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ブルキナファソの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

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更新日 2023年05月31日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●マリ、ニジェール、ベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボワール国境周辺地域及び北部、中東部、東部地方 
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●中北部地方のナメンテンガ県南部、サンマテンガ県南部、バム県南部、北部地方のヤテンガ県南部、ブークル・デュ・ムフン地方のスル県南東部、ナヤラ県南東部
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
●テュイ県 
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
●上記を除く地域(首都ワガドゥグを含む)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

【ポイント】
●マリ、ニジェール、ベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボワールとの国境地域及び北部、中東部、東部地方では、イスラム過激派組織等による治安機関や住民等に対する襲撃事件及び誘拐事件が頻発し多数の人が殺害されており、治安情勢が極めて悪化しています。また、これに伴い、現政権は対テロリスト掃討作戦を本格化しており、報復攻撃も含めて戦闘や空爆が激化する傾向にあるため、レベル4を継続します。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は直ちに退避してください。
●中北部地方のナメンテンガ県、サンマテンガ県、バム県、北部地方のヤテンガ県、ブークル・デュ・ムフン地方のスル県、ナヤラ県については、これまで各県の一部は危険レベル3でしたが、各県全体が新たに非常事態宣言の対象地域に追加されたため、各県全体を危険レベル4に引き上げます。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また既に滞在されている方は直ちに退避してください。
●テュイ県も、新たに非常事態宣言の対象地域に追加されました。同地域に広がる森林地帯に多数のイスラム過激派組織等が存在しており周辺地域の治安機関や住民などに対する襲撃事件が発生しています。非常事態宣言の対象地域に指定されたことにより、同地域に対する政府軍による反撃も今後より本格化する見込みのため、危険レベルを4に引き上げます。同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また既に滞在されている方は直ちに退避してください。
●首都ワガドゥグにおいては、2022年、一部の国軍兵士が武力により権力を掌握する事案が8か月の間に2回(1月24日、9月30日)発生しました。これまでのところ、市民による大規模なデモや暴動等には発展していませんが、周辺地域や主要幹線道路におけるテロの増大に起因する経済・社会状況の悪化の可能性は排除されず、市民の不満の蓄積等による状況悪化等により、今後の大規模デモやそれらに触発される暴動等の可能性が排除されません。また、首都圏を除く国内全域においてテロ情勢が悪化し同支配地域が拡大、同周縁部は従来に比べ首都圏に接近しています。これに伴い暫定政府は対テロ掃討作戦を本格化していることから、報復を含めた首都におけるテロ攻撃の可能性も排除できないため、危険レベル3を継続します。

詳細

1 概況
(1) 2022年1月24日、ダミバ中佐率いるブルキナファソ国軍の一部兵士が武力により権力を掌握しましたが、治安回復の兆しが見えず軍部内の不満が溜まり、同年9月30日、トラオレ大尉率いるブルキナファソ国軍の一部兵士が武力により権力を掌握し、ダミバ中佐を退陣に追い込むなど、ブルキナファソでは治安の悪化を背景とした武力による権力掌握が短期間で二度発生しました。現暫定政府は、テロ対策を最優先課題に掲げていますが、現時点においては治安改善の兆しは認められず、治安悪化のため国内避難民(IDP)が約200万人に増大し、受け入れ都市等における副次的な問題も生じています。また、イスラム過激派組織等は、戦略的にインフラを破壊し、主要道路への支配を拡大しているため、特に北部、東部地方の都市等は孤立しています。また、国家総動員令が発令され、今後はより対テロ掃討作戦を本格化する方向性であり、情勢については依然として不透明な状況です。
 
(2) 2015年以降、マリとの国境に近い北部サヘル地方及びその周辺地域では、マリから侵入するイスラム過激派組織による襲撃事件が頻発し、2019年1月以降、6地方14県に非常事態宣言が発令されていましたが、情勢の悪化・過激派組織支配地域の拡大に伴い、2023年3月30日から10月29日までの間、8地方22県に対象地域が拡大されました。
 同宣言発令地域は、以下のとおりです。
ア ブークル・デュ・ムフン地方
 バンワ県、コッシ県、ナヤラ県、スル県
イ 中央東地方
 クルペロゴ県
ウ 東部地方
 ニャニャ県、グルマ県、コマンジャリ県、コンピエンガ県、タポア県
エ オーバッサン地方
 ケネドゥグ県、テュイ県
オ 北部地方
 ロルム県、ヤテンガ県
カ サヘル地方
 ウダラン県、セノ県、スム県、ヤガ県
キ カスカード地方
 コモエ県
ク 中北部地方
 バム県、ナメンテンガ県、サンマテンガ県

(3) ワガドゥグでは、2016年1月にホテル及びカフェが、2017年8月にはトルコ系レストランが襲撃されるテロ事件が発生しました。2018年3月にはフランス大使館及び軍統合参謀本部が襲撃されるテロ事件が発生し、同年5月には、同事件に関与したテロリストの拠点がワガドゥグで摘発された際に、治安機関との間で銃撃戦が発生しました。それ以降、ワガドゥグ市内ではテロ事案は発生していませんが、国土の多くがイスラム過激派組織の支配下に置かれていることから、今後もワガドゥグにおいてテロや治安作戦に伴う不測の事態が発生する可能性があります。

