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イスラエル、ヨルダン川西岸地区及びガザ地区の危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

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更新日 2021年05月16日
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地図
凡例:黄色箇所「レベル1:十分に注意してください。」・その国・地域への渡航、滞在にあたって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。薄橙色箇所「レベル2:不要不急の外出は止めてください。」その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合は特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。橙色箇所「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」その国地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)赤色箇所「レベル4:退避してください。渡航はやめてください。(退避勧告)」その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
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危険レベル・ポイント

【危険度】
● ガザ地区及び同地区との境界周辺
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(滞在中の方は退避してください。
● レバノン国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
● ヨルダン川西岸地区(以下「西岸地区」)(ジェリコ、ベツレヘム、ラマッラ及びこれら三都市とエルサレムを結ぶ幹線道路、西岸地区内の国道1号線及び90号線を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
● 上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
● ガザ地区からイスラエル領内に多数のロケット弾が発射され、ガザ地区に対するイスラエル軍の大規模な攻撃が継続しているため、ガザ地区及び同地区との境界周辺について、「レベル4:退避勧告」に引き上げます。
● レバノン国境地帯は「レベル3:渡航中止勧告」が発出されている地域であり、不測の事態が発生する可能性があるため立入らないでください。
● 西岸地区(ジェリコ、ベツレヘム、ラマッラ及びこれら三都市とエルサレムを結ぶ幹線道路、西岸地区内の国道1号線及び90号線を除く)において、イスラエル人入植者とパレスチナ人との間で衝突が断続的に発生しているため、同地域への不要不急の渡航は控えてください。
● テルアビブやエルサレムを始め「レベル1:十分注意してください」が発出されている地域においても、ユダヤ系住民とアラブ系住民との衝突や暴行事案等が発生しているので、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。

詳細

1 概況
(1)西岸地区とガザ地区からなるパレスチナ自治区のうち、西岸地区はアッバース大統領を長とするパレスチナ自治政府が管轄しており、治安改善・維持に積極的に取り組んでいるほか、イスラエル側との治安協力も行っています。一方、ガザ地区は、イスラエルがテロ組織としているハマスが事実上支配しており、また、ほかにも過激な勢力が活動しているため、不安定な情勢にあります。

(2)ガザ地区、レバノン国境及びイスラエルが事実上支配するゴラン高原において、ハマスやヒズボラ等、イスラエルがテロ組織と認識している勢力からのイスラエル領内へのロケット弾等による攻撃が度々行われ、これに対しイスラエル軍が相手側拠点を空爆する等の反撃を行っています。

(3)ガザ地区及び同地区との境界周辺、レバノン国境地帯等の一部地域を除く地域では、一般的に治安情勢は安定しています。ただし、4月下旬以降、イスラエル人入植者やイスラエル治安関係者とパレスチナ人との間で暴力の応酬等が頻発しており、注意が必要です。

(4)テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが世界各地で頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

2 地域別情勢
(1)ガザ地区及び同地区との境界周辺
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(滞在中の方は退避してください。

ア 従来、ガザ地区から、同地区との境界周辺のイスラエル領やアシュケロン、アシュドッド等の都市に向けてロケット弾が散発的に発射されていましたが、5月10日以降、多数のロケット弾が連日発射され、ガザ地区周辺からテルアビブを含む中部地区、南部地区、エルサレム周辺地区等に飛来しているため、イスラエル軍は、ガザ地区に対する大規模な攻撃を継続しています。空爆及びガザ地区周辺からの攻撃のほか、今後、地上部隊が侵攻する可能性もあり、流動的な事態が続きます。
 ロケット弾等の飛来を知らせる空襲警報が発報された場合には、近隣のシェルター又は堅牢な建物に速やかに避難し、安全を確保してください。

イ また、イスラエルとの境界付近では、従来からパレスチナ人による抗議デモや焼夷凧・風船等の飛来が散発的に発生しており、それらに対しイスラエル軍が取締り・反撃しています。特に、毎週金曜日午後の礼拝後の時間帯は、抗議活動等の規模が大きくなることがあり得ます。 

ウ ガザ地区は、イスラエル等の検問所などによる移動の制限があり、同地区内では在イスラエル日本国大使館による迅速な邦人保護対応は困難です。

つきましては、上記地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、既に滞在中の方は、退避してください。

