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マリの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

2018年10月29日
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【危険度】
●トゥンブクトゥ州,キダル州,ガオ州,モプチ州,セグー州,クリコロ州北部及びカイ州北部
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

●首都バマコ市を除く上記以外の地域
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●首都バマコ市
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

【ポイント】
●マリ北部及び中部の全域並びに南部のクリコロ州の北部,カイ州の北部については,引き続きテロの高い脅威が認められるため,レベル4(退避勧告)を継続します。
●マリ全土で,テロ,誘拐事件等の不測の事態に巻き込まれる高い脅威があります。やむを得ずマリへ渡航する場合には,首都バマコ市内に留まるようにしてください。
●バマコ市においても,2017年6月,イスラム過激派組織がリゾート施設を襲撃するテロ事件が発生しているほか, 2018年7月から9月に実施された大統領選挙結果に対する抗議,反フランス等を掲げた大規模デモ・集会に加え,白昼の武装強盗等の凶悪犯行も発生していることから,十分な安全対策を講じてください。
1 概況
(1)マリ北部では,フランスからの独立(1960年)以降,分離独立を求める武装トゥアレグ人(白人種ベルベル系)による反乱がたびたび発生していました。2012年,トゥアレグ人武装勢力による大規模な反乱が発生し,これに続き周辺国から侵入してきたイスラム過激派組織が各地を次々と実効支配していき,首都バマコのある南部にまで侵攻しました。2013年に入り,マリ政府の要請を受けたフランスによる軍事作戦が行われ,イスラム過激派組織の大半は,一旦,マリの主要都市から排除されました。しかし,その後再びイスラム過激派組織は,マリ北部での勢力を回復し,現在では中部にまでその影響力は及んでおり,テロ,誘拐,襲撃事案が続発しています。

(2)マリ全土で,テロ,誘拐事件等の不測の事態に巻き込まれる高い脅威度が引き続き認められます。イスラム過激派組織「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」の活動が活発なマリ北部(トゥンブクトゥ,ガオ,キダルの各州)では,マリ政府による統治が及んでおらず,特にフランス軍,マリ国軍,国連PKO(MINUSMA)軍に対するテロ攻撃,襲撃事案が続発しています。
 また,特に,マリ中部(モプチ州,セグー州)では,地雷の敷設問題のほか,イスラム過激派組織による簡易手製爆弾(IED)を使用した襲撃事案が増加しており,民間人にも多くの被害が発生しています。モプチ州セヴァレにおいては,G5サヘル合同部隊(マリ,ブルキナファソ,モーリタニア,ニジェール及びチャドの5カ国から構成されるテロ対策を主眼においた軍事部隊)の司令部や空港へのテロ攻撃が発生する等,治安が悪化しています。マリ南部(クリコロ,カイ,シカソの各州)においても,イスラム過激派組織の犯行と見られるテロや外国人誘拐,襲撃事案などが発生しています。首都バマコ市では2015年以降断続的にテロが発生し,2017年6月には,イスラム過激派組織がバマコ市東郊外のリゾート施設を襲撃するテロ事件が発生し,外国人を含む多くの民間人が死傷しました。

(3)2018年7月から9月にかけ,大統領選挙の投票が実施され,決選投票の結果,ケイタ大統領が再選されました。選挙結果を不服とするシセ候補を始めとする野党陣営は,バマコ市内で抗議デモを実施したほか,治安当局と衝突し,数名の負傷者や逮捕者が出ています。

(4)また,マリ北部では,トゥアレグ人の二大武装勢力間による衝突が絶えないほか,中部では,農耕部族と遊牧部族及び狩猟部族間の部族対立が激化しています。

(5)これまでに,マリにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,上記のとおり,マリではイスラム過激派組織によるテロ事件,襲撃事案等が多発しており,外国人も殺害される事案が続発しています。
このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。


2 地域情勢
(1)北部地域(トゥンブクトゥ州,キダル州及びガオ州),中部地域(モプチ州,セグー州),南部地域のうちクリコロ州の北部及びカイ州の北部
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

