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テロ・誘拐情勢

2016年02月19日

1.概況
 ニジェールにおいては、隣国マリの情勢悪化に伴うフランスや西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS、ニジェールは参加国の一つ)をはじめとする国際社会の介入に対し、イスラム過激派組織が、ニジェール国内において報復のためのテロ活動を敢行しています。また、2015年2月以降、ナイジェリア北東部に拠点を置くイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」(ISIL西アフリカ州)が、越境してニジェール南東部のディッファ州の村などへの襲撃を繰り返しています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)
 AQIMは、ニジェール北部、西部の国境付近や砂漠地帯を拠点として、政治目的・身代金目的の外国人誘拐事件を敢行しています。
(2)アル・ムラービトゥーン
 2013年8月、それまでサヘル地域で活発に活動していたAQIMの分派である「西アフリカ聖戦統一運動(MUJAO)」と、AQIMと関連の強いムフタール・ベルムフタール率いる「覆面部隊」が統合し、新たなイスラム過激派組織「アル・ムラービトゥーン」が結成され、現在は、再びAQIMの傘下グループとして活動を継続しています。
(3)ボコ・ハラム(ISIL西アフリカ州)
 ナイジェリア北東部を拠点として活動している「ボコ・ハラム」は、国境を越えて勢力の拡大を図っており、ディッファ州など、ニジェール南東部の国境地帯において、襲撃を繰り返しています。

3.誘拐事件の発生状況
 現在、ニジェールにおいては外国人が標的となる誘拐事件は発生していませんが、過去には以下のイスラム過激派組織によるものとみられる誘拐事件が発生していることや、そのような組織は現在も政治的な交渉目的のみならず、活動資金獲得のための身代金誘拐を敢行しているとみられることから、注意が必要です。
(1)2011年1月、首都ニアメでフランス人2名が誘拐(後に遺体で発見)。
(2)2012年10月、ニジェール南東部のダコロで国際援助団体関係者ら6名が誘拐(誘拐時の負傷が原因で1名死亡、5名は後に解放)。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 上記3.の状況において、「裕福な外国人」という理由で日本人が誘拐の対象となるおそれが十分に認められるほか、巻き添え等の偶発的な被害のみならず、直接の目的とされる可能性もあります。また、近年、シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や、パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。