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テロ・誘拐情勢

2016年11月02日

1.概況
(1)スイスにおいては、テロ組織、反政府武装組織や国際的なテロ組織の関連組織による活動は確認されていませんが、以下のテロに関連する事案が発生しています。
(ア)2015年4月、イスラム過激派組織に参加するためトルコへ渡航しようとした25歳のスイス人が、チューリッヒ空港で逮捕。
(イ)2015年12月、シリア人2名が、イスラム過激派組織の支援並びに爆発物・毒ガスの製造及び隠匿等の疑いでジュネーブにおいて逮捕。
(ウ)2015年12月、シリアでISILを支援した疑いで、未成年者2名がスイスに帰国すると同時に逮捕。
(エ)2016年3月、ISIL関連のプロパガンダに携わったとして、2014年から拘留されていたイラク人3名が有罪判決。
(2)スイス政府が2016年5月に取りまとめた報告によれば、フランス及びベルギーなどでイスラム過激派組織によるテロ事件が発生していることを受け、同じ欧州の一部としてスイスに対する脅威も高まっていると指摘されています。また、同報告によれば、スイスからシリアやイラクなどの紛争地への渡航者は増加傾向にあり、ISIL等に訓練され過激化した帰還者に対する懸念が示されています。
(3)スイス連邦議会は、2015年9月、テロ対策の分野における連邦及び各州の役割を明文化した「スイス対テロ戦略」を承認、また、同年12月、2018年末までの時限的措置として、テロ対策に携わる人員の増強を認めるなど、テロに対する警戒を強めています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 1.概況のとおり。

3.誘拐事件の発生状況
 スイスにおける誘拐事件の発生件数についての正式な発表はありませんが、近年、外国人旅行者や外国企業などを標的とした誘拐事件は確認されていません。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 スイスでは、日本人・日本権益を直接の攻撃対象としたテロや誘拐の脅威は確認されていません。
 他方、近年、シリア、チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、パリ、ブリュッセル、イスタンブール、ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロが見られるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ型)等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。
 このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。