591)-2-241-1919
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在サンタクルス領事事務所
住所:Calle Saavedra 314, Esq. Calle Cochabamba, Santa Cruz, Bolivia
電話:(市外局番3)335-1268/1329
国外からは(国番号591)-3-335-1268/1329
FAX:(市外局番3)335-1022
国外からは(国番号591)-3-335-1022
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itpr_ja/santacruz.html
(1)ボリビア国内各地では、モラレス元大統領派によるデモ行進、集会、道路封鎖が頻繁に実施されています。また、2025年の大統領選挙をめぐるアルセ大統領派とモラレス元大統領派の政治的対立の激化に伴い、特に同元大統領が潜伏しているとされるコチャバンバ県チャパレ郡及び隣接するカラスコ郡において、同元大統領の支持者・団体による反政府活動が活発化しています。2024年10月から11月には、コチャバンバ県を中心に20か所以上で約3週間にわたり道路封鎖が行われたほか、チャパレ郡ビジャトゥナリでは、軍事施設が暴徒に占拠されて軍関係者が人質となる事件が発生し、対応した警察関係者に多くの負傷者が発生しました。チャパレ郡及びカラスコ郡では反政府活動の過激化を受け国家警察が撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪の増加が懸念されます。
(2)ボリビアでは、隣国のペルー同様、薬物「コカイン」の原料でもあるコカの葉が原住民系の住民を中心に嗜好品や薬用として親しまれており、政府による規制の下でコカ栽培が法的に認められています。その合法的なコカ栽培に加え、コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡では大規模な違法栽培が行われているとされています。また、違法栽培とその流通には、近隣諸国の麻薬密輸組織が関与しており、特にブラジルの2つの麻薬密輸組織「都市第一コマンド(Primer Comando de la Capital)」及び「コマンド・ベルメロ(Comando Vermelho)」は強大で、ブラジルからパラグアイにかけてのボリビアとの国境地域を支配しています。チャパレ郡及びカラスコ郡、ブラジル・パラグアイとの国境地域では麻薬密輸組織の抗争に伴う殺人や誘拐などの凶悪犯罪が多数報告されています。
(3)ボリビアでは、人口10万人あたりの殺人事件の年間発生件数は約4.6件(2021年の参考統計から算出)と中南米諸国の中では比較的少ないですが、日本と比較すると殺人事件が多く発生しています。また、偽警察官による詐欺やスリ、置き引きなどの窃盗事件が観光地を中心に発生しています。
(4)ラパス県ラパス市(南地区を含む)、サンタクルス県サンタクルス市等の主要都市及びその周辺地域では、強盗、空き巣、置き引き、スリといった犯罪が発生しているため、防犯対策を怠らないようにしてください。
(5)サンタクルス県では、強盗、窃盗事件などが多発しています。また、麻薬密輸犯罪も発生しており、外国人旅行者は、麻薬密輸関連の犯罪に巻き込まれないよう十分な注意が必要です。
2 地域別情勢
(1)ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ラパス県ラパス市
(ア)ラパス市では、首締め強盗や短時間誘拐などの発生件数は減少しているものの、強盗、窃盗などの一般犯罪は引き続き発生しているので注意が必要です。また、日本人を含む外国人旅行者を標的とした犯罪が発生しており、特に人通りが減少する早朝及び夜間は犯罪が増加するため注意が必要です。
(イ)ラパス市内の中・長距離バスの発着所付近、観光客の多いサンフランシスコ教会及びサガルナガ通り、ムリージョ広場周辺、エストゥディアンテ広場周辺、イサベラ・ラ・カトリカ広場周辺等で、置き引き及び偽警察官による詐欺被害等が発生していますので、注意してください。特に、サンフランシスコ教会及びムリージョ広場に面する大聖堂において、日本人を含む外国人観光客を標的として、女性が写真撮影などの依頼を行った後に偽警察官が現れ、現金や貴重品をだまし取る事件が発生しています。
(ウ)ラパス県ラパス市から同県コパカバーナ市、ティワナク遺跡、チチカカ湖、ソラタ等へ向かうミニバスが発着するラパス市内のセメンテリオ地区では、日本人旅行者を含む外国人旅行者がたびたび置き引き等の被害に遭っており、さらに、タクシーによる「短時間誘拐」も発生しました。同地区での単独行動は避け、夕方以降は同地区に立ち入らないようにしてください。また、ミニバスを装う強盗、誘拐被害も過去に発生していますので、個人旅行よりも大型バスを利用したツアーに参加することをお勧めします。
イ ラパス県エルアルト市
ラパス市に隣接し、国際空港のあるエルアルト市は、急激な人口増加に伴い貧困層が多く、昼夜を問わず殺人、強盗、窃盗などの犯罪が多発しているので注意が必要です。チョリータ・プロレス観戦や市場散策等を目的に同市を訪問した日本人が、首絞め強盗やスリの被害に遭っています。
ウ サンタクルス県サンタクルス市
(ア)サンタクルス県では野党が県政を担っていることもあり、政府の政策等に対する抗議も散発しており、2022年10月には、政府の国勢調査実施延期に反対する36日間の市民ストライキ、道路封鎖が行われ、死傷者が生じています。さらには、2022年12月末のカマチョ知事逮捕・拘留に伴い、2023年初めには大規模な抗議デモが発生し、警察当局との衝突により死傷者が確認されています。カマチョ知事は引き続き拘留されていることから、今後も同様の抗議デモ等が発生する可能性があり、十分注意が必要です。
(イ)麻薬や武器密輸に従事する国際犯罪組織が活動しているとの見方があります(注:麻薬は主として、ペルーやコチャバンバ近郊から運ばれ、サンタクルス経由でブラジル、欧州等へ密輸されるのが一般的と言われています。)。これら麻薬密輸組織等の犯罪に一般人が巻き込まれるケースは非常に稀ではあるものの、同組織間の抗争に巻き込まれないよう注意してください。
(ウ)インフラ整備の一環として、市内の市場(ロス・ポソス及びラ・ラマダ)を郊外に移転させ、付近では路上販売を禁止しましたが、抗議活動者と市の交通局警備隊との衝突が散発しているため、同市場で買い物する場合は、このような衝突に巻き込まれないよう注意してください。
(エ)同様に、ミニバスの入域規制を行いましたが、新たな規制に反対するバス運転手の抗議デモが散発しているため、デモに巻き込まれないよう注意してください。
つきましては、これらの地域に渡航する場合は、最近の治安関連情報の収集に努めるなど、十分注意してください。
(2)コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、隣国ブラジル、パラグアイとの国境地帯
