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パプアニューギニア
安全対策基礎データ

更新日 2023年08月16日

1 犯罪発生状況
(1)犯罪発生件数
 2022年の犯罪発生件数は、以下のとおりほぼ全ての項目で2021年に比べて減少しています。しかしながら、首都ポートモレスビー市特別区では、強盗、窃盗、空き巣、殺人、強姦、カージャック等の一般犯罪が昼夜を問わず発生していますので、行動には十分注意する必要があります。

犯罪の種類:発生件数/逮捕件数
 殺人:641/338
 性犯罪:704/182
 強盗:589/227
 カージャック、車両盗難:285/59
 家宅、店舗等侵入:544/111
 窃盗:343/81
 詐欺:444/90
 暴行:1,146/268
 銃刀法違反:123/111
 薬物:447/432
 留置場脱走、脱獄:117/51
 放火:289/77
 誘拐:140/15
 賄賂:4/0

 合計:5,816/2,042

(2)最近の犯罪発生傾向
ア 強盗等
 パプアニューギニア(以下PNG)では、失業者や生活困窮者が多く、これらのグループによる金品強奪を目的とした犯罪や、部族間抗争に端を発する暴力事件が頻発 しています。若者らが「ラスカル」と呼ばれるひとつの犯罪集団となって、蛮刀、ナイフ、市販されている銃または手製銃などを使用して犯行を行う手口が多く見られます。また、武装したラスカルによるカージャック被害が昼夜、場所を問わず多発しているため注意が必要です。

イ 性犯罪等
 PNGでは、男尊女卑の風潮が強く見られ、性犯罪の発生状況は改善されていません。婦女暴行目的の誘拐や暴行後に殺害されるケースも多く、PNG社会に深刻な影響を与えています。

ウ その他留意事項
 市民の安全を守るべきPNG警察機構は、人員不足や予算不足等の理由で十分機能しておらず、犯罪者の検挙率は極めて低く、犯罪の抑止は期待できません。さらに、国内各地で頻繁に脱獄事件が発生しており、脱獄犯が再び犯行を繰り返しています。

(3)主要都市・地域別の状況
 PNGの地域別情勢については、危険情報(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2023T049.html#ad-image-0 )をご参照ください。

2 日本人の被害例
 主な被害事例は次のとおりです。
(1)強盗、押し入り強盗、
ア 幹線道路沿いのスーパーマーケットにて、在留邦人が2人組のラスカルによる強盗被害に遭った。1人の男が銃を構えながらバッグを渡すように脅し、もう1人の男が荷物を奪って逃走した。
イ 在留邦人が勤務する国際NGO事務所に武装したラスカル3人組が押し入り、現金や携帯電話などを奪い逃走した。
ウ 日系企業の事務所にブッシュナイフや銃で武装した複数人の強盗が侵入し、金庫室のドアをこじ開け、現金を奪って逃走した。

(2)窃盗、詐欺、空き巣等
ア ホテルの居室へ何者かが侵入し、金品や貴重品が盗み出された。犯人は同人が利用していたルームキーを所持した部外者であった。
イ ホテルに滞在中の日本人のクレジットカードをホテルの従業員が部屋から持ち出し、不正利用した。犯人はカードの不正利用をした後、密かに財布に戻していたため、被害者は気付かなかったが、カード会社からの通報により事件が発覚した。
ウ 在留邦人が、赤信号で停車中に10数人のストリート・チルドレンに取 り囲まれ、金品を要求された。同人が無視していると、彼らは一旦、同人の車から離れたが、その直後に腹いせに車に目掛けて投石した。
エ 在留邦人が銀行に登録していた携帯電話番号が使用不可となり、携帯電話会社へ連絡。その間、身に覚えのない認証コード(送金時に必要)をメールで10件程度受信。翌日、前日のメールを不審に思い、銀行に連絡したところ、100回以上にわたり、少額の送金(出金)がされていることが判明した。なお、使用不可になっていた携帯電話番号は第三者に契約変更され、不正利用されていた。
オ 何者かが銀行に現金化のため提出した小切手につき、銀行から確認依頼があった。小切手番号は日本人が管理している小切手の未使用の番号であった上、サイン欄には他人によるサイン(漢字)が記載されており、偽造であることが判明。

