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ニジェール
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年11月17日

1 概況
 ニジェールの治安情勢は、イスラム過激派組織が活動する近隣諸国の治安情勢の影響を大きく受け、不安定な状態にあります。「イスラムとムスリムの支援団」(JNIM)及び「大サハラのイスラム国」(ISGS)をはじめとするイスラム過激派組織は、サヘル地域の情勢悪化に伴い設立された「G5サヘル合同部隊」への参加国に対する報復的なテロ攻撃を続けており、その参加国であるニジェールにおいても、イスラム過激派組織によるものとみられるテロ・誘拐事件が多数発生しています。
 また、最近では、民間人を標的としたテロ襲撃が頻繁に発生しており、多くの民間人が命を落としています。アムネスティ・インターナショナルの発表によると、ニジェールでテロ襲撃により殺害された民間人の人数は、2020年に397名であったのが、2021年1月1日から7月29日までの間だけで544名に上っているとされています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)ニジェール西部
ア マリ、ブルキナファソに拠点を置くイスラム過激派組織が、主にニジェール西部国境地帯のティラベリ州及びタウア州において、頻繁にテロ攻撃を行い、その活動域を広げています。
・2020年8月、ティラベリ州クレのキリン保護区において、フランス人NGOの関係者6名とニジェール人2名が銃撃を受け殺害される事件が発生しました。
・2021年1月、ティラベリ州の2つの村において襲撃事件が発生し、民間人約100名が殺害されました。
・2021年3月、ティラベリ州において襲撃事件が発生し、住民等58名が殺害されました。同月、タウア州において複数の村が襲撃され、少なくとも40名が殺害されました。
・2021年8月、ティラベリ州において襲撃事件が発生し、民間人が少なくとも37名殺害されました。
・2021年11月、ティラベリ州において、武装集団による襲撃事件が発生し、69名が殺害されました。
イ テロの脅威は首都ニアメにも迫っており、2019年6月には、ニアメ市内に潜伏していたテロリスト5名が逮捕されたほか、ニアメ市北部の警察検問所が武装集団に襲撃され、警察官2名が死亡する事件も発生しています。また、ニアメ市は、劣悪な治安状況下にあるブルキナファソとの国境から約70キロしか離れておらず、市民に混じって、テロリストがニアメ市に入り、テロ活動を行う可能性があることが指摘されています。
(2)ニジェール南部及び南東部
 ナイジェリア北部を拠点とするイスラム過激派組織「イスラム国西アフリカ州」(ISWAP)及び「ボコ・ハラム」は、国境を越えて勢力の拡大を図っており、ディッファ州などニジェール南東部の国境地帯において襲撃を繰り返しています。
・2021年1月、ディッファ州において、ボコ・ハラムの襲撃により、少なくとも兵士3名が殺害されました。
・2021年4月、ディッファ州において、ボコ・ハラムが軍事施設を襲撃し、兵士4名が殺害されました。
・2021年5月、ディッファ州において、ボコ・ハラムの襲撃により、兵士4名、民間人4名が殺害されました。
・2021年7月、武装集団が旅客バスを襲撃し、民間人等12名の死傷者が発生しました。

3 誘拐事件の発生状況
 2018年4月にティラベリ州においてドイツ人NGO職員1名が、2018年9月に同州においてイタリア人宗教関係者1名が、2020年6月に同州においてニジェール人人道支援関係者10名が、それぞれ武装集団に誘拐される事件が発生しており、イスラム過激派組織の犯行とみられています。
 また、ニジェールでは、隣国からマラディ州などに犯罪集団が入り込んできており、誘拐ビジネス・ネットワークが形成されている可能性があると指摘する専門家もいます。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 これまでに、ニジェールにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、イスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件が多発しており、民間人や外国人も被害に遭っていることから、今後、日本人・日本権益がテロ・誘拐の標的となる、あるいはその巻き添えとなる可能性は排除できません。
 このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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