- 国・地域別
- 目的別
パプアニューギニア
テロ・誘拐情勢
更新日 2026年04月24日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
近年、パプアニューギニア国内において、特定の主義主張に基づくテロの発生は確認されて
いません。組織的かつ政治的動機に基づく暴力活動は限定的であり、一般的な治安問題としては、部族間闘争及び強盗やカージャック等の一般犯罪が中心となっています。
(2)国内のテロ組織等
極右・極左主義組織や反政府武装組織など、明確にテロ組織と認識される団体
の活動は確認されていません。また、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)等の国際的なイスラム過激派組織との関連性も現時点では認められていません。
(3)近年の誘拐情勢
一方、パプアニューギニアでは、テロとは無関係の一般犯罪としての誘拐事件が発生しており、その多くは金銭目的又は性的暴行等を目的としたものです。複数人による武装グループによる犯行が多く、手口は尾行した上での襲撃、警察官を装った詐欺的手法、企業情報を利用した計画的犯行など多様化・巧妙化しています。警察の捜査能力は予算不足等により限定的で、検挙率は極めて低い状況にあります。
2 各組織の活動状況又は各地域の治安情勢
「1 概況」のとおり。
3 誘拐事件の発生状況
パプアニューギニアにおける誘拐事件は、年間を通じて一定数発生しているとみられていますが、統計が不十分であり、正確な発生件数の把握は困難です。部族間闘争の継続、高い失業率及び経済格差の拡大を背景として、今後も外国人や富裕層を標的とした誘拐事件が発生する蓋然性は高い状況にあります。
(1)主な犯行主体
特定の住民グループや武装集団が主体であり、部族間抗争の延長線上で発生する場合
もあります。
(2)主な標的
外国人、企業関係者、富裕層等が標的となる傾向があり、特に観光客やインフラ関連企業の従業員が被害に遭う事例が確認されています。
(3)誘拐の目的
身代金要求、金品強奪、性的暴行等が主な目的であり、政治的・思想的背景はほとんど認められません。
(4)最近の主な事案
ア 2023年6月4日、南ハイランド州において、ドイツ人観光客夫婦等が武装グループに襲撃・拘束され、金品を強奪されたほか、女性が性的暴行被害を受けました。
イ 2024年2月26日、ヘラ州において、通信会社の施設点検中であった豪州人パイロット及びパプアニューギニア人技術者が拘束され、500万キナの身代金が要求されましたが、約6時間後に解放されました。
ウ 2024年2月27日、南ハイランド州において、オーストラリア人ヘリコプターパイロット等が誘拐され、同様に身代金が要求されましたが、その後解放されました。
エ 2024年8月5日、エンガ州において、中国人3名が誘拐され、親族に対して身代金が要求されました。
(5)政府の対応
警察及び国防軍による対応は行われているものの、人的・財政的制約から十分な抑止力や検挙 能力を有しているとは言えず、地域住民の協力に依存する場面も多く見られます。
4 日本人・日本権益に対する脅威
テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
パプアニューギニアにおいては、日本人・日本権益を直接標的とした脅威は確認されていないものの、経済格差の拡大等を背景として外国人が誘拐の対象となる傾向があり、日本人も巻き込まれる可能性があることから注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