(3)その他(交通トラブル等)
ア 日本人が運転する車両が、対向車線の車両に衝突される事故が発生。双方に怪我はなかったものの事故の相手車両運転手は、飲酒運転かつ無免許運転であった。警察署で取り調べが行われ、交通警察の担当官から再度事故現場で検証した上で交通警察署に移動すると指示された。その際、事故の相手運転手は酒酔い状態かつ無免許運転にもかかわらず、自車で移動を開始し、事故現場とは反対方向に向かった。交通警察との現場検証の後、交通警察署へ向かうと事故の相手はおらず、相手運転手を取り逃がしていたことが判明した。犯人は後日逮捕された。
イ 日本人の運転する車両が、通行人の横断のため停車して待機していたところ、タクシーに追突された(怪我はなく、被害は双方の車両の損傷のみ)。警察による状況確認で、同運転手は無免許で、ナンバープレートもタクシー用ではなく、一般車用を使用して営業していたことが判明した。タクシー会社のオーナーを交えて話し合った結果、タクシー会社側が全てを負担することとなった。後日、タクシー会社側に修理費用の見積りを提示したところ、高額過ぎるとして支払いを拒否。引き続き交渉したが平行線を辿ったため、相手側が支払い可能な額で妥協せざるを得なかった。
ウ 在留邦人が自家用車で走行中、路肩にいた警察官に停車を命ぜられ、違反金100キナを不当に要求された。

3 犯罪被害危険地域
 PNGでは、地域および昼夜を問わず犯罪が発生しているため、どこに滞在していても常に安全に対する細心の注意が必要です。

4 防犯対策
(1)基本的な対策
ア 外出する際には、なるべく目立たないような服装を心掛けてください。また、バッグ類はひったくりに狙われやすいので、十分注意してください。なお、万一、犯罪に遭遇したり、事件に巻き込まれたりした場合には、身体の安全を優先し、金品などの所持品を奪われても抵抗しないようにしてください。
イ 日中であっても、単独で行動する場合は犯罪被害に遭う危険性が高まります。特に、徒歩による行動は大変危険ですので、常に車両を利用してください。性犯罪も多発していることから、特に女性の単独行動は避けてください。
ウ 屋外マーケットにおいても武装集団による強盗事件が発生しています。カメラ等を含め、貴重品を持ち歩く際は、周囲に十分警戒しつつ行動してください。外出の際は旅券等貴重品を持ち歩かず、最小限の現金を持参し、残りの貴重品は信頼のおけるホテルのセーフティーボックス等の安全な場所に保管しておくことをおすすめします。
エ 現金や貴重品を人目にさらしたり、車内等に所持品を放置したりすることは、犯罪を誘発するので避けてください。また、PNGにはチップの習慣はなく、安易に現金を渡すとたかりや襲撃の対象となりやすいので、たとえ親切心からでもチップを出すことは避けてください。
オ 休暇や出張で長期不在とする場合だけでなく、日常買い物に行くときでも、空き巣被害が発生しているため、戸締まりには十分注意してください。特に内部の者による犯行と疑われる事件も発生しているため油断は禁物です。
カ 渡航先の治安状況について、渡航前に最新の情報を訪問先や日本国大使館に確認してください。また、渡航の際は、現地で信頼のおける旅行業者を利用し、安全対策に十分配慮してください。

(2)公共交通機関、車両の運転
ア 現地の人々が利用する乗り合いバス(PMV)やタクシーなどの公共交通機関は、信頼性や治安上の観点から利用を避けてください。なお、航空便についても、突然の予定変更や運航取り止めが発生します。PNGを訪れる際には、信頼できる旅行会社や現地の関係者等を通じて事前手配する、旅行中は現地事情に通じた者に同行してもらう等の安全対策を心がけ、単独行動はできるだけ避けてください。
イ 住居などのゲート前において車両が停車したところを複数犯が襲撃する事件が発生しています。また、投石、路上への障害物(大木やガラスの破片等)の設置、道路横断者を装う等の手口により、車両を停車させて襲撃してくるケースがあります。交通事情が整っていないため、車両の運転はおすすめしません(以下「滞在時の留意事項」の「5(2)運転時の注意事項」ご参照)が、やむを得ず車両を運転する際は、十分注意してください。

