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テロ・誘拐情勢

2018年02月20日

1.概況
ソマリアでは,ソマリア政府及びAUソマリア・ミッション(AMISOM)軍の攻勢により,2012年9月にイスラム過激派組織アル・シャバーブ(AS)の主要港湾拠点キスマヨが制圧された後,2014年には最後の港湾拠点バラウェが陥落するなどASからの解放地域が広がっています。また,2014年9月には米軍の空爆によりASの指導者ゴダネが死亡しました。これに対しASは報復を宣言し,モガディシュを含む都市部でのテロや AMISOMの外国軍キャンプに対する攻撃等を継続しています。

2.各組織の活動状況及び各地域の治安情勢
(1)ASは,ソマリア中部から南部地域を勢力範囲とするイスラム過激派組織です。2012年9月,主要港湾拠点とされたキスマヨ陥落後,勢力は分散撤退して村落等に潜伏し,中南部地域においてはソマリア政府軍及びAMISOMに対してゲリラ戦を展開する一方,首都モガディシュでは,政府関連施設,国際機関関連施設,ホテルやレストランに対する自爆テロ,手榴弾・銃撃による襲撃,要人の暗殺などを継続しています。2017年10月14日には,首都モガディシュで数百名にのぼる死者を出す過去最悪の爆弾テロ事件が発生しています。
(2)また,ソマリランド及びプントランドにおいては,中南部地域から撤退したASの一部勢力が移動し潜伏していることが報じられています。
(3)また,ソマリア北部を中心にイラク・レバントのイスラム国(ISIL)ソマリアが組織され,首都モガディシュを含むソマリア国内においてテロ活動を行っています。
(4)ソマリア沖・アデン湾で活動する海賊は,国際社会の海賊行為への取組強化により2012年以降大幅に減少しましたが,2017年3月には,約5年振りとなる大型商船に対する海賊事案が発生する等,再発の兆しが見受けられます。海賊を生み出す根本的原因の一つであるソマリア国内の貧困等は解決しておらず,また,ソマリア自身が海賊を取り締まる能力はいまだ不十分であるため,依然として海賊の脅威は存在しています。

3.誘拐事件の発生状況
(1)過去には国際機関,NGO団体等の職員及び日本人を含め外国人が被害にあった身代金目的等の誘拐事件が発生しています。また,ケニア領内で誘拐された外国人の多くがソマリア領内に連れ去られています。
(2),ケニア国内においても,2015年10月に北東部所在ダダーブ難民キャンプにおいて,NGO職員の誘拐事件が発生しています。

4.日本人・日本権益に対する脅威
(1)ソマリアにおいては,日本人を含めた外国人,日本関係船舶を含めた外国船舶を標的とする誘拐,海賊事件が発生しており,引き続き日本人,日本権益(日本関係船舶を含む)も攻撃対象となる可能性があります。
(2)また近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,米国,英国,フランス,ベルギー,トルコ,インドネシア,フィリピン等,日本人の渡航者が多い国でもテロ事件が多発しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等2017年12月末現在の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。