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ソマリア

更新日 2020年05月03日

1 概況
 ソマリアでは,イスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)が,首都モガディシュで政府関連施設や国際機関関連施設,ホテルやレストランに対する自爆テロ,手榴弾・銃撃による襲撃,要人の暗殺などを頻繁に実行しているほか,中南部地域においても活発にゲリラ戦を展開しています。こうした状況にあることから,ソマリアでは「ソマリランド」(ソマリア北部)を含む全土にわたって治安が極めて不安定であり,渡航者がテロや誘拐の被害に遭う可能性が非常に高い状況にあります。

2 各組織の活動状況及び各地域の治安情勢
(1)ASは,2011年頃までモガディシュの一部を占拠するなど暫定政府との戦闘を続けていましたが,AMISOM(アフリカ連合ソマリア・ミッション)軍の攻勢を受け,同年8月にはモガディシュから,2012年9月には港湾都市キスマヨから撤退するなど,多くの拠点を失いました。2014年9月には米軍の空爆により指導者ゴダネが死亡しましたが,その後も後継者となったディリエの下で一定の勢力を維持し,今日においてもモガディシュで政府・治安機関,外国権益を狙ったテロを敢行しているほか,国内各地のAMISOM軍基地への攻撃を実行し,多大な被害を与えています。また,「ソマリランド」及び「プントランド」(ソマリア北東部)では,中南部地域から撤退したASの一部勢力が移動し,潜伏していることが報じられています。
(2)2017年10月には首都モガディシュで数百名に上る死者を出す過去最悪の爆弾テロ事件が発生しており,2019年以降も自動車爆弾を利用したテロ事件が継続して発生しています。同年7月の爆弾テロでは,モガディシュ市長が殺害されました。 さらに,ソマリア全土で身代金を目的としたNGO職員等の外国人を標的とした誘拐事件が多発しています。
(3)ASは「アル・カーイダ」(AQ)に忠誠を誓う組織であり,現在もAQ指導者であるザワヒリへの忠誠を表明していますが,組織の中のAS指導部に批判的な勢力が「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)ソマリア」に共鳴し,「プントランド」に拠点を置いて首都モガディシュを含むソマリア国内でテロ活動を行っています。
(4)ソマリア沖・アデン湾で活動する海賊は,国際社会の海賊行為への取組強化により2012年以降大幅に減少しましたが,2017年3月には約5年ぶりとなる大型商船に対する海賊事案が発生するなど,再発の兆しが見られます。海賊を生み出す根本的原因の一つであるソマリア国内の貧困等の問題は解決しておらず,また,ソマリア自身が海賊を取り締まる能力が不十分であるため,依然として海賊の脅威は存在しています。

3 誘拐事件の発生状況
(1)国際機関,NGO等の職員など,日本人を含む外国人が被害に遭う身代金目的等の誘拐事件が多発しています。また,ケニア領内で誘拐された外国人の多くがソマリア領内に連れ去られています。
(2)最近では,2018年5月に,モガディシュで国際赤十字に勤務するドイツ人女性の誘拐事件が発生しています。また,2019年4月には,ケニア北東部のマンデラ郡において,武装集団の襲撃により2名のキューバ人が拉致される事案が発生しました。同2名は,その後ソマリア国内に身柄を移送されたとの情報があります。
(3)一般的に,誘拐事件は一旦発生すると解放への交渉が難航する上に,最終的に人質が殺害されるケースもあります。また,解決する場合でも,非常に長期化するケースが散見されます。

4 日本人・日本権益に対する脅威
(1)これまでのところ,ソマリアにおいて日本人・日本権益を直接の攻撃対象とするテロの脅威は確認されていませんが,ソマリア国内では今後も外国人が多く利用するホテルやショッピングモール,レストラン等でテロが発生する可能性が極めて高い状況にあり,その場に居合わせた日本人が巻き込まれることが強く懸念されます。
(2)誘拐については,犯行主体にかかわらず身代金の要求が目的である場合が多いことから,日本人も標的とされる可能性があります。また,海上における危険として,ソマリア沖で日本人を含む外国人や日本関係船舶を含む外国船舶を標的とする誘拐,海賊事件が発生しており,引き続き日本人・日本権益(日本関係船舶を含む)も標的となる可能性があります。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は,このような「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が報道等の情報に基づいて海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり,本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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