モンゴル
テロ・誘拐情勢
更新日 2024年03月01日
1 概況
現在までのところ、モンゴルにおいては、イスラム過激派を含むテロ組織等の活動は確認されていません。しかし、人口の約5%を占めるカザフ系モンゴル人の一部を中心に、国内には一定数のムスリムコミュニティが形成されているため、国外のイスラム過激派がモンゴルのムスリムコミュニティを悪用する可能性も否定できませんので、今後も情勢の変化に関心を払う必要があります。
モンゴル警察庁の統計によれば、2023年にウランバートル市バヤンズルフ区で誘拐事件が1件発生したほか、モンゴル南東部のドルノゴビ県で12歳の少女が誘拐された後に殺害される事件が発生しています。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
「1 概況」のとおり
3 誘拐事件の発生状況
モンゴル警察庁の統計によれば、2023年にウランバートル市バヤンズルフ区で誘拐事件が1件発生したほかモンゴル南東部のドルノゴビ県で12歳の少女が誘拐された後に殺害される事件が発生しています。当局は事件の詳細を明らかにしていませんが、外国人を標的とした犯行やテロ、政治及び身代金目的の犯行は確認されていません。
また、ドルノゴビ県で発生した事件と同様に過去に当地では、児童など未成年者を標的とする誘拐事件が発生しています。
4 日本人・日本権益に対する脅威
テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所(ソフトターゲット)を標的としたテロが世界各地で頻発しています。これらは組織性が低い単独犯によるテロが多く、事前の取締りが難しいため、今後も継続することが懸念されます。
特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、警備や監視が手薄で不特定多数の人が多く集まるため、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。