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テロ・誘拐情勢

2016年03月09日

1.概況
 エルサルバドルの最高裁判所は、2015年8月、「MS13」、「M18」等の青少年凶悪犯罪集団「マラス」はテロ組織であり、マラス幹部、構成員、協力者、擁護者及び資金供与者はテロリストであると発表しました。最高裁判所の右発表後、テロ組織による犯罪は沈静化に向かうと思われましたが、社会制度の破壊や反体制イデオロギーを強く掲げ、「M18」から分派した「M18R」による治安関係者に対する襲撃はむしろ激化し、プラスチック爆弾を使った事件なども政府関係機関の付近で発生しました。エルサルバドル政府は、テロ組織と一切交渉しないことを宣言しており、今後も治安当局とテロ組織とのせめぎ合いは続くと見られています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 ISIL等のイスラム過激派等の国際テロ組織の活動は確認されていません。

3.誘拐事件の発生状況
 近年、エルサルバドルでは年間約20件の誘拐事件が発生しており、米国から海外送金を受けている家族や、商売を営んでいる人が主な標的となっています。また、誘拐の手口の多くは、中南米で多発している短時間誘拐です。なお、身代金を要求した直後に被害者を殺害するケースもあります。誘拐の犯行主体としては、マラス以外に誘拐専門業者の存在も確認されています。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 日本人・日本権益が直接テロの標的となる可能性は低いものとみられます。
 他方、近年、シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や、パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。
 このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。


(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。