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セルビア
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年01月29日

1 概況
(1)セルビアでは、近年、テロ組織、反政府組織及び国際的なテロ組織の関連組織によるテロ事件は発生していません。
(2)しかしながら、2019年1月には、セルビア南西部のノビ・パザル市で、テロの準備を行っていたとして、ワッハーブ運動組織に所属する男(セルビア国籍者)が逮捕されています。押収品の中にISILの旗が確認されたため、同人は少なからず過激思想の影響下にあったものとみられており、今後のテロ情勢には注意が必要です。
(3)セルビア南部(コソボとの国境付近)では、セルビア系住民とアルバニア系住民の対立が依然として存在し、セルビアとコソボの関係が悪化した場合、その影響を受けやすい地域となっています。2018年12月にコソボが軍を創設するなどした結果、セルビア政府が国連安保理決議違反と非難するなど、不透明な状況が続いており、テロや暴動等の潜在的危険が存在することから、今後の動向には十分な注意が必要です。
(4)また、マフィアやフーリガン同士の抗争による銃撃事件が年に複数回発生しており、事件発生場所には街中のレストランや道路等も含まれているため、十分な注意が必要です。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)ベオグラード、ノビサド、ニーシュ等の主要都市
 外国人観光客の多い上記の各都市において、テロ事件の発生は確認されていません。
(2)南部
 コソボ東部に隣接するプレシェボ、メドベジャ及びブヤノバツの各地域では、過去に各地方議会においてセルビア政府に自治権の強化を求める決議が採択されています。これらの地域では、セルビアから分離しコソボへの統合を目指す動きもあり、その動向には注意が必要です。
(3)サンジャク地方
 セルビア南西部で、モンテネグロとコソボに隣接するサンジャク地方には、スラブ系イスラム教徒(ボシュニャック)が多数居住しており、イスラム系のコミュニティが存在します。2007年3月にはイスラム過激派の拠点から大量の武器が押収され、同年4月には、イスラム過激派のリーダーが潜伏しているとみられる場所を警察が家宅捜索しようとしたところ、手榴弾等を使った抵抗があったため、応戦した警官隊と銃撃戦が発生し、死傷者が出ています。
 2011年10月には、イスラム過激派によるボスニア・ヘェルツェゴビナの首都サラエボでの米国大使館に対する銃撃事件の犯人と密接な関係にあるセルビア人17名が、サンジャク地方で逮捕されました。
  
3 誘拐事件の発生状況
 セルビア国内において誘拐事件は年に数件発生していますが、いずれもテロリストによるものではなく、これまでに日本人を標的とした事件も確認されていません。

4 日本人、日本権益に対する脅威
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このような「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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