ルクセンブルク
テロ・誘拐情勢
更新日 2021年04月27日
1 概況
(1)ルクセンブルクにおいて、これまで治安当局がテロと認定した事件はありません。しかし、イスラム過激派の思想に影響を受け、同組織に参加するためにイラクやシリア等へ渡航するルクセンブルク人が確認されており、彼らが帰国後に同国内でテロを敢行するおそれがあります。
2018年には、同思想のプロパガンダ活動をしていた男性が治安当局により当地で逮捕されており、具体的なテロ計画は確認されなかったものの、過激思想の浸透が懸念されます。
周辺国においては近年イスラム過激派思想の影響を受けた者によるテロ事件の発生が認められ、こうした組織の構成員がルクセンブルクへ流入する可能性もあります。
(2)また、2018年には、イラン人外交官等が、フランスでのイラン反体制派集会を狙ってテロを計画し、犯行に用いる爆薬をルクセンブルクで実行犯に手渡しましたが、欧州各国の治安当局に未然に防止され、逮捕された事件がありました。
ルクセンブルクには欧州司法裁判所等の欧州連合(EU)関係機関等の国際的な注目を集めやすい施設があり、テロが発生する可能性は引き続き排除されません。
2 各組織の活動状況
1 概況のとおり
3 誘拐事件の発生状況
2020年中、子の親権を巡るトラブルを除き、身代金目的やわいせつ目的等の誘拐事件の発生は確認されていません。
4.日本人・日本権益に対する脅威
テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。