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ベルギー
テロ・誘拐情勢

更新日 2025年12月31日

「ベルギーにおけるテロ・誘拐情勢」
2025年12月31日現在
在ベルギー大使館

1 概況
 ベルギーでは、2016年3月、首都近郊のブリュッセル国際空港や首都中心部の地下鉄マールベーク駅において連続テロが発生し、日本人負傷者を含む多数の死傷者が出ました。犯行後、「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)ベルギー」と称する組織名で声明が発出されました。その後もブリュッセル中央駅等での爆発テロ未遂や、2022年11月には刃物による警察官への襲撃事件等が発生しています。現在、ベルギー全土のテロ脅威度は4段階中の上から2段階目(Serious(攻撃が発生する可能性はあり、十分に考えられる)) となっています。

(1)近年のテロ情勢
上記に加え、2023年10月、ブリュッセルで サッカー観戦のため同地を訪問していたスウェーデン人サポーターを標的としたテロが発生し、2名が死亡、1名が負傷しました。これを受け、「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」は、実行犯がISILの戦闘員である旨の声明を発出しました。ベルギー連邦政府はこの事件を受け、ブリュッセル首都圏地域のテロ脅威度を4段階中の下から2段階目(Median(攻撃が発生する可能性は低いと考えられる)) から最高水準(Very Serious(攻撃が発生する危険性が差し迫っていると見なされる)) に、その他全てのベルギーの領土のテロ脅威度を下から2段階目から3段階目に、それぞれ一時的に引き上げました。その後、捜査の進展により差し迫った深刻な脅威がないと判断されたことから、ベルギー政府はブリュッセル首都圏地域のテロ脅威度を4段階中の上から2段階目に引き下げました。現在、ベルギー全土のテロ脅威度は4段階中の上から2段階目となっています。
(2)国内のテロ組織等について
2015年8月にフランスで発生した国際高速鉄道タリスにおける銃乱射事件及び同年11月のパリにおける同時多発テロでは、いずれも計画や準備がベルギー国内で行われたことが明らかになっています。また、2025年10月にはベルギー首相等を狙ったテロを計画したとして3人が摘発され、3Dプリンター等が押収されるなどしており 、テロリストや彼らが使用する武器及び爆発物は身近な場所に存在する可能性があります。
(3)近年の誘拐情勢
近年、日本人を含む外国人を標的とする誘拐事件は確認されていませんが、ベルギー連邦警察の犯罪統計によれば、未成年者等を対象とした誘拐事件の発生件数は、例年、概ね500~600件で推移しています。また、金融機関、貴金属店等の関係者を誘拐、又は人質にし、武器等で脅した上で店舗にある現金や貴金属を奪うといった事件や、街頭での発砲事件等も発生しているため、注意が必要です。

2 各組織の活動状況又は各地域の治安情勢
ベルギーには、欧州連合(EU)関係機関を始めとする多くの国際機関が所在し、また、シェンゲン協定により人々が欧州各地から陸・海・空路により自由に出入りできます。ベルギー治安当局は、周辺国の治安機関と連携してテロの容疑者等の摘発に取り組んでいますが、ISILの主義・主張に影響を受けたベルギー人数百名がシリア・イラクの戦闘地域に渡航しており、これら地域からの帰還者がベルギーの治安に悪影響を与える可能性が指摘されています。またこれら帰還者と直接の接触や交流がなくとも、インターネット等を介して独自に過激主義のプロパガンダの影響を受けた者が、ベルギー国内で単独犯によるテロを行うことも考えられます。

3 誘拐事件の発生状況
「1 概要」のとおり。

4 日本人・日本権益に対する脅威
ベルギーでは、これまで日本人・日本人権益を標的にしたテロ等の脅威は具体的には把握されて いません。しかし、2016年3月のブリュッセルにおける連続テロでは多数が死傷し、日本人も負傷しました。過激主義に影響を受け戦闘・テロに従事した経験をもつベルギー人帰還兵の動向等も引き続き注意が必要です。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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