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エジプト

更新日 2019年04月15日

1 概況
(1)エジプト本土(シナイ半島を除く地域)では,2013年7月の政変から2017年まで大規模テロ事件が散発しました。2017年4月にアレキサンドリアとタンタでコプト・キリスト教会に対する自爆テロ事件が発生したことを受け,エジプト政府は非常事態宣言を発し,同宣言は現在まで継続されています(3か月ごとに切れ目なく発出)。
(2)2018年はエジプト本土で死者数が二桁となるテロ事件は発生しませんでしたが,警察当局に対するテロ事件(3月:アレキサンドリア市内でのアレキサンドリア県警察本部長暗殺未遂事件)や,コプト・キリスト教徒に対するテロ事件(1月:ギザ県での同教徒銃撃事件,8月:カリュービーヤ県の同教会付近の自爆事件,11月:ミニヤ県の同教会修道院への巡礼帰路の同教徒襲撃事件)が発生しました。また,上記に加えて,12月にギザ県ピラミッドエリア周辺での爆発事件が発生し,観光バスに乗車していたベトナム人観光客等が死傷しました。
(3)シナイ半島では,2013年7月の政変以降,半島北部を中心に,武装勢力が軍・警察・司法当局や政府に協力的な一般市民などを攻撃する事件が多発しています。2017年11月に発生した半島北部のビール・エルアベドのモスク襲撃事件(死者数は少なくとも305人)を受け,エジプト政府は軍などを大幅に増強し,テロリスト掃討作戦「シナイ2018」を開始しました。
(4)エジプト本土においては,2018年のテロ事件の件数,死傷者数ともに2017年から減少していますが,引き続き死傷者の出るテロ事件が発生していること,テロリスト掃討作戦が各地で行われていること,警察当局によるテロ事件防止の過程でカイロ市内及びカイロ近郊で爆発事件が発生していることなどから,引き続き注意が必要です。
 シナイ半島,リビア国境周辺については,継続してテロ事件が多発しているほか,軍も動員されたテロリスト掃討作戦が継続されており,渡航者に深刻な危険が及ぶ可能性が高く,レベル3(渡航中止勧告)の危険情報が発出されています。同様の理由で,ナイル川流域西方の砂漠(リビア国境及び一部地中海沿岸を除く)にレベル2(不要不急の渡航は止めてください)の危険情報が発出されています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)ISILシナイ州(旧アンサール・ベイト・アル・マクディス(ABM))
 同組織は,シナイ半島北部を拠点とするアンサール・ベイト・アル・マクディス(ABM)が2014年11月にISIL(イラク・レバントのイスラム国)に忠誠を誓い,改称したものですが,シナイ半島でのテロ事件のほか,エジプト本土における幾つかのテロ事件や2015年のクロアチア人誘拐殺害事件について犯行声明を出しています。
(2)ハスム運動
 同組織は,2016年の検事総長補暗殺未遂事件や2017年の治安当局車両に対する爆弾テロ事件の実行を自認したほか,エジプト政府から,警察当局によるテロ事件防止の過程で発生したカイロ市内及びカイロ近郊での爆発事件の実行グループとされています。同組織は,ムスリム同胞団と関連があるとされています。
(3)革命旅団
 同組織は,2016年の軍幹部の殺害,2017年の警察当局施設に対する爆弾テロ事件の実行を自認。同組織は,ムスリム同胞団と関連があるとされています。

3 誘拐事件の発生状況
 2015年,カイロ郊外においてクロアチア人が誘拐される事件が発生し,ISILシナイ州が同人殺害の犯行声明を発出しました。
 公式統計はありませんが,報道によると,2017年には160件の誘拐があったとされています。また,2018年5月に二家族間のトラブルによる誘拐事件が発生し,同8月にはタクシー運転手が営利目的で誘拐されたとの報道がありました。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 2013年7月の政変以降エジプトで発生したテロ事件の中で,日本人又は日本権益を対象としたものはありません。しかし,エジプトでは,軍・警察・司法当局,コプト・キリスト教徒及びこれら関係施設に対する攻撃(警察当局が防止したものを含む)がカイロ市内又はカイロ近郊でも発生しており,2018年12月にはギザ市のピラミッドエリア周辺で外国人観光客が死傷する爆発事件が発生しました。
 このような状況を十分に認識し,テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

テロについて

「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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