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コスタリカ
安全対策基礎データ

更新日 2025年05月13日

1  犯罪発生状況
(1)概要
ア コスタリカは一般的に中南米地域の中では政治・治安ともに安定した国と見られてきましたが、1990年代以降、不法滞在者の増加、組織犯罪グループの流入、銃所持者の増加、武器の流入、麻薬のまん延、学校の中途退学者等による犯罪の低年齢化などにより治安の悪化が進んでいます。また、近年では、緊縮予算を背景に、治安対策への予算が増えない状況が続いているとされ、低賃金と職務の危険性から警察官の離職が増えていることやパトカー等の装備品の整備、補充ができないなどといった問題に直面しています。
 2024年の殺人事件数は880件と、2023年の905件(過去最多)に次いで、過去2番目に多い数値を記録しました。2022年以前も、2022年(656件)、2021年(588件)、2020年(571件)、2019年(564件)、と、殺人事件数は年々増加傾向でありましたが、特に直近1~2年では、2022年比で年間200件以上増加しており、急激に治安は悪化しています。
イ コスタリカは南米の麻薬が欧米へ運ばれる際の中継地点となっており、国内へ大量の麻薬が流入しているため、麻薬に関連した犯罪(麻薬の購入代金欲しさに行う短絡的な強盗・殺人等)が問題となっています。特に近年、殺人については、麻薬犯罪組織同士の抗争や報復による事件が多く、一般市民が巻き添えになるケースも増加しています。また、最近では地方のリゾート地においても外国人旅行客に対し、麻薬を販売しているケースが散見されていますので、売人らしき者には近づかないことが賢明です。
ウ 近年は、危険と言われている地域以外でも銃を使った犯罪が増加しています。例えば過去に例のない首都サンホセ市での武装グループによる白昼の銀行強盗や大型ショッピングモールでの強盗などが発生しています。強盗にはけん銃が使用され、短絡的に殺害したり、走行中の車両を停止させ、運転者を引きずり出して車両を奪う手口や、あるいは通行人を車に無理矢理乗せて金品を強奪するなどの手口があります。このような中、自己防衛のために銃を所持する市民が増えており、銃による死傷者が増加しています。
(2)犯罪件数
 司法警察が発表した犯罪統計によれば、2024年の犯罪発生状況は前年に比べ6,042件(14%)増加しました。この罪種内訳は、殺人880件(前年比約2.8%減)、強盗7,430件(約13.8%減)、盗難(住宅、事務所、店舗)7,763件(約21.1%減)、自動車盗4,696件(約5.2%増)、スリ8,178件(約3.6%減)、車上荒らし3,127件(約2.7%減)です。

2 日本人の被害例
 けん銃や刃物を使用した路上での強盗、宿泊施設での貴重品の盗難、長距離バスの車内やバスターミナル、海水浴場やレストランでの置き引き、バスの車内や雑踏でのスリ、車両の盗難や車上荒らし、日本人宅での強盗や空き巣、車両によるひき逃げ等の被害があります。

3 地域別犯罪発生状況
 サンホセ市中心部の歩行者天国(特に中央郵便局前や文化広場周辺)や中央市場周辺、コカコーラ地区では、スリやひったくり、路上強盗などの被害が多発しています。市内中心部以外の場所では、けん銃や刃物を使用した強盗をはじめ、信号や渋滞などで停車中の車の窓ガラスを割り、車内の荷物を奪う手口や、鋭利な刃物でタイヤをパンクさせ、タイヤ交換を手伝う振りをして物を盗む「タイヤパンク盗」による被害が発生しています。また、ハコやタマリンド、マヌエルアントニオ、モンテベルデなどの有名な観光地でも強盗事件や置き引き、ひったくりなどが発生しています。
 カリブ海地域(トルトゥゲーロ、マンサニージャ、プエルトビエホなど)の宿泊施設でも強盗事件が発生しています。
 そのほか、サンホセ市やリモン市、プンタレナス市では、麻薬組織間同士の抗争や報復による殺人事件が過去になく急増しています。

(手続や規則に関する最新の情報については、駐日コスタリカ大使館(電話:03-3486-1812)にお問い合わせください。)