(4) 2018年3月にワガドゥグで発生した襲撃事件では、「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」が犯行声明を出し、同襲撃は2018年2月にマリ北部においてJNIMの複数の指導者がフランス軍に殺害されたことに対する報復であり、フランスをはじめとする欧米諸国及びブルキナファソ政府を直接の標的にする旨言及しています。また、ブルキナファソは、サヘル地域でテロ掃討作戦を展開するG5サヘル合同部隊にも参加しており、テロ組織から敵視されている状況にあります。

(5) ブルキナファソでは、2018年12月に西部のオーバッサン地方でイタリア人とカナダ人の旅行者が誘拐された(2020年3月に解放)ほか、2019年1月に北東部のニジェールとの国境周辺地域でカナダ人1人が誘拐・殺害、同年5月にベナンとの国境周辺地域においてフランス人2人が誘拐(ブルキナファソ国内で救出、救出時アメリカ人及び韓国人も拘束されていたことが判明)、同年11月に南西部のカスカード地方で中国人1人が誘拐(数日後に解放)、2021年4月には東部地方のベナンとの国境付近でスペイン人2人とアイルランド人1人が殺害されています。また、2022年4月、中北部地方でアメリカ人の修道女1人が誘拐(9月に救出)されたほか、同年4月、長距離バスに乗車しニジェールへ向かっていたポーランド人1人が誘拐(6月に救出)されるなど、外国人をターゲットとした誘拐・殺害事件が頻発しています。いずれの事件もイスラム過激派組織が関与しているとみられており、欧米人のみならず日本を含むアジア系の外国人も誘拐に対する特別の警戒が必要です。

(6) テロ情勢に加え、これまでの歴史的経緯も踏まえつつ、SNS等における悪意のある情報の流布等も作用して、一部国民の間にはこれまで以上に反欧米の見方が広がっています。5月6日に各地で実施された集会・デモでは、首都ワガドゥグにおいても最大規模の3,000人前後を記録し、フランス、EU、UN、NATO等が不満の対象として表明されました。2022年10月には同デモ隊の一部が興奮して、フランス大使館他フランス関連機関を襲撃・一部略奪に発展した経緯があり、ワガドゥグ市内においてもデモ・集会との関係では細心の注意が必要です。

(7) 上述のとおり、ブルキナファソの各地でテロ・誘拐事件が頻発しており、外国人が巻き込まれるケースも多数報告されています。このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐被害に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページ(テロ・誘拐情勢:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_117.html )や報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

2 地域情勢
(1) マリ、ニジェール、ベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボワールとの国境全域(ウダラン県、スム県、ヤガ県、セノ県、ロルム県、ヤテンガ県北部、スル県北西部、ナヤラ県北西部、コッシ県、ムフン県北部、バンワ県、フエ県北部、テュイ県、ケネドゥグ県、レラバ県、コモエ県、ポニ県、ヌンビエル県、ブグリバ県、イオバ県、シシリ県南部、ナウリ県南部、ブルグ県南部、クルペロゴ県、コンピエンガ県、タポア県、コマンジャリ県、バム県北部、サンマテンガ県北部、ナメテンガ県北部、ニャニャ県、グルマ県)  レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

 国境地域全域及び中北部・東部地方は、イスラム過激派組織の要員が潜伏しており、治安機関等に対する襲撃や誘拐事件が頻発し、多数の人が殺害されています。また、武装した強盗集団による襲撃事件も発生しており、治安情勢は極めて悪化しています。さらには、携帯電話基地局アンテナの破壊による通信の断絶、道路や橋梁を爆弾により破壊し通行不可として集落を孤立させる等、状況把握、連絡、救援はブルキナファソ軍ですら困難になってきています。また、これらの地域の多くの県では2023年3月に非常事態宣言が発令されています。同非常事態宣言対象地は、テロ掃討作戦の本格化を意図したものであるため、官憲による逮捕も含め予期せぬ事案に巻き込まれる可能性があります。
 つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに安全な地域へ退避してください。
 なお、当該地域への安全なアクセスは、大使館員であっても確保できませんので、直接的な邦人の救出(怪我、病気、事故、テロ被害等関係なく)は不可能であり、間接的な支援についても極めて困難となりますので、ご自身の身の安全を最大限尊重した行動をしてください。

(2) 中北部地方のナメンテンガ県南部、サンマテンガ県南部、バム県南部、北部地方のヤテンガ県南部、ブークル・デュ・ムフン地方のスル県南東部、ナヤラ県南東部
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)

 これらの地域には、イスラム過激派組織の要員が多数潜伏しており、治安機関等に対する襲撃や誘拐事件が頻発し、多数の人が殺害されています。また、同地域は、非常事態宣言の対象地域となっており、同地域に滞在していると予期せぬ事案に巻き込まれる可能性が否定できません。
 つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに安全な地域へ退避してください。
 なお、これらの地域についても、大使館員であっても安全なアクセスが確保できませんので、直接的な邦人の救出は不可能であり、間接的な支援についても極めて困難となりますので、ご自身の身の安全を最大限尊重した行動をしてください。

