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イラン

2019年02月12日

1 概況
(1)2017年6月7日,首都テヘラン市内の国会事務所内や同市近郊のイマーム・ホメイニ廟周辺において,複数の武装グループによる銃撃や自爆攻撃によりイラン人18人が死亡,約50人が負傷するテロ事件が発生し,ISIL(イラク・レバントのイスラム国)が犯行声明を発出しました。ISILは,シーア派国家であるイランに対する明確な敵対意思を依然として有しており,上記テロ事件後も,ISILの思想に感化された分子の拘束やイラン国内でのテロを企図していたISIL傘下のテロ・グループの解体が相次ぐなど,イランにおけるISILの動向は,引き続き予断を許さない状況にあります。
(2)また,イラン南東部国境付近(シスタン・バルチスタン州)には,ジェイシュ・アルアドルやアンサール・ル・フォルガンといったスンニ派反政府組織等が存在しており,2018年中,これら組織による治安関係者等に対するテロ行為が報じられました。
(3)更に,クルド系の住民が多数を占めるクルディスタン州や東アゼルバイジャン州,西アゼルバイジャン州では,特にイラク・トルコとの国境付近において,クルド人反政府組織PJAK(クルド自由生活党)等がテロ行為を行っているとの報道もあります。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)南東部
 南東部アフガニスタン・パキスタン国境付近において,ジェイシュ・アルアドルによるテロ事件や治安部隊との戦闘が過去複数回にわたって発生しています。また,アンサール・ル・フォルガンは,2018年12月6日,チャーバハールの警察本部に対する自動車爆弾テロを実行しました。イラン南東部では,武装した麻薬密輸組織による誘拐事件や暗殺事件,行政機関や治安機関に対する襲撃事件も多く報じられています。
(2)南西部
 アラブ系住民が多数を占める南西部フーゼスタン州では,2018年9月22日,アフヴァーズにおいて,アラブ系分離主義組織アル・アフワーズによる軍事パレード襲撃事件(24人死亡)が発生しました。
(3)北中西部
 北中西部イラク・トルコ国境付近においては,PJAKによるイラン治安部隊に対するテロ・襲撃事件が過去複数回にわたって発生しています。
   
3 誘拐事件の発生状況 
 2018年10月15日,革命ガード広報室は,シスタン・バルチスタン州ミールジャーヴェにおいてバシジ隊員や国境警備隊等14人が誘拐されたと発表しました(同年11月15日,パキスタン外務省が,5人が解放されたと発表)。誘拐事件の発生が特に多いシスタン・バルチスタン州においては,今後も同様の事件が発生する可能性があります。

4 日本人・日本権益に対する脅威 
 現在のところ,イランにおいて,日本人・日本権益を標的としたテロの脅威があるとはみられていませんが,過去に,イラン東部及び西部の国境地域において政府関係者・一般市民・外国人を狙った誘拐・テロが発生していることを考慮すれば,巻き添え等の偶発的な被害を受ける可能性,あるいは直接的な標的とされる可能性も完全には排除できません。
 このような状況を十分に認識し,テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。

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