(3)宿舎の手配
 いわゆるバックパック旅行といわれる個人手配旅行者に適した宿泊施設はありません。宿泊に際しては、警備がしっかりしているホテルをおすすめします。さらに、そのようなホテルであっても必ずしも安全とは言えませんので、施錠を確実に実施し、来訪者のためドアを開ける時には開ける前に必ず相手を確認する等の注意が必要です。

(4)その他留意事項
ア 警察官になりすました犯人による事件が発生していることから、警察官の制服を着ている者に話しかけられても身分証の提示を求めつつ、近くの警察署まで移動した上で話を聞く必要があります。なお、真正の警察官であっても飲酒をしながら検問をする、言いがかりをつけ金品を要求する等の報告もあります。
イ PNGの人々は、自分たちの故郷や部族に対する帰属意識が極めて高く、社会通念よりも故郷の掟に従い行動することがあります。そのため、部族闘争に起因する予測不可能なトラブル、またそれに対する報復行動も起こり、当事者とは関係のない者まで巻き添えとなり、不当な金銭要求が突きつけられることもありますので、滞在中の言動に注意する必要があります。

5 テロ・誘拐
 PNGのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_075.html )をご確認ください。

※在留邦人向け安全の手引き
 在パプアニューギニア日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.png.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consul_j.html )もご参照ください。

(手続や規則に関する最新の情報については、駐日パプアニューギニア大使館(電話:03-3710-7001)にお問い合わせください。)

1 査証
(1)査証の取得
 PNGと日本の間には、一般旅券保持者に対する査証免除取決めはありません。入国にあたっては査証を取得する必要があります。なお、査証の申請には、パスポートの残存有効期間が6か月以上必要です。
 査証は、日本および各国にあるパプアニューギニア在外公館で申請・取得することができます。
(2)到着時査証の発行停止
 2020年3月以降、PNG到着時の査証(Visa on Arrival)の発行は停止されていますので、PNGに向けて出発する前に査証を取得しておく必要があります。

2 出入国審査
入国時には入国カードおよび旅券を提示、また、出国時には旅券および航空券を提示して審査を受けます。

3 現金の持込み、持出し申告
 20,000キナ相当額を超える現金(現地通貨、外貨)の持込み、持出しは申告が必要です(1キナは約40円、2023年7月現在)。
 入国カードに記入し、通関時に提出してください。

4 通関
(1)携行品の免税枠
 免税枠は、成人(18歳以上)1名当たり、紙巻たばこ250本、たばこ製品250グラム、 アルコール類2リットル、1,000キナ(18歳未満の場合は500キナ)相当以内の未使用品となっています。なお、個人使用目的であり開封済み品であれば、パーソナルコンピューター、カメラ、ビデオカメラなどは免税品扱いとなります。

(2)申告手続き
 入国カードに記入し、通関時に提出してください。

5 動植物検疫
 NAQIA(National Agriculture Quarantine and Inspection Authority)では、PNGの農業、林業、水産業および酪農業の保護および、生態系維持を目的として、動植物およびそれに関わる全ての物を対象に持込み制限を行っています。持込み・持出し禁止品は以下のとおりです。
 ・犬、猫、その他の小動物
 ・鳥類およびその巣、巣の材料であった葉、羽、家禽製品
 ・卵および原料に卵が含まれる食品
 ・肉類(生肉、冷凍肉、乾燥肉、缶詰肉)
 ・生きた魚、昆虫類
 ・乳製品
 ・生物培養(ウイルス、細菌等)、有機体、動物の精液等
 ・蜂蜜、花粉、その他ミツバチに関連するもの
 ・製品加工されていない動物の骨、皮、角
 ・土
 ・わら、わら細工
 ・生植物、摘み取られた植物、植物の繁殖に関連するもの(花、種子等)
 ・果物、生野菜
 ・製品加工されていない穀物類
 ・一度使用された穀物等を入れる袋

1 滞在時の各種届出
(1)在留届
 PNGに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在パプアニューギニア日本国大使館に在留届を提出してください。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。なお、在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をおすすめしますが、郵送によっても行うことができますので、大使館宛に送付してください。
(2)たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、PNGで事件や事故、自然災害等が発生し、在パプアニューギニア日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