(2)レバノン国境地帯
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア レバノン南部には、イスラエルと敵対するヒズボラが展開しています。2018年12月、イスラエル軍は、レバノン側からイスラエル領土内に掘られていた複数のトンネルを無力化する作戦(「北の盾作戦」)を実施しました。2019年9月、レバノンとの国境付近で、イスラエル軍の車両がレバノン領内からの対戦車ミサイルに攻撃されたほか、2020年7月末から8月上旬にかけては、イスラエル軍と武装勢力との間で攻撃の応酬が発生しました。

※ レバノン国境地帯に近接し、イスラエルが事実上支配しているゴラン高原(日本政府は、この地域をイスラエル領として認めていません)では、2020年1月20日にシリア側からゴラン高原北部地域に向けミサイル弾が発射されました。また、7月27日にレバノン側から武装勢力が侵入したほか、8月2日にIED(簡易爆破装置)の敷設を試みた侵入者が拘束され、11月18日には敷設されたIEDが発見されました。
イスラエルが事実上支配する地域を含むゴラン高原全体が、シリアの危険情報として危険レベル4(退避勧告)に指定されています。つきましては、どのような目的であれ、渡航を止めてください。

(3)西岸地区(ジェリコ、ベツレヘム、ラマッラ及びこれら三都市とエルサレムを結ぶ幹線道路等を除く)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア パレスチナ自治政府は、イスラエル側との治安協力も行いつつ、西岸地区内の治安維持を行っています。

イ 4月13日のラマダン開始以降、エルサレム旧市街やその周辺の東エルサレムをはじめ、西岸各地でイスラエル治安部隊及びイスラエル人とパレスチナ人の衝突事案が頻発し、多数の負傷者が出ています。

ウ また、ナイフ等を使ったパレスチナ人による襲撃事案が、主にイスラエルとの境界にあるチェックポイントやイスラエル人入植地付近で散発的に発生しており、一部では爆発物や銃火器を使用した事案も発生しています。

エ 西岸地区へはイスラエル等の検問所等による移動の制限があり、場合によっては在イスラエル日本国大使館による迅速な邦人保護対応が困難となる可能性があります。

以上を踏まえ、上記地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航・滞在する際には、現地の最新の治安情勢についての情報収集に努めるとともに、十分な安全対策を行い、不測の事態に巻き込まれないよう特別な注意を払ってください。

(4)上記(1)~(3)以外の地域
 レベル1:十分注意してください。(継続)

ア 基本的な治安情勢は落ち着いていますが、以下の点を考慮し慎重な行動を心がけてください。

イ ジェリコ、ベツレヘム、ラマッラ及びこれら3都市とエルサレムを結ぶ幹線道路、西岸地区内の国道1号線及び90号線
(ア)上記地域においては、パレスチナ自治政府及びイスラエルの治安機関が治安の維持に力を注ぎ、特に外国人居住者及び旅行者の保護を重視していることから、大規模なテロ事案等の発生件数は減少しています。
(イ)ただし、主にイスラエルとの境界にあるチェックポイントやイスラエル人入植地では、パレスチナ人とイスラエル治安当局との衝突やナイフ等を使った襲撃事案が散発的に発生しています。
(ウ)エルサレムから死海を訪れる場合及びイスラエル南部から北部への移動等のために西岸地区内で国道1号線や国道90号線を利用する場合は、国道から外れた道路に入り込まないよう注意してください。

ウ テルアビブ、エルサレムを含む上記以外の地域
(ア)基本的な治安情勢は落ち着いていますが、イスラエル人及びイスラエル治安当局に対するパレスチナ人による襲撃や衝突事案(主にエルサレム旧市街や、その周辺の東エルサレム)、犯罪組織同士の抗争と思われる爆発事案、移民問題に起因する抗議活動から発展した暴力事案等が発生することがあります。
(イ)ラマダン開始以降の東エルサレムにおけるイスラエル治安部隊及び入植者とパレスチナ人との衝突を受け、イスラエル国内の各地(ロッド、ヤッフォ、バトヤム、ハイファ、アッコー、ティベリア等)において、アラブ系イスラエル人を中心とした抗議活動が多数行われており、一部が暴徒化しました。また、ユダヤ系過激派によるアラブ系住民に対する襲撃・暴行もみられ、死傷者が出ています。(ウ)このほか、入植地問題や安息日における経済活動(レストランや工場等)といった地域特有の問題に根ざしたデモが発生することがあり、暴力的な事件に発展することもあります。特にエルサレムは、複雑な政治情勢下にあるほか、イスラエルとパレスチナの直接的な接点にも当たるので、渡航に当たっては注意が必要です。不測の事態に巻き込まれないためにも、事前の情報入手、デモ集団には近づかない等の対応をとるとともに、情勢によっては急に緊張が高まる可能性があることを常に念頭に置きつつ、一般犯罪への対応も含め、常に十分な注意を払って行動してください。

