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チュニジア

2019年03月04日

1 概況
(1)チュニジアの治安当局は,2015年から2016年初頭にかけての一連の大規模なテロ事件の発生を受け,治安対策を大幅に強化しました。また,G7各国をはじめとする諸外国は,定期的に治安分野に関する会合を開き,情報共有のほか治安当局等に対する多くの物的・人的支援を行いました。その結果,チュニジアの治安当局のテロ対処能力は大幅に向上しています。
(2)隣国リビアの不安定な政情に伴うテロリストや武器の移動のリスクについては,治安当局及びG7各国等がリビア国境警戒強化のためのプログラムを重点的に実施しています。
(3)チュニジアにおいては,現在,カスリン県シャアンビ山周辺を主要拠点として,AQIM(イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ)に忠誠を誓うウクバ・イブン・ナーフィア旅団やISIL(イラク・レバントのイスラム国)に忠誠を誓うジュンド・アル・カリーファといったテロ組織が潜伏・活動しているとみられています。しかしながら,治安当局による昨今のテロ掃討作戦の強化により,国内のテロ組織は弱体化の傾向にあるとみられます。
(4)また,チュニジア当局によれば,ISILに参加するためにシリアやイラク等の紛争地域に渡航したとみられる約3,000人のチュニジア人のうち約1,000人が帰還しており,内務省の監視下に置かれています

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 カスリン県のシャアンビ山を中心に,テロ組織ウクバ・イブン・ナーフィア旅団及びジュンド・アル・カリーファが潜伏しているとみられており,以下のような事件が発生しています。
(1)2018年6月24日,カスリン県シャアンビ山で羊飼いの少年がテロリストに拉致され,惨殺されました。
(2)2018年7月8日,ジャンドゥーバ県アルジェリア国境付近のGhardimaou地区で国境警備中の治安部隊がテロリストに襲撃され,6人が死亡し,ウクバ・イブン・ナーフィア旅団が当該事件に関する犯行声明を出しました。
(3)2018年10月29日,首都チュニスのブルギバ通りでタクフィール主義に傾倒した女性が自爆し,治安関係者20人及び市民6人が負傷しました。
(4)2018年11月29日,カスリン県でテロリストがパトロール中の治安部隊を銃撃し,付近にいた市民1人が負傷しました。

3 誘拐事件の発生状況
 2008年2月にチュニジア南部砂漠地帯でオーストリア人2人がAQIMによって誘拐(同年10月解放)されて以降,外国人の誘拐事件は発生していません。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 2015年から2016年初頭にかけての一連のテロ事件では,日本人を含む多数の外国人が死傷しました。チュニジアにおける治安状況は改善傾向にありますが,世界の他の地域と同様に,単独犯によるローンウルフ(一匹狼)型テロや治安当局のみならず一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 このようなテロはどこでも起こり得ることを認識し,テロに巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。

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