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カナダ

2018年02月09日

1 概況
(1)カナダでは,2014年10月,ケベック州において兵士を車でひいて殺害したテロ事件,オタワ市中心部において兵士をライフル銃で射殺したテロ事件が連続して発生しました。これら2つの事件の直前には,ISILが,米国,カナダ等の「有志連合」による攻撃を批判し,世界のイスラム教徒に対して,対ISIL有志連合諸国の国民を攻撃するよう扇動する声明を発出し,カナダ治安当局はテロ警戒レベルを「低程度」から「中程度」に引き上げていました。
(2)2017年10月17日,シリア民主軍がISILの本拠地ラッカの解放宣言を行いましたが,イラク及びシリアにおけるISILの敗退に伴い,外国人戦闘員の母国への帰還や拡散にどのように対処するかが,カナダを含む西側諸国の課題となっています。現在イラク,シリアを含む海外でテロ活動に従事していると疑われカナダと関係のある者が190人強おり,この他に60人強の外国人戦闘員がカナダに帰還したことが確認されています。テロ関連活動に参加する目的で海外渡航した者が,帰国後にテロを引き起こすことが懸念されており,カナダ治安当局は彼らの帰国後の動向を警戒しています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)2017 年1月29日,フランス系カナダ人の男が,ケベック市内所在のイスラム文化センターに侵入し,礼拝中の人々に向かって銃を乱射する事件が発生し,男性6名が死亡しました。
(2)2017 年9月30日,ISILに同調するソマリア系難民の男が,アルバータ州エドモントン市内に所在するフットボールスタジアムで,試合の警戒に従事していた警察官を車両ではねた後,ナイフで数カ所刺して負傷させる事件が発生しました。犯人は現場からの逃走中,さらに付近道路を通行中の歩行者4名をはねた後,逮捕されました。

3 誘拐事件の発生状況
 カナダでは,近年,年間約400件の誘拐事件が発生していますが,テロリストや犯罪組織による誘拐事件或いは政治的背景のある誘拐事件は把握されていません。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 現在までのところ,カナダ国内の日本人や日本権益に対する具体的な脅威情報はありません。
 他方,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,米国,英国,フランス,ドイツ,ベルギー,トルコ,インドネシア,フィリピン等,日本人の渡航者が多い国でもテロ事件が多数発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。
 このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記) 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。

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