1 査証
 コスタリカと日本の間には、査証免除協定が締結されていますので、滞在期間180日以内の観光や短期出張者の査証は免除されます。

2 出入国管理
(1)入国審査
 コスタリカは中米において入国管理および通関手続きの厳しい国と言われています。観光や短期出張で入国する際でも出国用の航空券や国際バス切符などを所持していないと、入国を拒否されることがあります。

(2)未成年者の出国
 コスタリカで出生した、またはコスタリカの居住許可を取得している未成年者(18歳未満)を出国させる場合は、移民局に両親が出頭し、事前に未成年者の出国許可を得る必要があります。これらの手続きが済まされていない場合、出国を拒否される場合があります。

3 外貨申告
 入国時に1万米ドル以上の現金や有価証券を持ち込む際は、所定の様式に記入して申告する必要があります。

4 通関
(1)持出し制限品
 コスタリカの遺跡からの出土品、コスタリカの歴史、文化、芸術、科学上重要とされている(特に歴史的価値がある)もの、および動植物は持ち出しが禁止されています。

(2)医薬品の持込み・持出し
 コスタリカは麻薬の主要な中継地点とされているため通関の検査は厳しく、医薬品の持ち込みは制限されています。特殊な食料品および医薬品については、係官に説明できなければ没収される場合があるので、スペイン語(もしくは英語)の説明文や処方箋を準備しておくことをおすすめします。
 そのほか、医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

5 検疫(黄熱)
 コスタリカ当局が指定する以下の黄熱発症地域からの入国者は、有効な黄熱予防接種証明書(イエローカード)の提示がないと入国が認められません(黄熱予防接種は接種10日目から生涯有効となっています)。ただし、コスタリカを第三国への通過のため訪れる方、または黄熱発症地域を訪問後に黄熱発症地域以外の国に少なくとも6日間滞在し、黄熱を発病しなかった方は、予防接種の義務から免除されます。
 コスタリカが黄熱発症地域としている国は次の44か国です。
アンゴラ、ベナン、ブルキナファソ、ブルンジ共和国、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、コートジボワール、赤道ギニア、エチオピア、ガボン、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、リベリア、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオーネ、南スーダン共和国、スーダン、サントメプリンシペ、タンザニア、トーゴ、ウガンダ、ルワンダ、ザンビア、ボリビア、ブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ、パラグアイ、トリニダードトバゴ、仏領ギアナ、スリナム、ガイアナ

1 滞在・居住資格取得手続き
(1)査証なしで入国した後、別の滞在資格に変更しようとする場合は、移民局へ滞在資格変更申請を行い、許可を取得する必要があります。

(2)長期居住資格(レシデンシア等)を取得する予定の方は、駐日コスタリカ大使館に必要書類等を確認してください。

2 在留届
 コスタリカに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在コスタリカ日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
 この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

3 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html ) 。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報等を日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、コスタリカで事件や事故、自然災害等が発生し、在コスタリカ日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

4 旅行制限
 コスタリカ国内には、外国人旅行者の立ち入りが禁止または制限されている地域はありません。

5 写真撮影制限
 原則として写真撮影の制限はありませんが、施設の内部等を撮影する場合は施設管理者の許可を取ることをおすすめします。

6 各種取締法規
(1)違法薬物
 違法薬物の持込みは禁止されています。官憲の違法薬物検査は厳しく、不法所持者は現行犯で逮捕され、禁固刑となる可能性があります。一般に違法薬物と間違われやすい白い粉末状のものは所持しない方が良いでしょう。常備薬などで必要な場合は、スペイン語(もしくは英語)の説明文を準備しておくことをおすすめします。

(2)不法就労
 外国人が就労するためには事前に移民局で就労許可を得る必要があります。最近は移民警察による不法就労者の摘発が行われており、不法就労者は罰金ないしは国外退去を命ぜられます。

7 身分証明書の携帯義務
 外国人旅行者を含めて、常時身分証明書(旅券などを含む)を携帯するよう義務づけられています。ただし、盗難被害が多発していることもあり、外国人旅行者に関しては、公証人により認証された旅券のコピーの所持で代用することが認められています(在コスタリカ日本国大使館では旅券の認証業務は行っていません)。