ア 北部地域(トゥンブクトゥ州,キダル州及びガオ州)
 マリ北部地域では,マリ政府の統治・治安維持が十分に及んでいません。現在もフランス軍がイスラム過激派組織の掃討作戦を行っており,また,国連PKO(MINUSMA)軍も平和維持活動を継続中です。
 2017年3月,イスラム過激派「アンサール・ディーン(AD)」,「イスラム・マグレブ諸国のアル・カイーダ(AQIM)」,「マシナ解放戦線(FLM)」,「アル・ムラビトゥーン」の連合体である「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」が結成され,マリ北部及び中部で,フランス軍,マリ国軍及びMINUSMA軍に対する襲撃や民間人へのテロ・誘拐を活発に行っています。2017年6月には,首都バマコ市東郊外のリゾート施設を襲撃したテロ事件,2018年3月は隣国ブルキナファソの首都ワガドゥグでフランス大使館及び政府関連施設を襲撃したテロ事件が発生し,JNIMが犯行声明を出しています。
 これらイスラム過激派組織は,検問所の襲撃や,ロケット弾及び簡易爆発装置を使用して,MINUSMA軍基地やマリ軍用車,フランス軍の車輌等を標的とした攻撃を繰り返し行っており,2018年7月には,マリ北部ガオ州ガオ市において,フランス軍の装甲車に対して車両による自爆攻撃が発生し,少なくとも市民4名が死亡,フランス軍兵士8名を含む31名が重傷を負う等の被害が発生しています。
 また,イスラム過激派とみられる武装組織による外国人等の誘拐事件が続発しており,2016年1月にはトゥンブクトゥ市においてスイス人が,同年12月にはガオ市においてフランス人が誘拐され,未解放の状態が続いています。
イ 中部地域(モプチ州及びセグー州)
 マリ中部地域では,2015年頃から,土地を巡る農耕民バンバラ族と遊牧民プル(フラニ)族の伝統的な確執の尖鋭化に加え,最近ではドゴン族とプル族との対立も激化しており,数十人に上る死傷者が発生した衝突も起きています。また,モプチ州を本拠地とする「マシナ解放戦線(FLM)」等をはじめとするイスラム過激派の浸透が顕著となっており,マリの代表的な観光地であるドゴン,ジェンネをはじめとするモプチ州,さらにセグー州においても,マリ国軍を狙ったテロ攻撃や凶悪事件が続発しています。
 2017年以降では,赤十字の現地スタッフ4名が拉致される事案,マリ司法当局関係者を乗せた車列が襲撃され,兵士等6名が死亡した事案,軍の車列が待ち伏せ攻撃に遭い,民間人1名,兵士3名が死亡する事案が相次いで発生しているほか,主要都市を結ぶ幹線道路において,簡易手製爆弾を使用した攻撃も続発しています。これらの襲撃事件や抗争は,マリ北部を拠点とするイスラム過激派組織が扇動していると見られ,モプチ州セヴァレにおいても,2018年6月以降,JNIMによるG5サヘル合同部隊司令部への車両による自爆テロ攻撃や,迫撃砲(IDF)及び小型武器による空港への攻撃が発生しており,非常に危険な地域となっています。
ウ 南部地域のうちクリコロ州の北部及びカイ州の北部
 モーリタニア南部国境に隣接するこれらの地域においても,イスラム過激派組織が活動し,テロ,誘拐,襲撃事案が続発しています。

 つきましては,これら地域ではマリ当局の統治が十分に及んでおらず,その治安対応能力も脆弱であることから,どのような目的であれ渡航は止めてください。また,既に滞在している方は,直ちに安全な地域へ退避してください。なお,これら地域においては,治安上等の問題から大使館の対応に限界があることにも留意してください。


(2)首都バマコ市を除く上記(1)以外の地域
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア 首都バマコ市の周辺地域も含め,南部各地もイスラム過激派組織による襲撃事件や誘拐に対する脅威は常に高い状況です。
イ 2017年2月,マリ南部シカソ州クチアラ近郊の教会において,キリスト教フランシスコ会のコロンビア人修道女が身元不明の武装した4人組に誘拐され,ブルキナファソ方面に連れ去られる等,外国人を標的にした誘拐事件も発生しています。
ウ シカソ州においても,土地を巡る農耕民バンバラ族と遊牧民プル(フラニ)族の衝突が度々発生し,死傷者が生じています。
エ セネガルとの国境付近やギニアとの国境付近では,金の採掘における利権や地元住民の労働条件を巡り,治安当局を巻き込んだ住民抗争やデモが発生し,死傷者が出る事案が続発しています。
オ 2018年5月,クリコロ州の路上において,20名以上の強盗団が30数台の車両を停止させ,金品等を強奪する事件が発生しています。