3 滞在に当たっての注意事項
 滞在中は、下記事項に十分注意して行動し、危険を避けるよう心掛けてください。また、日本国外務省、在イスラエル日本国大使館、現地関係機関や報道等より、最新情報の入手に心掛けてください。
(1)海外渡航の際には、万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 イスラエルに3か月以上滞在する方は、在イスラエル日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に在イスラエル日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

(2)イスラエル領内における注意事項
ア イスラエル当局はテロ防止のため、厳重な警備体制をとっています。空港、鉄道駅、ホテル、レストラン、ショッピングセンター等への入場時における検査のほか、道路における検問も行われることがあります。こうした検査・検問には協力的に対応するとともに、誤解を与えるような言動をとらないよう注意してください。

イ 多数のイスラエル軍兵士が集まっている場所、分離壁を含む軍事施設等は、衝突が発生する可能性が高いため、近づかないようにしてください。また、軍事施設や兵士等を撮影する場合には、必ず事前に関連部署から許可を得る必要があります。無許可でカメラやスマートフォン等を向けると、不審者として拘束・逮捕されたり、カメラ、撮影機器等を没収されたりすることがありますので、誤解を招くような行動は慎んでください。

ウ 多数の人が集まる場所は一般的にテロや犯罪の標的になりやすいことに留意し、周囲の状況に気を配り、不審者や不審物に近づかないなどの安全対策をとってください。特にデモ・集会等は、衝突や騒擾に発展する可能性があるため、遭遇した際は直ちにその場から離れてください。また、大規模なデモやテロ事件が過去に発生した場所等では、不審物処理に伴う道路封鎖や車両検問が頻繁に行われていますので、注意してください。

エ 今後、地域情勢が急転する場合等は、ガザ地区周辺にとどまらず、イスラエル領内の他の地域にもガザ地区、レバノン南部又はゴラン高原シリア側からのロケット弾等が飛来する可能性が排除されません。このため、ロケット弾等の発射情報には、常に注意を払ってください。万一、防空サイレンが聞こえた場合には、直ちに直近のシェルターもしくは十分に厚みがあるコンクリート製の建物内に避難してください。
(ご参考:イスラエル国民防衛軍ウェブサイト(英語))
https://www.oref.org.il/11093-en/Pakar.aspx
https://www.oref.org.il/894-en/Pakar.aspx

(3)西岸地区における注意事項
ア 一部を除き、西岸地区には危険レベル2が発出されています。レベル2が発出されている地域への不要不急の渡航は止めて下さい。やむを得ず渡航・滞在する必要がある場合は、現地の最新の治安情勢について情報収集に努めるとともに、十分な安全対策を行い、不測の事態に巻き込まれないよう特別な注意を払ってください。

イ 西岸地区への入出域を管理する検問所では、パスポートの提示を求められるとともに、治安情勢によっては道路が閉鎖され、通過が許可されない場合もあります。事前の情報収集等を行い、安全確保には十分注意してください。

ウ イスラエル軍兵士が集まっている場所、分離壁を含む軍事施設、パレスチナ自治政府施設、難民キャンプ、工場、デモ等は、近づいたり、写真を撮ったりしないようにしてください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館等連絡先)
○在イスラエル日本国大使館
 住所:Museum Tower 19th & 20th Floor, 4, Berkowitz St, Tel-Aviv 6423806, ISRAEL
 電話:(市外局番03)695-7292
   国外からは(国番号972)3-695-7292
 FAX:(市外局番03)691-0516
   国外からは(国番号972)3-691-0516
 ホームページ: https://www.israel.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○在ラマッラ出張駐在官事務所(在ラマッラ日本政府代表事務所)
 住所:
Abraj House, 8thFloor, 15 Tokyo Street, Al-Masyoun, Ramallah
 電話:(市外局番02)298-3370,298-3371
   国外からは(国番号972)2-298-3370,2-298-3371
 FAX:(市外局番02)298-3313
   国外からは(国番号972)2-298-3313
 ホームページ: https://www.ps.emb-japan.go.jp/itprtop_en/index.html
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