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アメリカ合衆国(米国)
テロ・誘拐情勢

更新日 2025年07月31日

1 概況
(1)米国は、イスラム過激派組織の過激主義に感化された個人(海外のテロ組織に感化されたいわゆるホームグロウン・テロリスト)によるテロの脅威にさらされています。また、政府・法執行機関による権限行使や社会・政治環境への不満、人種差別主義、反ユダヤ主義、イスラモフォビア(イスラム恐怖症)等を背景とするテロについても引き続き脅威となっています。
(2)国土安全保障省は、2011年以降、国家テロ勧告システム(National Terrorism Advisory System)により、確度の高いテロ脅威情報が存在する場合に「差し迫った脅威アラート(Imminent Threat Alert)」又は「高まった脅威アラート(Elevated Threat Alert)」を発出することとしています(これまでに、これらのアラートは発出されていません。)。
 また、2015年12月から2023年5月までの間は、市民に対するより柔軟かつ幅広い情報提供を可能とするため、これらのアラートに加え、テロ情勢の傾向・現状を示す「公報(Bulletin)」も発出していましたが、2023年9月に「国土脅威の年次評価書(Homeland Threat Assessment 2024)」が発行されたことに伴い、具体的な脅威の見通しは同年次評価書に引き継がれています。
 2024年10月2日に発行された最新版(Homeland Threat Assessment 2025)では、国際テロ組織とその支持者が、米国国内でテロ攻撃を実行又は扇動する永続的な意図を維持していると指摘しています。

2 各組織の活動状況又は各地域の治安情勢
(1)国際テロ組織
 米国政府による「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」及び「アル・カーイダ(AQ)」による外部からのテロ攻撃への対策が行われてきた一方、特にISILは、インターネットを悪用し、米国を含む世界中の支持者等に対し暴力的過激主義思想を発信して過激化を促すとともに、各個人の意思によるテロ攻撃を呼びかけています。こうしたプロパガンダに感化され、自己過激化したいわゆるホームグロウン・テロリストによるテロ事件として、米国ではフロリダ州における銃撃テロ事件(2016年6月、49人死亡。)等が発生しました。このことからも、治安情報当局は、米国に対する国際テロの脅威の中で、ホームグロウン・テロリストによるものが最も深刻であるとの見方を示しています。
 また、2023年10月7日のハマスによるイスラエルに対するテロ攻撃を受けて、同テロ攻撃に呼応する形で米国本土においてテロを敢行する個人又は少人数のグループに対する警戒を呼びかけています。
(2)国内テロ組織等
 人種・民族差別主義や反政府主義等を背景とする国内テロも、引き続き脅威となっています。
 国土安全保障省は、2024年10月に発行された「国土脅威の年次評価書(Homeland Threat Assessment 2025)」において、最近の政治社会情勢を背景として国内テロの脅威が高まっている旨を指摘しています。
 なお、2024年の選挙サイクルに対する暴力的な過激派の反応等についても警戒の必要性が指摘されていましたが、大統領選挙の過程で、2024年7月、ペンシルベニア州でのトランプ候補に対する銃撃暗殺未遂事件に加え、同年9月、フロリダ州のゴルフ場において、トランプ候補に対する暗殺未遂事件が発生するなど、改めてテロの脅威が明らかになりました。

3 誘拐事件の発生状況
(1)誘拐事件の発生状況
 誘拐事件に関する連邦政府機関の統計は公表されていませんが、2024年中、身代金目的の誘拐事件等が発生しました。FBIの公表資料によれば、2023年中の行方不明者の登録件数は563,389件であり、また、同年中の同登録解除件数は499,475件、2023年12月末現在の行方不明者の有効登録件数(総数)は96,955件となっています。
(2)メキシコと国境を接する州においては、犯罪組織間の抗争及び治安当局の取締りに対する報復等の事件が発生しています。メキシコ国境周辺地域をめぐる治安情勢の影響に加えて、メキシコ国内では組織犯罪として誘拐が横行し、身代金を目的としたビジネスとして定着しているとの背景から、メキシコとの国境を接する州を中心に、多数の誘拐事件が発生しています。
 このことから、メキシコの「テロ・誘拐情勢」や広域情報をあわせてご参照ください。 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_264.html
 
4 日本人・日本権益に対する脅威
 米国において、上記テロ組織等が、邦人や我が国権益を直接の対象としてテロを引き起こす可能性は概して高くないものとみられます。他方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
 また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情勢の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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