1. ホーム
  2. 地図からの選択
  3. 安全対策基礎データ
  4. ジョージア

ジョージア
安全対策基礎データ

更新日 2024年09月10日

1 犯罪発生状況の概要
 ジョージア内務省が公表した犯罪統計によると、2023年の国民1人当たりの犯罪発生件数は日本の約2倍と、数字上は日本と比べて極端に治安が悪い状態ではないと言えます。しかしながら、首都トビリシでは外国人旅行者を狙ったとみられる未成年窃盗集団のスリや路上強盗が発生しているほか、銃器を使用した強盗や殺人、夜間の人がいない公園や山道での強姦事件等が発生しており、安全とは言い切れませんので、できるだけ目立たないように行動するとともに、多額の現金を持ち歩かない、夜間は不必要な外出を控える、ひと気のない場所の一人歩きは避けるなど、滞在する地域を問わず一般的な防犯対策を講じる必要があります。地方へ移動する場合は、夜間は避けるようお勧めします。

2 日本人の主な被害状況と防犯対策
 近年ジョージアを訪れる日本人旅行客が増加していることもあり、以下のような犯罪被害の報告も増えています。
犯罪者は、ターゲットをよく観察しています。「自分は狙われているかもしれない」との意識を頭の片隅に置いておくことが被害を防ぐ上で重要です。
(1)物乞いによる窃盗被害
 観光客が多く集まる場所において、白昼堂々と子供の物乞いが複数で観光客に声をかけ、油断した隙に鞄やポケットの中の財布等を抜き取られることがあります。このような被害は、ショタ・ルスタヴェリ通り(Shota Rustaveli Avenue)沿い、旧市街地区のシオニ大聖堂(Sioni Cathedral)付近、メイダン広場(Meidan Square)付近等で発生しています。
 知らない人にいきなり声をかけられた場合は、立ち止まることなく、気づかないふりをして速やかにその場を離れてください。
 また、店内で飲食していても、物乞いがしつこく寄ってくることもあります。無視しても物乞いに絡まれる場合は店員や他の客に助けを求めてください。

(2)ひったくり、路上強盗等の被害
 外国人旅行客を狙ったひったくりや路上強盗が増加しており、特にひと気の少ない路地や夜間に被害が多く見られます。中には、斜めがけにしていたカバンを引っ張られて転倒しり、カバンを奪われまいと抵抗して負傷を負ってしまうケースもあります。また、飲食店内や地下鉄駅構内において若者数人に囲まれ金銭を脅し取られそうになった事例もあります。
 このような被害は、マルジャニシヴィリ(Marjanishvili)地区、ルスタヴェリ通り(Shota Rustaveli Avenue)、旧市街地区といった繁華街で発生しています。
 鞄などは前に抱えて持つ、努めて明るい道や人通りの多い道を選ぶ、一人での行動を避けるなどの対策のほか、万が一被害にあった場合は、犯人が凶器を持っていることを念頭に、無理に抵抗しないようにしてください。

(3)空き巣被害
 留守宅に窃盗に入られ貴重品や金品を盗まれるケースの他、就寝中に居宅に侵入され被害に遭ったという被害も報告されています。
 住居の選定や防犯対策については在留邦人向け「安全の手引き」の該当部分(https://www.ge.emb-japan.go.jp/files/100564938.pdf )を参考にしてください。

(4) 宿泊施設内での窃盗、強盗被害
 安価なホステルにおいて、外出した隙に同部屋に宿泊していた外国人や従業員に現金やノートパソコン等を盗まれる事件や、たまたま知り合った外国人を部屋に招き入れ、いきなり殴打されて現金を奪われる事件が発生しています。
 部屋の鍵が壊れていたり、防犯カメラが設置されていないなど、セキュリティ面に不安のある宿泊先は使わない、貴重品は部屋に残さず持ち歩くなどの対策の他、たまたま知り合った人など素性の分からない他人を部屋に決して入れないように注意してください。

(5)飲食店における高額請求事案
 観光名所や繁華街において、若い女性や外国人の男性に話しかけられ、その場で話を続けるうちに仲良くなり、食事に行こうと誘われ、見知らぬレストラン・クラブ・バーに連れて行かれ、サービスの提供を受けた後に高額な料金を請求されたり(知り合った女性や外国人は平然と支払う)、いわゆる客引きに強引に店に連れて行かれて、断れずにサービスを受けたところ高額な料金を請求される事案が発生しています。
 このような被害は、ルスタヴェリ駅(Rustaveli Station)周辺のミヘイル・ジャヴァヒシヴィリ通り(Mikheil Javakhishvili Street)やギオルギ・アフヴレディアニ通り(Giorgi Akhvlediani Street)周辺、アヴラヴァリ駅(Avlavari Station)周辺等で発生しています。
 いわゆるぼったくり事案は、警察に訴えても犯罪として扱われず、取り合ってもらえません。地図に掲載されていないような怪しい店には自分から行かない、誘われても断る、店に入った後に違和感を感じたら速やかに店を出るなどの対策を行ってください。

