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トルコの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】

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更新日 2024年05月15日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険レベル】
●シリアとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ディヤルバクル県及びイラクとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ハッカーリ県、シュルナク県、ハタイ県、キリス県、ガジアンテプ県、シャンルウルファ県、マルディン県の一部(シリア又はイラクとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●イスタンブール県、東部11県(トゥンジェリ、エラズー、ビンギョル、ムシュ、ビトリス、ヴァン、ウードゥル、カルス、アール、エルズルム、エルジンジャン)及び南東部5県(バトマン、シールト、アドゥヤマンの全域(継続)
ガジアンテプ、シャンルウルファの県都以北(引き下げ)
レベル1:十分注意してください。

【ポイント】
●シリア北東部において、トルコ軍とYPG(クルド人民防衛隊)等クルド系武装組織との衝突が散発的に発生しています。そのためシリアとの国境地帯では、テロ、誤爆、流弾等の危害が及ぶ可能性があることから、どのような目的であれこの地域への渡航は止めてください。既に滞在中の方は直ちに退避してください。
●ディヤルバクル県及びイラクとの国境地帯では、治安当局を狙ったテロや治安当局とPKK(クルド労働者党)との衝突が発生しています。どのような目的であれ渡航は止めてください。
●イスタンブールでは、2022年11月13日、イスタンブール市ベイオール区イスティクラル通り(タクシム広場付近)において、爆弾テロ事件が発生したほか、最近でもテロ事件が発生しています。今後も最新の治安関係情報の入手に努め、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。

詳細

1 概況
(1) トルコは、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)、PKK(クルド労働者党)/TAK(クルディスタン解放の鷹)、DHKP-C(革命的人民解放党/戦線:極左組織)の主に3つのテロ実行主体の脅威に同時に晒されています。2022年11月にイスタンブール市内で爆弾テロ事件が発生し市民6名が死亡、2023年10月にアンカラ市内で自爆テロが発生し警察官2名が負傷、2024年1月にイスタンブール市内の教会で襲撃事件が発生し市民1名が死亡、同2月にはイスタンブール市内裁判所前で襲撃事件が発生し市民、警察官あわせて6名が負傷するなど現在も予断を許さない状況が続いています。
(2)シリアやイラク国境付近では現在もトルコ軍とPKK(クルド労働者党)等との衝突が散発しており、過去にはシリア側からの迫撃砲により市民が犠牲になる被害も発生しています。これら国境付近には決して近づかないようにしてください。
(3)また、トルコ国内では、政情や社会情勢を受けて、デモや抗議活動が突発的に行われることがあります。それに対し、警察当局が放水銃や催涙ガス等を使用し、強制的に排除する場合もあるため、デモ等に近づくことは非常に危険です。
(4)テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。また、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 これまでに、トルコにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

2 地域別情勢
(1)シリアとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
 2019年10月9日からシリア北東部において、クルド系武装組織を一掃することを目的として、トルコ軍による軍事作戦「平和の泉」が実施されました。同作戦は2019年10月17日以降、米国及びロシアとの合意により停止されていますが、現在でもシリア北東部ではトルコ軍とYPG等クルド系武装組織との散発的な衝突が続いています。このため、今後もテロ、誤爆、流弾等の危害が及ぶ可能性があります。

●2022年11月20日、キリス県・オンキュプナル国境ゲートをPKK/PYDテロ組織がロケットランチャー(MLRS)で攻撃。兵士1名、警察官7名が負傷。
●2022年11月21日、ガジアンテプとシリアの国境付近においてシリアから複数回の迫撃砲による攻撃。学校や民家等に着弾し、5歳の子供を含む市民2名が死亡、19名が負傷。

 また、シリアとの国境地帯には、シリア情勢の悪化に伴い、多くのシリア難民が居住しています。トルコ政府は国境管理を強化していますが、 ISIL関係者が難民に紛れ込みトルコ国内に流入している可能性が指摘されています。国境地帯の情勢は流動的であることに鑑み、今後もテロ、誘拐等の発生を警戒する必要があります。  

 つきましては、シリアとの国境地帯への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、既に滞在している方は、直ちに退避してください。

 参考:「危険レベル4の国・地域における取材活動について」
http://www.anzen.mofa.go.jp/attached2/attached_press20150130.pdf

