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チュニジア

2018年03月08日

1.概況
(1)治安当局は,2015年から2016年初頭にかけての一連の大規模なテロ事件の発生を受けて,治安対策を大幅に強化しました。またG7各国をはじめとする諸外国は,治安分野に関して定期的に会合を開き,情報共有のほか治安当局等に対して多数の物的・人的支援を行いました。その結果,治安当局のテロ対処能力が大幅に向上しています。
(2)2015年3月のチュニスにおけるバルドー国立博物館銃撃テロ事件,同年6月のスースにおけるリゾート・ホテル銃撃テロ事件の実行犯は,いずれも隣国リビアにあるテロリストの軍事キャンプで訓練を受けていたことが判明しており,隣国リビアの不安定な政情,それに伴う国境管理の不徹底により,テロリストや武器の移動が比較的容易であることが,チュニジアの治安情勢に大きく影響しています。これらの状況から,治安当局及びG7各国等は,チュニジアの治安情勢における懸念事項は隣国リビアからのテロリストや武器の流入との認識を示しており,リビア国境警戒強化のためのプログラムを重点的に実施しています。
(3)チュニジアにおいては,現在,カスリン県シャアンビ山周辺を主要拠点として,「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」に忠誠を誓う「ウクバ・イブン・ナーフィア旅団」,及び「イスラム国(ISIL)」に忠誠を誓う「ジュンド・アル・カリーファ」が潜伏,活動していると見られています。しかしながら,昨今の治安当局によるテロ掃討作戦の強化により,一連のテロ事件以降は大規模なテロの発生はなく,特に昨年からは,具体的なテロ実行計画を企てたことによる摘発事例もほとんどないことから,国内のテロ組織は弱体化傾向にあるとみられます。
(4)また,チュニジア当局によれば,ISILに参加するためにシリアやイラク等の係争地域に渡航したとみられる数千人のチュニジア人のうち,約800人が帰還しており,内務省の監視下に置かれています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 カスリン県のシャアンビ山を中心に「ウクバ・イブン・ナーフィア旅団」や「ジュンド・アル・カリーファ」といったテロ組織が潜伏しているとみられ,主に以下のような事件が発生しています。
(1)2017年4月30日,シディブ・ジッド県オウレド・シェルビ地区(シディブ・ジッド地区の南部)で,治安当局が家屋に立て籠もっていたテロリスト集団を急襲し,テロリスト2人が死亡(1人は自爆,1人は射殺),4人が逮捕されました。自爆したテロリストは,ウクバ・イブン・ナーフィア旅団の幹部とみられています。
(2)2017年6月2日,シディブ・ジッド県ムギラ山において羊飼いの少年が斬首される事件が発生し,「ジュンド・アル・カリーファ」がこの事件に関する犯行声明を出しました。

3.誘拐事件の発生状況
 2008年2月に,チュニジア南部砂漠地帯でオーストリア人2名がAQIMによって誘拐(同年10月解放)されて以降,外国人誘拐事件は発生していません。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 2015年から2016年初頭にかけての一連のテロ事件では,日本人を含む多数の外国人が死傷しました。チュニジアにおける治安状況は改善傾向にありますが, 単独犯によるローンウルフ(一匹狼)型テロや,治安当局のみならず一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが世界各地で頻発しており,こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。また,チュニジア人帰還兵の動向等も引き続き注意が必要です。
 このようなテロはどこでも起こりうることを認識し,テロに巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努めてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。

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