2 旅行制限
 西パプア(イリアンジャヤ)難民キャンプ(インドネシアとの国境付近)、および軍事施設は、原則として立入りが禁止されています。

3 写真撮影の制限
 開会中の国会、州議会、開廷中の裁判所法廷は写真撮影が禁止されています。なお、人を無断で撮影することは、トラブルになる可能性もあるので注意が必要です。

4 各種取締法規
(1)麻薬
 治安当局は、麻薬の取締りを強化しています。麻薬の所持、製造、輸出入および譲渡が発覚した場合は、禁固2年以上が科せられます。
(2)不法就労
 外国人がPNGで就労するためには、ワーク・パーミット(就労許可)の取得が必要です。不法就労の事実が発覚した場合は、雇用主に対しては罰金、また本人も将来PNGでの就労が出来なくなるなどの罰則が科せられます。
(3)飲酒
 公共の場での飲酒は禁止されています。
(4)その他
 公共の建物内でのビートルナッツ(多くのPNG人が好む嗜好品で、石灰およびマスタードと一緒に噛むと口の中で赤く変色し覚醒作用が生じる。PNGではこれを路上等に吐き捨てる習慣がある)は禁止されています。

5 交通事情
(1)PNG国内に鉄道はなく、観光客の利用できる定期商業船舶航路も十分に整備されていないため、国内の移動は航空機か車両を利用します。ただし、道路網は国内を完全には網羅しておらず、道路の舗装率は低い状況です。このため、国内都市間の移動手段は主に航空機を利用しますが、航空便の運航は遅延・欠航が頻発しています。また、PNGの人々が利用する乗り合いバス(PMV)やタクシー等の公共交通機関は、信頼性や治安上の観点から、利用を控えてください。

(2)運転時の注意事項
 PNGの交通事情は非常に劣悪ですので、自分で運転することを避け、レンタカーを借りる際も運転手付きの車を選ぶようおすすめします。やむを得ず自分で運転する場合は、以下の注意事項をよく読み、慎重な運転を心がけてください。

ア 車両は、日本と同じ左側通行です。多くの交差点は「ラウンド・アバウト」と呼ばれる信号機のないロータリー式交差点です。日本人にはあまり馴染みのないシステムですが、英連邦諸国などで普及している方式です。進入の際には徐行または一時停止し、全て時計回りで進入・離脱します。自分から見て右側の車両に優先権があります。

イ PNGにおける犯罪手口には、路上に石や材木などの障害物を置く、人が倒れているふりをする、身体障害者や子供を通行させて車を停止させるなどして金品等を強奪するものがあります。これらに遭遇した場合は、停車せず回避するか、または素早く引き返すことが肝要です。運転中は必ず全ての窓を閉め、全ドアをロックしてください。

ウ 警察官による正規の検問においても、車両整備不良などの言いがかりをつけて金銭を要求してくる例が報告されています。反則金は反則切符と引き換えに現場で支払うか、もしくは現金を所持していなければ、反則切符を持って後日窓口で支払うことも可能です。
 こちらに非がないにもかかわらず執拗に金銭を要求してくる場合は、その警察官にIDの提示を求めるとともに近くの警察署まで同行させた上、領収書を要求するなどの対応をとることが必要です。

エ 交通事故の加害者となった場合、事故発生から24時間以内の所轄警察署への報告が義務付けられています。事故が起きた場合には車内に留まり、警察に連絡するようにし、外に出るようなことは控えてください。ホテル等の比較的安全な場所に被害者と共に車を動かせるようであれば、車内から被害者にその旨を伝えて移動し、警察に連絡してください。

1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
 PNGでは、古くから続く部族単位の社会の影響が根強く残っており、部族の誇りを大切にします。部族内での結びつきはワントクと呼ばれており、社会互助としての機能を持つ一方、部族同士の利害が対立した場合、一見して無関係な親族、血縁者にも死傷者が出る争いとなることもあります。

