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コロンビア

更新日 2019年04月04日

1 概況
(1)コロンビアにおける反政府武装組織として最大勢力であった「コロンビア革命軍(FARC)」は,2016年11月,コロンビア政府と和平合意に署名し,合法政党となり,現在和平プロセスが進展しています。しかし,和平合意に従わない一部のFARC離反兵が,依然としてジャングルや隣国との国境付近を中心に治安当局を標的としたテロ,誘拐等の犯罪を行っています。FARCに代わり国内最大勢力となった「国民解放軍(ELN)」も政府との和平交渉を求めていますが,誘拐,テロ等の犯罪を続けていることから,和平交渉は停滞しています。他にも「クラン・デル・ゴルフォ」「ロス・ペルーソス」等の武装犯罪組織や多数の麻薬犯罪組織が,誘拐,テロ,殺人,恐喝,麻薬の密造・密売等の犯罪を行っています。
(2)テロの発生は過去より減少しているものの, 2018年(10月末まで)も126件が発生しています。ELN,FARC離反兵,「クラン・デル・ゴルフォ」等の武装犯罪組織が,アラウカ県,ナリーニョ県等において治安当局を標的にテロ攻撃を継続しているのに加え,2017年以降もボゴタ市,バランキージャ市を含む都市部において警察施設やショッピングセンターでの爆破テロが発生しており,警戒が必要です。
(3)コロンビア国内ではISIL等のイスラム過激派等の組織的な活動は確認されていませんが,これまでにISILとの関連が疑われるキューバ人が逮捕されたり,イラク人が強制送還されたりしており,過激思想の影響が疑われる個人の存在が確認されていることから,イスラム過激派等の動向についても注意が必要です。
(4)誘拐事件も過去と比較して減少していますが,2018年(10月末まで)も145件発生しています。ELN,FARC離反兵や犯罪組織が政治的又は身代金目的で誘拐を行っているほか,都市部では偽装タクシーを使用した短時間誘拐の手口もあり,十分な注意が必要です。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)国民解放軍(ELN)
 政府との和平交渉を求めていますが,誘拐,テロを継続しており,交渉は停滞しています。テロ,誘拐,恐喝,治安当局への攻撃,石油パイプラインの爆破,麻薬の密造・密売等の犯罪を行っています。和平成立によりFARCが撤退した地域において勢力を拡大したと言われ,活動が活発な地域は,アラウカ県,ノルテ・デ・サンタンデール県カタトゥンボ地域,チョコ県等です。都市部でのテロ実行能力を有するとされ,2017年から2019年にかけてボゴタ市やバランキージャ市の警察施設やショッピングセンターでテロを実行していることから,今後の動向には注意が必要です。
(2)コロンビア革命軍(FARC)離反兵
2016年の和平合意に従わない一部のFARC離反兵は,引き続きジャングルを拠点にテロ,誘拐,恐喝,治安当局を狙った攻撃,麻薬の密造・密売等の犯罪を行っています。活動が活発な地域はナリーニョ県で,2018年,エクアドル国境付近でエクアドル人ジャーナリストら5名を誘拐した上で殺害しました。
(3)武装犯罪組織(GAO:Grupo Armada Organizado)
 政府は,ELN,FARC離反兵の他に「クラン・デル・ゴルフォ」「ロス・ペルーソス」等の組織を治安上の脅威としてGAOに指定し組織壊滅のための対策に取り組んでいます。これらの組織も,誘拐,恐喝,治安当局への攻撃,麻薬の密造・密売,鉱物資源の違法採掘等の犯罪収益で活動しています。活動が活発なのはノルテ・デ・サンタンデール県カタトゥンボ地域,アンティオキア県バホ・カウカ地域,ボリーバル県南部等です。

3 誘拐事件の発生状況
(1)2018年中(10月末まで)の誘拐件数は145件でした。ELN,「クラン・デル・ゴルフォ」,麻薬犯罪組織等が地元の農業主,商業主等を標的に営利目的誘拐を実行しています。これらの犯行は事前調査により犯行計画を練った上で実行され,被害者の身近な親族,会社の同僚,警備員等が犯罪組織に内通している場合が多いと言われます。日常生活において行動をパターン化しない,身近な第三者に不審な動きがないか注意する等の心構えが必要です。
(2)都市部では犯罪組織がタクシーを偽装して乗客・家族から身代金を要求する短時間誘拐「パセオ・ミジョナリオ」の犯行も見られます。被害に遭わないためには,流しのタクシーの利用は避け,タクシーアプリ等で無線タクシーを利用する必要があります。
(3)日本人がFARCに誘拐され,殺害される被害が過去に発生しています。現在もELNや犯罪組織が誘拐を行っているほか,都市部では偽装タクシーによる短時間誘拐の被害もあり注意が必要です。

4 日本人・日本権益に対する脅威
(1)これまでに,コロンビアにおいてテロ事件による日本人の被害は確認されていませんが,2016年6月,ボゴタ市のショッピングセンター「アンディーノ」で発生したテロ事件では,フランス人女性を含む3名が殺害されました。2019年1月には,ボゴタ市の警察学校内で自動車爆弾テロが発生し多数の警察学校学生の死傷者が出ており,今後も同様のテロ事件が発生する可能性は否定できません。
(2)さらに,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや,一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことが益々困難となっています。このようにテロはどこでも起こり得ること及び日本人が標的になり得ることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

テロについて

「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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