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コートジボワール
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年11月17日

1 概況
(1)コートジボワールでは、国境を接するマリ南部及びブルキナファソ南部を拠点とする武装集団の活動域が国境地帯やコートジボワール北東部コモエ国立公園地域、さらにはガーナとの国境地帯の一部にも広がっています。
(2)2016年3月には、主要都市アビジャンの東40kmに位置する観光地「グラン・バッサム」において、ホテル及び隣接する海岸が武装グループに襲撃され、外国人を含む多数の死傷者が出ました。本襲撃事件に関し、マリを拠点とするイスラム過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)」が犯行声明を出しています。
(3)2018年以降、ブルキナファソにおいてイスラム過激派組織の活動が急速に活発化しており、コートジボワール北部国境地帯にもその活動領域が拡大してきています。この点、2021年2月、フランス治安当局は、2020年にサヘルのイスラム過激派組織はギニア湾岸への南下を決定し、既にコートジボワールやベナンの要員に資金を提供している旨述べています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)コートジボワールでは、マリやブルキナファソなどの隣国から侵入するテロリストの襲撃と、それに対抗する政府の掃討作戦が繰り返されています。
(2)特に、コートジボワール北部のブルキナファソ側の国境地帯では、2018年以降、イスラム過激派組織の活動領域が拡大しており、2021年も、軍や治安機関、政府関係者を対象とした、襲撃事件等が散発しています。
・2021年3月、コートジボワール北部国境の軍検問所等で複数の襲撃事件が発生し、憲兵隊員等3名が殺害されました。
・2021年6月、コートジボワール北部において襲撃事件が発生し、少なくとも兵士1名が殺害されました。同月、コートジボワール北東部の対ブルキナファソ国境付近において、軍車両が待ち伏せ攻撃を受けて、少なくとも兵士等3名が殺害されました。
・2021年10月、コートジボワール北東部において、軍の検問所が襲撃され、憲兵隊員1名が殺害されました。
(3)また、コートジボワール北部以外でも、2021年4月、主要都市アビジャンの北部にある軍事施設が襲撃され、兵士1名が負傷する事件が発生したほか、2021年10月には、コートジボワール西部のディウルゾンにある治安機関の検問所が襲撃され、憲兵隊員等2名が殺害されました。

3 誘拐事件の発生状況
 コートジボワールにおいて、外国人を標的とする誘拐事件の発生は近年確認されていませんが、2019年11月、コートジボワール北東部国境から約100km北側に位置するブルキナファソのシデラドゥグゥにおいて、中国人技術者4名が武装集団に拉致される事案が発生しています。被害者は翌日解放されましたが、アジア人を標的とした拉致事件であり、ブルキナファソのイスラム過激派組織の南下傾向を考慮すれば、コートジボワールにおいても同様の事件に対する警戒が必要です。

4 日本人・日本権益に対する脅威 
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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