2 衛生事情
 ポートモレスビー市郊外や地方では、水道水を飲用する場合、煮沸することをおすすめします。地方では、乾期後半に水不足から衛生事情が悪化し、腸チフス、A型肝炎、コレラなど経口感染症が小規模ながら流行しています。
 ポートモレスビー市内のホテル等でも、飲用水はミネラル・ウォーターの利用、または水道水を煮沸することをおすすめします。

3 感染症
(1)マラリア、デング熱など
 PNGでは、標高2,000メートル以上の山岳地帯を除き、マラリアの高度汚染地域です。症状は、まず悪寒・高熱ですが、頭痛や下痢といった感冒様症状で発症することもあるので、異常を感じた場合は、早めに医療機関を受診してください。
 また、マラリアと同様に蚊が媒介する日本脳炎、デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症などにも罹患する可能性があります。大部分の地域で診断技術が確立しておらず、PNGで確定診断することは困難ですので、蚊に刺されない工夫(忌虫剤、カヤ)をしてください。
(2)コレラ、赤痢
 数年おきにコレラ・赤痢・腸チフスなどの腸管感染症が散発的に流行しています。そのため、石けんを使用した手洗い、ミネラル・ウォーターの飲用、十分に加熱された食物を食べるなど、基本的な感染症予防対策を心がける必要があります。
(3)結核、HIV/AIDS
 結核はPNGで多い疾患であり、地理的要因もあり十分な感染対策や治療が行われていません。
 HIV/AIDSに関しては、PNGは大洋州で最も高い感染率です。全国土での十分な検査態勢も整っていないため、結核とともにPNGにとって大きな問題となっています。
(4)ポリオ
 PNG政府は2018年6月26日に公衆衛生緊急事態を宣言しましたが、2018年11月以降、患者の発生報告はありません(2023年7月現在)。
 厚生労働省HP:ポリオ(急性灰白髄炎)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/
 厚生労働省検疫所(FORTH)HP:海外渡航のためのワクチン
 https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html

4 医療事情
(1)海外旅行保険への加入
 国内の医療施設には十分な設備はなく、けがや病気の状況によっては近隣先進国への緊急移送が必要となるケースがあります。移送には多額の費用が必要であり、支払いが保証されなければ利用することが出来ません。事前に緊急移送特約を含む、金額的にも十分な補償内容の海外旅行傷害保険等に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
(2)外務省ホームページ「世界の医療情報」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/papua.html )において、パプアニューギニア国内の衛生・医療情報等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(http://www.forth.go.jp

5 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

6 自然災害
 PNGは環太平洋火山帯に位置するため、ニューギニア島北部沿岸地域、ニューブリテン島およびブーゲンビル島等では、地震や火山活動が観測されています。特にニューブリテン島には複数の活火山があることから、周辺住民が避難を要するような比較的大規模な火山活動が発生し、空港が一時閉鎖され航空機の運航が取りやめとなることがあります。2018年2月26日に南ハイランド州を震源としたマグニチュード7.5の地震が発生し、特にウェスタン、エンガ、南ハイランドおよびヘラの4州は大きな被害を受けました。また、2018年8月25日にマダン州マナム島で火山が噴火し、大量の火山灰と溶岩の噴出が確認された他、2019年6月26日、8月3日および10月2日に西ニューブリテン州の北部に位置するウラウム火山が噴火し、噴火口から大量の火山灰の噴出が確認されています。
直近では、2022年9月11日にモロベ州レイ近郊を震源としたマグニチュード7.7の大きな地震も発生しています。
滞在中は、大使館からの安全情報、新聞およびテレビを通じた行政機関の情報発信等により、日ごろから情報収集に努めてください。

[ポートモレスビー]
◎警察:電話 112
◎消防:電話 110/325-5188
◎救急:電話 111/341-1028
◎在パプアニューギニア日本国大使館:  電話(675)321-1800(内線)1002  
 夜間・休館日・緊急時:7685-2319

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐)(内線)3047
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○外務省海外安全ホームページ
  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在パプアニューギニア日本国大使館
  住所:Godwit Road, Waigani, Port Moresby, NCD, Papua New Guinea (P.O. Box 1040, Port Moresby 121)
  電話:321-1800
   国外からは(国番号675)-321-1800
  ホームページ:http://www.png.emb-japan.go.jp/j/index.html
  E-mail: sceoj@pm.mofa.go.jp

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

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