ブルネイ
テロ・誘拐情勢
更新日 2024年12月31日
1 概況
ブルネイでは、1962年のブルネイ人民党による反乱時に「非常事態宣言」が発出されて以来、治安維持強化体制が維続されており、反政府組織の活動や国際的なテロ組織に対する当局による監視を始めとした、不法行為への未然防止対策がある程度行き届いているとみられています。現在のところ、同国内でテロ組織などによる具体的な活動は確認されていませんが、2017年2月には「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)と関係を有するインドネシア人4名が拘束・強制送還された事案や、2018年5月には過激化したブルネイ人教師が治安当局に拘束される事案が起きています。
また、当国にはフィリピン、インドネシア、バングラデシュなどからの外国人労働者が多く生活していることや、過激派組織の流入、誘拐事件などが散見されているマレーシアのサバ州と隣接していることなどから、テロ・誘拐への注意が必要です。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
上記1のとおり。
3 誘拐事件の発生状況
誘拐関連事案の発生は例年2件以下です。
4 日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ、ブルネイにおいて、テロ・誘拐による日本人の被害は確認されていません。
他方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。