8 両替
 米ドルからコスタリカ・コロンへの両替は、ホテル、銀行および両替店で可能です。日本円からコスタリカ・コロンへの両替が出来るところはほとんどありません。一般的にクレジットカードを使用します。なお、サンホセ市中心街には無許可の交換所がありますが、違法行為である上、偽札を掴まされたり、お金を持ち逃げされるなどの被害に遭うケースがあるので、絶対に利用しないでください。

9 交通事情
(1)運転免許
 コスタリカはジュネーブ条約加盟国ではないため、日本の国際運転免許証では運転出来ません。
 3か月以内の滞在であれば、日本の運転免許証での運転が可能ですが、3か月を超えて滞在する方は、コスタリカの運転免許証を取得する必要があります。

(2)交通マナー
 コスタリカの交通事情は悪く、毎日のように自動車およびバイクによる交通死亡事故が新聞等で報道されています。国内車両台数は毎年増加していますが、道路インフラの拡張整備等はなかなか行われず、そのためサンホセ市周辺などでは、特に平日の通勤時間帯の交通渋滞が激しく、接触事故等も頻繁に起きています。また、運転者の運転技術も低く、走行中の急な割り込み、スピード超過、信号無視など一般的に運転マナーは非常に悪いため、運転する際には相当な注意が必要です。

8 ハーグ条約
 コスタリカは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

1 宗教
 カトリックは国教として憲法に規定されていますが、公序良俗に反しない限り、他の宗教の信仰の自由が憲法で保証されています。

2 衛生事情
 水道水は国内のほとんどの地域でそのまま飲むことが可能ですが、ミネラルウォーターの飲用をおすすめします。魚貝類は日本に比べて鮮度が悪い場合が多いので、火を通したものを食べることをおすすめします。

3 病気
(1)主な感染症
 マラリア、デング熱、チクングニア熱、ジカウィルス等の感染が報告されています。いずれも蚊が媒介する病気で、例年政府は、媒体となる蚊の駆除を行っていますが、十分な効果が得られていません。感染症の流行地域(比較的標高の低い地域)に滞在する際は、長袖・長ズボンを着用し、素足でのサンダル履きは避ける等肌の露出を控え、虫除けスプレーを携行することをおすすめします。
 なお、デング熱は、病原菌ウイルスを持つ蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマなど)に刺されることによって感染しますが、予防薬および予防接種はありませんので蚊に刺されないようにすることが大切です。感染すると突然の発熱、激しい頭痛、眼球深部の痛み、関節痛や筋肉痛、発疹が1週間から10日間程度続き、回復期に疲労感とうつ状態が続きます。通常は重傷に至らない場合がほとんどですが、デング出血熱になると治療を行わない場合の死亡率は40%~50%と言われています。また、成人よりも小児に多発する傾向があると言われています。発熱が3日以上続いた場合には、医療機関での受診をおすすめします。

(2)体調管理
 サンホセ市周辺では、一日の気温差が激しく風邪を引きやすいので、朝晩用に衣類を一枚用意するなど注意が必要です。

4 医療事情
 首都圏の私立病院などはある程度の医療水準にあるといえますが、私立病院に通う場合は医療費が高額になるケースがあります。また、市内の薬局等である程度の薬は入手できますが、常備薬は持参することをおすすめします。
「世界の医療事情」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/cs_ame/costa.html )において、コスタリカ国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。そのほか、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
◎感染症情報( http://www.forth.go.jp/

5 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

◎緊急事態(警察、救急車、消防、交通事故などすべて)TEL:911
◎盗難等  TEL:800-8000-645(司法警察)

○外務省領事サービスセンター
東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く) (内線)4965
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)   (内線)3047
○外務省領事局政策課(感染症関連)   (内線)4475
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口) 03-5501-8466
○外務省海外安全ホームページ:
https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/ (PC版・スマートフォン版)               
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在コスタリカ日本国大使館
住所:Sabana Norte, 300m oeste y 25m norte del I.C.E., Torre la Sabana Piso 10, San Jose, Costa Rica.
電話:2232-1255
 国外からは(国番号506)-2232-1255
FAX:2231-3140
 国外からは(国番号506)-2231-3140
ホームページ:http://www.cr.emb-japan.go.jp/japones/index-j.htm

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

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