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モロッコ
テロ・誘拐情勢

更新日 2026年02月13日

1 概況
(1)近年のテロ情勢
モロッコ治安当局の取締り強化により、近年テロと認定される事案は発生していませんが、治安情勢が不安定なサブサハラ・アフリカ諸国と近接していることや、過去に国際テロ組織「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に多数のモロッコ人が参加していたことから、テロが発生する潜在的な可能性があります。
外国人が巻き込まれた事案としては、2018年12月に南部のトゥブカル山の登山道で発生した外国人観光客殺害事案、2011年4月にマラケシュ旧市街のジャマ・エル・フナ広場に面したカフェで発生した爆破テロ事案が挙げられます。
(2)国内のテロ組織等について
モロッコでは、ISILにつながりのあるグループや個人が毎年多数摘発されています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)モロッコでは、これまでISILや「アル・カーイダ」関連組織による戦闘員のリクルートが行われてきたほか、モロッコ国内におけるテロ計画も摘発されており、2024年には約16名がテロ計画容疑で検挙されています。
(2)2018年12月、年間数万人が訪れるオート・アトラス山脈のモロッコ最高峰トゥブカル山付近の登山道で、デンマーク人女性1名及びノルウェー人女性1名が殺害されました。モロッコ当局は本件をテロと断定し、ISILに感化された実行犯4名及び容疑者22名が逮捕され、2019年7月、実行犯2名に対し死刑の判決が言い渡されました。
 一方、大規模テロは、2011年4月に発生した、マラケシュ旧市街の観光地ジャマ・エル・フナ広場に面したカフェ「アルガナ」での爆破テロ以降は発生していません。
また、モロッコ当局は、2,000人を超えるモロッコ人がISIL等過激派組織の一員としてシリア及びイラクでの戦闘に参加したと発表しています。モロッコ治安当局は、これらモロッコ人戦闘員が同国内でテロ攻撃を行うことを特に警戒しており、警察に加え、軍もテロへの警戒に努めています。引き続き、政府・治安施設、外交団、教会等の宗教施設や商業施設、空港等の警戒監視を強化しています。
(3)モロッコでは、貧富の差、若年層や高学歴者の高失業率といった社会問題の存在を背景としてとなって、特に貧困層の若者が過激主義勢力のリクルート対象になっています。モロッコ政府は様々な取組を実施していますが、地域的、社会的格差は容易に解決しない問題であり、過激主義思想の浸透を許す素地が依然として残っていると考えられます。

3 誘拐事件の発生状況
2025年には性的暴行や人身売買を目的とした誘拐事件が複数報告されており、被害者には、不法移民や外国人観光客も含まれます。
観光客 が多く集まるフェズやアガディールで、英国人観光客やフランス人留学生がタクシー運転手やツアーガイドに連れ去られ、暴行を受けた事案が発生しました。 2024年11月には、マラケシュにおいてベルギー人女性が誘拐されアパートに監禁、暴行される事件が発生しました。当該事件の犯人は自身と交際関係にあった女性を利用して被害者を油断させ、犯行に及んだと報じられています。

4 日本人・日本権益に対する脅威
これまでのところ、モロッコにおいて日本人・日本権益に対する具体的な脅威情報は確認されていません。
一方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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