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グアテマラ
テロ・誘拐情勢

更新日 2024年09月27日

1 概 況
 グアテマラでは1996年の和平協定締結以降、テロ組織、反政府組織や国際的なテロ組織の関連組織の活動は、確認されていません。他方で、誘拐事件については、身代金等の金銭を目的とした計画的犯行によるもののほか、短時間誘拐と呼ばれる手法の犯行も発生しています。(以下3(7)を参照)

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 「1 概況」のとおり。

3 誘拐事件の発生状況(国家文民警察調べ)
(1)年間発生件数
 2023年の誘拐事件発生件数は13件です。ただし、行方不明者が全国で年間約2,300人発生しており、この中に誘拐の被害者が存在している可能性は否定できません。
(2)地域別状況
 グアテマラ県が最多の5件、サンタ・ロサ県、スチテペケス県、サン・マルコス県、トトニカパン県、ペテン県、キチェ県、チマルテナンゴ県およびサカテペケス県の8県でそれぞれ1件ずつ発生しています。
(3)犯行主体
 大半は組織化された犯罪集団です。
(4)主な標的
 富裕層が標的になり得ます。ただし、人身売買を目的として、不法移民や低所得者を含む一般市民も標的になる可能性があります。
(5)誘拐の目的
 大半は身代金目的です。その他、怨恨、犯罪組織同士の抗争および人身売買等があります。
(6)邦人にとっての脅威
 当国では、基本的に誘拐される外国人被害者は極めて少数ですが、アジア人は裕福であると認識される傾向があるため、邦人を対象とする誘拐の危険性は否定できません。
(7)手法の特徴
  ア 計画的犯行
  多くの事件が計画的に実行されたものです。誘拐対象者の選定および監視、誘拐の実行、身代金の要求および交渉、身代金の授受、人質解放の順で実行されると考えられています。また、誘拐の実行や身代金の交渉等それぞれの段階に専門の犯罪グループが存在し、仕事を請け負う場合があります。
  イ 短時間誘拐
  最近では、拳銃やナイフを突きつけて脅し最寄りのキャッシュ・ディスペンサーまで連れて行き、現金を引き出させたり、自動車を乗員ごと連れ去り人気のないところで解放して自動車を持ち去るといった短い時間のみ誘拐し、目的を達成したら解放(放置)するという手法もあります。
  ウ 犯行場所
  対象者の自宅、職場、学校付近等日常の行動範囲内で誘拐されるケースが大半です。
  エ 被害者の状況
  大半は、対象者が単独のときに実行されていますが、複数でいる場合に被害に遭うケースもあります。
  オ 犯行に用いる車両および武器等
(ア) 車両
 2~3台の盗難車や二人乗りオートバイが使用されています。
(イ) 武器
  拳銃
(ウ) 通信手段
  無線機、携帯電話、インターネット。
(8)主な誘拐防止策
  ア 行動パターンを知られないよう、外出時間、帰宅時間、移動経路などを変更する。
  イ 使用人(家政婦、運転手、警備員等)が犯罪者に対し情報提供することがあるので、行動予定などを必要以上に教えない。
  ウ 日頃より警備体制をアピールする等、誘拐した場合、犯人側のリスクが高いことを示す。
  エ 下記のような誘拐の兆候がいくつか確認できる場合は、予定の変更や警察への通報等の予防策をとる。
  (ア) 見知らぬ者の突然の訪問や電話(間違い電話、無言電話、セールス、アンケートなど)。
  (イ) 不審者、不審車両の存在(尾行や待ち伏せの可能性が疑われるもの。)。
オ 銀行内部に犯人の協力者がいたというケースもあり、預金情報が漏洩する危険性もあるので、大金の入った口座情報の取り扱いを厳重にするとともに、大量の現金引き出しを窓口で決して行わない。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 これまでに、グアテマラにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていませんが、近年、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しており、常に注意が必要です。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、注意が必要です。また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロ・誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等から最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。また、誘拐の被害を未然に防ぐため、「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の安全のための三原則を念頭に、日常における予防を忘れないでください。通勤時間や経路を常に変更したり、外出や帰宅時に、周囲に不審者や不審車両が見当たらないかチェックする等、注意が必要です。万一拘束された場合には、犯人の指示に従い、むやみに抵抗しないことが肝要です。誘拐対策の詳細は「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」(https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html)を参照してください。
 詳細は、グアテマラの「テロ・誘拐情勢」も、あわせてご確認ください。(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_246.html)

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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