パプアニューギニア
テロ・誘拐情勢
更新日 2023年03月30日
1 概況
パプアニューギニアの治安当局によれば、同国においては、テロ組織や国際的なテロ組織の関連組織の活動は確認されていません。パプアニューギニアにおいて発生している誘拐事件については、特定の主義・思想に基づかない強盗・強姦目的の犯行が多いという特徴があります。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
「1 概況」のとおり。
3 誘拐事件の発生状況
パプアニューギニアの誘拐事件は、犯行の形態が様々であり、警官偽称、企業の内部情報を得て計画を練る、キャッシュカードを奪い数カ所のATMで現金を引き出す、女性に対し強姦をする等複数人による計画的犯行も多く、年々凶悪化・巧妙化しています。また、多くの誘拐事件の犯人は捕まっていませんので、十分な注意が必要です。
外国人も被害に遭っており、2022年3月にはゲレカ地区にてフィリピン人男性が知人の現地人に誘拐され、殺害される事件が発生しました。
引き続き都市部への人口の流入及び貧富差の拡大に伴う、外国人や富裕層を標的とした誘拐事件が発生する可能性があります。
4 日本人・日本権益に対する脅威
(1)一般的にはパプアニューギニア国民の対日感情は、概ね良好であり、日本人・日本人権益を直接目標とした脅威は認められません。しかしながら、今後は経済格差の更なる拡大を背景に日本人を含む外国人が誘拐のターゲットとなる可能性は否定できず、注意が必要です。
(2)テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。