 つきましては,これら地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。

(3)首都バマコ市
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア 2015年11月,首都バマコ中心部に所在し,外国人も多く利用するホテル・ラディソン・ブルーがイスラム過激派組織によるテロ攻撃を受け,外国人を含む22人が死亡し,多数が負傷しました。これを受け,同年11月21日,マリ政府により全土に国家非常事態が宣言されました。同宣言は更新され続け,現在も2018年10月末まで延長されており,引き続きマリ国民に対してテロへの警戒を呼びかけています。
イ 2017年1月,バマコ市内において「アル・ムラビトゥーン」の首領モフタール・ベルモフタールに近い2名のテロリストが,同年1月13・14両日に行われた「フランス・アフリカ・サミット」の会場「バマコ国際会議センター(CICB)」への自爆テロ未遂容疑で逮捕されています。これらの事件を受けて,マリ治安当局は特にバマコ市内の警備を強化していますが,今後も同様の事件が発生するおそれがあることから十分な警戒が必要です。
ウ 2017年6月,武装集団がバマコ市東郊のリゾート施設「Le Campement Kangaba complex」を襲撃し,多数の死傷者を出すテロ事件が発生し,JNIMが犯行声明を出しています。
エ 2018年7月から9月にかけ,大統領選挙の投票が実施され,選挙結果を不服とするシセ候補を始めとする野党陣営は,バマコ市内で抗議デモを実施したほか,治安当局と衝突し,数名の負傷者や逮捕者が出ています。また,反フランス等を掲げ,数万人規模にも及ぶデモ・集会が行われる場合があり,デモや集会に決して近づかないことはもちろんのこと,テロ等の不測の事態に巻き込まれないよう,特段の注意を払う必要があります。

 つきましては,バマコ市への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航する場合には,「たびレジ」の登録か,必ず在マリ日本国大使館への在留届の提出を速やかに行ってください。加えて,報道等により現地の最新情報の入手に努め,夜間の外出は避け,民間警備会社による警備を依頼する等,所属企業や団体等を通じて必要かつ十分な安全対策を講じてください。


3 滞在に当たっての注意
 マリにおける渡航・滞在に当たっての一般犯罪等の注意事項については,外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」(http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_121.html )も併せてご参照ください。
 また,出入国時に,地方空港ではなく首都バマコのバマコ国際空港(Aéroport International Bamako Senou)のみを利用してください。マリに滞在される方,または滞在中の方は,在マリ日本国大使館や現地関係機関,報道等より最新の情報を入手し,下記の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。

(1)滞在に当たっての基本的な注意事項
ア マリへの渡航・滞在は,厳に,首都バマコ市内のみにする。
イ 徒歩での移動は絶対に避け,移動は,あらかじめ手配した信頼のおける運転手による車両にて行う。
ウ 深夜・早朝の移動を伴う時間帯に発着する航空機の利用は避ける。
エ マリ社会では,強盗等の犯罪者,さらには職権濫用をする警察官に対し,一般群集が私刑を行うことがあるため,このような現場に遭遇した場合は速やかに離れる。
オ 外出の際は,身の回りの安全に十分注意し,派手な服装や目立つ荷物の携行はできるだけ避ける。
カ マリでは,警察官を含めほとんどのマリ人が現地語(バンバラ語)を話し,フランス語も話す人もいるが,英語はほぼ通じない。

(2)海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は,在マリ日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )。
 3か月未満の旅行や出張等の際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時に在マリ日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。

(3)不測の事態に備え,食料,飲料水,必要な医薬品を予め備蓄しておくとともに,緊急時の国外退避に備え,パスポートやビザの有効期限を確認し,すぐに持ち出せる現金,クレジットカード及び航空券の準備をしておくことをお勧めします。なお,緊急時に運行される航空機等においては,正規航空運賃が適用される場合も多々あることから,現金及びクレジットカードの支払可能額が十分かについても確認してください。

(4)医療水準については,日本と同じレベルは望めず,重傷者への十分な対応ができません。これらの医療事情により,重大な症状を呈する疾患の場合には,ヨーロッパへの搬送も考慮されるため,搬送費用,治療費を十分に考慮にいれた保険に加入してください。
 そのほかの衛生・医療事情の詳細につきましては,外務省海外安全ホームページ内のマリの「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/mali.html )をご参照ください。


4 隣国のアルジェリア,ニジェール,コートジボワール,ブルキナファソ,ギニア,モーリタニア,及びセネガルについても,別途それぞれ危険情報が発出していますので,併せて留意してください。


(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ:
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版) 

(現地大使館連絡先)
○在マリ日本国大使館
  住所:Avenue du Mali, devant le Ministère de l’Economie et des Finances, Hamdallaye ACI2000,Comme IV, Bamako, Mali
  電話:(市外局番なし)4497-9220(代表)
   国外からは(国番号:223)4497-9220
  FAX:(市外局番なし)4490-4947
   国外からは(国番号:223)4490-4947
  緊急携帯電話(夜間,休館日):(市外局番なし)6675-3326
   国外からは(国番号:223)6675-3326
  ホームページ:http://www.ml.emb-japan.go.jp/j/index.html
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