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スイス
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年02月12日

1 概況
(1)スイスにおいて、テロ組織、反政府組織や国際的なテロ組織の関連組織による活動は確認されていません。しかし、2020年には、テロとの繋がりが完全には否定できないとされる以下の3件の事件(いずれも現在捜査中)が発生しました。
ア 2020年9月、ヴォー州モルジュにおいて、クルド系スイス人男性が包丁でレストランの客を刺殺する事件が発生しました。この男性は、過去にシリアへの渡航を試みるなどイスラム過激思想に感化していたとされる人物で、ヴォー州警察の監視下に置かれていました。その後、放火未遂事件を起こし予備拘束されましたが、捜査がスイス連邦警察に移行された後、精神疾患を理由に釈放されていました。
イ 2020年11月、チューリッヒ州ヴィンタートゥールにおいて、オーストリア・ウィーンで発生したテロ事件に関連し、スイス人男性2人がウィーン実行犯と関わりがあるとしてチューリッヒ州警察に逮捕されました。2人の男性はいずれもイスラム過激主義思想に傾注していたとの報道があるほか、ウィーン実行犯と面識があり、どの程度の関わりがあるかどうか等の詳細については捜査が続けられています。
ウ 2020年11月、ティチーノ州ルガーノのデパート内において、スイス人女性が客2人に対し刺傷事件を起こし逮捕されました。この女性は、ジハード・コミュニティとの繋がりがあり、2017年にシリアへの渡航を試みましたが、経由地のトルコにおいて治安当局に拘束されスイスに強制送還され、その後、精神を患い精神病院に入院していました。
(2)スイス連邦情報庁によると、スイスではテロの脅威が引き続き高いレベルにあると指摘されています。
 ジハード主義によるテロに関しては、イスラム国が引き続き支配的な勢力であるとされていますが、スイスはジハード主義者が標的と見なしている国の一つではあるものの、彼らの標的リストのトップにあるわけではないとのことです。
 しかし、スイス国内において、スイス国外のテロ組織の活動に感化された者やテロ頻発地域から渡航してきた外国人が、スイスを通過国又は他の国へのテロ攻撃を準備するための物流拠点として利用する可能性が懸念されています。
(3)ジハード主義的テロだけではなく、左派及び右派の過激派による暴力的な過激主義活動に対しても注意が必要です。 
 左派過激派による放火、デモにおける暴力行為等、攻撃性の度合いが上昇しており、特に、昨今のBlack Lives Matterデモ等の新たな活動を自身の活動の目的に悪用する動きが見られます。
 右派過激派による暴力は、比較的抑制されていると分析されていますが、武術の訓練が取り入れられており、道具を用いない暴力活動に対する懸念があります。また、右派過激主義の思想を持ちつつも、特定の過激主義グループには属さず、単独犯(一匹狼)として行動する者が右派過激派による行動の最大のリスクであるとされています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 1 概況のとおり

3 誘拐事件の発生状況
 近年、外国人を標的とした誘拐事件は確認されていません。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。 
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このような「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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