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南スーダンの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2023年11月27日
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危険レベル・ポイント

【危険度】
●全土(ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)を除く)
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(現地においては、不測の事態に備え、出国の検討を含め危険回避を常時心掛けてください。)(継続)

【ポイント】
●南スーダンでは、2018年9月の停戦合意の後、全国的な軍閥間の衝突は見られなくなりました。しかし部族間、共同体間の武力衝突は各地で発生しています。また地域により軍閥間の衝突も起きており、これら衝突の結果、多くの避難民が発生しています。一般犯罪としての殺人、強盗、性暴力、誘拐も日常的に発生している上、地方においてトラブルに巻き込まれた場合、信頼できる交通手段、道路がほとんどなく、脱出することも困難です。依然として国家と国民を守るための軍隊、警察、治安機関などの訓練・配備は発展途上であり、質・量共に完璧とは言えない状況です。加えて、全国的に洪水被害が深刻で、食糧不足、マラリアの深刻化を含め深刻な人道危機が生じています。このため、ジュバ市及びその周辺を除き、全土で退避を勧告しています。これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。既に滞在中の方は、直ちに国外等安全な地域へ退避してください。
●ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)については、2018年の停戦合意以降、軍閥間の衝突は発生していません。
 依然として国家と国民を守るための軍隊、警察、治安機関などの訓練・配備は発展途上であり、質・量共に完璧とは言えない状況です。このため、今後の政治情勢にも依然不透明さが残ります。インフレ等に伴う経済の悪化を原因に、数は多くないながらも、外国人を標的とした武装強盗事案や車両襲撃事案等が引き続き発生しています。このため、どのような目的であれ、渡航は止めてください。

詳細

1 概況
(1)南スーダンが独立して間もない2013年、ジュバ市で、キール大統領とマシャール副大統領(当時)の警護隊同士が衝突し、内戦となりました。2016年7月にも再び両者の衝突から内戦が起きました。2018年9月、政府及び反政府勢力を含む関係者が「再活性化された南スーダン共和国における衝突の解決に関する合意」(R-ARCSS)に署名して以降、2020年2月に活性化された国民統一暫定政府が成立しました。

(2)2022年3月、上ナイル州とユニティ州におけるキール大統領派とマシャール第一副大統領派の軍事衝突をきっかけとした、同第一副大統領率いるSPLM/A-IOの和平合意メカニズムからの一時脱退及び同第一副大統領の居住地周辺を含むジュバ市内の警備強化により、国内の緊張状態が一時的に高まりました。
 同年4月3日、両派の間で統一軍の指揮系統の分配に関する合意が署名され、高まった緊張状態は一旦収束しました。しかしながら、地方部を中心に引き続き衝突や殺傷事案等が多数発生しており、一般市民にも被害が出ているほか、国際NGO、国際機関職員等にも被害が出ているなど、南スーダンの治安情勢は引き続き予断を許さない状況です。

2 地域別情勢
(1)南スーダン全土(ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)を除く。)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

ア 地方部を中心に軍閥間の衝突が発生しており、治安及び人道状況の悪化を招いています。ユニティ州コック郡及びリール郡では、2022年2月にキール大統領派がマシャール第一副大統領派の野営地を襲撃し、占領して以降、人道状況が深刻化したほか、軍間の緊張状態が高まっています。同様に、上ナイル州では2022年1月のキール大統領派とマシャール第一副大統領派間の衝突以降、緊張状態が続いています。
イ 上記以外の地域でも武装集団による押し込み強盗、車両襲撃、家畜強奪のほか、部族間・部族内問題による武力衝突が日々発生しています。また、東エクアトリア州からジュバへ向かう幹線道路では、引き続き武装集団による車両襲撃が多発しており、金品を強奪した上に、乗車している者を殺害する事案も発生しています。
ウ また、ユニティ州、北バハル・エル・ガザル州を中心に、洪水が甚大なる被害をもたらしています。2022年9月には、政府が洪水被害地域を「国家災害地域」として指定し、国際社会を含む関係者に対し洪水被害支援を要請しました。4年以上連続して発生している未曾有の洪水被害は、全国各地でより深刻な食料不足及び経済的な混乱をもたらしています。
エ 地方部では、援助関係者への攻撃、嫌がらせが深刻な問題です。国連は、南スーダンは2013年以降援助関係者の勤務地の中で最も危険な国の一つであるとし、2022年には418件の暴力事案が報告されたと発表しました。また、2022年には9件の殺人事案が発生しました。国連は、こうした事態を厳しく非難し、政府に対して援助関係者の保護を訴えています。
オ 国家と国民を守るための軍隊、警察、治安機関等の訓練・配備プロセスは順次進んでいるものの、依然として発展途上であり、質・量共に完璧とは言えない状況です。このため、国の治安維持能力に対する信頼は必ずしも高くありません。また、2024年末に国政選挙を控え、今後の政治情勢は依然不透明さが残ります。
カ 2020年2月、暫定政府が成立しましたが、以降も洪水被害、石油施設の劣化による石油生産の減少、ウクライナ情勢がもたらす第一産品価格の広範な上昇等を受けたインフレなどの影響によって、経済状況は悪化しています。また、「再活性化された南スーダン共和国における衝突の解決に関する合意」(R-ARCSS)の履行が大幅に遅れており、和平と安定の達成に向けた課題が多く残ります。