(2)ディヤルバクル県及びイラクとの国境地帯
  レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
 ディヤルバクル県においては、2015年7月以降現在に至るまで、PKKによる軍や警察等の治安当局に対するテロ攻撃や、治安当局による摘発の際の武力衝突等が発生しています。また、対PKKオペレーション実施のために、不定期に一部地域に外出禁止令が発出されることがあります。
 イラクとの国境地帯にあるハッカーリ県、シュルナク県の南部には、PKKの拠点があります。PKKは、2013年3月に停戦宣言を行い、トルコ政府との間で和平プロセスを進め、一旦は武力衝突が沈静化しましたが、2015年7月に同和平プロセスが停止して以降、トルコ政府によるPKKに対する掃討作戦が継続しています。
 同作戦により、イラクとの国境地帯の山間部を中心に散発的な軍事衝突が発生し、トルコ軍側にも犠牲者が出ています。

 つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。

(3)ハッカーリ県、シュルナク県、ハタイ県、キリス県、ガジアンテプ県、シャンルウルファ県、マルディン県の一部(シリア又はイラクとの国境地帯を除く)
  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(更新)
 過去に、トルコ南東部・東部において、PKKによる軍や警察等の治安当局へのテロ攻撃が頻繁に発生しました。現在、テロ攻撃は発生していませんが、これら地域ではテロリスト及びテロリストへの協力者らが治安当局に逮捕されるなど依然としてテロの脅威はなくなっていません。

 つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。

(4) イスタンブール県、東部11県(トゥンジェリ、エラズー、ビンギョル、ムシュ、ビトリス、ヴァン、ウードゥル、カルス、アール、エルズルム、エルジンジャン)及び南東部5県(バトマン、シールト、アドゥヤマンの全域(継続)
ガジアンテプ、シャンルウルファの県都以北(引き下げ)
レベル1:十分注意してください。

ア イスタンブール県
(ア)イスタンブール県では、2022年11月13日、イスタンブール市ベイオール区イスティクラル通り(タクシム広場付近)において爆弾テロ事件(6名死亡)が発生したほか、最近でも下記のとおりテロ事件が発生しています。最新の治安情報の入手に努め、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。

●2019年4月、治安当局は、対テロ作戦によりトルコ南東部にてPKKメンバー1人を殺害。その後、同PKKメンバーがイスタンブール市ベシクタシュ区の大通りに面するメディアビルに対するテロ攻撃を計画していたことが判明。
●2021年4月、イスタンブール市エセンレル地区においてIED(即製爆発装置)合計6個を所持していた容疑によりPKK関係者2名を逮捕。
●2024年1月28日、イスタンブール市サリエル区サンタマリア教会においてISILによる襲撃事件が発生(1名が死亡)。
●2024年2月6日、イスタンブール市キャーウットハーネ区の裁判所前において、DHKP‐Cによる襲撃事件が発生(3名死亡)。

 イスタンブールへ渡航・滞在される場合には、治安当局の施設などの政府関連施設、各国在外公館や外国人利用客が多い飲食店等、不特定多数の人が集まる施設はテロの標的となり得ることに留意してください。
 また、そのような場所を訪れる際には、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、安全確保に注意を払ってください。

 (イ)イスタンブール県では、政情や社会情勢を受けて、以下のようなデモや抗議活動が突発的に行われることがあります。それに対し、警察当局が放水銃や催涙ガス等を使用し、強制的に排除する場合もあるため、デモ等に近づくことは非常に危険です。

●2021年5月8日、イスタンブール市ベシクタシュ区のイスラエル総領事館(日本国総領事館から数百メートルの距離に所在)前の路上でイスラエルによるパレスチナ攻撃を捉えたデモが発生し、治安当局が対応。 
●2021年11月26日、イスタンブール市ベイオール区のイスティクラル通りにおいて「女性に対する暴力撤廃の国際デー」を捉えた大規模なデモが発生し、治安当局が催涙ガスを使用してデモ隊に対応。
●2023年10月17日、イスタンブール市ベシクタシュ区のイスラエル総領事館前の路上でガザ情勢に対するデモが発生し、治安当局が放水砲や催涙スプレーを使用してデモ隊に対応。