レベル1:十分注意してください。(新規)
ア コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡では、モラレス政権時代に合法的なコカの葉栽培が奨励されました。その政府規制下の合法的な栽培以外にもチャパレ郡とカラスコ郡では違法なコカの葉栽培が大規模に行われており、近隣諸国の組織を含めた麻薬密輸組織が栽培と流通に関与しています。モラレス元大統領支持派による現政権への抗議行動が激しくなる中で、2024年10月、国家警察がチャパレ郡とカラスコ郡から撤退する事態となっており、同地域での凶悪犯罪増加が懸念されます。
イ ボリビアと隣国との国境地帯は麻薬の密売ルートであり、他国の犯罪組織が活動していることから元々治安が良好ではありません。その中でもブラジルの2つの麻薬密売組織、「都市第一コマンド(Primer Comando de la Capital)」及び「コマンド・ベルメロ(Comando Vermelho)」は組織の規模が大きく、ブラジルからパラグアイにかけて、ボリビア国境地帯を支配しています。麻薬密売組織は地域毎にすみ分けていますが、密輸組織間の抗争に伴う誘拐や殺人などの凶悪犯罪が多発しています。
ウ コチャバンバ県チャパレ郡及びカラスコ郡、隣国ブラジル、パラグアイとの国境地帯は観光客が頻繁に訪れるような地域ではなく、これまで日本人を含めた外国人の被害報告はありませんが、同地域を訪れる際には細心の注意が必要です。
つきましては、これらの地域に渡航する場合は、最近の治安関連情報の収集に努めるなど、十分注意してください。
3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)上記情勢に留意の上、報道等から治安情勢に関する最新情報を入手し、不測の事態に巻き込まれないよう、デモ等には決して近づかず、仮にこれらの場所に通りかかった場合には、直ちにその場から離れ、安全な場所へ避難してください。
(2)政府や議会に対する抗議のため、各都市を結ぶ幹線道路が道路封鎖によりしばしば遮断されることがあります。陸路での長距離移動の際には、道路封鎖等に関する交通情報の入手に努め、時間に余裕のある計画を立てるようにしてください。また、道路封鎖やデモ活動が激化して小競り合いに発展したり、参加団体によっては爆竹や小型ダイナマイトを投げつけることがあるため、現場には決して近づかないでください。
(3)日本国外務省、在ボリビア日本国大使館、在サンタクルス領事事務所、現地関係機関、報道等から最新の情報を入手するよう努めてください。
ボリビアにおける主要な犯罪の詳細は、
・安全対策基礎データ
(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_262.html )
・在ボリビア日本国大使館のホームページ
(https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html )
に掲載していますので、こちらも御参照ください。
(4) これまでに、ボリビアにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、
テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、テロによる日本人の被害も確認されています。
近年は、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。また、上述の短時間誘拐を含め、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロ・誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等から最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、誘拐の被害を未然に防ぐため、「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の安全のための三原則を念頭に、日常における予防を忘れないでください。通勤時間や経路を常に変更する、外出や帰宅時に、周囲に不審者や不審車両が見当たらないかチェックする等の対策が必要です。万一拘束された場合には、犯人の指示に従い、むやみに抵抗しないことが肝要です。誘拐対策の詳細は「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」( https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html )をご参照ください。
また、ボリビアの「テロ・誘拐情勢」も、併せてご確認ください。
( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_262.html )
(5)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
(6)ボリビアに3か月以上滞在される方は、在ボリビア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ボリビア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
(7)なお、隣国のペルー、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、チリには、別途それぞれ危険情報が発出されていますので留意して下さい。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フィーチャーフォン版)
(現地大使館連絡先)
○在ボリビア日本国大使館
住所:Calle Rosendo Gutierrez No. 497, esq. Sanchez Lima, La Paz, Bolivia
電話:(市外局番2)241-9110~3
国外からは(国番号591)-2-241-9110~3
FAX:(市外局番2)241-1919
国外からは(国番号591)-2-241-1919
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在サンタクルス領事事務所
住所:Calle Saavedra 314, Esq. Calle Cochabamba, Santa Cruz, Bolivia
電話:(市外局番3)335-1268/1329
国外からは(国番号591)-3-335-1268/1329
FAX:(市外局番3)335-1022
国外からは(国番号591)-3-335-1022
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itpr_ja/santacruz.html