(6) 車内での強制わいせつ被害
 タクシー乗車中に運転手に身体を執拗に触られたり、たまたま知り合った男性の車に乗せてもらったところ人気のない場所に連れて行かれて性行為を強要されそうになる被害が発生しています。夜間に一人でタクシーに乗ることは避ける、「車で案内してあげる」など親切を装った声かけに注意する等、不審に思ったら車から降りるなどの対策を行ってください。

3 違法薬物
 ジョージアでは薬物犯罪は無期懲役まで科せられる重罪です。「大麻は合法」といった誤った情報にまどわされたり、知り合いからの誘いに乗って薬物に手を出した結果、警察に逮捕され、長期間刑務所に収容されることになりかねませんので十分注意してください。

4 テロ・誘拐
 テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_200.html )をご確認ください。

5 デモ・集会
 2024年5月から6月にかけて、「外国エージェント法」に反対する大規模な抗議活動がトビリシ市内を中心として発生しました。
 ジョージアでは今後も情勢を受けて大規模なデモや集会が行われる可能性があります。日頃からニュース等を通じて情報収集に努めるとともに、デモ等が行われている場には身の安全のため近づかないように注意してください。

※ 安全の手引き
 在ジョージア日本国大使館が作成した「安全の手引き」(https://www.ge.emb-japan.go.jp/files/100564938.pdf )もご参照ください。

1 査証
 ジョージアに入国する日本人は1年以内の滞在であれば、ジョージアでの活動内容を問わず、査証の取得が免除されています。
 1年を超える長期滞在の場合には、あらかじめ駐日ジョージア大使館等で査証を取得する必要があり、また、入国後居住区を管轄する法務省事務所において在留許可を取得する必要があります。
 具体的な手続き等、詳細については駐日ジョージア大使館(電話:03-4361-4470)にお問い合わせください。

2 アブハジア地域およびツヒンヴァリ地域(南オセチア)への立入り
 ジョージア政府は、同国からの分離・独立を求めるアブハジア地域およびツヒンヴァリ地域(南オセチア)への渡航について、政府の認める正規の入域ポイントを通過しない立入りを法律で禁止しており、違反者は刑法犯として処罰されます。過去には日本人旅行者が、ロシアから陸路でアブハジア地域に立ち入り、その後、同地域以外のジョージア国内の地域に入ったところ、ジョージア出国時に逮捕拘禁された事例もあります。
 行政境界線付近ではロシア軍が駐留しており、「違法に入域した」として住民がしばしば拘束されたり、射殺されたりするなど緊張が続いています。
 同地域ではジョージア政府の権限が及んでおらず、万一同地域に入域し何らかのトラブルに巻き込まれた場合は、ジョージア政府および在ジョージア日本国大使館が援護措置を講じることが困難です。
紛争地域であるアブハジア地域、ツヒンヴァリ地域(南オセチア)およびその周辺地域に対しては「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」の危険情報を発出していますので、どのような目的であれ同地域への渡航は止めてください。

3 通関
(1)申告を要する品目等
 ジョージアの出入国時には以下の品目は申告する必要があり、申告せずに所持していることが発覚すると、没収、罰金等の処分を科せられる可能性がありますのでご注意ください。
○30,000ラリ相当額以上の現金
○販売目的の物品
○治療目的の向精神薬等
○高周波数無線機器(人工衛星による無線通信等)
○ペットを含む動植物

(2)持込み禁止品目
 武器、弾薬類、爆薬、放射性物質、麻薬・覚醒剤、毒物等のジョージアへの持込みは禁止されています。

(3)課税対象品目
 ジョージア入国時、次の品目の持込みについては課税対象となっていますので、ご注意ください。
○200本以上のタバコ、50本以上の葉巻、あるいは250グラム以上のタバコ製品
○4リットル以上の蒸留酒
○500ラリ以上かつ30キログラム以上の野菜、果物、ドライフルーツ、小麦製品、ナッツ類、菓子等

 通関(物品の持込み、持ち出し)に関する詳細については駐日ジョージア大使館(電話:03-4361-4470)やジョージア税関当局(Revenue Service)にお問い合わせください。

1 在留届
 ジョージアに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在ジョージア日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
 この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

2 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報等を日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、ジョージアで事件や事故、自然災害等が発生し、在ジョージア日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