 つきましては、ジュバ市及びその周辺を除く南スーダン各地への渡航・滞在を予定している方は、どのような目的であれ、渡航は止めてください。また、既に滞在中の方は、直ちに国外等安全な地域へ退避してください。

(2)ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(現地においては、不測の事態に備え、出国の検討を含め危険回避を常時心掛けてください。)(継続)

ア ジュバ市及びその周辺(ジュバ国際空港を中心として概ね半径20km以内)については、2018年7月の停戦合意以降、軍閥間の衝突は起きておらず、治安情勢は比較的平穏なまま推移しています。
 国家と国民を守るための軍隊、警察、治安機関等の訓練・配備プロセスは順次進んでいるものの、依然として発展途上であり、質・量共に完璧とは言えない状況です。このため、国の治安維持能力に対する信頼は必ずしも高くありません。また、2024年末に国政選挙を控え、今後の政治情勢は依然不透明さが残ります。
イ 2022年3月22日、ユニティ州及び上ナイル州におけるキール大統領派とマシャール第一副大統領派との衝突激化に伴い、同第一副大統領率いるSPLM/A-IOは和平合意メカニズムからの一時脱退を表明し、それにより両軍の衝突はさらに激化しました。その後、マシャール第一副大統領の居住地周辺やジュバ国際空港を含むジュバ市内各地に治安部隊が配備されたことにより、市内の緊張状態が急激に高まりました。しかしながら、同年4月、SPLM/A-IOの和平合意メカニズムへの復帰及び両派間で統一軍の指揮系統の分配に関する合意が署名されたことにより、緊張状態は一旦収束しました。
ウ ジュバ市及びその周辺において、インフレ等に伴う経済の悪化も背景に、外国人を標的とした武装強盗事案、車両襲撃事案等は、数は多くないながらも引き続き発生しています。さらに、ジュバ市近郊の一部地域では、一般的な犯罪行為に加え、コミュニティと州当局の間で土地の所有問題に伴う紛争、また土地問題から派生した輸送貨物車列の襲撃や政府関係者の射殺などの暴力行為も依然として発生しています。

 つきましては、引き続きジュバ市及びその周辺への渡航は、どのような目的であれ、止めてください。また、真にやむを得ずジュバ市に滞在している方は、最新の治安関連情報に注意するとともに、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策(安全な滞在場所、安全な移動手段、緊急の連絡体制、具体的な退避計画等)を講じ、不測の事態に備え、退避を含めた危険回避を常時心掛けてください。

3 上記のとおり、南スーダンへの渡航については、ジュバ市及びその周辺を除き、全土で退避を勧告しています。ジュバ市及びその周辺以外に滞在中の方は、直ちに退避してください。また、既にジュバ市及びその周辺に滞在中の方は、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意の上、危険を避けるように努めてください。なお、真にやむを得ない事情で現地に滞在せざるを得ない場合は、所属機関・団体等との連絡を欠かさないようにするとともに、在南スーダン日本国大使館に連絡の上、必要かつ十分な安全対策措置を講じてください。

(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 真にやむを得ず南スーダンに3か月以上滞在される方は、在南スーダン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在南スーダン日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、必ず外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

(2)ひったくり等の一般犯罪は引き続き発生していることから、日中やむを得ず外出する際は、身の周りの安全に十分注意してください。外出中に不測の事態が発生した場合は、自宅、ホテル等の安全な場所に避難し、事態が収まるまで待機してください。

(3)南スーダンではテロ組織及び支持者の活動は確認されていませんが、周辺国では「アル・カーイダ」(AS)や「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の関連組織の活動が報告されていることから、念のため危険回避を心掛けてください。また、誘拐事件も数多く発生しています。テロ・誘拐の事件の発生状況等については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_301.html )も併せてご参照ください。

4 周辺国のスーダン、エジプト、エリトリア、エチオピア、ケニア、ウガンダ、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、チャド及びリビアについても、別途危険情報が発出されていますので、同情報にも留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在南スーダン日本国大使館
 住所:Plot No. 514, 3-K, Tongping, Republic of South Sudan
 事務所代表電話: 092-267-1506、092-267-1507
 国外からは(国番号211)92-267-1506、92-267-1507
 https://www.ss.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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