イ 東部11県(トゥンジェリ、エラズー、ビンギョル、ムシュ、ビトリス、ヴァン、ウードゥル、カルス、アール、エルズルム、エルジンジャン)及び南東部5県(バトマン、シールト、アドゥヤマンの全域 及びガジアンテプ、シャンルウルファの県都以北) 
 トルコ東部及び南東部では、過去にPKKによる軍や警察等の治安当局に対するテロ攻撃が複数件発生しています。
 また、日本人観光客が公園で男に刃物で切りつけられる被害や昏睡強盗の被害も発生しており、これらの地域への渡航に当たっては危険を避けるための十分な注意が必要です。最新の治安情報の入手に努め、不測の事態に巻き込まれないようにしてください。

(5) その他
ア アンカラ県
 トルコ政府は、2016年7月に発生したクーデター未遂事件以降、同事件に対する捜査及びISIL、PKK等関係者の拘束・摘発等のオペレーションを展開しています。更に、アンカラ中心部及びエセンボア空港においては、警察等治安当局による厳しい車両検問や職務質問が継続され概ね治安は安定しています。一方で、2023年10月にアンカラ市内で自爆テロにより警察官2名が負傷する事案が発生しており、過去には、100人以上が死亡するようなテロ事件が発生したこともあるため、同地域に渡航する際は、最新の治安情報の入手に努め、ショッピングモール、公共交通機関等の不特定多数の人が集まる場所、政府・軍・警察関係施設、欧米関連施設等を訪れる際には十分注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなど、安全の確保に留意してください。

イ その他の地域
 その他の地域においても、以下のような事案が発生しています。
●2022年9月26日、メルシン市内の警察施設で銃器と爆発物によるテロ事案が発生し、警察官1名が死亡、市民を含む4名が負傷した。

 これらの地域には危険情報は発出されていませんが、渡航に当たっては、安全の確保に留意してください。

3 滞在に当たっての注意
 滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、トルコの安全対策基礎データ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_052.html )もご一読の上、外務省、在トルコ日本国大使館、在イスタンブール日本国総領事館、現地関係機関、報道等を通じて最新情報を入手し、自ら安全対策に努めてください。
(1) 全般的な注意事項
ア 警察署や、軍駐屯地などの治安関係施設(待機場所や立哨地を含む)、政府機関、各政党施設などはテロの標的となる可能性があるので、可能な限り近づかない。また警察・軍施設等を無許可で撮影しない。
イ 外国人が多く集まる観光地や繁華街、各国の在外公館もテロの対象となる場合があることに留意し、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、安全確保に十分注意を払う。
ウ 地下鉄、トラム(路面電車)、バスなどの公共交通機関(駅、バス停を含む)を利用する際は、不審物や不審人物に注意する。アンカラやイスタンブールの空港を利用する際には、セキュリティが厳しくなっていることを踏まえて、出発の際には充分な時間的余裕をもって空港に到着する。ただし、空港の発着ロビーには長時間滞在しない。
エ 建物内及び街頭や公園などの野外を含め、放置された不審物(バッグ、袋、包みなど)やゴミ箱に爆弾が隠されている可能性に留意し、常に周囲に気を付け、不審物があった場合には近づかないで直ちにその場を離れる。
オ デモの際には、巻き添え被害に遭わないよう、デモが行われている現場や群衆が集まっている場所には近づかない。
カ トルコにおいて設備の整った病院での治療や、入院する場合、医療費は極めて高額。また、本邦への緊急移送費も相当程度の負担が必要になる。よって、旅行の際は不測の事態においても治療費や入院費、緊急移送費などが十分にカバーされる保険に加入する。

(2) 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 トルコに3か月以上滞在する方は、在トルコ日本国大使館又は在イスタンブール総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

4 隣国のシリア、イラク、イラン、ジョージア、アルメニアについても別途危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館等連絡先)
○在トルコ日本国大使館
 住所:Resit Galip Caddesi No.81, Gaziosmanpasa, Ankara, Turkey
 電話:0312-446-0500
   国外からは(国番号90)312-446-0500
 FAX:0312-437-1812
   国外からは(国番号90)312-437-1812
 ホームページ: https://www.tr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○在イスタンブール日本国総領事館
 住所:Tekfen Tower 10th Floor, Buyukdere Caddesi No.209, 4. Levent 34394, Istanbul, Turkey
 電話:0212-317-4600
   国外からは(国番号90)212-317-4600
 FAX:0212-317-4604
   国外からは(国番号90)212-317-4604
 ホームページ
https://www.istanbul.tr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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