3 写真等撮影
 軍関係、政府機関の建物、鉄道等を撮影する際には、念のため撮影が可能か否かを確認するようおすすめします。 

4 交通機関
 ジョージアでは、バス、タクシー、地下鉄などの交通手段があります。多くのタクシーには料金メーターがついていないため乗車前に値段について運転手と交渉する必要があり、乗車前に値段交渉をしたにもかかわらず降車時に合意した額の数倍から数十倍の料金を請求されるトラブルが頻発しています。このようなトラブルは主に空港や観光客が多い鉄道駅、繁華街で発生しています。主要都市ではタクシー配車アプリが普及しており、同アプリを利用することで料金トラブルを防ぐことができます。
 地方へは安価な乗り合いバス(マルシュルートカ)を利用して旅行することが可能ですが、タイヤの溝が削れているなどの整備不良車や安全運転意識に乏しい運転手も珍しくないため、道路状況が見えにくい夜間帯や地面が凍りやすい冬場の移動は極力避けることをおすすめします。
 路線バスの事故も多く発生しています。バス乗車時はできるだけ席に座る、立って乗る場合は握り棒を常に掴む、シートベルトがある場合は着用するなどの安全対策を行ってください。

5 運転事情
 道路に穴が空いているなど整備が行き届いておらず、信号が見えにくかったり、故障したりしていることがあります。自動車の運転マナーは極めて悪く、信号無視、一時不停止、著しい速度超過、急な追い越し、割り込み、急ブレーキ等重大事故に直結する悪質運転が頻繁にみられ、夜間は飲酒運転が横行しています。
 交通事故が発生した場合、事故当事者が保険に加入しておらず、警察に通報したり負傷者を救護したりせずに走り去る、いわゆる当て逃げ、ひき逃げも珍しくありません。
 こうしたことから歩行中や自動車を運転する際は、常に周囲の状況を確認し、交通事故に巻き込まれないよう十分注意してください。

6 ハーグ条約
 ジョージアは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

7 子の親権を巡る問題
 ジョージアにおいては、親権を持つ親であっても、他の親権者の同意や裁判所の許可を得ずに子の居所を移動させること(親が日本に帰国する際に子を同伴する場合を含む)は、子を誘拐する行為として重大な犯罪となる可能性があります。他国では、結婚生活を営んでいた国への再入国や、当該国と刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に、子を誘拐した犯罪容疑者として日本人が逮捕される事案が発生していますので、注意してください。

1 宗教
 ジョージア人の多くはジョージア正教(キリスト教)を信仰しています。観光地等において教会に入る際には、髪をスカーフで隠す、スカーフ等を腰に巻きスカート様にする(女性のみ)などの規定が設けられていることが一般的ですので、現地の規定に従ってください。また、地方ではイスラム教を信仰する地域がありますので、そのような地域では、外出する際、女性は露出度の高い服装は避ける必要があります。

2 衛生
 水道水は飲用不可ではありませんが、安全とはいえませんので、飲用にはボトル入りのミネラルウォーターをおすすめします。また、レストラン、食堂の中には、衛生上問題のあるところもあります。特に夏期は注意が必要です。

3 狂犬病
 ジョージアでは、いたるところに野犬が見られ、通常行政がワクチンを接種していますが、毎年日本人旅行者が犬に咬まれるケースがある他、ジョージア国内において狂犬病の発症例が少なからず報告されているため、犬には近づかず、触らないことが無難です。また、トビリシ郊外や地方ではワクチン接種を受けていない犬がいることは珍しくなく、トビリシ市内中心部でも人がいない深夜や早朝になると凶暴な犬の集団が徘徊している場合がありますので注意してください。
(参考)
 感染症広域情報:狂犬病~もし咬まれたら、すぐに医療機関へ~
 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2016C034.html

4 医療事情
 医療機器の整備は十分ではなく、手に入る医薬品の種類も多くはありません。また、一部の病院を除いて英語が通じる病院はほとんどなく、医師や看護師よって対応にばらつきがあるなどジョージアの医療事情は良好とは言えません。
 詳しくは、「世界の医療事情」 (https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/georgia.html )において、ジョージア国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、次の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 https://www.forth.go.jp/

5 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

6 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

◎警察,消防,救急 112
◎在ジョージア日本国大使館
 住所:Embassy of Japan in Georgia, 64b Ilia Chavchavadze Avenue, Tbilisi, 0162 (9階), GEORGIA
 電話: (国番号995)-32-275-2111

○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在ジョージア日本国大使館
  住所:64b Ilia Chavchavadze Avenue, Tbilisi 0162 (9階), Georgia
  電話: 32-275-2111
   国外からは (国番号995)-32-275-2111
  FAX: 32-275-2112
   国外からは (国番号995)-32-275-2112
  ホームページ:https://www.ge.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

page TOP