(3) オーバッサン地方のテュイ県
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)

 テュイ県では同地域に広がる森林地帯に多数のイスラム過激派組織等が存在しており、周辺地域の治安機関や住民などに対する襲撃事件が発生しているため非常事態宣言の対象県となりました。
 つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに安全な地域へ退避してください。
 なお、これらの地域についても、大使館員であっても安全なアクセスが確保できませんので、直接的な邦人の救出は不可能であり、間接的な支援についても極めて困難となりますので、ご自身の身の安全を最大限尊重した行動をしてください。

(4) 上述を除く地域(首都ワガドゥグを除く):シシリ県(南部を除く)、ナウリ県(南部を除く)、ムフン県(北部を除く)、フエ県(北部を除く)、ゾンドマ県、パソレ県、サンギエ県、ジロ県、ブルキエムデ県、クルウェオゴ県、カディオゴ県(首都ワガドゥグを除く)、バゼガ県、ズンドウエオゴ県、ガンズルグ県、ウブリテンガ県)、クリテンガ県、ブルグ県(南部を除く))
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続) 

 これらの地域は、イスラム過激派組織による治安部隊に対する襲撃事件や住民の誘拐事件や武装した強盗集団による襲撃事件が頻発し、その勢力が及んでいる地域がさらに拡大しています。 つきましては、これらの地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。
 特に、第二の都市であるボボデュラッソはフエ県に所在していますが、周辺が非常事態宣言対象地域で囲まれた状況となっており、今般テュイ県が非常事態宣言対象地域となった関係で、ワガドゥグとボボデュラッソを結ぶ国道1号線(陸路)の利用は、かねてから外国人等の誘拐の危険性があるためお勧めしていませんでしたが、テロ攻撃も増えており同利用は絶対に避けてください。ワガドゥグ=ボボデュラッソ間には航空機の運航があり陸路よりは安全ですが、現時点ではボボデュラッソ自体もレベル3が維持されていますので陸路移動と同様に利用しないでください。
 また、滞在中に不測の事態が発生しても、治安上の問題等から、大使館の対応に限界があることにも留意してください。

(5) 首都ワガドゥグ  
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
   
ア ワガドゥグでは、2016年1月15日にイスラム過激派組織とみられる武装集団がカフェ・レストラン「カプチーノ」及びスプレンディド・ホテルを襲撃し、30人が死亡、71人が負傷するテロ事件が発生しました。その後も、2017年8月13日にトルコ系レストラン「アジズ・イスタンブール」が襲撃され、18人が死亡、20数人が負傷したほか、2018年3月2日には、フランス大使館及び軍統合参謀本部が襲撃され、少なくとも治安部隊8人が死亡、80人以上が負傷しています。特に、2018年3月のテロ事件においては、JNIMが犯行声明を出し、フランスをはじめとする欧米諸国及びブルキナファソ政府を直接の標的にすることに言及しています。それ以降、ワガドゥグ市内ではテロ事案は発生していませんが、国土の多くをイスラム過激派組織が支配下に置いている現状から、今後、テロリストがワガドゥグを含む大都市に対して象徴的な攻撃を行うことも排除できません。
イ 1200 運河近くのカルゴンデン側の住宅地区 (セクター 23 の下部、セクター 24 の上部)、カルパラ地区(セクター50)は、強盗が発生していますので近寄らないでください。また、ナグレン地区(セクター30)、ピシー地区(セクター27と33)、メディアライブラリの裏にあるスクラップの市場(カルゴンデン、セクター24)、シルミッセン/パドのワガ・インター市場、バス停の隣(セクター24)、タブテンガ地区(セクター45)とソンガンデ(セクター19)も治安上問題がありますので避けてください。
ウ 2022年に入り、8か月の間に2回、一部の国軍兵士が武力により権力を掌握する事案が発生しました。同事案の発生時にはフランスの象徴的建物への一部デモ隊等による襲撃・略奪が発生しましたが、2022年10月以降、市民による大規模なデモや暴動等には発展していません。治安情勢やテロ掃討作戦による制約等に起因する経済・社会状況の悪化や、一部市民による欧米への不信・不満から、しばらくの間は大規模デモやそれに触発される暴動等の危険性は排除されません。
 つきましては、ワガドゥグへの渡航はどのような目的であれ止めてください。

3 隣国のガーナ、ベナン、トーゴ、ニジェール、マリ及びコートジボワールについても、それぞれ危険情報が別途発出されていますので、併せて留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ:
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在ブルキナファソ日本国大使館
  住所:01BP5560 Ouagadougou 01 Parcelle 05 du lot n°09 de la zone A, Section B du Secteur n°15 Quartier OUAGA 2000, Burkina Faso
  電話:(市外局番なし)2537-6506、6509
  国外からは(国番号226)2537-6506、6509
  FAX:(市外局番なし)2537-6581
  国外からは(国番号226)2537-6581
  ホームページ:http://www.bf.emb-japan.go.jp/
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