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ドイツ
テロ・誘拐情勢

更新日 2025年06月25日

1 概況
 ドイツでは2016年12月にベルリンのクリスマス・マーケットに大型トラックが突入するテロ事件が発生(12名死亡、53名重軽傷)して以降、大規模なテロ事件は発生していせんでしたが、2023年10月7日に発生したイスラエル・パレスチナ武装勢力間の衝突以降、ドイツを含む欧州諸国におけるテロの脅威が高まっています。こうした中、テロを計画したとされる複数のハマス構成員やケルン大聖堂への攻撃を計画したとされる複数のイスラム過激主義者が逮捕されているほか、2024年にはシナゴーク等へのテロを計画したイスラム過激主義の影響を受けたとみられる未成年者や刃物で複数人を刺傷させたイスラム過激主義者が逮捕されました。実際にも、2024年8月には、ゾーリンゲン市において刃物を用いたテロ事件が発生したほか、同年12月には、マクデブルク市でクリスマス・マーケットに対する車両突入事案が発生(2025年1月1日時点6名死亡、約300名重軽傷)するなど、テロ等の脅威は現実のものとなっています。

2 各組織の活動状況又は各地域の治安情勢
(1)上記1のとおり、ドイツで実際にテロ等が発生しているほか、ドイツ治安情報機関が未然にテロ計画を摘発するなど、ドイツがテロのターゲットとされていることに変わりはなく、中東情勢の悪化を受けてドイツ国内におけるテロ発生の脅威は現実のものとなっていることに留意する必要があります。
(2)2023年10月7日以降、中東情勢に関連する抗議活動やデモが多く行われており、関連した事件も発生しています。ベルリン州では、特に多くの抗議活動等が行われ、中には暴徒化して多数の逮捕者が出たものもあります。

3 誘拐事件の発生状況
 ドイツ憲法擁護庁が2024年6月に公表した資料によれば、2023年中、ドイツにおける誘拐事件は25件発生おり、注意が必要です。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 現在のところ、ドイツにおいて、テロ・誘拐による日本人の被害は確認されていません。
 他方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
 また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。


テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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